映画「おっぱいバレー」は綾瀬はるか主演、羽住英一郎監督の2008年の映画です。
この映画「おっぱいバレー」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
「勝ったらおっぱいを見せる」と約束した弱小バレー部新米教師とその生徒を描く「おっぱいバレー」をご堪能ください。
「おっぱいバレー」あらすじ
「うわぁぁぁ!!」と、坂道を急降下!
改造三輪車に乗るのは、平田育夫と楠木靖男。
坂の上では、杉浦健吾、岩崎耕平、それと“江ブー”こと江口拓が2人を見守ります。
“おっぱいの感触を味わいたい!”絶対に感じ取りたいという、飽くなき探求心!!
中学3年の男子5人は、真剣に時速80㎞以上を目指しています。
1979年、思春期真っ盛りの5人が通う戸畑第三中学校に、寺嶋美香子(綾瀬はるか)が赴任して来ました。
校庭で全校生に自己紹介をする美香子は、国語の教師らしく一冊の本の話をします。
「高村光太郎の詩集、私の大好きな『道程』です」「“どうてい”・・・お~!」
平田、楠木、杉浦、岩崎、江ブーは、教頭(光石研)も頭を抱える問題児。
周りの生徒も巻き込み妄想を膨らませる5人は、真剣に本の話をする美香子にニヤけます。
職員室に戻ると、赴任したばかりで何も知らない美香子に、教頭はこんな事を聞きました。
「男子バレー部の顧問に空きが、お願いできますか?」
一斉に美香子を見る同僚の教師たち、ヤル気だけはある美香子は引き受けます。
実は、エッチな妄想に明け暮れる、あの5人がバレー部員でした。
しかも、戸畑第三中の男子バレー部とは名ばかりで、実態は試合経験もヤル気も無い“バカ部”。
同僚・堀内(青木崇高)は「体育の授業で」と、あっけらかんと言う美香子に困惑します。
バレー部の5人に、頑張る事の素晴らしさを教えたいと張り切る美香子。
そうする事が、教師として自信を無くしている自分のためでもありました。
放課後、ジャージに着替えた美香子は、歓迎会に全力を注ぐ5人を練習に連れ出します。
美香子の香りに釣られ、何とかランニングを終えた5人を待っていたのは、女子バレー部との試合。
「僕たち5人しか居ないから、チキショーあと1人居れば試合できるのに!」
心にもない事を言っていると、入部希望者・1年の城良樹が現れます。
ところが、15-0という散々たる試合結果に、小学生の頃からバレーをやって来た城は呆れ、速攻で退部。
女子バレー部から1点も取れず、新入部員の城も逃したのに歓迎会の続きを始める5人。
ヤル気の無い彼らを作ったのは、卒業した先輩・中井(石田卓也)のようです。
弱々しい後輩5人に、女装させたりグラウンドにおっぱいを描かせたり、好き放題に暴れた中井。
彼が卒業した後も、男子バレー部には活動する場所が無く、バカ部と呼ばれ続けています。
「僕らが試合で勝つなんて、あり得ませんから」と、バカにされ過ぎて悔しさも無い5人。
美香子は「本気で頑張るなら先生、何でもするから」と、余計なコトを言ってしまいます。
普通なら良識ある“何でも”だけど、5人が思い浮かべるのは・・・
「今度の大会で1勝したら、先生のおっぱいを見せて下さい!」
「おっぱいバレー」ネタバレ
クソ真面目な5人が叶えたい、本気のお願いをもちろん美香子は断りました。
「先生なんて、そんなもんですよね。何でもするとか言って“嘘つき”」
落ち込んで見せる5人、何より嘘つきという言葉が美香子に重く圧し掛かります。
「私は、嘘なんてつかない!」と、反論する美香子に、5人は態度を一変。
「じゃあ、おっぱい!やったー♪」5人の勢いに圧倒された美香子は、約束しちゃった!?
