映画「ザ・コア」は、アーロン・エッカート主演、ジョン・アミエル監督の2003年のアメリカ映画です。
そんな、映画「ザ・コア」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。
地球のコアの回転停止による人類滅亡を救えるか?「ザ・コア」をお楽しみください。
地球滅亡を描くパニック映画です。
■ スタッフ
監督: ジョン・アミエル
製作:クーパー・レイン、デイヴィッド・フォスター他
脚本: クーパー・レイン、ジョン・ロジャース
撮影: ジョン・リンドリー
音楽: クリストファー・ヤング■ 主要キャスト
ジョシュ:アーロン・エッカート
ベック:ヒラリー・スワンク
ブラズ博士:デルロイ・リンドー
コンラッド・ジムスキー博士:スタンリー・トゥッチ
サージ・レベック博士:チェッキー・カリョ
船長:ブルース・グリーンウッド
トーマス将軍:リチャード・ジェンキンス
「ザ・コア」あらすじ
平和な日常が流れていく―――
そう思っていたのに、急に訪れた地球の異変。
ワシントンDCでたった10ブロックの間にいた人々のうち32人もの市民がいきなり倒れて死んだ事件が起こります。
この怪現象により呼び出されたジョシュ(アーロン・エッカート)は、シカゴ大学で教鞭を取る地球物理学のプロフェッショナル。
彼は持ち前の頭脳と洞察力で、地球に迫る大きな危機に気付きます。
このままでは地球滅亡は避けられない・・・
その危機に立ち向かうジョシュ(アーロン・エッカート)。
彼は人類を救う事が出来るのでしょうか―――?
「ザ・コア」ネタバレ
亡くなった32人の共通点はペースメーカー。
ジョシュ(アーロン・エッカート)は地球物理学の自分と、友人で高エネルギー武器の専門家サージ(チェッキー・カリョ)がわざわざワシントンまで呼び出され、しかも迎えたのが軍の高官であることから、国が電磁パルス兵器を使ったテロを心配している事を読み当てたのです。
しかしスペシャリストのサージ(チェッキー・カリョ)ですらもこれほどまでに強力な電磁パルス兵器を聞いた事がなく、テロの心配が消えたと知った軍人は彼ら二人への興味を一気に失います。
彼にとって今回のことは戦争勃発でさえなければ良いのです。
しかしその後も異様な事態は続きます。
鳥が人間や建物に勢いよくぶつかって大量死したと聞いたジョシュ(アーロン・エッカー)は個人的に調べ始めました。
そこで気付いたのです。
長距離を飛ぶ鳥は耳の中に磁気を感じ取るセンサーを持っていることを・・・。
その頃宇宙からの帰還の途にいた女性飛行士・ベック(ヒラリー・スワンク)。
最年少でスペースシャトルに乗った彼女はとても優秀ですが、着陸の操作は船長(ブルース・グリーンウッド)の仕事として経験させて貰えません。
ところが大気圏を突破した直後、シャトルが出た場所はコースを大きく逸脱していました。
眼下に広がるのは大都会ロサンゼルス。
大勢の人が生活しているその場所にシャトルを下ろさなくてはいけなくなった彼女たちは、滑走可能路を必死で探します。
そして見つかったのは沢山の橋がかかる浅い水路。
幅こそ広くありますが、まだ建設中の橋もあり危険な賭けである事には変わりありません。
船長(ブルース・グリーンウッド)の必死の操縦によりなんとか無事着陸することができたベック(ヒラリー・スワンク)たち。
一人の怪我人も出さずに帰還を果たしたのでした。
調べを続けていたジョシュ(アーロン・エッカート)はまとめた資料を手に、科学アカデミー博物館を訪れます。
彼はここでジムスキー(スタンリー・トゥッチ)博士にその資料を手渡したのです。
地球物理学の権威としてホワイトハウスにも出入りする彼に直接渡すことで、地球に迫る危機を知らせたかったのでした。
ジムスキー(スタンリー・トゥッチ)は彼からの資料を持ち帰り読み込むと、金庫を開け「極秘」と書かれた文書を持ち出しました。
そして電話をかけます。
相手はトーマス将軍(リチャード・ジェンキンス)。
彼は、運命がやってきたようだ、と一言告げたのでした。
バーでサージ(チェッキー・カリョ)と一緒に飲んでいたジョシュ(アーロン・エッカート)のところに役人がやってきます。
国防総省からの迎えに連れられて到着したのは、大勢の人が集まる会議場でした。
彼らを呼び出したジムスキー(スタンリー・トゥッチ)も席に座っており、彼はジョシュ(アーロン・エッカート)に説明を促したのです。
そして口を開いた彼は、人類の寿命を一年と宣言します。
