映画「スクリーム」は、ネーヴ・キャンベル主演、ウェス・クレイヴン監督の1996年の映画です。
この映画「スクリーム」のネタバレ、あらすじや犯人、最後のラスト結末、見どころを紹介します。
ハロウインンマスクの殺人鬼が繰り広げる殺人事件「スクリーム」をお楽しみください。
これで「スクリーム」のすべてがわかります。
「スクリーム」あらすじ
田舎町のウッズボローで、高校生のカップルが惨殺される事件が起きました。
クラスメイトだったシドニー(ネーヴ・キャンベル)は、1年前に母を殺された記憶を呼び起こされていら立ちます。
そんな時、彼女はハロウィンマスクの殺人犯に襲われてしまいます。
間一髪、恋人のビリー(スキート・ウールリッチ)に救われますが・・・
「スクリーム」ネタバレ
カリフォルニアの田舎町ウッズボロー。
ある晩、一人で留守番していたケイシー(ドリュー・バリモア)に電話がかかってきます。
最初は間違い電話のようで、ケイシーも軽いノリで話していました。しかし、話している内に「君の事を見ている」と言い出します。
怖くなったケイシーは家中の鍵を閉めて回ります。
しかし、電話の向こうの男は「庭を見てみろ」と笑いながら言いました。
言われた通り見てみると、庭にケイシーの恋人のスティーヴ(ケヴィン・パトリック・ウォールズ)が椅子に縛り付けられていました。
「クイズに答えろ。お前の好きな映画の問題だ。正解すれば助けてやる」と言われ、ケイシーは震えながら答えます。
最初は正解しますが
「13日の金曜日の、殺人鬼の名前は?」
「ジェイソン!」
「残念。第1作の犯人はジェイソンの母親だ!」と言われて、スティーブはケイシーの目の前で惨殺されてしまいます。
その時、ケイシーの両親が帰ってきます。
ケイシーはパニックになりながらも家から逃げ出しますが、結局は捕まってしまいます。
家の中に入った両親は、家の中が散らかっている事に気付いて異変を察知します。
慌ててケイシーを探した両親が見つけたのは、刺された上に腹部を切り裂かれ、内臓をえぐられて木に吊るされた彼女の死体でした。
同じ頃、高校生のシドニー(ネーヴ・キャンベル)の部屋の窓から、突然に彼氏・ビリー(スキート・ウールリッチ)が入ってきます。
父親に見つかると大変と慌ててビリーをベッドの下に隠した直後、本当に父親のニック(ローレンス・ヘクト)が部屋に入ってきます。
ニックはシドニーに週末は出張に行くから留守を頼むと告げて部屋を出て行きました。
ニックが去った後、恐る恐るベッドの下から出てきたビリーは、付き合った最初の頃はお互いに積極的だったのに、1年前の「あの事」を境に関係が変わってしまった、また昔に戻ろうと言いに来たと伝えました。
シドニーは、すぐには変われないだろうけれど努力してみると告げ、ビリーは後ろ髪引かれるような表情で帰ってゆきました。
翌朝、2人が通っていたウッズボロー高校は警察とマスコミでごったがえしていました。
そこで初めて、同級生のケイシーとスティーブが昨日の晩に惨殺されたと知ってシドニーは複雑な表情になります。
実は、シドニーの母モーリーンも1年前にレイプされ殺害されていたのです。
犯人とされたコットン・ウェアリー(リーヴ・シュレイバー)はシドニーの証言で逮捕され、既に死刑判決を受けていました。
しかし、シドニーの心の傷は深く、ビリーとの関係もよそよそしいものになってしまっていたのでした。
その日の夜、父親が出張でシドニーは一人でした。
そこに電話がかかってきます。
電話に出ると、相手は「ホラー映画は好きかい?」と話し出しました。
最初はランディかと思いましたが、相手は「俺はランディじゃない。玄関先から電話してるんだ」と言ってきました。
段々と湧き出てくる恐怖心を抑えながら玄関先まで出てきたシドニーでしたが、そこには誰もいませんでした。
やはりイタズラ電話かとホッとしたシドニーでしたが「母親と同じように殺してやる」と脅してきました。
