「ノウイング」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ

映画「ノウイング」ネタバレ あらすじ
SF/ファンタジー

映画「ノウイング」はニコラス・ケイジ主演、アレックス・プロヤス監督の2009年公開の映画です。

この映画「ノウイング」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末と見どころについて紹介します。

50年前のタイムカプセルに書かれた予言が大惨事を招く「ノウイング」をお楽しみください。

 

「ノウイング」あらすじ

楽しい未来を想像して、宇宙船やロボットの絵を描く子供たち。

50年後、同じ小学校に通う生徒が、このタイムカプセルを開けるのです。

少女ルシンダは、絵ではなく紙一面を埋め尽くす、無数の数字を書き連ねていました。

一見すると、無作為に並ぶ数字“……91101……”。

これは1959年の現在から40年以上も後に起こる、2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件を予言していました。

頭の中に囁かれる、正体不明の声。

ソレに従い、ルシンダは未来に起こる世界中の大惨事を、我を忘れて書き連ねます──

 
2009年、創立50周年を迎えた小学校で、掘り起されたタイムカプセル。

少女ルシンダが書いた数字が入る封筒を手に取ったのは、ケイレブ(チャンドラー・カンタベリー)という少年です。

そして、ドコからともなく聞こえる不気味な声、こちらをジッと見ている者。

50年前、ルシンダが味わった恐怖は、ケイレブの身に起き始めていました。

 
「炎に包まれた太陽と地球の、絶妙な距離について……」

宇宙物理学者のジョン・ケストラー(ニコラス・ケイジ)は、学生に問い掛けます。

「……この距離が地球に生命の進化をもたらした だから、君たちはここに居て面白い講義を聞いている!」

天体模型を使い、笑顔を交えて宇宙における“決定論”対“ランダム理論”を話すジョン。

あらゆる出来事は、“その前の出来事によって決定されている”。

すべての出来事には理由がある、というのが決定論。

一方、決定論とは正反対なのがランダム理論で、“すべて偶然でしかない”。

すると、にこやかだったジョンは、話がランダム理論に及ぶと一変します。

「宇宙や生命の存在は偶然、我々の存在は……大した意味もない目的も…」

回避できなかった不幸は、今もジョンの胸をエグります。

 
その夜、息子ケイレブが持ち帰った紙にグラスの跡を付けたジョンは、目に入った数字を書き出してみました。

導かれたのは「9.11……まさか」

偶然選んだ数字は、アメリカ同時多発テロ事件の日付と犠牲者数を示しています。

紙に書かれた日付をPCに入力すると、どれも世界で起きた大惨事と一致。

1年前、ジョンの妻も犠牲となった、ホテル火災の日付もありました。

そして・・・

 