理由は地球に絶対不可欠な電磁場が壊れ始めたこと・・・。
これこそがここ最近の異変の原因でした。
彼は半分に切った果物を手に説明を続けます。
果物の皮を[地殻]果肉は[マントル]中心の種を[コア]とし、そこには鉄の塊である[内核]と液体で構成される[外核]が存在し、その液体が一定方向に回転する運動で発生するのが電磁場です。
外核はその電磁場を動かすエンジン、問題はこのエンジンが止まってしまった事。
原因不明のこの自体に人類が出来ることはありません。
このままでは静電気の放電によりスーパーストームが発生したり、致死性の放射能である太陽風が侵入してきて地球は丸焼きになってしまいます。
あまりの事に静まり返る議場。
コアのある部分までたどり着く術のない人類は諦めるしかない・・・
そんな空気を一掃したのが将軍(リチャード・ジェンキンス)とジムスキー(スタンリー・トゥッチ)です。
彼らはジョシュ(アーロン・エッカート)とサージ(チェッキー・カリョ)を連れ、ユタ州に向かいます。
そこにいたのはブラズ(デルロイ・リンドー)。
ジムスキー(スタンリー・トゥッチ)のかつての相棒として、ともに研究をしていたブラズ(デルロイ・リンドー)はここで、地球に深く潜る実験を繰り返していました。
そして、20年もの研究の成果として掘削船バージルを仕上げたのです。
このバージルに乗ってコアまで潜り込むという作戦が立てられました。
メンバーはジョシュ(アーロン・エッカート)とサージ(チェッキー・カリョ)、ジムスキー(スタンリー・トゥッチ)にブラズ(デルロイ・リンドー)の4人に、操縦士としてベック(ヒラリー・スワンク)と船長(ブルース・グリーンウッド)も召集されます。
この六人に加え、地上で彼らのこの計画のサポートに選ばれたのは凄腕ハッカーのラット(DJクオールズ)。
彼は世間がこの異常気象に疑問を持ちパニックを起こすことが無いよう、ネットの世界のパトロールを任されたのです。
こうして集められたメンバーは潜るための訓練を重ね、次第に親交を深めていきます。
ところがその訓練が済まないうちに空に異変が訪れてしまったのです。
静電気の影響により世界中でスーパーストームが起こり、空から稲妻のように降り注ぐレーザーのような静電気。
歴史的遺産を破壊し人々の生活を脅かすまでになってきてしまいました。
こうして急遽予定を早め、いよいよ作戦決行の日を迎えます。
極秘ミッションの為、宇宙に飛び立つスペースシャトルのような華やかさは全く無い出発。
彼らが決行する作戦は、核爆弾を積んでコアに突入し、そこで爆発させることでコアを動かすというものでした。
南太平洋のマリアナ海峡から海に飛び込んで、海底を目指す彼らの側を大きな鯨の群れが共に進みます。
共鳴するような鯨の鳴き声に思わず頬が緩むベック(ヒラリー・スワンク)。
ところが突如海底地震が起こります。
地震が発生した事で潮が逆流し舵操作が取れません。
潮に巻かれるようにして猛スピードで落下していくバージル。
このままでは岩にぶつかってペシャンコになってしまいます。
しかしあわや!というタイミングでレーザーを出したブラズ(デルロイ・リンドー)の操作により、海底に衝突する事なく地殻に侵入する事が出来ました。
ほっと一安心の管制室。
船体、原子炉ともに問題なく作戦の第一段階は成功です。
地球に潜り始めて12時間が経過した頃、船の前に黒くモヤのようなものが広がっていました。
これは何だ?とその時、強い衝撃を感じたかと思うと、進むというより落下し始めてしまったバージル。
そのまま茨のように水晶が乱立する場所に墜落してしまいます。
何かが挟まってしまい動力が停止してしまったバージルを動かす為には、船外での作業が不可欠です。
防護服を着て外に出たジョシュ(アーロン・エッカート)達は、まるでグランドキャニオンのような圧巻の水晶にしばし感激していますが、しかし悠長なことは言っていられません。
天井部分が避けマグマが降ってきたからです。
必死で挟まっているものの解体に励むブラズ(デルロイ・リンドー)。
すぐそこまで迫るマグマに焦りながら作業していた彼ですが、突如切断機に酸素が来ない事で機械が動かなくなり、思ってもみないロスを強いられてしまいます。
そこでジョシュ(アーロン・エッカート)は自分に供給される防護服の酸素を機械に付け替える事で機械を再始動させました。
切断スピードが上がり、なんとか作業を終えますが、しかし酸素不足となってしまった彼は意識を失ってしまいます。
