映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」は、トム・ホランド主演、ジョン・ワッツ監督の2019年のアメリカ映画です。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」のネタバレやあらすじ、最後ラストの結末と見どころ、エンドクレジットを紹介します。
新シリーズ作としては「スパイダーマン:ホームカミング」に続く第2作目です。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」キャスト・スタッフ
■ スタッフ
監督: ジョン・ワッツ
制作: ケヴィン・ファイギ他
製作総指揮: ルイス・デスポジート他
音楽: マイケル・ジアッキノ
脚本: エリック・ソマーズ他
撮影:マシュー・J・ロイド■ 主要キャスト
ピーター・パーカー:トム・ホランド
クエンティン・ベック/ミステリオ:ジェイク・ジレンホール
ニック・フューリー:サミュエル・L・ジャクソン
マリア・ヒル:コビー・スマルダーズ
ミシェル・“MJ”・ジョーンズ:ゼンデイヤ
ネッド・リーズ:ジェイコブ・バタロン
メイ・パーカー:マリサ・トメイ
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」あらすじ
ストーリーは「アベンジャーズ/エンドゲーム」のその後。
ピーター・パーカー(トム・ホランド)は夏休みで友達たちとヨーロッパへ旅行に行きます。
しかし途中のベネチアでは水を操るモンスターが・・・
そこに突然現れたミステリオ(ジェイク・ジレンホール)が人々の危機を救います。
さらには長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)が現れ、ピーターにある任務を与えますが・・・
今度の敵は「エレメンタル」と呼ばれる自然の力を操る存在です。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」ネタバレ
サノスが人類の半分を消し去って5年後、アベンジャーズ、特にアイアンマン/トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr)の活躍により世界は元に戻りました。
苦難の5年間を過ごした人達と、5年後に当時の姿のまま帰還した人達とが混乱しながらも共に暮らしてゆく世界になりました。
ニューヨークのスパイダーマン/ピーター・パーカー(トム・ホランド)が通うミッドタウン高校でも帰還した人達が、その時の姿のままで再び登校していました。
ピーター本人は、スパイダーマンとして人々を助ける生活に戻っていましたが、時には「次のアベンジャーズのリーダーになる気はないの?」「トニー・スタークの後継者は誰がなるの?」と聞かれて閉口する事もありました。
そんなピーターの目下の関心は学校が企画したヨーロッパへの二週間の研修旅行です。
その途中、想いを寄せるMJことミシェル・ジョーンズ(ゼンディア)に告白しようと、親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)と計画を練っていました。
そんな頃、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とマリア・ヒル(コビー・スマルダーズ)の二人はメキシコにいました。
現地の人々が巨人に怯えているとの噂を聞き付けたからです。
半信半疑の二人でしたが、突然に土で出来たゴーレムのような巨大生物が襲い掛かってきます。
その戦闘中、彼らは緑の閃光を放つ謎の男に救われます。
旅行に向かう間近のピーターのスマホに、フューリーから何度も着信が入ります。
しかし、夏休みを満喫したいピーターはこれを無視し、スパイダーマン・スーツを家に置いて旅行の目的地・ヴェネツィアへ向かったのでした。
そして、計画通りにMJの隣の席に座れなかったり、飛行機の中で隣同士だったネビルと同級生のベティがラブラブ状態になっていたり、やっとたどり着いたのが水没しかけているようなボロホテルだったりと波乱万丈ながら観光を楽しんでいました。
その時、突然に水の巨人がピーター達に襲い掛かってきます。
メイおばさん(マリッサ・トメイ)が気を利かせて入れてくれていたスーツもホテルに置いてきてしまいます。
正体がばれるのを恐れて思うように戦えないピーターの前に、メキシコでフューリー達を助けた、空を飛び魔法のようなパワーを操る男が現れます。
ピーターは逃げる人々を助けたり、建物の倒壊を防いだりとサポートし、男が水のモンスターを制圧しました。
人々からミステリオと呼ばれるようになった男クエンティン・ベック(ジェイク・ギレンホール)は、自身を「アース833」というマルチバース(異世界)のたった一人の生き残りであると語り、そのアース833を滅ぼした火・風・水・土の化身であるエレメンタルズと呼ばれる存在が、アベンジャーズとサノスの戦いの影響で繋がってしまったピーターたちの住む「アース616」への侵略を開始した事を告げます。