「ノウイング」ネタバレ

この数字を鵜呑みにするジョンに、友人フィル(ベン・メンデルソーン)は唖然。

しかし、ジョンは「……明日、大惨事が起こる」と、冷静ではいられません。

「じゃあ、この数字は?」と、フィルは解明できていない数字を指さします。

数字が示すのは、大惨事が起こる日付と犠牲者数。

その次に書かれる数字の意味は、まだ分かりませんでした。

 
この数字を書き連ねた、少女ルシンダの事を知りたいジョン。

当時、ルシンダの担任だったテイラー先生を訪ねます。

今でも、あの日の事だけは忘れられない先生は「……気の毒な子」と、話し始めました。

 
──1959年、その不気味な声を聞き、動かない少女ルシンダ。

活発なクラスメイトとは雰囲気が違うルシンダに、担任のテイラー先生も注視します。

教室では、未来を想像する子供たちが、絵を描き始めました。

しかし、ルシンダが懸命に書いているものは数字。

それに気づいたテイラー先生は、紙を取り上げ封筒に入れました。

 
いよいよ、タイムカプセルを埋める日。

そこに居たはずのルシンダが消え、テイラー先生たちは学校中を捜します。

聞こえるのは、木を引っ掻くような異様な音。

ドアを開けると、指先を血で真っ赤にしたルシンダが居ました。

紙に書き切れなかった数字は血文字のようにドアに刻まれ、ルシンダは恐怖に怯えています。

「やめさせて…お願い、囁くのをやめさせて」──

大人になったルシンダは、結婚して娘を産みました。

しかし、頭の中に囁かれる声にいつも怯え、娘が9歳の時に自殺します。

 
数字の謎を解くためジョンが奔走していると、息子ケイレブに近づく者が居ました。

貰った黒い石を父に見せるケイレブに変わった様子はなく、ジョンは少し安堵します。

最愛の人を亡くし、同じ悲しみを抱えているジョンとケイレブ。

妻を守れなかったジョンは、息子は守りたいと思いつつ、明日に迫る大惨事で頭が一杯でした。

深夜ニュースで伝えるのはメジャーリーグ、原油価格、太陽フレア、そして火災。

「…今夜、火災が発生  全員無事に避難しました」

ニュースに見入るジョンは、ケイレブに不気味な声が聞こえているなんて知りません。

 
日付が変わった翌日の天気は雷雨、道路は大渋滞。

小学校までケイレブを迎えに行くジョンは、カーナビに表示される数字に愕然とします。

紙に書かれた大惨事が起こる日付と犠牲者数の次は“座標”で、その場所はスグ近くでした。

大渋滞の原因は交通事故でも軽症者2名、少女ルシンダの予言した事故はコレじゃない。

次の瞬間、ジョンの頭上を通り過ぎた飛行機が、数百メートル先で墜落しました。

50年前、ルシンダによって予言された大惨事はあと二つです……

 
その夜、森林火災が発生して、動物たちが逃げ惑う様子を目にするケイレブ。

それは、ケイレブの前に現れた何者かが見せた夢?

