映画「バーティカル・リミット」は、クリス・オドネル主演、マーティン・キャンベル監督の2000年のアメリカ映画です。
この映画「バーティカル・リミット」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
雪山で繰り広げられる壮絶な救出作戦を描く「バーティカル・リミット」をお楽しみください。
■ スタッフ
監督: マーティン・キャンベル
製作: マーティン・キャンベル、ロバート・キング他
脚本: ロバート・キング、テリー・ヘイズ
撮影: デヴィッド・タッターサル
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード■ 主要キャスト
ピーター・ギャレット:クリス・オドネル
エリオット・ヴォーン:ビル・パクストン
アニー・ギャレット:ロビン・タニー
モンゴメリー・ウィック:スコット・グレン
モニク・オーバーティン:イザベラ・スコルプコ
トム・マクラレン:ニコラス・リー
カリーム:アレクサンダー・シディグ
シリル・ベンチ:スティーブ・ル・マルクアンド
マルコム・ベンチ:ベン・メンデルソーン
スキップ・テイラー:ロバート・テイラー
ロイス・ギャレット:スチュアート・ウィルソン
「バーティカル・リミット」あらすじ
雑誌のカメラマンとして野生動物の写真を撮っているピーター(クリス・オドネル)は、かつて登山家の父と山を楽しむ快活な青年でした。
しかし妹のアニー(ロビン・タニー)と父の三人でクライミングをしていた三年前、不慮の事故により父を亡くしてしまいます。
それ以来登山をやめてしまったピーター(クリス・オドネル)。
しかしそんな彼にアニー(ロビン・タニー)の危機が知らされます。
大金持ちのボーン(ビル・パクストン)と共にK2に登っていた彼女は、嵐に巻き込まれクレバスに落ち込んでしまったのです。
救助までのタイムリミットは36時間―――
天候不良や山の険しさが行く手を阻むこの道を、果たしてピーター(クリス・オドネル)は完遂する事が出来るのでしょうか?
「バーティカル・リミット」ネタバレ
父が亡くなったのは本当に不慮の事故でした。
クライミングの最中、落下してきた二人組に巻き込まれる形で、一本のザイルに五人の人間がぶら下がるという状況になったのです。
パニック状態になって暴れる二人組は早々に落下してしまいましたが、アニー(ロビン・タニー)の刺したカムに三人がぶら下がる状態も長くは続けられません。
このままではカムが抜けて三人とも落ちてしまう・・・
その危機感から父親は、ナイフを持っているピーター(クリス・オドネル)に自分に繋がるザイルを切れ、と指示します。
泣きながら静止するアニー(ロビン・タニー)の声と、妹まで見殺しにするつもりかという父の言葉に挟まれたピーター(クリス・オドネル)には苦渋の決断が迫り・・・
ややして地上に父親の体が叩きつけられたのでした。
―――三年後、パキスタンのヒマラヤ山脈にピーター(クリス・オドネル)はいました。
撮影を終え下山すると中、仲間が負傷した事で彼は旧知のパイロットの好意によって、ベースキャンプまで乗せて貰います。
そこにいたのはアニー(ロビン・タニー)。
登山家としてのキャリアを積み続けている彼女は、アメリカ人登山家・エリオット・ボーン(ビル・パクストン)の取材班リーダーとして翌日K2への登山を控え、その準備に追われていました。
そこに突然現れた兄に戸惑うアニー(ロビン・タニー)。
二人の間にはかつての仲良し兄妹の空気感はありません。
ぎこちなく近況を話す二人は、今でもあの事故を乗り越えられていないのです。
明日の登頂スケジュールが相当タイトな事に不安を抱えたピーター(クリス・オドネル)は、一流ガイドのスキップ(ロバート・テイラー)に話を聞きに向かいました。
