映画「レザボア・ドッグス」は、ハーヴェイ・カイテル主演、クエンティン・タランティーノ監督の1992年の映画です。
この映画「レザボア・ドッグス」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
裏切り者は誰だ?「レザボア・ドッグス」の超絶バイオレンスをご堪能ください。
「レザボア・ドッグス」あらすじ
レストランでテーブルを囲み、朝食をとる8人の男。
6人は揃いの白シャツ、黒いスーツとネクタイ。
最年長と思しきジョー(ローレンス・ティアニー)と、その息子・エディ(クリス・ペン)はラフな格好をしています。
ここに集まったのは、強盗を生業にしている連中でした。
犯罪組織のボスは、腹の出かたも貫禄のあるジョー(ローレンス・ティアニー)。
腕のいい奴らに次々とシゴトをさせ、警察の徹底マークを掻い潜る悪い奴です。
彼らの決め事は “一緒にシゴトはするが、素性は明かさない”
互いを別名で呼び、彼らの正体を知るのはジョー(ローレンス・ティアニー)と、エディ(クリス・ペン)だけ。
葉巻を燻らせ、馬鹿話に盛り上がる若造を静かに見ているベテランのMr.ブルー(エディ・バンカー)。
マドンナの “ライク・ア・ヴァージン” を語りたがるMr.ブラウン(クエンティン・タランティーノ)に、どんな曲か忘れたMr.オレンジ(ティム・ロス)。
彼らの話に笑っている強面のMr.ブロンド(マイケル・マドセン)は、エディ(クリス・ペン)と親しいようです。
刑務所を出所したばかりのブロンド(マイケル・マドセン)。
このシゴトで初めて組むほかの奴らは、彼がクレイジー野郎だとはまだ気づいていません。
「コーヒーを3回しか注がなかった」と、細かい事を根に持ち、理路整然と持論を語るMr.ピンク(スティーヴ・ブシェミ)。
彼は、1ドルチップを出すことを渋りますが、子供の頃から世話になっているジョー(ローレンス・ティアニー)に咎められ観念します。
シゴトで手を組み、長い付き合いのMr.ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)とジョー(ローレンス・ティアニー)も、互いに信頼できる悪友。
このひとクセもふたクセもある連中の中には裏切り者が・・・
「レザボア・ドッグス」ネタバレ
今回のターゲットは “ダイヤモンド卸売り カリーナの店”
いつも通りやれば、2分で片付くシゴトです。
ところが、予想外の展開で彼らの強盗計画は失敗!
逃走用の車はクラッシュし、警官に撃たれて命を落とした運転役のブラウン(クエンティン・タランティーノ)。
そこで、女から車を奪うと、護身用の銃でオレンジ(ティム・ロス)が腹に一発食らいます。
大量の血を流す彼を後部座席に乗せ、アジトへ急ぐホワイト(ハーヴェイ・カイテル)。
ジョー(ローレンス・ティアニー)が、何とかしてくれると信じて!
散り散りになった仲間たちは、アジトとなる倉庫で落ち合う事になるのですが・・・
アジトに到着したホワイト(ハーヴェイ・カイテル)。
瀕死のオレンジ(ティム・ロス)は、彼に「“ラリー”…俺は、口は割らない!」と、病院に行きたいと頼みますが、強盗犯を連れて行くことは出来ません。
そこに、異様な事態に狼狽している、ピンク(スティーヴ・ブシェミ)がやって来ました。
まるで計画がバレていたかのように、あっという間に警察に囲まれた彼ら。
今日の役割は、オレンジ(ティム・ロス)が店の入り口で見張り。
ブラウン(クエンティン・タランティーノ)は、車に残り逃走の合図を待ちます。
店内で威嚇するブロンド(マイケル・マドセン)とブルー(エディ・バンカー)。
店の奥から、ダイヤを出させる役を担ったホワイト(ハーヴェイ・カイテル)とピンク(スティーヴ・ブシェミ)は、あの時の状況を思い返します。
そして、2人が口を揃えて言ったのは「ブロンド(マイケル・マドセン)は、イカれてる!」
普段、銃を使う事を嫌う2人でも、逃げるためにヤらざるを得ないほどパニックに陥った原因は、ブロンド(マイケル・マドセン)が銃を無差別乱射したから。
あまりの惨劇に、警官に発砲し命からがら逃げ切ったピンク(スティーヴ・ブシェミ)。
そんな状況でも「ダイヤは、手に入れて隠してある」と、しぶとく抜け目のない男です。
8人の中に裏切り者がいたのか?