息子の悲鳴が聞こえ、駆け付けたジョンは「ただの夢だ」と、抱きしめました。

しかし、外に居る人影を、ハッキリと目にしたジョンに不安が募ります。

 
後日、ダイアナ・ウェイランド(ローズ・バーン)という、ルシンダの娘を発見したジョンは声を掛けました。

はじめこそジョンに笑顔を見せた彼女だけど、母親ルシンダに話が及ぶと一変。

「…予知能力を持った、あなたのお母さんが」と言い出す、ジョンの前から逃げ出します。

予言では明日、170人もの犠牲者を出す大惨事が起き、更に3日後にも。

友人もFBIも、誰も信じない予言を「私が止めないと…」と、背負いこむジョン。

息子ケイレブを妹に預けると、大惨事を食い止めるために座標が示すニューヨークへ。

しかし、地下鉄で脱線転覆事故は起き、予言通りの現実にジョンは呆然とするだけでした。

 
ジョンが家に帰ると、娘アビーを連れたダイアナが待っていて、深刻な顔をしています。

大惨事が起こると予言された残り1日は、彼女が子供の頃から恐れていた日付でした。

「…母は口癖のように言ってた 私が死ぬ日だって」

その日付は書かれていますが、犠牲者数は“33”ではなく“EE”、座標は不明。

手掛かりを探しに、母親ルシンダが死の直前まで住んでいた家へ向かいます。

 
「自分の未来なんて知りたくない」と、ずっと不安を抱えて生きて来たダイアナ。

ジョンは「…この紙を見ていたら、妻を救えたはずだ」と、後悔を滲ませます。

ルシンダの部屋を見渡すジョンとダイアナは、聖書とエゼキエル書の絵を見つけました。

「母は、この絵を見てたわ」と、当時を思い返すダイアナ。

家を出ようとしたジョンは、足元に転がった見覚えのある黒い石に気づきます。

ベッドを持ち上げると、そこにはルシンダが書いたであろう言葉“EVERYONE ELSE”。

その時、車で寝ていた息子ケイレブと娘アビーに近づく者たちが。

 
祖母ルシンダに良く似たアビーは、彼らの呼び掛けにドアを開けようとしますが、ケイレブが止めます。

鳴り響くクラクションに、子供たちのもとへ駆け付けた父ジョンと母ダイアナ。

2人は無事だったもののアビーは“彼ら”に、こう言われたと言います。

「一緒に行こうって言ってた 私たちは行けるって」

正体不明の者を追って森へ入るジョンは、不可思議な光を浴びるのでした。

 
ルシンダが書き連ねた数字は大惨事となって現実に起こり、明日の日付が最後。

その犠牲は全人類、そう知っているのに止める事は出来ない……

ダイアナは、唯一の家族アビーを抱きしめて眠ります。

隣で眠る父ジョンに「ルシンダやアビーのように声が聞こえる」と、打ち明けるケイレブ。

死んでしまったルシンダを思い「僕も死ぬの?」と、不安そうに父を見つめます。

ジョンは「…お前とパパはずっと一緒、永遠に… 愛してるよ」と、抱きしめ眠りました。

 
翌朝、エゼキエルの絵にある太陽に色を塗って遊ぶ、ダイアナの娘アビー。

以前、『恒星の異常活動』の論文を発表していたジョンは、ある確信を持ちます。

異常気象が続く地球はまさに今日、太陽がスーパーフレアを起こし生物は滅亡する。

 
迫る死に怯えるダイアナは、子供の頃に行った洞窟に隠れようと提案します。

彼女の気持ちを推し量るジョンは「分かった」と、子供たちも一緒に4人で向かう事に。

ジョンがケイレブを見に行くと、我を忘れて数字を書き連ねています。

まるで、あの日のルシンダのようでした。

 
その様子に、テイラー先生の話を思い出したジョンは、洞窟ではなく小学校へ向かいます。

50年前、紙に書き切れなかった“座標”を、血を流しながらドアに刻み込んだルシンダ。

ジョンは、これから行くべきなのはソコだと信じて疑いません。

しかし、一刻も早く洞窟へ隠れたいダイアナは、アビーとケイレブを連れて発車しました。

 

「ノウイング」最後のラストの結末は?

「太陽フレアによる、深刻な被害が予想され……」

地下シェルターへの避難を呼び掛けるニュース番組を、人々は不安そうに見つめています。

公衆電話で、ジョンと話すダイアナ。

ドアに刻まれた座標は、母親ルシンダが最後を遂げた家だと告げられ錯乱します。

「…数字が導く場所に行かなければ、人類が全滅するんだ!」

ダイアナとアビー、そしてケイレブを守りたいジョンは必死に説得。

しかし、目の前に黒い石が現われたダイアナは、子供たちに迫る危機に気づきました。

“彼ら”にアビーとケイレブを連れ去られたダイアナは、通話を止め車を暴走。

2人を取り戻すことは出来ないまま、トラックとぶつかり死亡しました。

 
彼女の死を見届けたジョンは、息子ケイレブとダイアナの娘アビーを追って、座標が示す家へと急ぎます。

そして、家から森の奥へと続くタイヤ跡を辿って行くと、背の高い人影に遭遇。

銃を構えるジョンを制止したのは、無事だったケイレブとアビーでした。

しかし、2人は「彼らと行かなくちゃいけない」と、言い出します。

上空に現れた光を放つ宇宙船、混乱するジョンは言葉が出て来ません。

 
「僕らが、人類の再スタートに選ばれたんだ」

父と手を繋ぎ宇宙船に乗ろうとするケイレブですが、彼らはジョンだけを拒否。

言葉を発しない彼らと、会話するケイレブは「どう言う事?」と、寂しがります。

この宇宙船には、“声が聞こえた”ケイレブとアビーしか乗れません。

家族3人が写ったロケットペンダントを、ケイレブに渡す父ジョン。

「アビーを頼んだぞ! 強くなれ」と、泣きじゃくるケイレブを抱きしめ送り出します。

ケイレブとアビーを乗せた宇宙船が目の前から消え、悲しみに包まれるジョンは深い眠りに落ちました。

 
目が覚めると異様な空、地球滅亡に逃げ惑う人々。

暴徒化し荒れ果てる街を抜け、ジョンが向かったのは妹と父母が暮らす家。

疎遠になっていた親子は、一緒に最後の日を迎えます。

そして、穏やかな異星で生きるケイレブとアビーは、新たな世界を創造するのでした──

THE END

 