まるで美香子が「おっぱいを見せる!」と、言ったかのように変換した5人は、試合せずに勝てる方法を考えます。
一方、美香子に相談された同僚の堀内は、一瞬ニヤつき「学校にそんな約束バレたら、マズくないですか!」と、正論。
勝たせてあげたい!・・・でも、おっぱい・・・美香子の悩みは尽きません。
強豪・竜王中学 男子バレー部のボールに穴を開けようと、安直な作戦を思いついた5人は、誘惑に負け新体操部のノゾキ!?
「努力もせずに、そんな簡単に見れると思ったら大間違いよ!・・・?」
5人にガッカリする美香子ですが、やっぱり見せる方向で話が進み彼らのペースに。
「せっかく先生が約束してくれたのに、僕たち頑張って1勝して先生のおっぱいを見ます!」
その言葉通り、5人は練習に打ち込むようになり、応援する気持ちが大きくなる美香子。
体育の授業でしかやった事の無いバレーボール、美香子の心に火が付きます。
顧問も部員も全員初心者、基礎を学び雨の日も、苦しいランニングも耐えられたのは、あの合言葉・・・
「おっぱい!おっぱい!」5人は自転車で先頭を走る、美香子を追い掛けます。
キャプテンの平田は入部早々、辞めてしまった1年の城を呼び戻そうとしていました。
美香子と城の家を訪ねると、父親の和樹(仲村トオル)が迎えてくれます。
城和樹、彼は学生時代、実業団とバレーボール一筋で名選手でした。
しかし、3年前にケガをして引退、息子の良樹は父にバレーをする姿を見せたいと思っていたようです。
戸畑第三中の弱小バレー部にガッカリして、辞めてしまった事を父・和樹は知りません。
キャプテンの平田から、真剣にバレーをしていた城のことを聞いた4人も溜息。
「でも、あの頃とは全然違うぜ。今の俺たちを見たら!」
おっぱいのために見違えるほど変わった5人は、城にもう一度入部してもらおうと町中を捜します。
やっと見つけた城に「お前の力が必要なんだよ」と、平田が頼んでも返事は「バレーに興味ない」
柄のワルい奴らとつるむ城は、腹いせに停まったバイクを蹴飛ばします。
しかし、運の悪い事にそのバイクの持ち主は、戸畑第三中の卒業生でバレー部だった中井!
1人捕まり、ボッコボコにされる城を助けるため「うわーっ!」と、ビビりながら中井に立ち向かう5人。
この出来事は6人の友情を深め「おっぱい!おっぱい!」の掛け声も、6人分になりました。
練習を頑張った6人は、女子バレー部との試合で8-15で初勝利!
記念写真も撮り、喜ぶ美香子ですが「勝っちゃダメよ!困るでしょ私が」と、素直に喜べず複雑な心境。
6人の成長は美香子にとって、ある人への恩返しでもあるようで、ボソッと「報告に行けるかな」と、呟きます。
始まった北九州・筑豊地区中学校バレーボール大会で、1回戦を不戦勝で突破してしまった戸畑第三中。
「1勝!」と、浮かれる6人に怯む美香子ですが、真のバレーボール好き1年の城が止めました。
「先輩たちと戦って、スッキリした気分でおっぱいを見たいんです!」
「そうだな、先生だってスッキリおっぱい見せれないよな、ですよね?」
しかし数日後、2回戦の相手は強豪・竜王中学に決まり6人は負けを確信します。
落ち込む6人に「私のおっぱいを見るために、頑張りなさい」と、励ます美香子。
強力すぎる魔法の言葉に、元気が出た6人の「おっぱい!おっぱい!」コールが町中に響きます。
そんな6人を見て、慌てながらも微笑む美香子。
彼女にとって彼らと笑い合う部活動は、かけがえのない物になっていました。
──それは、美香子が違う中学校で教師をしていた時のことです。
生徒が夢中になる、シーナ&ザ・ロケッツのコンサートに、皆で行こうと誘い約束を交わした美香子。