すぐそこまで迫るマグマに急いで船内に彼を運び出発だ!と声を上げた船長(ブルーズ・グリーンウッド)。
ところがそんな彼の頭頂部に岩石が直撃してしまったのです。
そのまま後ろに倒れこんだ彼はマグマに飲み込まれ、命を落としてしまったのでした。
ミッションは二日目に入ります。
まもなくマントルとコアの境界線に入るというその時、眼前に広がるのは空間に広がる散乱するダイヤモンド。
ベック(ヒラリー・スワンク)は核爆弾制御室にいるメンバーに危険を知らせ必死で衝突を避けて操縦していますが、あまりの数に避けようがなくぶつかってしまいました。
船体は防御扉でそれぞれの部屋を分離することができるようになっているため、防御扉を閉めて他の部分にまで被害が及ばないようになっています。
この衝突の損傷により閉まり始めた防護扉。
それを見てサージ(チェッキー・カリョ)は核弾頭とノートを取りに戻ってしまいます。
ギリギリの時間でそれらをジョシュ(アーロン・エッカート)に手渡した彼は、扉に阻まれてこちら側に帰ってこられませんでした。
35時間が経過した頃、ついにコアの境界線を進みます。
すると速度が一気に跳ね上がりました。
コアの密度が予想を外れて小さかった為、目的地には五時間ほどで到着する事になります。
しかし予想が外れたことで問題が発生。
コアの密度が希薄すぎて爆発の衝撃がうまく伝わらない計算になるのです。
これは失敗だ、引き返そうというジムスキー(スタンリー・トゥッチ)。
代案があると言い出した彼は、その場の誰も知らないデスティニーという作戦を将軍(リチャード・ジェンキンス)に連絡します。
これは彼と将軍(リチャード・ジェンキンス)、その他最小限の人員しか知らない極秘事項です。
デスティニーとは人工地震発生装置のことです。
兵器として開発されたそれは、地中深く断層に強い電磁波を届けます。
このデスティニーは他国の開発を前にアメリカが一足先に完成させたものでしたが、彼らは既にその実験まで済ませていました。
つまり今回コアの動きが止まったのは、この実験による副作用だったのです。
このデスティニーを使って再びコアに衝撃を与えて動かそうという秘策ですが、しかしジョシュ(アーロン・エッカート)は大反対です。
そんな事をすればコアは致命的に不安定になり、火山が一斉に噴火して地球はズタボロになると。
しかし彼らの作戦が失敗に終わった今、デスティニーの使用は避けようがありません。
それでもジョシュ(アーロン・エッカート)達は諦めません。
引き返さないと死ぬぞ!と怒り狂っているジムスキー(スタンリー・トゥッチ)を多数決で黙らせると、持参した爆弾を使ってどうにかコアに衝撃を与えられないか再計算を始めたのです。
地上では、ラット(DJクオールズ)がアラスカにあるデスティニー研究所を探し出し、その準備の邪魔をして時間稼ぎに励みます。
必死で再計算に励むジョシュ(アーロン・エッカート)。
するとそれを見ていたジムスキー(スタンリー・トゥッチ)がふと思いつきます。
衝撃波の干渉効果を利用すればいいんじゃないか、と。
池に大きな石を投げても波紋は一度出れば終わりだが、小さな石を波紋が弱まる直前に次々と投げ込んでやると波紋が重なって力が強まる、流体力学の基本を応用すればいいと考えたのです。
総和以上の力を得るためには5発の核弾頭を数センチのズレもなく投下して連続爆発させなくてはいけません。
極めて難易度の高いミッションでしたが、ここで彼らにできる地球を救う方法はこれしかないのです。
42時間が経過しもうじき内核に突入するという頃、ジョシュ(アーロン・エッカート)達は核爆弾のセットを完了します。
区画ごとに分けて核弾頭を一発ずつ入れて順番に切り離せば時間まで爆発しない、という計画を立てましたが、しかしただ一人浮かない顔をしているブラズ(デルロイ・リンドー)。
区画の切り離しは損傷を前提としているため、無傷の区画切り離しは油圧装置のピストンを強制解除しないとできない仕組みになっているのです。
しかもその解除装置があるのは回転翼に繋がる通路の中・・・。
通路の中は5000度の高温となっており、防護服が耐えられる温度を大きく越している為、行ったら帰れないこのミッションに進んだのはブラズ(デルロイ・リンドー)。
彼は20年もの人生をかけて完成させたこのバージルを失敗作に終われないとの思いも強く、一人回転翼に向かいます。
熱風に押されながら必死で足を運ぶブラズ(デルロイ・リンドー)、苦しそうに顔を険しくしながらもミッションをやり遂げます。
