映画「相棒 劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」は水谷豊主演、和泉聖治監督の2014年の映画です。
この映画「相棒 劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
大人気刑事ドラマ「相棒」の劇場版第3作目、相棒は成宮寛貴さん演じるカイトこと甲斐亨の「相棒 劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」をご堪能ください。
「相棒-劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」あらすじ
東京都鳳凰島。
そこで厳しい訓練をする兵士たち。
訓練を仕切っているのは杖を突いた男です。
そんな訓練が終わったある夜、馬房で血だらけの男の遺体が見つかります。
八丈島の刑事が駆け付け、その遺体を見ると馬に蹴られた事故だと判断しました。
朝、出勤中の警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)は部下の甲斐亨(成宮寛貴)から昨日起きたという馬が男性を蹴り殺したニュースを聞かされます。
そして特命係に着いたふたりを2代目相棒、神戸尊(及川光博)が待っていました。
神戸はふたりに先ほど話していた鳳凰島の事件について話します。
八丈島から船で40分ほどのところにある鳳凰島、それは民間人が所有する完全な私有地の島です。
その島では民間軍事会社の社員たちが暮らし、兵士としての訓練を行っています。
馬に蹴られて亡くなった岩代純也(瀬川亮)も普段は会社員として働いている予備自衛官で、島には長期訓練で来ていたそうです。
この鳳凰島で、退官した自衛隊のOBたちが非合法兵器を作っているという噂があるのです。
警察としてはそこで作られている生物兵器について調べたいところですが、自衛隊OBが集まるところに警察の人間が行くと面倒なことになります。
そこでなんにでも首を突っ込む特命係なら馬の事故に疑問を持って島に強引にやって来た、という設定でもおかしくないと考えた甲斐の父、峯秋(石坂浩二)。
神戸は峯秋から特命係を鳳凰島に送り込み、事件の捜査をするふりをして非合法兵器について探らせるように言われてやって来たのです。
無理強いはできないと言いながら神戸は、鳳凰島に行くためのチケットを置いていきます。
気が進まないと言いながらも島へ向かう特命係のふたり、事故なのにとやる気のない八丈島の刑事に案内され鳳凰島に到着しました。
実はこの島では・・・
「相棒-劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」ネタバレ
やってきた特命係を迎えたのは鳳凰島のリーダー、神室司(伊原剛志)と島唯一の女性兵士高野志摩子(釈由美子)でした。
神室は元自衛隊の三等陸佐でしたが、足の怪我で退官しています。
そのため今も歩くときには杖が欠かせません。
鳳凰島には携帯の電波が届かず、必要なときは衛星電話で外部と連絡を取っているそうです。
車で現場に向かう杉下達、途中亡くなった岩代の私物の入った段ボールを船着き場へと運ぶ車とすれ違います。
さっそく現場となった馬房を見る特命係。
そこには馬の脚の数、4の倍数あるはずの蹄鉄が19個しかありません。
その後、特命係のふたりは島のスポンサーである若狭産業の社長、若狭道彦(宅間伸)と会います。
飲食店を経営する若狭は防衛大学校の出身で、神室の先輩です。
また亡くなった岩代が務めていた会社の社長でもあります。
岩代の事件の捜査はフェイクで兵器について探りに来たはずの杉下ですが、事件に興味を持つようになってきました。
夕飯時、蹄鉄のことが気になってしかたがない杉下は島の兵士たちに尋ねます。
しかし誰も知らないと言います。
ところがその夜、高野が蹄鉄を持って杉下のもとにやってきて自分が持ち出したと言います。
恥ずかしいから隠していた、と言う高野から蹄鉄を受け取りしっかりと観察する杉下。
大雨の中、島の衛星電話を使って彼女にハッピーバースデーの歌を贈る甲斐。
その姿をばっちりと見た杉下に見られてしまいます。
杉下から拍手までされて照れる甲斐。
そんな甲斐から電話を借りた杉下は、指紋の鑑定を依頼するために鑑識の米沢守(六角精児)に電話します。
また犯罪対策部組織犯罪対策五課課長の角田六郎(山西惇)に岩代のことも調べてもらいます。
翌朝、大自然の中紅茶を飲む杉下とラッパの音に飛び起きる甲斐。
生物兵器のことが明るみに出たら困る防衛省。
防衛省は警視庁に、特命係を連れ戻すよう圧力をかけます。
甲斐峯秋は連れ戻すのは無理と承知のうえで、捜査一課の刑事を鳳凰島に送り込みました。
捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、三浦信輔(大谷亮介)、芹沢慶二(山中崇史)は鳳凰島へ向かうために乗った飛行機で米沢に遭遇します。
しかし八丈島に着いたところで鳳凰島への上陸を断られてしまいます。
結局無理やり上陸した捜査一課と米沢。