しかし、生徒は受験生だった事もあり、教頭に問いただされます。
「まさか、寺嶋先生が言い出した訳ではありませんよね?」
美香子の答えは「はい、違います」それを生徒は聞いていました。
生徒から美香子に投げつけられた「嘘つき」と言う言葉、そして無視。
生徒と向き合う自信を無くし、学校に行くのをためらう過去があったのです──。
「先生、続けてるみたいだね。良かった」
美香子の過去を知る元カレ・樋口(福士誠治)は優しい男性で、今も彼女を想い復縁を願っていました。
もちろん、美香子もそのつもりでしたが・・・耳に響く「おっぱい!おっぱい!」コール。
いい雰囲気が一転「だめ!コレは皆の夢なの!」と、樋口を置いて部屋を飛び出します。
ある日の放課後「燃えろ!イイ女~ 燃えろ!美香子~♪」と、6人は元気一杯。
ところが、部室に入ると中井が怖い顔で待っていて、縮こまる6人。
1勝すれば、顧問・美香子のおっぱいが見れる事を白状します。
すると、中井は感慨深げに「おっぱいか、いいセン公だな」と呟き、颯爽と去って行きました。
部室の外で彼らの話を聞いていたのは、キャプテン・平田の幼馴染、女子バレー部の理恵(小島藤子)。
呆れる彼女が友達にこの事実を喋った事で、後に美香子が窮地に立たされます。
大会2回戦、強豪・竜王中学との試合に向けて、合宿をする男子バレー部。
1年の城の父親・和樹の協力で、6人は充実した練習に励みます。
夜、職員室で同僚の堀内と話す美香子は、自分の中学時代の過ちを打ち明けました。
「えっ!寺嶋先生が万引き?」と、美香子が補導された経験があると知り驚く堀内。
──中学3年の美香子は停学になり教室で1人、原田先生(小林勝也)の補習授業を受けます。
先生が出す課題は読書感想文、生徒の忘れ物の本を持って来ては美香子に読ませました。
読んだ本にパラパラ漫画を描き反抗してみる美香子、原田先生との静かな1週間が終わります。
数日後、美香子が書いた『道程』の読書感想文は、コンクールで金賞を受賞。
無気力だった美香子に、原田先生が国語の教師になる夢を与えてくれたのです──。
「一人前の教師になれたら、原田先生のところに報告に行きたい」
ある日の夕暮れ、男子バレー部に代々受け継がれるエロ本の隠し場所を、1年の城に教える5人。
受験を控える5人ですが、江ブーと杉浦は家業を継ぐため進学はしません。
「最後かもね、皆で何か出来るのも」
「美香子のお陰かな」
中学時代の最高の思い出“美香子のおっぱいを見る”ために、心を一つにする6人。
一方、手書きの必勝ハチマキに、想いを込めていた美香子も2回戦の勝利を願います。
ところが「寺嶋先生が男子バレー部員に、おっぱいを見せる約束をした」と、噂が学校中に広まっていました。
校長室に呼び出された6人、美香子が教頭の問い掛けに答えられずにいると、キャプテンの平田が庇います。
「僕らがふざけて言ってるだけ、先生がそんな約束するハズないじゃないですか」
庇ってくれる6人に、もう嘘はつきたくないと美香子は答えます「私が約束しました」
喋ってしまった理恵は、大事になったことを悔いますが「先生のした約束は間違っている」と、伝えます。
戸畑第三中学をクビになった美香子、同僚の堀内が男子バレー部の顧問を引き継ぎました。
北九州・筑豊地区中学校バレーボール大会2回戦、相手は強豪・竜王中学。
美香子が去ってしまい、スッカリ元気の無い6人ですが、試合は待ってくれません。
同じ日、美香子は原田先生の墓前に来ていました。
「ごめんなさい」と、謝る事しか出来ない美香子に、原田先生の妻・静子(市毛良枝)が声を掛けます。
「おっぱいバレー」最後ラストの結末は?