シドニーが家の中に戻ると、背後のドアが開いて本当に死神マスクに黒いマント姿の殺人鬼が姿を現します。
ナイフを振り上げ襲ってきましたが、シドニーは間一髪で攻撃をかわし、逃げ出して部屋に逃げ込んで警察に通報しました。
その直後にビリーが窓から入って来ます。
ほっとしたシドニーが抱きつくと、ポケットから携帯が落ちます。
シドニーはビリーが犯人だったのかと真っ青になり、突き飛ばして逃げ出し、たまたまパトロール中だった保安官代理のデューイ(デヴィッド・アークェット)と出くわします。
道端に落ちていた死神マスクを見つけてやって来たデューイは、早速保安官を読んでビリーを逮捕します(デューイはシドニーの親友のテイタムの兄でもあります)
警察署で事情聴取を受けた後、署の前で待ち構えているマスコミを避ける為に裏口から出たシドニー達でしたが、駆けつけた美人TVレポーターのゲイル(コートニー・コックス)に見つかってしまいます。
彼女はシドニーの母親を殺したのは死刑判決を受けたウェアリーではないと言う仮説を書いた本の著者でもありました。
ゲイルはスクープのチャンスとばかりに突撃取材をしますが、元から彼女の事を快く思っていなかったシドニーはゲイルの顔にパンチを食らわせます。
その夜テイタムの家に泊まったシドニーに再び犯人から電話がかかり「君はまた犯人を間違えた」と告げます。
翌日、ビリーは通話記録から無実が証明され、容疑が晴れて釈放されます。
しかし、シドニーは襲われた恐怖からビリーの釈放を心から喜ぶ事が出来ずにいました。
更に、その態度に業を煮やしたビリーに「おかあさんの事はもう忘れるんだ」と言われ、腹を立ててその場を立ち去ってしまいます。
更に学校の周りを張っていたゲイルにつかまり、「モーリーンの事件の犯人はウェアリーではない」と。
当時犯人を目撃したシドニーはウェアリーの有罪を確信していましたが、ゲイルと話してから自信が揺らぎ始めます。
そしてトイレに入った時、偶然に「自分が目立ちたいばかりに大げさに騒いでいるに決まってる」と、友達がうわさ話をしているのを耳にしてしまいます。
彼女達が去った後、ショックを受けながら個室から出たシドニーの耳に「シドニー・・・」と言う声が聞こえてきます。
驚いて個室を覗き込みますが、誰もいないようでした。
しかし再び「シドニー・・・」と呼ぶ声が聞こえます。
怯えながら出てゆこうとすると、突然に個室から死神マスクの犯人が飛び出てきます。
間一髪でその腕をすり抜けて逃げ出す事が出来ました。
事態を聞きつけた校長は、学校を休校にします。
しかし、休校で誰もいない高校に残っていた校長は、いきなり姿を現した死神マスクに襲われ殺害されてしまいます。
一方、警察の調べによって、ケイシーとシドニーへの電話は、シドニーの父・ニックの携帯からかけられたと判明します。
さらに出張中のニックは宿泊予定のホテルにはおらず、警察は捜索を開始します。
町では夜9時以降外出禁止令が出ますが、テイタムのボーイフレンドのスチュアートは自分の家でパーティを開きます。
ゲイルは、デューイが自分に好意を持っている事を利用してパーティ会場に入り込み、隙を見て隠しカメラを置きます。
そんな中、テイタムはガレージにビールを取りに行きます。
しかし、戻ろうとした時、ドアには鍵が掛かっていて開きませんでした。
仕方なく、ガレージのシャッターを開けて出ようと自動開閉のボタンを押しました。
しかし、シャッターは途中で止まってしまいました。
振り返ると、スイッチの前に死神マスクが立っていました。
最初は友達のいたずらかと思ったテイタムでしたが、ナイフで腕を斬りつけられて本物だと気付きます。
刺されようとするところを何とか逃れ、シャッターのペット用の出入り口から出ようとしますが、狭すぎて引っ掛かってしまいます。