そして、フューリーはピーターにトニー・スタークの形見のメガネを渡し、後継者に指名されたと告げます。
そして、次はプラハに出現すると予想されるエレメンタルズと一緒に戦ってほしいと告げます。
しかし、パリでMJと約束をしているピーターはフューリー達に同行する事を断り、ホテルに戻ってしまいます。
次の日の朝、引率の先生から、旅行会社がホテルがボロボロだったお詫びに旅行プランを豪華にしてくれて、行き先がプラハに変更になったと知らされます。
勿論、フューリーの裏工作でした。
ピーターは旅行の途中でバスを抜け出し、「友達や先生を危険にはさらせない」とフューリー達に意見しますが「エレメンタルズが出現する場に近づかなければ大丈夫だ」と逆に説得されます。
更に、フューリーが用意した黒いスパイダースーツに着替えようとしているところを同級生のブラッドに見つかり、写真まで取られてしまいます。
ブラッドもMJに気があり、これを見せてライバルであるピーターを蹴落とそうと画策します。
エレメンタルズとの戦いどころではなくなったと落ち込むピーターがトニーの遺産であるメガネをかけると、スターク・インダストリーズの全データベースおよび衛星に搭載されたドローン兵器にアクセスするシステム「E.D.I.T.H.(イーディス)」が立ち上がります。
メガネはイーディスの端末だったのです。
さっそく、イーディスを使ってブラッドのスマホの中にある写真を消そうとしますが、指示ミスでブラッドを殺す為にドローン兵器が動き出してしまいます。
ドローンの機関銃攻撃により、ブラッドのみならずバスに乗っている全員を危険にさらしてしまいますが、寸での所でドローンを止め、何とか写真を消すことに成功します。
そしてプラハに到着し、ミッドタウン高校の生徒たちはオペラに招待されます。
(ピーターを抜け出させ、他の生徒を安全な建物内に足止めしてしておくフューリーの作戦)
MJと良い雰囲気になりながらも、ピーターは渋々オペラハウスから抜け出しエレメンタルズが出現する遊園地にやって来ます。
しかし、抜け出したピーターを追ってきたMJ、ネッドとベティもそこにやって来てしまいます。
何とか彼らを守りつつ、ベックと共に炎のエレメンタルズを倒したものの、友達を危険にさらし、戦いにも積極的ではないとフューリーに叱責された事で、ピーターはすっかり自信を失ってしまいます。
そして、自分はトニーの後継者にふさわしくないとイーディスの使用権限をベックにも与え、メガネを譲ります。
ピーターがホテルに戻った後、ベックは堪えきれずに笑い出してしまいます。
実は、世界中に出現したエレメンタルズはベックとその仲間達がホログラム電磁パルス兵器で作り出した幻でした。
彼らはトニーとスターク・インダストリーに恨みを持っており、トニー亡きあと、自分達がヒーローになろうと画策していたのです。
イーディスを手に入れ、更に大掛かりな事が出来るようになったベックは最後の仕上げに取り掛かります。
一方、ホテルに戻ったピーターは夜の橋の上にMJを呼び出し、用意していたガラスのブラックダリアを渡します。
いよいよ告白をしようとしますが、それより先にMJから「あなたがスパイダーマンなんでしょう?」と言われてしまいます。
そしてMJはさっきの戦闘現場で拾った装置を見せます。
それにはスパイダーマンのネットが付着していました。
ピーターが答えに窮していると、突然装置が動き始め、エレメンタルズやそれと戦うベックの映像が映し出されます。
そして、一連のエレメンタルズの攻撃がベックの自作自演だった事に気付きます。
ベックの陰謀をフューリーに伝えようとしますが、連絡先が分かりません。
仕方なくピーターはMJ達と別れてベルリンへ向かいます。
そしてフューリーに話をしますが、それはホログラム映像で変装したベックでした。
ピーターは次々と襲い掛かって来る、現実と区別がつかない程に精巧なホログラム映像に翻弄され、油断したすきを突かれて特急列車に跳ね飛ばされてしまいます。
気が付いた時、ピーターはオランダの片田舎にある留置場に横たわっていました。
なんとかそこを脱出し、 スターク・インダストリーズの警備部長にしてフューリーやアベンジャーズとの連絡役であるハッピー・ホーガン(ジョン・ファヴロー)に助けを求めます。
スターク・インダストリーズのジェット機で文字通り「飛んで」きてくれたハッピーは、ベックに騙された情けなさとトニーの不在で弱音を吐き続けるピーターを「トニーもいつも迷っていた。でも、君を仲間にする事は迷わなかった」と励まします。
やっと、ピーターの心の中に自分の宿命と向き合う覚悟が芽生え始めます。
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」ラスト最後の結末は?