いろいろな思いが頭を巡りますが、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)の一言で、2人の間に一触即発の空気が張り詰めます。
このまま出血が続けば一晩もたないと、ルールを破りオレンジ(ティム・ロス)に “ラリー” という本名を教えたホワイト(ハーヴェイ・カイテル)。
さらに、出身地まで明かしていたと知って「お前は、プロじゃない!」と、激怒するピンク(スティーヴ・ブシェミ)。
彼は、今にも死にそうなオレンジ(ティム・ロス)を、警察の回し者と疑います。
人の道を外れているホワイト(ハーヴェイ・カイテル)ですが、自分よりも若いオレンジ(ティム・ロス)を信じ、2人にうまれた友情のようなモノ。
ピンク(スティーヴ・ブシェミ)とホワイト(ハーヴェイ・カイテル)が銃を向け合うと、それをブロンド(マイケル・マドセン)が見ていました。
常軌を逸した、無差別乱射をした男。
その姿を見て、益々激昂するホワイト(ハーヴェイ・カイテル)ですが、ブロンド(マイケル・マドセン)は冷淡にあしらいます。
“惨たらしいほどに警官を撃ちまくったブロンド(マイケル・マドセン)と、馬鹿正直なホワイト(ハーヴェイ・カイテル)は信用できる。”
そう思い、ここを離れる事を提案するピンク(スティーヴ・ブシェミ)。
しかし、ここでエディ(クリス・ペン)を待つと言うブロンド(マイケル・マドセン)は、2人にあるモノを見せます。
凶悪すぎるこの男は、警官・マーヴィン・ナッシュを拉致。
彼を見て、不敵な笑みを浮かべるのでした。
椅子に縛り付けたマーヴィンを、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)とピンク(スティーヴ・ブシェミ)が痛めつけていると、エディ(クリス・ペン)が現れます。
すると、彼に向かって「裏切り者がいる!」と、捲し立てるピンク(スティーヴ・ブシェミ)。
本当に裏切り者はいるのか?
男たちは、この状況に頭が混乱するばかりです。
瀕死のオレンジ(ティム・ロス)。
激しく口論するピンク(スティーヴ・ブシェミ)とエディ(クリス・ペン)。
ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)は、煙草を吸い落ち着きを払うブロンド(マイケル・マドセン)に不信感が残ります。
相変わらずブルー(エディ・バンカー)の行方は分からず、怒り心頭のジョー(ローレンス・ティアニー)も、もうすぐアジトに到着するようです・・・
少しずつ、冷静になってきたホワイト(ハーヴェイ・カイテル)たち。
ピンク(スティーヴ・ブシェミ)の「ダイヤは隠してある」との言葉に、安堵したエディ(クリス・ペン)。
そこで、人質・マーヴィンとオレンジ(ティム・ロス)、そこにブロンド(マイケル・マドセン)を残してダイヤを取りに行くことに。
クレイジー野郎を残すことを案ずるホワイト(ハーヴェイ・カイテル)ですが、エディ(クリス・ペン)に従い3人は外へ出ます。
やはり、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)の不安は的中。
ブロンド(マイケル・マドセン)は、マーヴィンに非道すぎる拷問を始めるのでした。
怯えるマーヴィンを嘲笑い拷問がエスカレートしたその時、銃弾に倒れるブロンド(マイケル・マドセン)。
撃ったのは、オレンジ(ティム・ロス)です。
ロス市警の刑事・フレディ・ニューエンダイク、それがオレンジ(ティム・ロス)の正体。
狙いは、犯罪組織のボス・ジョー(ローレンス・ティアニー)。
彼を逮捕するため、危険を顧みず潜入捜査官として潜り込み順調に進んだ計画。
今、腹から血を流している事は想定外でした・・・
暫くして、ダイヤを持って戻ったホワイト(ハーヴェイ・カイテル)たち。
耳を切り落とされ血まみれの人質・マーヴィンと、意識を取り戻したオレンジ(ティム・ロス)、そして死んでいるブロンド(マイケル・マドセン)。
「そいつに殺されそうになった…裏切り者だ」と、オレンジ(ティム・ロス)が説明すると、逆上したエディ(クリス・ペン)がマーヴィンを撃ち殺します。
親友のブロンド(マイケル・マドセン)が裏切るはずは無いと、一歩も引かないエディ(クリス・ペン)。
「レザボア・ドッグス」最後ラストの結末は?