それを見た死神マスクは「開」のスイッチを押してそこを立ち去り、テイタムはシャッターに挟まれて死んでしまいました。
リビングでは、皆がホラー映画のビデオを見ていました。
その内、映画マニアのランディがホラー映画で生き残るためのルールを熱く語り始めました。
その1:セックスはご法度。多くの場合、カップルは早々に殺されて、生き残るのは真面目な処女
その2:酒やドラッグも禁止。羽目を外した者は、大体の場合、その後すぐ殺される
その3:絶対に「すぐ戻る」というセリフを言ってはいけない
そこに校長が殺されたと知らせが入り、スチュアートとランディ以外は死体を見に行ってしまいます。
中継車にいたゲイルも、近くで不審車両が見付かったと報せを受けたデューイに誘われて現場へ向かいます。
一方、シドニーはパーティに来たビリーと仲直りして、2階の部屋で初めて2人は結ばれますが、その直後に死神マスクが現れてビリーをナイフでメッタ刺しにしてしまいます。
慌てて外へ出たシドニーはゲイルのTV局の中継車に逃げ込みカメラマンのケニーに助けを求めますが、ケニーは死神マスクに喉を切られて殺害されてしまいます。
シドニーも襲われますが、反対側のドアから抜け出して夜道を逃げ出しました。
一方、夜道を歩いて現場に向かい、ちょっとずつ良い雰囲気になって来たデューイとゲイルでしたが、猛スピードで走って来た車に驚いて道端の草むらに転げ落ちてしまいます。
そして、偶然そこで探していた不審車両を見つけます。
それはシドニーの父・ニックが乗っていったはずの車でした。
二人は急いでスチュワートの家に戻ります。
「スクリーム」犯人
家の前でゲイルに警察への連絡を頼み、デューイは家の中に入っていきます。
悲鳴を聞きつけて部屋の中に入りますが、それは点けっぱなしのテレビから流れていた音でした。
一方、中継車に乗り込んだゲイルは、中が血まみれになっている事に驚き、警察に電話をします。
しかし、後ろから声を掛けたランディを犯人と間違えて殴り倒した時に電話を壊してしまいます。
パニックになったゲイルは車を発進させようとしますが、フロントガラスの上から血がとめどもなく流れてきて更にパニックになります。
先ほど殺されたケニーが中継車の上に乗せられていたのです。
中継車をめちゃくちゃに運転して何とか死体を振り落としたゲイルは、そのまま車を走らせて逃げて行ってしまいました。
夜道を歩いていたシドニーは、後ろから猛スピードで走って来るゲイルの中継車に気付き、止まってくれるように手を振ります。
しかし、パニックになっていたゲイルはいきなり視界に現れたシドニーに驚いてハンドルを切り損ね、道をそれて木にぶつかってしまいます。
驚いたシドニーは、助けを呼ぼうと再び道を戻ります。
スチュワートの家に戻ったシドニーが中に入ろうとすると、デューイが出てきますが、背中をナイフで刺されていて倒れてしまいます。
その後ろから死神マスクが現れ、ナイフを抜いて襲い掛かってきました。
シドニーは家の前に止まっていたデューイのパトカーに逃げ込みますが、鍵は死神マスクに抜き取られていました。
無線で助けを呼ぼうとしまうが、後ろから羽交い絞めにされて刺されようとします。
シドニーは隙を見て逃げ、デューイの拳銃を持って家の中に逃げ込みます。
ランディとスチュワートが助けを求めてやって来ますが、締め出して鍵を閉めてしまいます。
その時、二階から血まみれのビリーが下りてきます。
助けを呼ぼうと玄関の鍵を開けると、ランディが逃げ込んできて「スチュワートの奴、すっかりおかしくなっちまった!」と騒ぎますが、ビリーは「誰だっておかしくなるさ」とシドニーから預かった銃でランディを撃ってしまいます。
驚いたシドニーは裏口から入って来たスチュワートに助けを求めますが、スチュワートは「ビックリだろう、シドニー」とボイスチェンジャー片手に笑っているだけでした。
死神マスクはビリーとスチュアートの2人が演じていたのです。
