映画「海猿 LIMIT OF LOVE」は、伊藤英明主演、羽住英一郎監督の2006年の日本映画です。
この映画「海猿 LIMIT OF LOVE」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
前作「海猿」につぐ劇場版の第二弾で、大型フェリーの座礁事故が舞台です。
2006年公開の邦画実写映画では興行収入第一位になりました。
「海猿 LIMIT OF LOVE」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: 羽住英一郎
製作: 阿部秀司、尾越浩文、島谷能成、亀井修
製作総指揮:亀山千広
脚本: 福田靖
撮影: 佐光朗
音楽: 佐藤直紀■ 主要キャスト
仙崎 大輔:伊藤英明
伊沢 環菜:加藤あい
吉岡 哲也:佐藤隆太
本間 恵:大塚寧々
海老原 真一:吹越満
北尾 勇:石黒賢
桂木 貞之:美木良介
三沢 圭介:津田寛治
下川 嵓:時任三郎
「海猿 LIMIT OF LOVE」あらすじ
潜水士となり鹿児島空港・機動救難隊航空基地に勤務する仙崎(伊藤英明)のところへ、恋人の環奈(加藤あい)が訪ねてきます。
自分でデザインして仕上げたウェディングドレスを彼に見て欲しくて、20時間もかけて車でやってきた彼女でしたが、仙崎(伊藤英明)は、少し時間が欲しい、と言い出すのでした。
その翌日、鹿児島を出たフェリーが海難事故を越してしまいます。
訓練中に指令を受けその救助に向かう仙崎(伊藤英明)。
果たして彼は乗客全員を無事救い出し、環奈(加藤あい)との愛を繋ぐことが出来るのでしょうか―――?
「海猿 LIMIT OF LOVE」ネタバレ
乗客600人を超える大型フェリーの事故とあって、避難誘導をさせるだけでも4時間以上はかかる計算…
その上大量に積み込まれた車もあることから、船が傾いたり、ガソリンに引火する危険性もあります。
船内の探索で船への浸水が始まっている事を掴んだ仙崎(伊藤英明)は、避難誘導の途中で環奈(加藤あい)を見付けました。
傷心の彼女は帰りは陸路ではなくフェリーを選んでいたのです。
仙崎(伊藤英明)に会えたことで安心する環奈(加藤あい)ですが、仙崎(伊藤英明)からは荷物は捨ててとにかく救命ボートに乗るようにと指示され、彼は他の客の救助に向かってしまうのでした。
仙崎(伊藤英明)は、妊娠五か月の女性・本間恵(大塚寧々)を人込みを避けて食堂で介抱しています。
穏やかに会話を交わし合う間にも緩やかに傾いていく船体。
彼は本部で指揮を執るかつての上司・下川(時任三郎)に船内の状況を伝えます。
このままでは沈む、と知らされた下川(時任三郎)は、乗客をシューターからの脱出に切り替え、とにかく素早い避難を急がせるのでした。
仙崎(伊藤英明)は、フェリーで働いているという恵(大塚寧々)の船頭で船内を移動する途中、車輛デッキで車をふかしている男性に出会います。
高級車に乗り込みエンジンをかけていた海老原真一(吹越満)は車の弁償を求めて悪態をつきますが、その時大きく船が揺れます。
その揺れにより上からチェーンが落ち一気に現場の緊張感が高まり、しかも漏れ出したガソリンに火花が飛び散ったことで爆発まで起こってしまいました。
タイミング良く現れた吉岡(佐藤隆太)の助けもあり、デッキから脱出出来た四人でしたが、この揺れで海老原(吹越満)が足を負傷してしまいます。
仙崎(伊藤英明)達が海老原(吹越満)の足の応急処置をしている間に、船内からは彼ら以外の乗客全て避難を終えました。
彼らも避難しようとしますが、先ほどの爆発で方向感覚を失い、今船のどこにいるのかが分からなくなってしまった四人…。
下川(時任三郎)に船内誘導を求めるも、とにかく今いる場所が分からない事には為す術がありません。
四人が手分けして探しだしたのは、配管に書かれた番号でした。
その番号を手掛かりに、下川(時任三郎)たちが掴んだ仙崎(伊藤英明)たちのいる場所は、下は浸水・上は火災という最悪の隙間スペースだったのです。
その間にも浸水は進み、もはや腰まで水に浸かっている仙崎(伊藤英明)たちに告げられた脱出ルートは過酷な物でした。
少なくとも1分30秒は息を止め無くてはいけないこのルートは、辿り着いた3階の部屋のスプリンクラーが正常に動いている、という条件が整えられていないと助からない可能性が高い一か八かの避難経路…。
まさに命がけの避難経路ですが、仙崎(伊藤英明)たちは恵(大塚寧々)たちを上手く誘導して3階に辿り着きます。
そこはスプリンクラーがうまく作動していました。
難関を乗り切った達成感から興奮気味に下川(時任三郎)に連絡を入れようとした瞬間、再び船が揺れます。
黒煙を上げながら大きく傾いた船。
下川(時任三郎)は必死に仙崎(伊藤英明)との応答要請を叫びますが、無線が壊れてしまい連絡の取りようがありません。
沈没の巻き込みを恐れ活動中の保安官への撤収命令の怒号が響く本部。
仙崎(伊藤英明)は、下川(時任三郎)に自分の声が届いていない事で無線の故障に気付くのでした。
