映画「クイック&デッド」は、シャロン・ストーン主演、サム・ライミ監督の1995年のアメリカ映画です。
この映画「クイック&デッド」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
女ガンマンの活躍を描いた西部劇「クイック&デッド」をお楽しみください。
まだ無名のラッセル・クロウ、売り出し中のレオナルド・ディカプリオが揃った名作です。
■ スタッフ
監督: サム・ライミ
製作: ジョシュア・ドーネン他
製作総指揮 : トビー・ジャッフェ他
脚本: サイモン・ムーア
撮影: ダンテ・スピノッティ
音楽: アラン・シルヴェストリ■ 主要キャスト
エレン:シャロン・ストーン
ジョン・ヘロッド:ジーン・ハックマン
コート:ラッセル・クロウ
フィー・“ザ・キッド”・ヘロッド:レオナルド・ディカプリオ
ドッグ・ケリー:トビン・ベル
ドク・ウォレス:ロバーツ・ブロッサム
ユージン・ドレッド:ケヴィン・コンウェイ
「クイック&デッド」あらすじ
荒野で一人、馬を駆るエレン(シャロン・ストーン)。
幼い頃に父(ゲイリー・シニーズ)を殺された彼女が、復讐を胸に向かったのは寂れた街・リデンプションです。
彼女の宿敵はこの街の有力者・ジョン・へロッド(ジーン・ハックマン)。
無理な税金で住民を苦しめるヘロッド(ジーン・ハックマン)ですが、銃の腕も相当な彼に逆らえるものは誰もいません。
エレンが街に着いた日、それは早打ち大会の開会が宣言された日でした。
果たして彼女は、復讐を果たす事が出来るのでしょうか?
「クイック&デッド」ネタバレ
颯爽と馬を駆り荒野を走るエレン(シャロン・ストーン)は、ガンマン姿の男装を身にまとっていても、その容姿の美しさが隠しきれていない美女です。
しかしその美しさも、笑顔を見せない彼女を冷たく際立たせるばかり・・・。
エレン(シャロン・ストーン)は荒野で出会った男から突然の発砲を受けると、容赦なく男を殴り飛ばし、意識をなくした彼を廃馬車の車輪にくくりつけ立ち去りました。
だだっ広い荒野、助けが来るとは思えない場所に放置する彼女に、慈悲の心はないのでしょうか―――?
彼女には目的があったのです。
男を置き去りにして彼女が到着したのはリデンセプションという小さな街でした。
乱立する墓石の間を通り抜け、最初に出会った住民が作っていたものが棺という、なんとも死が近い街・リデンセプション。
ここはかつて彼女が暮らしていた街でした。
幼かった自分と優しい父親。
幸せだった日々を打ち壊したのが、今街を支配している有力者・ジョン・ヘロッド(ジーン・ハックマン)です。
彼の登場によりすっかり変えられてしまった街が、未だにあの頃の幸せを取り戻せていないことは、壊れたまま打ち捨てられている連邦保安所を見れば一目瞭然・・・。
静かに乗り込んだエレン(シャロン・ストーン)は、街で唯一の酒場で馬を停めます。
まずは宿を確保せねばなりません。
女だと下に見て感じ悪く適当な返事しかしない店主を蹴り飛ばし、部屋を得たエレン(シャロン・ストーン)。
絡んでくる男を無視して店の外に出た彼女に、靴磨きの少年が話しかけてきました。
少年の示した一軒の家からは望遠鏡が覗いています。
それはロッド(ジーン・ハックマン)の自宅です。
彼はそこから住民を監視し、法外な税金をふっかけ払えない者は即処刑、という苛烈な独裁を強いていました。
次々とガンマンが集まる酒場・・・
エレン(シャロン・ストーン)は店主の娘の案内で部屋に向かいます。
しかしその途中で足を止めたエレン(シャロン・ストーン)。
彼女が脚を止めたのは隣の部屋の扉前でした。
部屋からは、金を払えば助けてやる、といったヒソヒソ声が聞こえてきたのです。
そっと扉を開けると、そこには何人もの住人が集まり、一人の男に燭台を差し出していました。
しかしお互い何の言葉を発することなく締め切られた扉・・・
彼らは一体何を頼んでいたのでしょうか?