回転翼を回すんだ・・・そう言い残して、彼もまた命を落としてしまったのでした。
デスティニーの準備が整い、いよいよ動き始めてしまいます。
しかし最後まで諦めなったラット(DJクオールズ)はとうとうアクセスコードを突破したのです。
電力をほかに流すことでデスティニーの発射を遅らせることに成功したのでした。
ジョシュ(アーロン・エッカート)とジムスキー(スタンリー・トゥッチ)は準備を追え、ベック(ヒラリー・スワンク)の操縦のもと計算通りに爆弾を落としていきます。
しかし最後の一発となったところで誤差を計算していなかったことに気づいたジムスキー(スタンリー・トゥッチ)。
誤差を入れるとプロトニウムがあと3キロも足りません。
その時、船体が大きく揺れ倒れた爆弾がジムスキー(スタンリー・トゥッチ)の足を挟んでしまいます。
ジョシュ(アーロン・エッカート)を防護扉の向こうに逃がした彼は、モニターを使って指示を飛ばします。
足りない分を補足する為に、船の原子炉の燃料棒を使え!というのです。
「ザ・コア」ラスト最後の結末
ジョシュ(アーロン・エッカート)は一人格闘してジムスキー(スタンリー・トゥッチ)の指示を実行に移しました。
燃料棒を取り出したことで船内の電気は消え地上に戻るパワーを失ってしまったバージル。
暗闇に包まれた船内で抱き合い、お互いの健闘をたたえ合うジョシュ(アーロン・エッカート)とベック(ヒラリー・スワンク)は操縦席に座り爆発の時間までを過ごします。
ところが、一発目の爆発が起こったとき、ジョシュ(アーロン・エッカート)が閃きました。
コアの熱から回転翼の動力だけは得られるかもしれないと。
そしてこの読みが当たっていました。
5発目の爆発でついに動き出したコアにより、太陽電池のように力を得たバージルは息を吹き返したのです。
ゆっくりと動き出した船を操り地上を目指す二人。
時速はぐんぐん上がり、地上では空の不気味な雲も消えました。
その16時間後。
バージルがプレートの間からハワイ沖に出そうな事が管制室にも伝わります。
しかしその信号を最後にジョシュ(アーロン・エッカート)達の生存は確認できなくなってしまいました。
彼らはなんとか海底にたどり着いたところでコアの熱を失い、動けなくなってしまっていたのです。
もうこれまでか・・・
電気が消え通信ができず、超音波は出せてもそれで生存を知らせる事は難しいという状況に置かれた二人。
それでも国は空母を出して彼らを探しにハワイ沖に向かっています。
絶望視されたその生還でしたが、ラット(DJクオールズ)のおかげでジョシュ(アーロン・エッカート)達は発見されました。
彼は鯨の鳴き声を聞いて分かったのです。
これは鯨が超音波に答えているんだ、と―――。
こうして助け出されたベック(ヒラリー・スワンク)とジョシュ(アーロン・エッカート)。
こうして日常に戻る彼らですが、このミッションは極秘事項として決行された為、ジムスキー(スタンリー・トゥッチ)ら四人の命が失われた理由を世間の人が知ることはありません。
それが悔しいと話すジョシュ(アーロン・エッカート)。
誰かがばらさなきゃね・・・
そう彼が呟いてから一週間後―――
カリフォルニア州のサイバーカフェにラット(DJクオールズ)の姿がありました。
彼はこの作戦に関わった人々の情報をネットの世界へ流します。
世界中に広がるネットワーク。
ラット(DJクオールズ)の口元には笑みが浮かんでいるのでした。
THE END
「ザ・コア」見所ポイント!
2000年前後に頻発した地球滅亡をテーマにした作品の一つです。
ちょっとほかの作品と違うのは、宇宙からの刺客により始まる滅亡ではなく、地球そのものの核が起こす滅亡で、その状況を世間が知らないままに話が進んでいく点ではないでしょうか?
今作では地球の磁場が原因でした。
異常気象の寒気による地球滅亡を描いた「サイレント・ワールド 地球氷結」もおすすめです。
大掛かりなシーンもありますが【アルマゲドン】や【インディペンデンス・デイ】に比べれば家族愛や宇宙人を前面に押し出してこないので感動ドラマといった感じはあまりありません。
ただ着眼点が面白いなと思う作品でした。
地球の滅亡を人類の過ちが直接的に引き起こしたという点においても、現状に警鐘を鳴らす一本です。
古い映画ですが、映像に見苦しさなどはあまり感じられませんでしたし、パニックムービーとはいえ視覚的にグロテスクなものは出てきませんので、家族でご覧になってお子様と自然の働きについてお話されるのもいいのではないでしょうか。