「ノウイング」見どころ

2009年、本作の予告映像を観て、その公開にワクワクした方もいたでしょう。

50年前に書かれた謎の暗号、ド迫力の事故の瞬間、迫る地球滅亡、そして父と息子。

立ち向かうニコラス・ケイジが、きっと地球を守るハッピーエンド・・・

しかし、大多数の人が思い描いた結末にはならなかった。

フワフワした何とも言えない感覚になって「コレ、宗教映画だったのね」チャンチャン♪

 
個人的な事を言いますと、作中ありとあらゆる場面に伏線と思しきアイテムや台詞が登場しますが、初見は完全に素通りでした。

冒頭は1959年、少女ルシンダの身に起こる一連の出来事を、ホラー映像でお送りします。

まさに血の気がないルシンダに、ビビリの私がドキドキしてると舞台はメインの2009年へ。

主人公ジョン役のニコラス・ケイジと、息子ケイレブを演じるチャンドラー・カンタベリーのやり取りに少しホッコリ。

天体望遠鏡を覗いて惑星のアレコレを流暢に語るケイレブは、ディスカバリーチャンネルを好む男の子。

絶滅危惧種に興味を持ち、父ジョンが得意とする!?特製ホットドッグを食べずにベジタリアン宣言!

宇宙のことを話していた父子は、亡くなった妻(母)を想って“天国の存在”に話は変わります。

それでも、ありがちな展開にジョンとケイレブは寂しいんだな、としか思えませんでした。

クラシックを大音量で流して酒を飲み、大学の講義で情緒不安定になるジョン。

この時の決定論とランダム理論も、あとになって全貌が見えると無知な私にも胸に迫るものがありました。

 
本編18分頃、いよいよ少女ルシンダが書いた予言が、ジョンの息子ケイレブのもとに。

ここから不可思議な現象が目に見え始めると、物語は予告で観た展開に移行します。

数字を9割ほど読み解いたジョンが、とうとう座標に気づいた時に起こる飛行機の墜落。

そして、地下鉄の脱線転覆。(どちらも、太陽フレアの伏線のようです。)

映し出される惨状は、ご覧になった多くの方が感嘆するという、本作の見どころでもあります。

犠牲になる人々の悲鳴や姿は、この大惨事が起こると知っていたジョンにすれば、虚無感しか生まれないでしょう。

 
ジョンと息子ケイレブは、次の大惨事をどうやって止めるのか!

若干、前のめりになって観ていると「…私が死ぬ日」と、ダイアナが言い出します。

どうも、ローズ・バーン演じるダイアナのワガママっぷり!?が、ご覧になった方には不評のようですね。

幼少期に、母から自分が死ぬ日を言われ続けた彼女が「生きたい」と猛烈に思う気持ちは、分からなくもないですけどね。

あなたには、どう見えるでしょう?

 
ダイアナが、ジョン達と行動を共にするのは本編も半分が過ぎた頃。

そして、ここら辺から聖書が登場して「おや?」ってなるんですね~。

前半でもちょこっと人間の姿で登場する宇宙人も、がんがんケイレブとアビーに接近!

もう地球滅亡の時間だからでしょうが、突っ込みたい事案が目白押しになってくる!?

私なんかは、辻褄を合わせようとすると頭がバグるので、一生懸命なニコラス・ケイジを応援するだけでした。

 
そして、本作を駄作で終わらせたくない私にとって、残された感動ポイントは家族愛です!

ケイレブとジョンの別れは、正直言うと初見はボーッと観ていたような。(宇宙人に気を取られた!?)

それでも、あれから時が流れたからか、最愛の息子に「嫌だ!パパも一緒に」なんて、泣かれると辛いです。

“牧師”やってる父とジョンの和解も、本作を見慣れた今では素敵なシーンだと思っています。

でも、喧嘩の理由は無いに等しいから、科学者やってるジョンとの対比だったのかな!?

ジョン父は「神がお召しになるなら…」と、抗わずに受け入れるんです。

 
本作の最後の最後、多くの方が度肝を抜かれた、黄金色の草原が映し出されます。

ほんの少し胸がザワつくけど、もはや新世界にカンパイするしかないです!

宗教的な観点から本作を超絶に考察している方もいるので、深掘りするのも面白そうではありますが私には無理。(笑)

個人的にはテレビでやっていたら、ついつい観ちゃう決定的につまらないとは言い切れない『ノウイング』。

まだ観てないというあなた!賛否渦巻く本作を、一度観てみるのも良いかもしれませんよ。

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