その夜は、酒場が大いに盛り上がり多くの男たちが集まっていました。
そこで店主の口から、早撃ち競技会の開会が宣言されたのです。
ルールはひとつ、挑戦者は一日につき一回は撃つ事、これだけ・・・。
自分の腕に自信がある男たちが次々に名乗りを上げる中には、まだ子供と言っていいような童顔の青年キッド(レオナルド・ディカプリオ)もいました。
口の立つ彼はひょうひょうとした表情で他のガンマンを馬鹿にしたかと思うと、その足でエレン(シャロン・ストーン)の側にやってきて、自分の武勇伝を語り始めます。
75回もの罪を犯したと自慢げに語るキッド(レオナルド・ディカプリオ)ですが、彼女はろくに聞いていません。
エレン(シャロン・ストーン)は宿敵・ヘロッド(ジーン・ハックマン)の登場を待っているのです。
その彼女の願い通りヘロッド(ジーン・ハックマン)が現れました。
護衛を従えた彼が、挑戦者として声をあげると場内は大盛り上り。
そこへひとりの男が蹴り飛ばされて店に入ってきました。
両手を捕縛されている彼の名はフォイ(ラッセル・クロウ)。
口を固く結び沈んだ表情のフォイ(ラッセル・クロウ)に対し、満面の笑みを溢れさせるヘロッズ(ジーン・ハックマン)は、自分は神に仕える者だと闘いを拒む彼を早撃ち競技会に参加させる為、無理やり連れてきたのです。
それでも瞳に強い光を宿らせて対抗するフォイ(ラッセル・クロウ)。
そんな彼の首にロープをまいたヘロッド(ジーン・ハックマン)は、そのまま天井の針から吊るし、椅子の上に立たせました。
そしてその椅子の足を三本撃ち抜き、あっという間に不安定な残り一本でフォイ(ラッセル・クロウ)の命を支えさせたのです。
まるで、自分の思い通りにいかないことは消し去る、とでも言いたげな傲慢な態度で、最後の一本も撃ち抜いたヘロッド(ジーン・ハックマン)。
しかしその瞬間エレン(シャロン・ストーン)もまた引き金を引いていました。
続けざまに三発。
その全てをロープに命中させ、自重により落下させる事でフォイ(ラッセル・クロウ)の命を救ったのです。
これを見てヘロッズ(ジーン・ハックマン)は嬉しそうに笑いながら、エレン(シャロン・ストーン)とフォイ(ジーン・ハックマン)の出場を独断で決めたのでした。
翌朝、目覚めたエレン(シャロン・ストーン)を覗き込んだのはキッド(レオナルド・ディカプリオ)です。
どうやら二人は一夜を共にした様子。
彼女がヘロッド(ジーン・ハックマン)を狙っていると知ったキッド(レオナルド・ディカプリオ)はそれを諌めます。
奴を倒すのは俺だ、なぜならあいつは俺の親父だから、と・・・。
酒場に向かったエレン(シャロン・ストーン)は、現れたヘロッド(ジーン・ハックマン)をじっと観察しています。
深呼吸しながらヘロッズ(ジーン・ハックマン)の隙を狙うエレン(シャロン・ストーン)。
しかし、そんな彼女に決闘を申し込んできた男が・・・
相手はなんとエレン(シャロン・ストーン)が荒野に置き去りにしたあの男でした。
ボロボロに汚れた男は、手枷が外せなかったため馬車の車輪ごと歩いて街まで来たようなのです。
ルールに則り、くじで決められた決闘の時間は夜七時。
不本意ながら闘う羽目になったエレン(シャロン・ストーン)とフォイ(ラッセル・クロウ)に反し、ヘロッド(ジーン・ハックマン)は意気揚々と相手を決め決闘を申し込んでいます。
相手はトランプを使って自分の腕前を豪語するエース(ランス・ヘリクセン)。
競技会一日目の戦いが始まります。
街の人々の喝采を受けながら登場したのはキッド(レオナルド・ディカプリオ)。
登場した彼は、長針が12をさした瞬間を合図に始まる早撃ちで、見事勝利を収めました。
相手の足と腕を撃って降参させたのです。
それを見ていたヘロッド(ジーン・ハックマン)。
昔を思い出すだろうとフォイ(ラッセル・クロウ)に話しかけます。
彼らは昔タッグを組んで悪事を働いていた仲間だったのです。