そして、陰謀の事を知っているピーターの友人を抹殺しようとするベックを止める為、ロンドンに向かいます。
その機内で新しいスーツを設計するピーターを眺めるハッピーの目には、かつてのトニーの姿がオーバーラップしていました。
ロンドンでは、ベック一味の罠によりロンドン橋の上に誘導されたMJ達が新たなエレメンタルズの攻撃に出くわしてしまいます。
勿論、それはベックが作り上げた偽物の映像でした。
今度の攻撃はイーディスのドローン兵器も巧妙に組み込まれており、かつてない大規模な攻撃がロンドンの街を襲います。
ヒーローとして颯爽と現れ敵を食い止めるふりをしながら、ドローンでMJ達を追い詰めるベック。
しかし、間一髪で間に合ったピーターことスパイダーマンの活躍により攻撃は阻止され、MJも危ない所で難を逃れます。
思いがけない帰還と、スパイダーセンス(またの名を「スパイダームズムズ」)を最大感度にすることで幻影に惑わされなくなったピーターにベックは焦ります。
そして、機関銃の射程内にいるにも関わらずピーターを狙って撃ったドローンの弾に誤って当たってしまい「人は見たものを信じる」という言葉を残して息を引き取ります。
大変な旅の末、何とか無事にニューヨークに戻ったピーターとMJ。
晴れて二人は付き合う事となります。
ここからが、エンドクレジットになります・・・
スパイダーマンの姿になって、二人でニューヨークのビルの間を飛び回っていた時、巨大スクリーンに映像が映し出されます。
それは、ベックの仲間が密かにドローンを通じて映していた、彼の最後を映したものでした。
しかも、それはエレメンタルズに関わる騒動の全てはスパイダーマンの仕業であり、秘密を知るベックを殺したかのように加工されていました。
更に、その映像の最後で「スパイダーマンの正体はミッドタウン高校の生徒、ピーター・パーカーだ!」と暴露までされてしまい、ピーターは放心状態となってしまいます。
その様子を見ていたフューリーとマリアは車に乗り込み「すごい技術だ」「我々も見習わないと」と言いながら正体を現します。
彼らはスクラル人・タロスと妻のソレンでした。
そして無線機で連絡を取ります。
その先はどこかを航行中の宇宙船。
その中の一室にはビーチのホログラム映像を見ながらくつろぐ「本物」のフューリーがいたのでした。
THE END
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」見どころ
「アベンジャーズ エンド・ゲーム」で、消された人類の半分が復活し、世界を救って死んだトニーは世界各地で神の様に崇められる存在となっています。
対してスパイダーマン/ピーター・パーカーは世界を救った英雄「アベンジャーズ」の一員ながら、未だにヒーローの自覚が乏しく、ご近所の事件を解決する「ご近所ヒーロー」に留まっています。
しかし、敵は容赦なく襲ってきます。
スパイダーマンの敵は、生まれつき強大な力を持ち人間を遥かにこえた存在、というよりも科学テクノロジーの暴走や悪用により強大な力を「持ってしまった」人間ばかりです。
今回のクエンティン・ベックも結局は折角の素晴らしいホログラム映像の技術を悪用していました。
そして、並みの人間より遥かに鋭い感覚を持っている筈のスパイダーマンさえ翻弄されてしまいます。
そこには、想像をこえて進化し、時には人を傷つけてしまうテクノロジーや、見せられた映像をそのまま鵜呑みにして信じてしまう人々への警鐘が込められているように思えてなりません。
そしてまた、普通の高校生と同じように、胸躍る恋や手痛い失敗の辛さ、信頼と責任の重さを知り、自分の進むべき道を模索するピーターの成長も描かれています。
更に「アベンジャーズ」シリーズや「キャプテン・マーベル」などともつながる要素がたくさん盛り込まれており、見た事のある人も、これから見る人も楽しめる作品になっています。
続編も気になります。
是非見ておくべき一作だと思います。
前作はこちらです。