仙崎(伊藤英明)たちの救助に向かっていた隊の仲間たちも苦渋の決断で、ボンベを置いて船を去ってしまいます。
船内に鳴り響く不気味な轟音。発電機も止まり電気も消えてしまった船内ですが、仙崎(伊藤英明)は脱出ルートを探しに行きます。
そんな彼に向かって、お前だけ助かる気だろうと罵る海老原(吹越満)。
船内には絶望的な空気が漂っていました。
しかし吉岡(佐藤隆太)は仙崎(伊藤英明)を信じているのです。
3カ月前の飛行機事故で要救助者を目の前で死なせてしまった後悔から環奈(加藤あい)とも上手くいかなくなってしまった仙崎(伊藤英明)を…。
あの人は人を救いたくて潜水士になったんです!そう言い切る吉岡(佐藤隆太)の言葉に応える様にして、仙崎(伊藤英明)は脱出ルートを見付けて帰ってくるのでした。
その頃環奈(加藤あい)は仙崎(伊藤英明)が行方不明者に入っている事、保安官たちの撤退を知り愕然としています。
下川(時任三郎)に助けを求めるも、彼もまた手の出しようがない状況での撤退判断。彼らは仙崎(伊藤英明)達の自力での脱出を信じて待つしかないのです。
仙崎(伊藤英明)達は彼が見つけてきた脱出ルートを通って外を目指します。
途中で拾い上げた酸素ボンベを持っての移動中も大きく揺れる船。
その衝撃により落ちてきた鉄柱に吉岡(佐藤隆太)が挟まれてしまいます。
動けなくなった彼を置いていくしかありません。
仙崎(伊藤英明)は必ず迎えに来る、と徐々に海水に浸かっていく吉岡(佐藤隆太)にボンベを渡し固く手を握り先へと進むのでした。
やっとの思いで辿り着いたのは長い長い梯子の下。
梯子の先には空が見えます。
梯子を登るしか助かる方法がない3人は決意を固めますが、とにかく自分たちの生存を本部に知らせる為、仙崎は連絡手段を探し、携帯電話を見付けるのでした。
本部に電話するも鳴り響く電話の数々に繋がりません。
そこで彼は環奈(加藤あい)に電話を掛けるのでした。
泣きながらフェリーを見詰めていた環奈(加藤あい)は驚き慌てふためいて下川(時任三郎)に電話を繋ぎます。
仙崎(伊藤英明)達が生きていたことに歓喜する本部。
20mはあろうかという梯子を登る為、ヘリの準備を頼む仙崎(伊藤英明)は、そこで環奈(加藤あい)にプロポーズするのでした。
「海猿 LIMIT OF LOVE」最後のラスト結末
足を負傷している海老原(吹越満)を背負い、本間(大塚寧々)を先に行かせて梯子を登り始める仙崎(伊藤英明)。
しかしここでまたもや大きく揺れる船体。
爆発が起こり、その影響で上から大量の水が降り注いできます。
水の勢いに押され落下してしまった本間(大塚寧々)を片手で掴み、必死で耐える仙崎(伊藤英明)ですが、彼もまた止まない水の勢いに押され落下してしまったのでした。
フェリーは環奈(加藤あい)や下川(時任三郎)たちの目の前で完全に姿を消してしまいます。
日没も迫り、捜索は翌朝に、との命令が下りますが下川(時任三郎)は諦めません。
今すぐの救助を指示するのです。
待機していた隊員たちからも救助の声が上がり、船内への探索が行われます。
大型船には必ず備え付けられている浸水扉が起動していれば、その隙間の空間でわずかな酸素を頼りに仙崎(伊藤英明)達は生きている―――その希望はやがて確信に変わります。
彼らは生きていたのです。
すぐにでも運び出されそうになる仙崎(伊藤英明)ですが、彼は迎えに行くと約束した吉岡(佐藤隆太)を置いてはいけないと隊長に訴えかけます。
居場所を知っているのは自分だけだ、早くいかないと吉岡(佐藤隆太)のボンベはもう酸素の残りが少ない…
最後の気力を振り絞って仙崎(伊藤英明)が向かった先では、暗闇の中吉岡(佐藤隆太)が彼の迎えを待っていたのでした。
陸に上がり救急車のタンカに乗せられた仙崎(伊藤英明)が見つけたのは環奈(加藤あい)の姿。
二人はキスをして物語はエンディングを迎えます。
完。
「海猿 LIMIT OF LOVE」見所ポイント!
海猿シリーズ、ドラマを経ての映画化第二弾です。
エンディングでは第一弾と同じように、これまでのシーンのメイキングが挟まれていて、なんだか懐かしさも感じました。
大作ではありますがテレビ映画と言う感が否めないので、プロポーズのシーンや要救助者たちが身の上話をするシーンなど、少し緊迫感を失速させるシーンも少なくないですが、シリーズものならではの面白味もあります。
一作目ではただの熱血漢だった青年が、潜水士としての葛藤や誇りを胸に成長していく様が素敵で、主人公仙崎大輔を演じられた伊藤英明さんそのもの魅力がとても感じられました。
緊迫した状況での乗客の心理変化、極限状況での人間性など考えさせる場面もあります。
クライマックスの救出では、前作で亡くなった仙崎のバディの事が思い出されて胸が熱くなりました。
バディの信頼は絶対で、見捨てる事はできないのです。
ぜひハラハラしながら見てください。
続編はこちらになります。
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