明日の登頂はボーン(ビル・パクストン)が作った航空会社の宣伝登山だと話す彼は、無理な登山スケジュールではあるけれどガイドのトム(ニコラス・リー)に任せておけば大丈夫だと笑顔を見せるのでした。
夕方には明日の登頂の主役・エリオット(ビル・パクストン)がヘリで到着し、今夜はパーティーが開かれます。
大勢の人がひしめき合う世界一高い場所でのパーティーは大盛り上り。
そこに現れたのはウィック(スコット・グレン)です。
まるで仙人のようにヒゲを生やした彼は、パーティーの主催者としてマイクを握るボーン(ビル・パクストン)に声をかけます。
明日の天候はどうだ?と。
嵐の可能性も観測されている明日の天気ですが、四年前に一度K2登頂目前にして天候不良により危険地帯で丸一日を過ごしたボーン(ビル・パクストン)は今回の登山にかける思いがとても強い様子。
彼が翌朝登山した四年前のこの出来事は、登山家の間では語り草になっています。
ボーン(ビル・パクストン)はウィック(スコット・グレン)にからの問い掛けに真剣な表情で答えつつ、パーティーの盛り上げも忘れないのでした。
ウィック(スコット・グレン)の名を父から聞いていたピーター(クリス・オドネル)は、明日の登山を前にテントに帰っているアニー(ロビン・タニー)を訪ねます。
しかし彼女はピーター(クリス・オドネル)の話す父の話全く乗ってきません。
そんな妹の態度に、責めたければ責めろ、というピーター(クリス・オドネル)。
そんな兄にアニー(ロビン・タニー)は、亡くなった父の為に自分は登山を続けている事、父親の望む娘になりたいと強い瞳で訴えます。
ピーター(クリス・オドネル)は気をつけて、としか返せないのでした。
翌朝、アニー(ロビン・タニー)はボーン(ビル・パクストン)達と共に、ヘリで山に向かいます。
遠くからその様子を見守っていたピーター(クリス・オドネル)ですが、山の様子を見てその場を離れる前にキャンプへと状況の確認にやってきました。
出発時は天候に恵まれていた山ですが、嵐の影響を受けて徐々に山頂付近の風向きが怪しくなってきたからです。
キャンプでもデータを集めているスタッフは、アタック中止を進言していました。
しかしキャンプを預かるフランク(デヴィット・ハイマン)はその言葉を聞き入れません。
それは、登頂中のトム(ニコラス・リー)が感じた異変を、ボーン(ビル・パクストン)が聞き入れないのと同じでした。
彼らはなんとしても今回のアタックを成功させたかったのです。
しかしアニー(ロビン・タニー)が危険に巻き込まれるとわかったピーター(クリス・オドネル)は、フランク(デヴィット・ハイマン)からマイクを奪うと無線でアタック隊に呼びかけます。
スキップ(ロバート・テイラー)からも嵐の接近を知らされたトム(ニコラス・リー)は、今度こそ下山を決意。
頂上を目の前にした決断でしたが、あたりの風は強く吹き、それにはボーン(ビル・パクストン)も従わざるを得ません。
とにかく尾根での遭難は避けようと、下山を急ぐアタック隊。
猛烈な風が吹き付ける中、這い蹲るようにして進んでいたアニー(ロビン・タニー)ですが、彼女は途中大きなクレバスの裂け目に落ちてしまいました。
しかも彼女の落下と時を同じくして雪崩が発生してしまったのです。
この雪崩によりクレバスの中に吹き飛ばされたボーン(ビル・パクストン)とトム(ニコラス・リー)以外の仲間を失ってしまったのでした。
辛うじて繋がった無線でアニー(ロビン・タニー)が生きている事を知ったピーター(クリス・オドネル)は、彼女の救出に向かう事を決意します。
協力してくれるのはアニー(ロビン・タニー)達と一緒に登っていた従兄弟の生存を信じるカリーム(アレクサンダー・シディグ)、いつも酔っ払っている陽気なベンチ兄弟、そして雑務担当兼ウィックのモニク(イザベラ・スコルプコ)に最短ルートを知っているウィック(スコット・グレン)。
初めこそ冷たく拒否したウィック(スコット・グレン)ですが、遭難相手がボーン(ビル・パクストン)だと聞くと目の色を変えます。