「スクリーム」ラスト最後の結末
訳が分からず混乱し「あんた達なんか、捕まって死刑よ!」と叫ぶシドニーの前に、スチュワートが引っ張り出してきたのは、ダクトテープで拘束されたシドニーの父・ニックでした。
二人はニックのポケットにボイスチェンジャーを入れ、自分達の罪を擦り付けようと考えていたのです。
1年前シドニーの母モーリーンを殺したのもこの2人で、あっさり騙された警察や、獄中にいるコットンをバカだとあざ笑い続けました。
そして、ビリーとスチュワートは自分たちも被害者だと偽装するため互いをナイフで刺し合いますが、強く刺しすぎてしまいます。
そして、いよいよシドニーを撃ち殺そうとした時、スチュワートが「銃がない!」と騒ぎ始めました。
そこに、こっそり銃を奪っていたゲイルが現れました。
「私なら、事故にあいながらもなんとか家に辿り着いたリポーターが二人を倒すハッピーエンドにするけど」
しかし、安全装置が外れておらず、ビリーに銃を奪い返されてしまいます。
ビリーがゲイルを撃ち殺そうとした時、スチュワートがまた騒ぎ出します。
「ヤバい、シドニーがいない!」
2人が争っていると、電話がかかってきます。
「クイズをしない?誰が警察に連絡したか当てるクイズ!」
怒り狂ってシドニーを探し回るビリーでしたが、テレビの音に気を取られた隙に、死神マスクをかぶったシドニーに傘の先で腹を刺されて倒されてしまいます。
すぐに駆け付けたスチュアートは、一度はシドニーを組み伏せますが、わざと刺された時の出血がひどすぎて力が入らず、逆に倒され、大型テレビを頭に落とされて感電死してしまいます。
しかし、ビリーはまだ死んでいませんでした。再びシドニーに襲いかかり「ママによろしくな!」とナイフで刺そうとしますが、目を覚ましていたゲイルに銃で撃ち殺されてしまいます。
重傷ながらも生きていたランディとデューイ、ニックは救急車で運ばれ、ゲイリーはスタッフを呼んで事件の中継を始めました。
こうして惨劇は幕を閉じたのでした。
THE END
「スクリーム」見どころ
突然、死神の仮面を被った男が現れ、狙われた人はただ逃げ惑い、最後には惨殺されてしまいます。
しかし、単なるホラーやスリラーとは一味違います。
よく見ると、襲い掛かって来る死神はフレディやジェイソンのような無敵の怪物ではありません。
被害者に反撃されてダメージを受けたり、時には負けそうになったりしています。
何も知らない被害者を次々と殺した狂気の殺人鬼ではあっても、生身の人間には違いないのです。
また、お互い好き合っていても次の段階に進めなかったり、親が不倫していると悩んだり、何があってもまず友達に相談し、時には羽目を外して悪ふざけをしたり、大人を意識して背伸びをし、親や先生とは少し距離を置き始めているテーィンの生活もちゃんと描かれています。
皆を理由もなく、面白半分で殺していたと言っていたビリーとスチュワートも「お前のあばずれな母親は俺の父さんとも関係してた。そのせいで母さんは出て行ったんだ」と心の傷を吐露したり「周りのプレッシャーがきつかった」「俺が殺人鬼だってバレたら、パパとママにまたどやされる!」と泣き叫んだり、狂っているようで実は迷いや弱さ、心の傷の痛みに耐え切れなかったという真っ当で弱い部分も垣間見えます。
また、ホラー映画の話題や豆知識が各所に出てきたり、監督のウェス・クレイヴンが高校の用務員として、しかもフレディの衣装を着て出演したりと、映画好きなら尚一層楽しめるようになっています。
ホラーでありながら、超常的な怪物ではなく生身の殺人鬼が登場して先を読めなくし、「誰が真犯人なんだろう?」と推理する楽しみもあり、若者の青春グラフィティの一面も併せ持っていて色々な楽しみ方が出来ます。
今や、「ハロー、シドニー」と言えば映画ファンなら誰でも知っています。
流石、傑作サスペンススリラーの一つに数えられるだけの事はある作品です。
続編はこちら。