当時神父に助けられた事で自分の人生を軌道修正し仕える身となったフォイ(ラッセル・クロウ)ですが、しかし決闘の為の銃の確保にとキッド(レオナルド・ディカプリオ)の店に行くと、徐々に目の色が変わり始めます。
高額な美しい銃身にうっとりとした表情を見せるのです。
しかしそんな彼をあざ笑うかのように、一番安い銃を選び、しかも銃弾は一発しか許さないという指示を出したヘロッド(ジーン・ハックマン)。
どうせ一発で仕留めるのだから銃弾はそれでいいんだと笑うヘロッド(ジーン・ハックマン)に、撃たないと言い張っていたフォイ(ラッセル・クロウ)ですが、いざ決闘の時を迎えると表情が変わります。
緊張状態からか様々な音を敏感に察知する彼は、自分でも意識する事なく引き金を引き、相手を倒してしまったのでした。
この決闘は相手を殺すことが目的ではない為、フォイ(ラッセル・クロウ)もキッド(レオナルド・ディカプリオ)も銃弾を命中させるだけで勝利してきましたが、ヘロッド(ジーン・ハックマン)は違います。
葉巻を吸いながら余裕の表情であっという間にエース(ランス・ヘリクセン)を殺してしまったのです。
圧倒的な彼の強さに静まり返る住人たち・・・。
そんな彼らに無理やりな拍手を要求する彼は、人の命の重さなど何も考えていないのでした。
エレン(シャロン・スト-ン)の闘いもまた始まります。
緊張を押し殺し決闘の場へ進む彼女にフォイ(ラッセル・クロウ)が呟きました。針が12を指す直前に音が聞こえる、と―――。
そこで全神経を耳に集中させたエレン(シャロン・ストーン)。
緊張を乗り越え、彼女もまた勝利を手にする事が出来ました。
周囲の歓声に勝利を実感した彼女は、駆け寄ってきたキッド(レオナルド・ディカプリオ)に思わずキスすると、そのまま自室へと駆け上がります。
するとそこには一通の手紙が・・・。
その夜も手枷をつけられ、外に繋がれたフォイ(ラッセル・クロウ)の前をエレン(シャロン・ストーン)が歩いていきます。
昼間とは打って変わって、たっぷりとしたドレープで膨らむドレスをきた彼女に一瞬目を見張るフォイ(ラッセル・クロウ)。
そんな彼の前を通ってエレン(シャロン・ストーン)が向かったのは、ヘロッド(ジーン・ハックマン)の自宅でした。
彼女の部屋の届いた手紙、それは彼から送られた招待状だったのです。
ふたりだけの晩餐会。
このチャンスを逃すまい、と彼女はドレスのしたに銃を隠し持っています。
しかしヘロッド(ジーン・ハックマン)の底知れぬ恐ろしさに触れた彼女は、何もできないまま席を立ってしまい・・・
そのまま、食事の途中で逃げるようにヘロッド(ジーン・ハックマン)の自宅を後にしたのでした。
朝から降り続いていた雨が上がり、二日目が始まるという時、ヘロッド(ジーン・ハックマン)はルールの変更を求めだしました。
以後の決闘では相手が死ぬまで勝敗が決まらないと言いだしたのです。
彼の勝手な行動に歯向かえる人間などいません。
そのルールのまま、一回戦に続き相手を殺したヘロッド(ジーン・ハックマン)は、それまで浮かべていた愛想のいい笑顔を消し去ると強い口調で街の人間を非難し始めました。
彼は、住人たちがこの早撃ち競技会に合わせて、自分を殺すために暗殺者を雇っていることを知っていたのです。
その上で、あっさりと住人の願いを一心に背負った暗殺者を殺し、怒りに燃えた彼はそのまま税金を上げると宣言します。
この街の秩序を守っているという自負を持つ彼は、俺の街の住人を生かすも殺すも俺次第だと語気を強めたのでした。
ヘロッド(ジーン・ハックマン)に続きキッド(レオナルド・ディカプリオ)も勝利を収めた頃雨が降り始めてしまいました。
休憩ということで、酒場に入り暖をとろうとしたエレン(シャロン・ストーン)はその時、二階から聞こえた女性の叫び声に眉を潜めます。
その直後、男の怒鳴り声に追い立てられるように駆け下りてきたのは、この酒場の店主の娘です。
まだあどけなさの残る少女は泣きながら店を出て行きました。