そこに、すべての事情を知ったジョー(ローレンス・ティアニー)が現れ声を荒げます。
「そいつは、ロス市警の刑事だ!」
さらに、ブルー(エディ・バンカー)も死んでいると言いますが、オレンジ(ティム・ロス)を信じて食い下がるホワイト(ハーヴェイ・カイテル)。
潜入捜査を見抜けず、ブラウン(クエンティン・タランティーノ)も失ったジョー(ローレンス・ティアニー)は、怒りに震え銃を構えます。
銃口はオレンジ(ティム・ロス)に向けられ、彼を守るホワイト(ハーヴェイ・カイテル)の銃は真っ直ぐにジョー(ローレンス・ティアニー)を。
さらに、父親を守るエディ(クリス・ペン)が、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)を狙います。
この異常な空気に、ピンク(スティーヴ・ブシェミ)は「俺たちはプロだろ」と、後退りながらも声を掛けますが、彼らには聞こえていません。
もともと、信頼し合っていた3人。
決して撃ちたくはありませんが、誰一人として手を下ろさず・・・
ジョー(ローレンス・ティアニー)が発砲し、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)とエディ(クリス・ペン)も引き金をひき、全員が倒れるのでした。
1人隠れていたピンク(スティーヴ・ブシェミ)は、最後まで抜け目ない男。
ダイヤを独り占めして、血を流す全員を横目に外へ出て行きます。
アジトの外にはパトカーのサイレンが響き、朦朧とした意識の中ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)は、オレンジ(ティム・ロス)のもとへ。
「すまなかった」と、血に染まった手で彼の顔を触り詫びるホワイト(ハーヴェイ・カイテル)に、オレンジ(ティム・ロス)は「ラリー、俺は刑事だ」と、打ち明けます。
「すまない…ラリー」
声を振り絞り何度も謝るオレンジ(ティム・ロス)の顔に銃を押し付け、ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)は唸り声を上げます。
警察が突入し騒然となり「う゛…う゛…」と、歪んでいく彼の顔。
そして、銃声が鳴り響きました・・・
THE END
「レザボア・ドッグス」見どころ
俳優になりたい “映画オタク” の青年・クエンティン・タランティーノが映画を撮ってみたら・・・
監督・脚本さらに出演までした、衝撃のデビュー作『レザボア・ドッグス』
冒頭から、下ネタで盛り上がるイイ年した男たち。
“ヤッた” だの “殺した” だの、朝食にする話ではない!
1ドルチップを払う払わない論争も一段落して、サングラスに黒スーツで決めた奴らが、あの名曲『リトル・グリーン・バッグ』が流れるなか歩き出す・・・胸アツ過ぎます!
そして、場面展開!早速で血まみれになるのでもう目が離せません。
物語の中心となるアジトで、再び始まる舌戦に次ぐ舌戦からの血たっぷり!
銃はもちろん、耳も切るので苦手な方にオススメは厳しいですが、タランティーノ流のカッコ良い演出なので我慢して観て頂きたいです。
どーしよーもない話ばかりしていると思ったら、狂気と色気で魅せてくる。
軽快なリズムに、身体を揺らして超絶バイオレンス!
後に、タランティーノ作品の常連となる、名優たちの競演が拝める作品としても観る価値アリです。
“ピンク” ことスティーヴ・ブシェミの魅力を、まだ知らないという方も必見!
「ピンクよりパープルが良い」と、駄々をこねてジョーに一喝されるのも【彼らしい】
存在感を放つ個性的な顔に、申し分ない演技力!
今作のあとに日本でも公開された主演作『イン・ザ・スープ』(監督・アレクサンダー・ロックウェル)では、まったく違う役柄を演じコチラも高く評価されています。
長尺イメージのタランティーノですが、今作は100分。
デビュー作にして既に出来上がっている “タランティーノの世界” を、最後までお楽しみください!
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