映画「花嫁のパパ」はスティーブ・マーティン主演、チャールズ・シャイア監督の1991年公開の映画です。
この映画「花嫁のパパ」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
娘の結婚でパニック状態になる父親の姿を描いたファミリーコメディ「花嫁のパパ」をお楽しみください。
「花嫁のパパ」あらすじ
カリフォルニアにある小さな町、サンマリノで暮らすバンクス一家。
夫婦は2人の子供に恵まれ、家の中はいつも明るく幸せで溢れていました──
あっと言う間に時は流れ、上の娘は22歳になり可愛い女の子から美しい女性に!
それでも、まだまだず~っと家族4人の時間が続くと、父親は思っています。
ところが・・・(以下、ジタバタする父親の心境)
素敵な男性と恋に落ちたって言ってる?あの小さかった娘が「結婚する!」って?!
まだ22歳だぞ!しかも出会ってまだ数か月って、そんなバカな話があるか!!
大変だ!建築を学んでいた娘が、留学先のローマで胡散臭い男に引っ掛かってしまった。
“フリーランス”でコンサルやってる男って言うけど、要は“失業中”ってことだろ!
父親の私がフィットネスシューズ工場の社長だと分かって、雇ってもらう気なのか?
さては、これから建築家になる娘に仕事させて、養ってもらおうって魂胆だな・・・
予期せぬライバル(恋敵!?)登場に、怒りのボルテージが上がる父親。
我が子の結婚を心から祝福する母親や「おめでとう!」と喜ぶ、年の離れた弟もドン引き。
もちろん、一番ショックを受けたのは、大好きな父親に認めてもらえなかった娘でした。
スゴく優秀な彼は、建築家になりたい私を応援してくれる“パパに似た素敵な人”なのに。
「…パパは、私のヒーローよ!」って、あんなにベッタリだった娘。
成長を見ていたつもりが、いつの間にか大人になって結婚したい相手に出会ったんだな。
心底愛する娘を奪われるのは嫌だけど、幸せを願う父親は結婚相手に会う決心をしました。
そして・・・
「花嫁のパパ」ネタバレ
家の前に停まった車を見て、不愉快になる父親・ジョージ(スティーヴ・マーティン)。
娘・アニー(キンバリー・ウィリアムズ)の恋人が、とうとうやって来たんです。
ブライアン・マッケンジー(ジョージ・ニューバーン)、26歳。
優秀な相談役として世界中の企業から信頼を得る、気取らず柔和な好青年でした。
娘が素敵な人とめぐり逢えて、ホッとした母親・ニーナ(ダイアン・キートン)は涙。
一方、娘とベタベタする憎い男に、フツフツと怒りが湧くばかりの父親・ジョージ。
アニーとブライアンが居ない所では「…プロの結婚詐欺師だ!」と、ボロクソに言う始末。
それでも、ニーナが22歳でアニーを出産している事実も相まって、ジョージ撃沈です。
数日後、高級住宅地のベルエアを訪れたジョージとニーナ。
憎たらしいブライアンの両親と、いよいよ顔合わせするんです。
「…豪邸の間に“ちょこん”とある、掘っ立て小屋だ!」と、減らず口を叩くジョージ。
だけど、一番の大豪邸がブライアンの実家で「成金と親戚になるとはな」と、強がります。
迎えてくれたのは、とても朗らかなジョン&ジョアンナ夫妻。
ローマでアニーとは対面済み、すっかり仲良しになったようで結婚に大賛成!
もちろん、最初は早すぎると思ったけど、とっても理解ある両親でした。
「…2人は愛し合ってる。もう成人してるし親は口出しできませんな!」
現実を受け入れられないのは、ジョージだけで反論の余地なし。
既に子供たちが結婚する気でいるジョン&ジョアンナ夫妻と、乾杯をする羽目になります。
居た堪れない気持ちのジョージは「トイレに…」と、お祝いムードから脱出!
ところが、やる気はサラサラなかったのに、器物破損に窃盗未遂といった大失態!!
寛大なジョン&ジョアンナ夫妻は許してくれたけど、ますます肩身が狭くなるジョージ。
娘の結婚話が出てからというもの、奇行が目立つ夫に妻・ニーナの心労は絶えません。
結婚式の準備を嫌々はじめるジョージに降りかかるのは、正気じゃいられない費用でした。
式に掛かるザックリした金額は、1人あたり250ドル×招待客572人。
新郎となるブライアンの家は大金持ち、顔も広いから招待客の数が尋常じゃない。
※新郎側の出席者の飛行機代やら何やらも含め、新婦側が式に関わる全てを負担する習慣があるようです。
※招待客の大半はご祝儀ではなく、お祝い品を贈るので金銭面の負担は軽減できません。
「…結婚式は、女の子の夢よ!」
そう言った妻・ニーナの気持ちは分からなくもないけど、夢をブチ壊すことしか言えないジョージ。
結局、娘の式を巡って生じる夫婦の不和にジョージが折れて、結婚式・披露宴の演出はプロ任せ。
だけど、どれも高いから“バンクス家の招待客を減らす”家族会議がスタート!