そのあとをゆっくりと降りてきたのは、ぶくぶくと太った中年の男でした。
以前にも少女にちょっかいをかけていた所を注意していたエレン(シャロン・ストーン)。
お前の娘はいい娼婦になるぜ、と父親に言う男に思わず殴りかかってしまいました。
そして男に挑戦を申し込んだのです。
闘いの決着はあっという間でした。股間を撃ち抜かれ命乞いをする男。
そんな男を見て引き金を引くのをためらうエレン(シャロン・ストーン)に、ヘロッド(ジーン・ハックマン)は声を荒げます。
相手を殺すまでというのがルールだ、と。
しかし銃を収め酒場に入っていくエレン(シャロン・ストーン)。
ルール違反だぞ!というヘロッド(ジーン・ハックマン)の罵声を背に酒を要求する彼女に、店主はそっと感謝を伝えます。
ところがそんな彼女を、命乞いまでして助かったはずの男が追ってきたのです。
馬鹿な真似をした男は、結局返り討ちに合い命を落とす事になったのでした。
しかしこの闘いを終えた彼女は、自室に取って返すと荷物をまとめ馬を出しに向かいます
。
絡みつくような目で縋り付いてくる住民の間をすり抜け、二回戦に挑むフォイ(ラッセル・クロウ)の闘いを見ようともせず、彼女はこの街を出ていこうとしていたのです。
それに気付き止めに来たキッド(レオナルド・ディカプリオ)は、君が好きだからここにいて欲しい、と告白までしますが彼女の心には届きません。
うんざりよと吐き捨てるように呟いた彼女は馬に乗って出て行ってしまったのでした。
しかし、街の先端にある墓場に来たとき、エレン(シャロン・ストーン)は馬を止めます。
そこには父の親友だった老人が一人で立っていました。
彼はエレン(シャロン・ストーン)に向かっていうのです。
みんなが待っていた、へロッドを倒してくれるものを・・・と。
そして父(ゲイリー・シニーズ)の警官バッチを手渡されたエレン(シャロン・ストーン)。
ヘロッド(ジーン・ハックマン)により墓石を壊されその遺体さえも焼き捨てられた父(ゲイリー・シニーズ)が遺した唯一のもの・・・
それを手にした瞬間、父(ゲイリー・シニーズ)の処刑現場を思い出したエレン(シャロン・ストーン)。
ヘロッド(ジーン・ハックマン)がフォイ(ラッセル・クロウ)に仕掛けた椅子を使った処刑は彼が当時から用いていたもので、彼女の父もまた同じ状況にされたのです。
そして、父親(ゲイリー・シニーズ)を救いたければあのロープを撃て、とまだ子供だったエレンに銃を手渡したヘロッド(ジーン・ハックマン)。
結局父親(ゲイリー・シニーズ)は、エレン(シャロン・ストーン)の撃った銃弾を腹部に受けて絶命したのでした。
当時を思い出し、怒りや悲しみを再び力に変えた彼女は街に戻ります。
そしてへロッド(ジーン・ハックマン)に決闘を申込みますが、彼には既に先約がありました。
キッド(レオナルド・ディカプリオ)が決闘を申し込んでいたのです。
残り四人の挑戦者中ひと組が決まってしまった為、戻ってきたエレン(シャロン・ストーン)の相手はフォイ(ラッセル・クロウ)という事が自然に決まってしまいました。
いよいよ迎えた親子対決。
息子を撃つのは流石に良心が咎めたのか、リタイアしろと言うヘロッド(ジーン・ハックマン)。
しかしそんな言葉をキッド(レオナルド・ディカプリオ)が聞き入れる訳もなく・・・。
やがて迎えた決闘の時刻・・・
両者相打ちのようになって倒れますが、起き上がったのはへロッド(ジーン・ハックマン)でした。
首をかすめただけの彼に対しキッド(レオナルド・ディカプリオ)は腹を撃たれ虫の息・・・。
死ぬのは嫌だ、そう言いながら彼は駆け寄ったエレン(シャロン・ストーン)の腕の中で息を引き取ったのでした。
必死に伸ばした手を、ヘロッド(ジーン・ハックマン)に握って貰う事も出来ないままに・・・。
キッド(レオナルド・ディカプリオ)を看取ったエレン(シャロン・ストーン)は、彼の自宅へと向かいます。
しばし悲しみに耐えていた彼女ですが、ふと気付いたことが―――
