映画「ザ・コール 緊急通報指令室」は、ハル・ベリー主演、ブラッド・アンダーソン監督の2013年のアメリカ映画です。
この映画「ザ・コール 緊急通報指令室」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末について紹介します。
通話の声だけで被害者を救出するという斬新な切り口の映画です。
緊迫感と緊張感の中で進むストーリーも秀逸です。
■ スタッフ
監督: ブラッド・アンダーソン
製作: ジェフ・グラウプ他
脚本: リチャード・ドヴィディオ
撮影: トム・ヤツコ
音楽: ジョン・デブニー■ 主要キャスト
ジョーダン・ターナー:ハル・ベリー
ケイシー・ウェルソン:アビゲイル・ブレスリン
ポール・フィリップス巡査:モリス・チェストナット
マイケル・フォスター:マイケル・エクランド
アラン・デナード:マイケル・インペリオリ
ジェイク・デヴァンス巡査:デビッド・オタンガ
レイチェル:ジャスティナ・マシャド
「ザ・コール 緊急通報指令室」あらすじ
ジョーダン(ハル・ベリー)は、ロサンゼルス市警察の911(緊急通報用電話番号)の研修生の指導をしていました。
ある日、何者かに拉致されて移動する車のトランクの中から助けを求める少女ケイシー(アビゲイル・ブレスリン)の緊急通報を受けます。
実はジョーダンは過去に同じようなケースで、緊急電話を受けた際に、助ける事が出来なかった経験がありました。
ケイシーを助けようと指示を出すジョーダン。
やがてジョーダンは、その誘拐犯の声があのときの殺人鬼と同じである事に気付き、必死の救出を試みますが・・・
「ザ・コール 緊急通報指令室」ネタバレ
911の緊急通報指令室には事故や事件の電話が止めどもなくかかってきます。
フロアで待機するオペレーターたちはそれぞれのデスクを持ち、モニターを5つ使って地図を表記したり状況記録を付けたりしていました。
モニターの上部には緑・黄・赤のランプが縦に並び、緊急レベルを1~3段階で表しています。
ジョーダン(ハル・ベリー)が受けた電話は助けを求めるレイアという名の少女からでした。
親が不在な中、家に押し入ってくる不審者がいるとのことですぐに近くのパトカーを向かわせます。
ジョーダンはレイアに2階の寝室へ行くように伝え、窓を開けて履物を落とし、外に逃げ出したと見せかけるよう指示をしました。
不審者が寝室に入ってきて状況を確認すると、急いで下の階に降りていきます。
ベッドの下に隠れていたレイアですが電話が切断され、驚いたジョーダンは緊急のリダイヤルをかけ、その呼出音によって不審者に居所がバレてしまいました。
レイアは連れ去られ、ジョーダンはミスをしたことでショックを受けます。
数日後、ニュースでレイアの遺体が見つかったという報道があり、ジョーダンは仕事を辞めるべきか悩むのでした。
6ヶ月後、ジョーダンはオペレーターではなく、教官として新人に施設や仕事内容の案内をしていました。
精神安定剤を飲みつつ、あの時のトラウマを抱えながら・・・
ある日、経験の浅いオペレーターの元に難しい911がかかってきます。
それは、男に襲われてトランクに閉じ込められたケイシー(アビゲイル・ブレスリン)からの911コールでした。
学生のケイシーは、ファッション・プラザのモールで買い物を終え、先に帰った友人が忘れた携帯電話を持って駐車場へ向かった所で襲われました。
ケイシーはポケットに入れていた電話で911にかけたのですが、電話にチップが無かったためGPSで所在をつかめずにいたのです。
ジョーダンがオペレーターを代わり、ケイシーを落ち着かせます。
あなたを助けるためにも、あなたの協力が必要だと・・・
まずは犯人の特徴を聞きだします。
30代半ばの白人でサングラスをかけており、車は赤のマルーン色。
そして同じスピードで走っている様子から、ジョーダンは、犯人は高速を利用していると推理しました。
ジョーダンは警察を手配し、ケイシーには車の後ろに付いているテイルライトを壊すよう指示し、そこから外に手を出して大きく振ってもらいます。
目撃した車の運転手が911に連絡し、車のナンバーから盗難車だとわかりました。
しかし、それに犯人が気づいて高速を降りフェルナンド大通りを走りはじめます。
ジョーダンはケイシーにトランクに何があるか尋ねます。
ケイシーが見つけたのはシャベルでした。
ケイシーは、そのシャベルで殺されると恐れて泣き出します。
ジョーダンは、落ち着かせるためにケイシーの好きな映画を聞いて、2人で見に行こうと約束するのでした。