そして自分が隊長となって引き受けてくれたのです。
彼らは救出のためにパキスタン軍から譲り受けたニトロを背負って登るという任務を引き受けてくれたのでした。
救出は三つの班に分かれて行います。
カリーム(アレクサンダー・シディグ)とマルコム(ベン・メンデルソーン)、シリル(スティーブ・ル・マルクアンド)とモニク(イザベラ・スコルプコ)、ピーター(クリス・オドネル)はウィック(スコット・グレン)の三組。
彼らは荒れる天候の中、振り回されるヘリから協力してなんとか出発点にたどり着けたのでした。
遭難場所では、落下により怪我をしたトム(ニコライ・リー)の容態が徐々に悪化しています。
怪我をしていなくても酸素が薄く極寒のこの場所・・・
しかしザックに入っているのは僅かな水や抗生剤しかありません。
いつ救助が来るか分からない状況では計画的に使わねばならないのです。
しかし夜を明かしたトム(ニコライ・リー)の状況は悪化の一途を辿っています。
貴重な水も咳き込んで吐き出してしまう彼に抗生物質を打とうとするアニー(ロビン・タニー)。
しかしボーン(ビル・パクストン)はどうせ助からない彼に薬を使うのは無駄だと言い放ちます。
彼はトム(ニコラス・リー)に近付き、救助隊が来ても君を下ろせない、助けたいけど無理なんだ、と自分たちの命の為に犠牲になるよう囁くのです。
怪我をしていないからといって彼らも元気なわけではありません。
雪を吸い込み咳き込んだアニー(ロビン・タニー)、少し血を吐いてしまいました。
彼女は肺水腫に陥っているのです。
その様子をじっと見ているボーン(ビル・パクストン)。
その目は野生の獣そのもの光を放っています。
彼は数本しかない抗生剤を惜しみ、咳き込むアニー(ロビン・タニー)が薬を打つ事を、今じゃないと言って拒否するのです。
その様子に怒りの声を上げるトム(ニコラス・リー)。
しかし声を上げた途端に咳き込む彼に、ボーン(ビル・パクストン)は冷たく言うのです。
君が打ったから彼女の分が減ったんだ・・・と。
仲間割れする最悪の空気にアニー(ロビン・タニー)がよろよろと立ち上がりました。
彼女は遭難場所で見つけたザックを取りに向かう決心をしたのです。
繋がったザイルをボーン(ビル・パクストン)に掴んで貰いながら、いつどこが抜けるか分からない氷の道を進むアニー(ロビン・タニー)。
咳き込みながらも彼女は、やっとの思いでリュックを手にしたのでした。
その頃、穏やかに日の照らす傾斜を登っていたシリル(スティーブ・ル・マルクアンド)たち。
自分より随分とスピードの遅いモニク(イザベラ・スコルプコ)を待ちながら、彼が水分をとっていた時でした。
立て掛けておいたリュックが倒れ、滑り落ち始めたのです。
慌てて飛びついたシリル(スティーブン・ル・マルクアンド)。
彼もまたそのまま猛スピードで滑り落ち始め、もがきにもがいてやっと止まったのは辛うじてせり出した雪の塊部分でした。
救助に向かうモニク(イザベラ・スコルプコ)ですが、塊には二人分の体重を支えるほどの強度はありません。
落下してしまうその瞬間、モニク(イザベラ・スコルプコ)はなんとかシリル(スティーブ・ル・マルクアンド)を引っ掛け、二人はそのまま崖に宙ぶらりんになってしまいました。
力の限りに彼を振って、壁にしがみつかせたモニク(イザベラ・スコルプコ)。
なんとか組み付いたシリル(スティーブ・ル・マルクアンド)でしたが、彼はニトロを落下させてしまいます。
爆発する前にと崖を駆け上ったシリル(スティーブ・ル・マルクアンド)、そして大爆発の爆風を壁に張り付いて耐えたモニク(イザベラ・スコルプコ)。
爆発がおさまったとき、彼女を救うためいつもの陽気な表情で現れたシリル(スティーブ・ル・マルクアンド)でしたが、そんな彼を襲ったものがありました。
爆発によって引き起こされた雪崩です。
迫り来る雪に、崖の上に立つ彼が助かる道はありません。
