映画「花のあと」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ

映画「花のあと」ネタバレ あらすじ
アクション

映画「花のあと」は北川景子主演、中西健二監督の2009年の映画です。

この映画「花のあと」のネタバレやあらすじ、最後ラストの結末、見どころを紹介します。

一途な女剣士の敵討ちを描く時代劇「花のあと」をお楽しみください。

 

「花のあと」あらすじ

幼き日から父である寺井甚左衛門(國村隼)に、剣術の指南を受ける以登(いと=北川景子)。

普段は控え目でありながら、その見事な剣捌きは道場の門弟を打ち負かす程でした。

海坂藩組頭として長く続いてきた寺井家は、家老といった重職を務めた者も居ます。

しかし、甚左衛門の資質は剣の道にあったようで、中老になる事もなく剣の名人として藩士らに慕われました。

 
庭先で、剣術の稽古に勤しむ以登は十八歳。

江戸にある高名な塾に通って学問に勤しむ許嫁もいますが、もう五年も会っていません。

以登にとってあまり気が進まないその婿殿は、何故か父の甚左衛門とは気が合うのでした。

 
ある日、友人でお喋り好きな津勢(つせ=佐藤めぐみ)が、以登にある話を聞かせます。

同じ習い事に通う、二つ年上の加世(伊藤歩)の縁談がようやく決まったと。

加世には男遊びの噂があり、相手とされるのは海坂藩の重臣である藤井勘解由(かげゆ=市川猿之助)。

その年の差も咎められますが、最もなのは妻子がある勘解由との密通です。

婿入りする男は、そんな加世のことを知っているのか?きっと知らないのだろう。

津勢は「お可哀想よね、江口様も…」と、口にします。

 
江口孫四郎(宮尾俊太郎)は、下級武士の家柄の三男。

一方、加世の家は代々藩の重職を務める家柄で、その身分の違いは明らかでした。

「…知っていても知らぬふり」

加世の不貞に目をつぶってさえすれば、江口家にとっては良い縁談と噂好きな津勢は饒舌。

まさか以登が孫四郎に淡い恋心を抱き、思い悩んでいるとは気づきません──

それから・・・

 