家に招かれた美香子は、原田先生の本棚に見覚えのある本を見つけました。
あの時、生徒の忘れ物だと言っていた本は、すべて原田先生の本。
「どうしたら、力になれるだろう」原田先生は美香子を想い、本を選んでいました。
それを知る静子も、今また美香子の背中を押し、最後まで生徒と向き合う勇気を与えます。
第1セット、堀内が懸命に声を掛けても、6人はヤル気ゼロでした。
女子バレー部や、城の父・和樹が見守るなか、0-15で落とした戸畑第三中。
第2セット、コートに立つ無気力な6人を怒鳴るのは、試合会場に駆け付けた美香子。
あっという間に、生き生きとした顔になった6人が、聞きたいのはあの魔法の言葉です。
円陣を組む7人「私のおっぱいを見るために、頑張りなさい」
「お~っぱい!ヨッシャ~!」
必勝ハチマキをまいて、ハツラツとプレーする6人は第2セットを15-7と快勝!
すると、竜王中学の鬼コーチが激怒し、とうとう本気の一軍を出して来ました。
しかし、キャプテンの平田はビビりません!
美香子のおっぱいが懸かっているんだから!!
第3セット、力及ばず戸畑第三中は4-15で負け、ロッカールームで泣き崩れる6人。
彼らが、精一杯努力した事を知る美香子は優しく微笑み、胸に飛び込んで来る6人を受け止めました。
戸畑第三中から去り、電車に揺られる美香子を男子バレー部の6人が見送ります。
大きく手を振って笑い、気づけば涙を流してお別れをしました「ありがとう~!」
美香子に贈られたのは、女子バレー部に初勝利した記念写真、そして一通の手紙。
“寺嶋先生へ──負けた場合に備えて、僕ら江ブーの胸に飛び込む練習をしていたので、良い位置に飛び込めました。
最高の感触ありがとうございました。 男子バレー部一同より”
おしまい。
「おっぱいバレー」見どころ
ザ・昭和を心ゆくまで堪能!夢を叶えたい男子中学生が魅せる底なしのパワーに、笑って泣ける!?
思春期ならではの青春を描く本作で劇中、連呼されるのは「おっぱい!」
オープニングから、男子5人の頭の中はソレばっかりで、鑑賞して早々に離脱してしまう方も居るかもしれません。
確かに・・・バカ部と呼ばれるだけあって、彼らに呆れてしまうのも当然です。
でも、30分も我慢すれば、チョット様子が変わってくるので耐えて下さい。
寛大な心で、彼らの成長を見守ると「くだらない!」と思っていたアナタも、いつの間にか微笑んでいるかも!?
ピンクレディーから始まり甲斐バンドやツイスト、浜田省吾、荒井由実が歌う名曲の数々が作品を彩ります。
どのシーンも、音楽と映像が見事にハマり、感動してしまうのはやっぱり歌の力?
不格好でも一生懸命に試合をする6人に、永井龍雲が歌う『道標ない旅』は最高です。
「こんな時代もあったな~」と懐かしむ事が出来る、大人にこそ観てもらいたい映画なんです。
好きなモノに向かって、がむしゃらに突っ走る男子6人に笑って。
美香子に国語の教師への道しるべを示した、原田先生の真実に涙して。
結局、最後までおっぱいですが、何故か気持ちが晴れやかになっている・・・かも!
バカバカしい中学男子の夢の実現だけが本質じゃない!この映画の奥深さはスゴいです。
エンドロールは撮影風景が流れ、出演者の笑顔に心がホッコリしますよ。
主演の綾瀬はるかは当然ながら、青木崇高そして仲村トオルも言っちゃう「おっぱい」
でも、笑っちゃうくらい爽やか!かわいいと思えるのは本作がちゃんと青春してるから。
竜王中学戦、第2セットを取ったバレー部6人の活躍、美香子を称える和樹(仲村トオル)。
言っている事は6人と同じなのに、イケメンが言うと破壊力抜群!
そして試合後は、子供たちを想う父の前向きな優しさに胸アツなので、どちらも本編でご確認ください。
未鑑賞ならば、その魅力を是非とも知って欲しい掘り出し物の映画。
食わず嫌いはモッタイナイ、入り口はゆる~い気持ちからでも、彼らと一緒に青春を楽しんじゃいましょう!
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