爆裂な勢いの雪崩に押されるようにして崖から落ちてしまったのでした。
爆発音を聞き兄の無事を確かめるべく無線を握りしめていたマルコム(ベン・メンデルソーン)。
いくら待っても答えの返らない無線を前に彼は、すまない、と呟いて立ち上がります。
救助を待っている人がいる以上、前に進まなくてはならないからです。
しかし、一人崖に取り残されたモニク(イザベラ・スコルプコ)は生きていました。
必死に這い上がった彼女はピーター(クリス・オドネル)らと合流したのです。
その頃、パキスタン軍では剥き出しのニトロに直射日光があたっていました。
日の光により大爆発を起こした物資庫。
その知らせはすぐにウィック(スコット・グレン)にも知らされます。
慌ててニトロを日陰へと避難させたウィック(スコット・グレン)達。
モニク(イザベラ・スコルプコ)はその知らせをマルコム(ベン・メンデルソーン)達にも知らせるべく、必死で無線に向かって叫びます。
しかし電源を切っている彼らにその声は届きません。
ピーター(クリス・オドネル)が切り立つ雪の上に駆け上がり肉声で知らせた事で、何かを感じたカリーム(アレクサンダー・シディグ)が無線の電源を入れました。
知らせを聞いて日陰に駆け上がる二人。
やっと落ち着いた、と緊張から解き放たれたことで笑いあった瞬間でした。
駆け上がった衝撃で漏れ出たニトロが爆発したのです。
吹き飛ばされた二人、そしてその爆発の勢いはピーター(クリス・オドネル)達をも襲います。
身を挺してニトロを守ったモニク(イザベラ・スコルプコ)。
爆風が収まったとき、彼女の前には一人の女性の遺体が現れます。
それは四年間ずっと山にこもってウィック(スコット・グレン)が探していた彼の妻でした。
冷凍保存されていたかのように綺麗なままの妻にキスをして、その足元で何かを探し始めた彼にピーター(クリス・オドネル)が声をかけます。
探し物はこれか?と。
抗生剤のケースでした。
四年前アメリカ隊のガイドだった彼女は、ボーン(ビル・パクストン)と避難していたはず・・・
薬を持っていたのに肺水腫で亡くなった彼女を見てピーター(クリス・オドネル)は不安を抱えます。
もしかしてボーン(ビル・パクストン)が薬を独り占めしたんじゃないか、と。
そしてその杞憂は現実のものでした。
その通りだと怒鳴ったウィック(スコット・グレン)は、薬を全部なくしたと言っていたボーン(ビル・パクストン)の言葉を信じていなかったのです。
山の中で四年間、彼がK2に戻ってくるのを待っていたウィック(スコット・グレン)。
肺に水が溜まって窒息死した妻の復讐を果たす為に、彼はずっとその機会を狙っていたのでした。
夜を迎え、穴の中で救助を待つアニー(ロビン・タニー)の体力は限界に近付きつつあります。
必死の思いで氷の中から取り出したリュックから抗生剤を取り出し打ってはいましたが、それでも自分の命の短さを感じた彼女は無線を取り出しピーター(クリス・オドネル)に話しかけ始めました。
荒い息で自分を呼ぶ妹の声に飛びついた彼に、アニー(ロビン・タニー)は、自分は夜明けには死ぬ、だから引き返して、と伝えます。
だから来ないで、と繰り返して無線を切ったアニー(ロビン・タニー)に涙の止まらないピーター(クリス・オドネル)。
暗い穴の中では、ボーン(ビル・パクストン)もまた咳き込み始め、自分の腕に薬を打ちました。
そしてその注射器に空気をいれると・・・
そのままトム(ニコラス・リー)を見やります。
そっと近付いたボーン(ビル・パクストン)。
彼はトム(ニコラス・リー)の口を抑え、叫び声を自分の咳で隠しながら空気注射を打ち込んだのでした。
朝を迎えたアニー(ロビン・タニー)は、亡くなっているトム(ニコラス・リー)を見て、ボーン(ビル・パクストン)が何をしたのか悟ります。
彼に飛びかかりめちゃくちゃに叩くアニー(ロビン・タニー)。
二人の揉み合いにより、二度の爆発で脆くなっていた天井の雪が落ちてきました。