「花のあと」ネタバレ

以登と孫四郎が初めて言葉を交わしたのは少し前、美しい桜が咲いていた頃のことです。

「……見事な試合であったとお聞きした “それがし”は、その折り不在で惜しい事をいたした」

そう声を掛ける孫四郎に対し、落ち着きを払ってみせる以登の心の内はほんの少し高鳴っています。

二人は、近いうちに手合わせする約束をして別れました。

剣豪として名を広める孫四郎の事は、以登の父・甚左衛門のほうが良く知っています。

以登から、孫四郎と交わした約束を聞いた甚左衛門は、後日試合を組んでくれました。

 
そして、迎えた試合当日。

寺井家に孫四郎がやって来ると「…お茶でも」と、時間を持ちたい以登に「いや、試合を」と、切り返す孫四郎。

その表情には出さないものの、傷心にも似た気持ちになる以登は少し残念に思います。

しかし「…以登殿のお手並みを拝見したい」と言われると、やはりその心は高鳴りました。

竹刀を持ち向かい合うと、はじめに打ち込んだのは以登。

それを跳ね返す孫四郎も、以登に打ち込みます。

竹刀を合わせる真剣な娘の表情に、父・甚左衛門はある想いを確信しました。

互いに一歩も引かず激しい打ち合いののち、試合を制したのは孫四郎です。

その竹刀にピシっと右手を打たれ膝から崩れ落ちる以登の肩を、抱き支える孫四郎。

ハッとする以登は数秒の間、孫四郎と見つめ合うと我に返ります。

甚左衛門は、庭を案内してやれと以登に孫四郎と時間を持たせるのでした。

 
「初めてでございました 女子(おなご)の剣と侮ること無く竹刀を合わせて頂いたのは」

静かに以登の言葉を聞く孫四郎は、寺井家をあとにします。

孫四郎との別れに寂し気な顔をする娘に「…二度と会う事はならん」と、戒める甚左衛門。

もちろん、この一度の手合わせで想いを断ち切ることを、以登は決心していました。

その後、孫四郎と加世の縁談を知る事になった以登の願いは、加世の改心。

そして、愚直な孫四郎が悪い噂を知らないでいて欲しいとも思うのでした。

 
剣豪とは言えその身分は低かった孫四郎が、加世と夫婦になると藩の儀式を司る重職を担うことに。

慣れないお城勤め、細かな“しきたり”も知らない孫四郎は、持ち前の生真面目さで見習いから努力を続けました。

季節は、あっという間に夏から秋へ。

慣れ親しんだ道場に来ても、稽古に励む友の姿を見るだけの孫四郎。

まるで想いを抑えるように「お役目が残っている」と、道場をあとにしました。

城内には、孫四郎の存在を疎ましく思う者や、加世と噂のある勘解由(かげゆ)の姿もあります。

しかし、勘解由は孫四郎のしくじりを庇い、そんな素振りは一切見せません。

 
ある日、間もなく祝言をあげる友人の津勢と、最後の気ままな時間を楽しんでいた以登。

津勢は温泉に、以登は林を散策していると、川のほうから女の笑う声が聞こえて来ます。

以登が目にしたのは、手を取り合う勘解由と加世でした。

塞いだ気持ちのまま家へ帰る以登は、江戸から戻った許嫁・片桐才助(甲本雅裕)と暫くぶりに再会。

大飯食らいの才助は、襖(ふすま)を開けた以登に「もう一杯!」と、お代わりを催促します。

その緩んだ笑顔が何ともだらしなく見えて、ますます表情が曇る以登。

更には、二人の祝言の話は進み、武家の妻になる証として父は以登に懐剣(かいけん=護身用の短刀)を渡すのでした。

 
海坂藩の使者となって、江戸城の老中・安西に向けた書状を届ける役目を言い渡された孫四郎。

まだまだ見習いの孫四郎にとって初めてとなる大役を、推挙したのは勘解由(かげゆ)です。

その手順は、旗本・阿部に謁見、そして旗本を通じて老中に書状が届けられる。

しっかりと流れと礼儀作法を心得、身が引き締まる孫四郎は遠くに以登の姿を見つけます。

すると今度は、孫四郎の前に駕籠(かご)が止まりました。

乗っていた勘解由は“江戸のしきたり”を、指南すると言うのです。

少しの間違いも許されない役目に、勘解由を信じて耳を傾ける孫四郎。

それは、雪が舞う静かな夜のことでした。

 
江戸から戻って以来、寺井家に顔を出すようになった許嫁・才助。

この日は同志の岡田を招きスッカリ婿気取りでいると、以登に「祝言は、まだでございます」と、冷たくされます。

そんな時でも笑い飛ばす締まりのない才助を、以登は腹立たしく思うのでした。

 
江戸城へ行った孫四郎は、勘解由の指南通りに老中に一連の挨拶。

その挨拶に誤りはなかったものの、孫四郎は先に訪ねなければならない旗本を無視したのです。

運が悪い事に、孫四郎の誤りを正せるはずの留守居役(るすいやく=老中の支配に属す連絡担当)は不在でした。

しきたりを破った無礼者の訪問を老中は嘲笑い、顔を強張らせる孫四郎。

失態を犯し海坂藩の対面を汚した責任を取り、切腹しました。

 
父・甚左衛門からその知らせを受け悲しみに暮れる以登は、初めて才助を頼ります。

「…罠にハメられたのではないでしょうか?」

孫四郎の妻・加世と勘解由の関係を知った才助は、いつものように大飯を食べて外へ。

そして、同志の岡田と合流すると愚直過ぎる男、孫四郎に思い巡らせます。

一方、海坂藩の城内では孫四郎を死に追いやった勘解由が、ほくそ笑んでいました。

 
江戸城での出来事を以登に話す才助は、解せぬ顔をしています。

「しかし、どうもなぁ 使者に立つのが初めてだったとはいえ、孫四郎ほどの男が…」

いつになく、才助を真剣に見ている以登。

「いや!だからこそだ 初めてだからこそ周到な準備をして…なのに過ちを犯した」

そして、才助の出した答えは“誰かが間違った手順を教えた”と。

真相を確かめるべく、孫四郎が鍛錬に明け暮れた道場を訪ね、彼の友に話を聞く才助。

 
その夜、再び同志の岡田と合流すると、あがった名前は藤井勘解由(かげゆ)です。

孫四郎は妻・加世の不貞行為に気づいていました。

更に城内を岡田が、外では才助が聞き込みを始めると、誰もが密かに勘解由と加世の噂をしています。

「どうして孫四郎殿は、妻の裏切りに気づいていながら離縁するでもなく…」

解せない様子の以登に才助は“武士”の想いを口にし、孫四郎の気持ちを汲むのでした。

しかし、孫四郎と言えど限界は訪れる。

きっと決着の時は近かったはずが、不義が公になる事を恐れた勘解由が先手を打った。

相手は剣豪の孫四郎となれば、罠を仕掛けるしかないだろうと。

 
続けて、勘解由の不正を突き止めた事を以登に伝える才助。

商人たちにうまい話を持ち掛け賄賂で繋がる勘解由は、その一部を家老ら重臣にも流し安泰を図っていると。

愚劣極まりない話に、以登は勘解由を討つと決心し筆を執るのでした。

 
朝靄のかかる川面、人の通りがまだない林道を進む勘解由。

目を凝らすと先には以登が待ち構え、不正の数々を記した書状を送りつけたのが女と知った勘解由は侮ります。

しかし、孫四郎の名を出した以登の様子に敵討ちを悟ると、今度は潜んでいた手練れ三人に以登を斬らせるつもり。

勘解由らしい汚い真似に、以登は決して屈せず刀を構え三人を斬るのでした。

 

「花のあと」最後ラストの結末は?