アニーの弟・マット(キーラン・カルキン)は「…僕は友達のキャメロンだけ呼ぶ、いいよね」
すると、ジョージは「…披露宴のあとに遊びなさい!」と受け流し、とにかく倹約に必死。
そんな父親に我慢の限界が来たアニーは、部屋を出て行きました。
盛大じゃなくていい、教会で式を挙げたあとは、思い出が詰まった家で披露宴をしたい娘・アニー。
母・ニーナも、贅沢はムリだけど出来る限りの事はしてあげたいと思っています。
眠っている娘が、“低予算で挙げる結婚式”の雑誌を読んでいるのに気づいたジョージ。
自分が出来る倹約をして、口うるさく言うのはやめようと心に誓いました。
だけど、やっぱりプロのブライダル・コーディネーターとは気が合わない?
披露宴の演出を仕切るフランク(マーティン・ショート)たちがバンクス家に来ると、イライラが溜まって行きます。
1月の結婚式を華やかにするため花壇をチューリップで一杯にして、白鳥を放つ演出。
披露宴で歌う歌手オーディションも始まり、一番安価な料理は作る気がない頑固なコック。
式当日は邪魔な家具を全部運び出すと言い出し、駐車場係は4人必須で人件費がかさむ。
勝手に電気工事をはじめて家に穴を開けられるし、ジョージの年季の入ったタキシードも破れます。
誰一人として気持ちを汲んでくれる者はおらず、爆発寸前のジョージ。
ノンキに現れた娘の結婚相手・ブライアンに「パパ!」なんて呼ばれると、頭を冷やすため買い物へ!
ところが、スーパーで理性を失ったジョージは、騒動を起こし留置場送り。
警官にまで、結婚式に掛かる費用を愚痴っていました。
妻に反省を促されるジョージは、娘の幸せを壊さない父親になる事を約束します。
バンクス家に、アニーの結婚を祝う贈り物が届き始めました。
ジョージは「僕らのも!プレゼントタイムだ!!」と嬉しそうに、娘への贈り物を取りに行きます。
だけど、結婚相手・ブライアンの両親が、新車を贈ったと知ってヘコむジョージ。
「ちっぽけだ…」と、渡すのをためらいますが、娘は父親からの贈り物に最高の笑顔を見せます!
それは、アニーが欲しがっていたカプチーノ・メーカーで「店員さんオススメの…」と、おどけるジョージ。
父親の愛情を感じるアニーは、幸せでした。
結婚式の準備も、順調に進んでいたある日。
突然「…ブライアンとは、結婚しない!」と、アニーが言い出しました。
どうやらアニーには、ブライアンが贈ってくれた“ミキサー”が“妻は台所に”を暗示している物に見えたのです。
更に、父親・ジョージについての事実無根の酷い悪口も、耐えられなかったアニー。
「パパがお義父さんの机をあさって……。もうバカバカしいでしょ!」
※ジョージとニーナは“両親の顔合わせの日に起きた大失態”を、内緒にしていました。
真実を言っているブライアンが嘘つき呼ばわりされて、良心が痛むジョージ。
男2人で話をすると、ミキサーはバナナシェークが好きなアニーを思っての贈り物でした。
誠実なブライアンは娘を心底愛してくれているんだと、ジョージにも痛いほど分かります。
そして、娘・アニーに“あの日の大失態”は事実だと告白、誤解が解けて一安心だけど・・・
より一層愛を深めるアニーとブライアンに、ジョージはちょっとイジけるのでした。
「花嫁のパパ」最後のラストの結末は?
1月、いよいよ明日はアニーとブライアンの結婚式です。
披露宴会場になるバンクス家は、華やかに彩られて行きました。
だけど、夜のうちに降り出した36年振りの雪で庭は真っ白!
皆で雪かきして、花壇のチューリップもドライヤーで暖めて、白鳥もお風呂場で待機。
式の時間も迫り、緊張感が高まるジョージは部屋中を歩き回って落ち着きません。
そんな夫に「…大丈夫、上手くいくわ!」と、妻・ニーナが微笑みます。
小学生のマットも、タキシードでかっこ良く決めて準備万端!
純白のウエディングドレス姿の娘・アニーに、胸がいっぱいになるジョージ。
そして・・・
祝福する人々に見守られながら、父親・ジョージと娘・アニーはバージンロードを歩きました。
無事に教会から家に戻ったジョージは、休む間もなく披露宴に集まった(ほとんど知らない)人々をおもてなし。
花嫁・アニーも写真や挨拶で忙しくて、父娘がゆっくり語り合う時間なんてありません。
自分の家なのに思うように動けないジョージは、奮発した料理を食べれずじまい。
更に、駐車場係の人数をケチったせいで、路駐トラブルが発生します!