地上への穴があいたのです。
そこで二人はなんとか居場所を知らせるため頭を捻ります。
ボーン(ビル・パクストン)はトム(ニコラス・リー)の体から採取した血液を袋に入れると、それを地上に押し出し、そこで飛び散らせることで居場所を示すことに成功したのでした。
そこにピーター(クリス・オドネル)が到着します。
無線を聞いてたまらなくなった彼は、ウィック(スコット・グレン)に知らせる事なく救助に向かっていたのです。
無線を聞いていたモニク(イザベラ・スコルプコ)も彼と行動を共にし、二人は穴の中に「爆破する」と書いた手紙を放り込むとニトロの準備を始めます。
雪の中にニトロを溜め爆破させたのです。
そして空いた穴に駆け寄ると、まずは意識を無くしたアニー(ロビン・タニー)の救助から始めました。
ザイルで固定された彼女を引き上げるピーター(クリス・オドネル)とモニク(イザベラ・スコルプコ)。
しかし二人の力では上手くいきません。
「バーティカル・リミット」最後のラスト結末
そこにやってきたのがウィック(スコット・グレン)です。
彼はアニー(ロビン・タニー)をもう一度穴の中に下ろすと、自分も穴に降りていったのです。
ウィック(スコット・グレン)の彼の前にいるのは憎きボーン(ビル・パクストン)。
ボーン(ビル・パクストン)もまたウィック(スコット・グレン)に憎まれている理由が分かっています。
しかしウィック(スコット・グレン)は復讐を果たすより救助を優先したのです。
アニー(ロビン・タニー)の体をもう一度引き上げるよう準備して、下から声をかけます。
途中、出っ張った氷に足がひっかかってしまったアニー(ロビン・タニー)。
しかし意識を無くしている彼女は自分で回避する事が出来ません。
無理に引っ張るな、と声をかけ、引っ掛かりを取ろうとしたウィック(スコット・グレン)ですが、その出っ張った氷が落下してきたことで彼のいる足場もろとも崩れ落ちてしまいました。
あっという間に宙ぶらりんになった四人。
落ちていくアニー(ロビン・タニー)に手を伸ばしたことでピーター(クリス・オドネル)もまた宙に浮く形となり、ザイル一本に四人がぶら下がった状態を支えているのは地上のモニク(イザベラ・スコルプコ)だけ・・・。
するとぶら下がった状態のウィック(スコット・グレン)が顔を緩めました。
そしてナイフを取り出し、自分の前のザイルに歯を当てたのです。
彼の下にいるボーン(ビル・パクストン)はやめてくれ!と叫び体を揺らしますが、結局二人は暗闇の中に落ちていったのでした。
三人はベースキャンプに戻ります。
アニー(ロビン・タニー)の容態は、看護師資格を持つモニク(イザベラ・スコルプコ)が診てくれました。
心を通わせたふたりは穏やかにキスを・・・。
ピーター(クリス・オドネル)は目覚めたアニー(ロビン・タニー)に近付きます。
パパの誇りよ、と兄の頬に手を添えるアニー(ロビン・タニー)。
二人の関係は事故前の仲の良い兄妹のものに戻ることができたのでした。
THE END
「バーティカル・リミット」見所ポイント!
とてもわかり易い山岳アクション映画です。
三人の命を救う為に三人の命を失う、という展開ですが、それぞれのキャラクターがはっきりしていて魅力的でした。
個人的にはベンチ兄弟の陽気さをもっと見たかった気もしますが、あの寒い場所で全裸になって日光浴してる姿でキャラの全てを表してるのが面白いです。
ストーリーの根幹は救助ですが、そこに家族の再生や復讐が絡みくどくなくまとめられています。
極限状態に陥った人間の「生」への本能も描いていて、そこには善も悪もないのだと感じます。
くどくない分サラリと終わった感もありますが、気負わずそれでいてハラハラ見られる良作だと思いますよ。
シチュエーション的にはシルヴェスター・スタローンの「クリフハンガー」に似ています。
ご家族やご友人とお話されながらご覧になるとより一層楽しめる作品です。是非ご覧下さい。