米沢が蹄鉄の指紋を調べ、杉下はおおよその謎が解けましたと言います。
また角田の調べで岩谷純也が若狭の命令できたことが分かりました。
しかし突然、杉下たちは防衛省が派遣した自衛隊の特殊部隊に襲われてしまいます。
そして薬で眠らされヘリコプターに乗せられた杉下たち、気が付くと東京の都心部に連れ戻されてしまいました。
車から杉下達を降ろし「ご協力ありがとうございました、撤収」と言う自衛隊隊員達。
いつもは暇かと言う角田が「無事か?」と迎えに来てくれました。
訓練と言う名目で防衛省は自衛隊を出動させ、杉下達を島から追い出したのです。
神戸からの連絡で、島にある兵器は天然痘だということが分かりました。
生物兵器テロに備えてワクチンのために自衛隊が備蓄していた天然痘ウィルスが盗まれ、神室がそれから生物兵器を作り出したのです。
自衛隊はこのことが明るみになるのを恐れ、杉下達を追い出したのです。
一方、鳳凰島で神室は自衛隊特殊部隊に「邪魔者を追い出してくれたことは感謝する」と言います。
特殊部隊は生物兵器の調査を始め、神室たちは無理やり協力させられます。
そして生物兵器のあるところへ案内することに。
警視庁のヘリで島に戻った特命係は本部にあった地図から、訓練が唯一行われていない場所があることに気が付きます。
そこが生物兵器の隠し場所なのです。
しかしその頃にはすでに神室たちは生物兵器の隠し場所についていました。
神室のことをテロリスト、と罵る若狭。
杉下たちが生物兵器のもとに着く前に、生物兵器の隠し場所が爆破されていました。
そして特殊部隊は、兵器開発はデマだったと言い張ります。
生物兵器はなくなってしまったものの、杉下は岩代の死の真相を明らかにします。
米沢の鑑識捜査によって1つの蹄鉄から杉下の指紋が出てきました。
杉下が素手で触った蹄鉄は、自分が持っていると高野が持ってきたもののみです。
つまりあの蹄鉄は馬房にあった19個のうちのひとつで、杉下に見せた後に戻したのです。やはり蹄鉄は19個しかなかったのです。
高野はくだらない捜査を止めさせるために蹄鉄を自分がとったことにした、と言います。
しかし高野が捜査を止めさせたかった本当の理由は、犯人が神室だと知っていたからだったのです。
実は岩代は、この島のスポンサーである若狭が兵器について調べるために送り込んだスパイだったのです。
若狭はテロリストを支援したことになるのを恐れた防衛大臣政務官の栗山朔太郎(吉田鋼太郎)に頼まれ、岩代に島の内情を探らせていたのです。
そして岩代を怪しんだ神室は高野にハニートラップを仕掛けさせ、岩代がスパイだと見破ります。
岩代がスパイと確信した神室はステッキに20個目の蹄鉄を溶接し、それで馬が蹴ったように見せかけて撲殺したのです。
「相棒-劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」最後ラストの結末は?
連行される神室。
兵士たちに「いずれここへ舞い戻ってくる、すべては元のままだ。よろしく頼むぞ。」と言い残します。
生物兵器が亡くなった島であの神室の言葉がひっかかっている杉下。
全ては元のままではないはずだと杉下は、ここに戻ってくるのは神室ではなく生物兵器の方ではないかと考えます。
そして自分たちが最初に来た時に島から運び出された岩代の私物が、こうなることを想定して送り出された生物兵器だと推理します。
適当な住所で送りあて先不明で戻ってくるようにした生物兵器を乗せた車を、八丈島の刑事達が宅配業者に片っ端から連絡してつきとめます。
そして生物兵器は見事回収されたのです。
島で生物兵器を作っていたことが決定的となり、島で訓練していた兵士たちも話を聞かれることになりました。
島のことはニュースとなって大きく報道されました。
神室との面会に訪れた杉下と甲斐。
神室はいざと言いうときにやり返す備えとして生物兵器を作ったと言います。
その帰り道。
杉下は「大切なものが脅かされようとしたら、人はそれを守ろうとする。その結果、相手を殺めることになっても正当化されます。また新たな名戦いが起こる。所詮、命のやり取りによって大切なものを守るという行為は、大いなる矛盾を孕んでいるんです。どっかに出口はないものでしょうかねぇ。矛盾のない、晴れやかな出口が。」と甲斐に言います。
甲斐は「ありますよ、きっと。出口、ありますよ。」と答えました。
「そう信じたいですね」と言う杉下なのでした。
完。
「相棒-劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」見どころ
巨大密室と言う名にふさわしい、海に浮かんだ島が舞台の作品です。
国を守るにはどうしたらよいか、と言う事をテーマにした今作。
そのため、自衛隊、生物兵器となかなか重みのあるワードが出てきます。
その一方、岩代の死に隠された真相や生物兵器を守るトリックに展開が気になる作品となっています。
ラストは思わぬところに伏線が張られていました。
こうした何気ない一言が事件のカギを握る、ミステリーの醍醐味ですね。
この「相棒 劇場版」のシリーズ作品はこちらです。
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