どうにかトラブルを解決させた頃には、披露宴も終盤。
だけど、ジョージには、どうしても叶えたい事がありました。
それは、高い料理を食べるんじゃなくて、可愛い花嫁・アニーとダンスをしたい!
ところが、ダンスの時間はとっくに終わり、ジョージの願いは叶いませんでした。
しかも、披露宴の最後を飾るブーケトスも見逃し、妻・ニーナも運が悪い夫にガックリ。
ブーケトスが終われば、そのまま新婚旅行へ直行してしまうという容赦ない仕打ち。
人波に隠れて見えなくなったアニーは、父親と言葉を交わす事なくバンクス家から旅立ちました・・・
賑やかだった披露宴から一転、静まり返るバンクス家。
電話のベルが鳴りジョージが出ると、聞こえて来たのは娘・アニーの声でした。
父親に大切な言葉を言えなかった事が、心残りだったのです。
ジョージとニーナはちょっぴり寂しかったけど、優しい娘を想い胸が温かくなるのでした。
THE END
「花嫁のパパ」見どころ
いわゆる、目に入れても痛くない大切な娘の結婚、それはパパにとってバッドニュース!?
まさにタイトル通り、“花嫁のパパ”が中心の物語。
その心に生まれる喪失や幸せが、とても愛おしくユーモアたっぷりに描かれます。
冒頭、結婚式・披露宴を終えた直後のジョージが「…父親なら分かるだろ」と、その想いを吐露。
世のパパも、涙腺弱いあなたもウルウル要注意ですよ。
娘の結婚でひねくれちゃう父親・ジョージを、魅力的に演じたスティーヴ・マーティン。
あからさま過ぎる仏頂面に、怒りや驚きでカッと開く目。
目一杯の愛想笑いに、やり切れなくて呆然とする顔。
コメディアンでもある彼が変幻自在な表情で、パパの喜びや寂しさを滑稽に!痛切に!伝えます。
観る者に語り掛ける正直な心の声も、聞き応えありですよ。
ダイアン・キートンが演じたニーナも、チャーミングで愛に溢れたママ。
ズバリ!“暴走する夫を、上手に操縦してくれる妻”なんです。
ジョージ自身がニーナの素晴らしさを痛感していて、出会った時から20年以上も変わらずに想い合う2人は最高の夫婦です。
ジョージとニーナの愛情をたっぷり受けて育った娘・アニー(キンバリー・ウィリアムズ)は、そりゃ~良い子。
留学から帰って早々に結婚するって親を驚かせるけど、そのキラキラ顔は愛らしいです。
幼い頃から、ジョージにバスケットボールを教えてもらっていたアニー。
ブライアン(ジョージ・ニューバーン)が挨拶に来るまで、2人でバスケするシーンがあるんですが、ただただ素敵な父娘にホッコリ。
そこで流れる名曲『My Girl』The Temptationsが、とても心地良く胸に沁み込みます。
※本作は、使用される音楽も素敵なんです♪
「…アニーが好きな人なら、きっとパパも好きになるよ」なんて言ったジョージ。
まあ、そう簡単には受け入れられないんですけどね。(笑)
両親の顔合わせでジョージが巻き起こす珍事件に始まり、奇跡の大雪まで降っちゃう!
結婚式までの道のりは大混乱の連続で、バンクス一家の心は大いに擦り減ります。
だけど、喧嘩しても仲直り出来る強い絆で結ばれたバンクス一家は、へこたれません!
ブライダル・コーディネーターは、かなり濃いキャラのフランク(マーティン・ショート)。
その助手・ハワード(B・D・ウォン)も、マトモそうだけど笑顔でムチャ振りしちゃう系!?
ヤバい人が勢揃いの映画だけど、じつは悪い人が一人も居ないんです。
皆が皆、心底互いを思いやっていて“おふざけ”も沢山ありますが、グッとくるシーンも満載!
ちなみに、アニーの弟・マット(キーラン・カルキン)は、無邪気だけど空気も読めるデキた小学生。
ジョージが困り果てた路駐トラブルを解決できたのは、マットと友達・キャメロンのお陰!?
癒しをくれるマットの可愛い笑顔は、最強ですよ!
結婚式前夜、姉・アニーとマットが交わす「おやすみ、大好き…」
ジョージに負けず劣らず、ギュッと胸を締め付けられる方もいるでしょう。
そして、いよいよ結婚式。
さて皆さん、ジョージがどんな仕事をしているか覚えていますか?
ウエディングドレスに、身を包んだアニー。
その足元を飾るのは、ジョージが贈った真っ白な・・・なんて粋なんだ!
最後までドタバタしちゃうけど、そんなバンクス一家が私は大好きです。
※『花嫁のパパ2』も、だいぶヘンテコな出来なのに、結局最後は涙がホロリ。
彼らが醸し出す温かな空気感は、あなたの心にも幸せを分けてくれるでしょう。
素敵な家族の物語を、どうぞ最後までお楽しみください
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