膝を突き肩で息をする以登、その右腕からは血が流れています。

勘解由と一対一の勝負。

利き腕の右手は使えず左手で刀を構える以登に、勘解由も刀を抜きました。

何度か打ち合うと、やはり力負けする以登の刀が飛ばされてしまいます。

そして、以登にとどめを刺そうと刀を振り上げた勘解由。

その一瞬、以登は懐剣を勘解由に突き刺し、孫四郎の仇を討つのでした。

 
呆然としている以登、その手を握るのは才助です。

懐剣に残る血を拭き、以登の右腕を止血、そして着ていた羽織を以登に掛けてやりました。

「そろそろ通りには人が出て来る……あとは、わしに任せろ」と、以登を想い微笑む才助。

そっと家に帰った以登が、この件に関わっているとは町の人も気づきません。

その後、死体となった勘解由の懐から不正を記した書状が見つかり、家はお取り潰し。

三人の手練れ、居合いの遣い手である勘解由を斬った強者は分からず終いでした。

 
海坂藩に春が訪れ、美しい桜を楽しむ才助のうしろを付いて歩く以登。

その後、夫婦となった二人は七人の子宝に恵まれ、締まりのなかった才助は家老を務めるまでに。

──五十年も昔、若き青春時代の話を孫たちに聞かせる以登。

その優しい声は、花の盛りを終えたあの頃を想い寂しさも滲むのでした。

完。

 

「花のあと」見どころ

冒頭、美しい桜の花と共に聞こえて来るのは、晩年の以登の声。

女優・藤村志保の優しく清々しい語り口が、剣士の心を持つ以登にぴったり。

そんな以登が、“ばば”となって、孫に初恋の甘さと苦さを伝えます。

原作は小説家・藤沢周平の短編集『花のあと』、その最終章“花のあと─以登女(いとじょ)お物語─”。

柄本明が演じる医者の永井宗庵と、以登の父・甚左衛門を演じた國村隼は碁を打ちながら静かに人生を語らいます。

実はこの宗庵、原作には登場しない人物なのですが、短いシーンながら存在感があります。

対局の勝敗が決まった時の表情にも、注目して下さいね。

 
藤沢作品ではお馴染みの、架空の海坂(うなさか)藩が舞台。

山形県庄内地方をはじめ、各地の美しい風景が物語に奥行きをあたえてくれます。

主人公・以登を演じたのは北川景子。

2010年の作品なので彼女自身も初々しく、孫四郎(宮尾俊太郎)と出会い初恋を知る以登は純真です。

いわゆる“お転婆”ではなく、話し方や立ち振る舞いは気品ある武家のご息女。

大きく表情を変える事はあまりなく、見方によっては面白味を感じづらいかもしれません。

だけど、芯の通った女性である以登の真っ直ぐな想いは、ひしひしと伝わってくるんです。

孫四郎の死に、ギュッと握りしめた手には悲しみと怒り。

その死を明らかにすると決意した、凛とした姿。

当時から美しさは健在ですが、袴姿で勘解由に挑むシーンは見事な殺陣を魅せてくれます。

この勘解由を演じた市川猿之助は、ほんと見事なまでに嫌な顔してるんですよ~!キーッ!!

 
勘解由を仕留めた以登の深い息づかい、虚ろな目。

そこにやって来たのは、あの締まりのない許嫁・才助ですが、メッチャかっこいいんです!

もちろん以登が主役ですが、個人的には片桐才助の物語で、名バイプレイヤー・甲本雅裕を堪能できる映画だと思っています。

初登場から以登が嫌うのも分かる!?ニヤけ顔は、どうも頭が良さそうには見えない…。(すみません!)

確か、以登の友達の津勢(佐藤めぐみ)も、似たようなこと言ってたよ~な。(津勢の分もすみません!!)

でも、美味しそうにご飯を食べるのは素敵です♪

孫四郎の死の真相を許嫁である以登が、真剣に知りたがる姿に「孫四郎と何かあったのか?」と、こわごわ聞いてみる才助。

真っ直ぐに才助を見る、以登の答えは「…一度、試合をして頂いただけでございます」

それを聞いた才助は……このシーンを観た事がない方には、是非本編で確認して欲しい!

才助の懐の深さと哀愁漂う背中、個人的にはグッと来るおすすめのシーンです。

 
藤沢周平が遺した名作は、これまでもたくさん映画化されてきました。

「武士の一分」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ!
映画「武士の一分」は、木村拓哉主演、山田洋次監督の2006年の映画です。 この映画「武士の一分」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見どころについて紹介します。 盲目の武士が決死の勝負に挑む様子切なく描いた「武士の一分」をご堪能ください。

観る者の心に日本の美しさと、そこに生きる者の想いを伝えてくれます。

本作『花のあと』は、桜の儚さを通して、人生の機微を感じられるでしょう。

どうぞ、最後までご堪能ください。

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