そして、ジョーダンは中にあったペンキを外に流させて捜索の目印にしようとします。
が、走行中の運転手がペンキがこぼれていると犯人に声をかけたためバレてしまいます。
車を止めた犯人はクロロホルムを取り出してトランクを開けますが、そこに先ほどの運転手の男性が心配してやって来ます。
大丈夫だと言う犯人でしたがその怪しさから男性は911にかけようとした瞬間、犯人はシャベルで襲いかかるのでした。
犯人は男の車に乗りかえて再び走り始めます。
トランクにはケイシーと先ほどの気絶した男性が・・・
しばらくして、目覚めた男性は大声で助けを呼び始めます。
犯人は再び停車してトランクを開け、ドライバーでめった刺しにしてとどめを刺すのでした。
しかしまだ犯人はジョーダンとケイシーの通話に気づいていません。
電話で自分のせいだと責めるケイシーをジョーダンは励ましますが、死を意識し始めたケイシーは母への遺言を語り始めます。
そんな彼女をはげますジョーダン。
ジョーダンは、死んだ男性から財布を見つけるよう指示します。
車の所有者情報から車体は黒のリンカーンだと分かりました。
犯人はガソリンスタンドに立ち寄り、その間にケイシーはトランクから後部座席へ乗り出して店員に助けを求めました。
助けようとした店員を犯人は給油中のガソリンをかけてライターで着火して殺してしまいます。
その頃、警察は犯人が乗り捨て車の近くにあったクロロホルムの瓶から指紋が採取され、男の名はマイケル・L・フォスター(マイケル・エクランド)だと突き止めていました。
警察官たちは犯人の家に訪れて妻から話を聞き、検査技師として勤めていることを知ります。
そして飾ってあった写真にあった車のナンバーから、その車が犯人の姉、メリンダ・フォスターのものであることと、彼女の住所が分かりました。
しかし、その家を捜索しましたが大きな手掛かりは得られなかったのです。
その頃、犯人のマイケルは車を止めてケイシーを担ぎ上げた際に携帯電話を見つけます。
マイケルにジョーダンは出頭するよう呼びかけますが、「もう手遅れだ」と言って電話を切るのでした。
その時、ジョーダンに戦慄が走ります。
その声は以前、自分のミスで死なせてしまったレイアを殺した犯人と同じ声だったのです・・・
ケイシーと通話ができなくなり、オペレーターとしてはもう何もできないジョーダンでしたが、思い立って犯人の姉の家を訪れます。
誰もいない家に飾ってある写真から、犯人の姉がブロンドの髪であり、病気で亡くなっているのだと気付くのでした。
「ザ・コール 緊急通報指令室」ラスト最後の結末
外に出ると壊れた携帯電話が落ちており、そこに隠された地下扉に気付きます。
ジョーダンは扉を開けて911をかけようとしますが、携帯電話を地下に落としてしまったため降りて拾いに行き、そのまま奥の様子を伺います。
犯人のマイケルは、姉を思い出すためにブロンドの髪の女性を、つまり誘拐の動機はブロンドの髪集めだったのです・・・
奥の部屋に行ったマイケルはケイシーの額にメスを入れ始めます。
助けに入るジョーダンは、彼を止めケイシーの拘束を解きます。
犯人はジョーダンに掴みかかりましたが、起きたケイシーがハサミで彼を刺し、ジョーダンと共に地上に逃げるのでした。
追ってきた犯人に追い詰められそうになりますが、ジョーダンが隙をついて彼を地下へ落とし気絶させます。
そして911にかけようとしますが・・・ケイシーはそれを止めました。
通報せずに犯人をそのまま地下に閉じこめたのです。
ケイシーは目覚めた犯人に「私は森でジョーダンに見つけてもらった。犯人はそのまま姿をくらました」と言い放つのでした。
犯人はジョーダンに助けを求めますが、「もう手遅れ」と彼女は言って2人はその場を去り、物語は終わります。
THE END
「ザ・コール 緊急通報指令室」見どころ
これはおもしろい!良くできた秀作です。
電話だけを頼よりにした見事な救出劇でドキドキでスリル感満点のストーリーです。
上手く行きそうで上手く行かない所はかなりヤキモキさせられます。
主人公は昔、緊急電話を受けたものの助ける事ができなかったトラウマを抱えています。
その犯人が今回の事件も関与している!・・・ここからトラウマを拭うべく必死の救助を試みる、オペレーターとして出来る事がなくなっても・・・現地に向かったのです。
この葛藤もうまく描かれていて、それぞれの心理描写が見事です。
最後のケイシーの判断にジョーダンも同意してしまうラストシーンが見る人によって賛否両論でしょう。
この「ザ・コール 緊急通報指令室」に似たシチュエーションで「ギルティ」という映画がありますがこれもおもしろいです。