それはキッド(レオナルド・ディカプリオ)がベッド替わりにしていた爆薬です。
それを見て何かを思いついた様子のエレン(シャロン・ストーン)。
「クイック&デッド」最後のラスト結末
いよいよエレン(シャロン・ストーン)とフォイ(ラッセル・クロウ)の闘いの時間がやってきました。
ヘロッド(ジーン・ハックマン)が見つめる前で対峙した二人。
しかし長針が12を指しても二人は銃を抜きません。
その様子に焦れた様子のヘロッド(ジーン・ハックマン)は、テンカウントの間に撃たなければ射殺すると言い出しました。
カウントダウンのコールが響く中、自分を撃て、と小声で囁くフォイ(ラッセル・クロウ)。
しかしエレン(シャロン・ストーン)は銃に手をかける事が出来ません。
結局引き金を引いたのはフォイ(ラッセル・クロウ)でした。
倒れたエレン(シャロン・ストーン)を見て、殺してくれてよかったと笑うへロッド(ジーン・ハックマン)。
翌日はついに決勝、フォイ(ラッセル・クロウ)とヘロッド(ジーン・ハックマン)の闘いです。
昨夜から夜通し殴られ続けていたフォイ(ラッセル・クロウ)は傷だらけ。
そんな彼に、前からお前とは決闘してみたかったと笑うヘロッド(ジーン・ハックマン)は、部下に自分が打たれたら容赦なくフォイ(ラッセル・クロウ)を撃ち殺せ、と命じて闘いの舞台へと上がります。
緊張感漂う空気の中、長針が12を指した時計塔。
しかしへロッド(ジーン・ハックマン)が銃を抜くより一瞬早く、その時計塔が爆発したのです。
それ以外の場所でもあちこちから爆発音が聞こえ、炎が立ち上がる中ゆっくりと歩いてきたのはなんと、死んだはずのエレン(シャロン・ストーン)・・・。
彼女はキッド(レオナルド・ディカプリオ)の部屋にあった爆薬を各所に仕掛け、復讐のチャンスを作り出したのでした。
ヘロッド(ジーン・ハックマン)の部下を全て撃って始末したフォイ(ラッセル・クロウ)は、彼に向かってエレン(シャロン・ストーン)と戦うよう促します。
エレン(シャロン・ストーン)から、父(ゲイリー・シールズ)の形見である警官バッジを投げられた事で、彼女があの時の少女だと思い出したヘロッド(ジーン・ハックマン)は、俺には勝てんと言いながら立ち上がりました。
二人の対決は、あっけなく勝負が決まります。
時計塔がないため何かを合図に銃を抜くのではなく、対峙して相手より早く撃つ、という方法で勝ったのはエレン(シャロン・ストーン)でした。
倒れたヘロッド(ジーン・ハックマン)に近付くと、彼から警官バッジを取り戻し、それをフォイ(ラッセル・クロウ)に投げたエレン(シャロン・ストーン)。
彼女は彼に街を託し、歓声を上げて喜ぶ住民たちの声を背に、去っていったのでした。
THE END
「クイック&デッド」見所ポイント!
1995年公開の作品なので、レオナルド・ディカプリオは勿論、ラッセル・クロウもまだ名を広く知られる前ですね。
今考えれば豪華なメンバーが集まっていたのにもかかわらず、脚本に何の捻りもなく一直線にラストまで進んだ感が勿体無い気がします。
レオ、ラッセルだけでなく【身代金】で犯人役を演じたゲイリー・シールズも出ていたので、もっと色々絡ませて欲しかったなと思ってしまいました。
出演をなかなか了承しなかったレオをシャロンが必死で交渉した、というのも脚本のせいなのでは?と穿ってみたくなるほど・・・。
キッドの突然の告白や、父の敵と組んで悪事を働いていたフォイにエレンが苛立ちをぶつけないなど、突っ込みどころ満載です。
ただし、画面の持つ力はやっぱり強い。
現在第一線で活躍する役者陣の若かりし頃を楽しむ、特に【太陽と月に背いて】や【ロミオ&ジュリエット】で月の光のように妖艶な美少年ぶりを見せる前、まだまだあどけなさの残るレオを楽しめる一作です。
【ギルバート・グレイプ】のレオはアニーにしか見えない名演ですので、年相応のレオを見られる、ある意味貴重な一作かもしれませんね。