「君が生きた証」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ

映画「君が生きた証」ネタバレ あらすじ
ヒューマン

映画「君が生きた証」は、ビリー・クラダップ主演、ウィリアム・H・メイシー監督の2014年のアメリカ映画です。

この映画「君が生きた証」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。

銃乱射事件で亡くなった息子の曲を父が歌う「君が生きた証」をお楽しみください。

名俳優のウィリアム・H・メイシーが64歳にして監督デビューした作品で、自身も脇役で出演しています。

■ スタッフ
監督: ウィリアム・H・メイシー
製作: ジェフ・ライス 他
製作総指揮:ウィリアム・H・メイシー
脚本: ケーシー・トゥエンター 他
撮影: エリック・リン
音楽: イーフ・バーズレイ

■ 主要キャスト
サム:ビリー・クラダップ
クエンティン:アントン・イェルチン
エミリー:フェリシティ・ハフマン
ケイト:セレーナ・ゴメス
ジョシュ:マイルズ・ヘイザー
トリル:ウィリアム・H・メイシー

 

「君が生きた証」あらすじ

コピーライターとして優秀な仕事ぶりを見せるサム(ビリー・クラダップ)。

あの日、彼が昼食に誘った大学生の息子は店に姿を見せる事無く…

銃の乱射事件により亡くなってしまいました。

これは息子を亡くした父親が、彼の遺した音楽を奏でながら徐々に息子に寄り添っていく―――悲しみ・戸惑いからの再生の物語です。

 

「君が生きた証」ネタバレ

息子を亡くしてから二年…。

サム(ビリー・クラダップ)は、成功者としての仕事も生活も全て投げ捨て、一人湖に浮かべたボートハウスで暮らしています。

酒に溺れながらペンキ塗りの職人をしていますが、同僚との関係は悪くない様子。

ある晩、誘われて訪れたバーで舞台に上がる素人歌手の歌を聴いて帰るとボートの側で元妻が待っていました。

 
家を売るからサインしてくれと言う彼女は、遺品整理した息子の持ち物のうち音楽関連のものはサム(ビリー・クラダップ)に置いて行きます。

音楽好きは父親譲りだと言うのです。

しかし受け取りを拒否するサム(ビリー・クラダップ)。

そんな彼に対し元妻は、隠れて生きている事を認めなさい、と激高して荷物を置いて帰るのでした。

 
仕方なく捨てにかかったサム(ビリー・クラダップ)ですが、そこに見つけたのは幼い息子とのセッション写真…。

結局全ての荷物をボートに運び込んだサム(ビリー・クラダップ)は、息子が作った曲の歌声を聞きながら、彼の作成ノートに目を落とすのでした。

 
それ以来、毎日仕事中もイヤホンをして息子の歌を聞いているサム(ビリー・クラダップ)が、ギター片手に歌い出すまでに時間はかかりませんでした。

そしてある晩、あのバーへと行くのです。

酔っぱらって真っ赤な顔したサム(ビリー・クラダップ)が歌う歌を、客は聴いているのかいないのか…。

しかし一曲歌い終えて店を出た彼を追いかけてきた人物がいます。

クエンティン(アントン・イェルチン)と名乗る若者はサム(ビリー・クラダップ)の歌を絶賛し、酔って自転車に乗るのもおぼつかない彼をボートハウスまで送り届けるのでした。

 
クエンティン(アントン・イェルチン)との出会いにより、共にステージに立つことになったサム(ビリー・クラダップ)。

機材を揃え、友人を誘ってドラムまでそろえてきたクエンティン(アントン・イェルチン)の思惑通り、息子の作った歌が今までにない色で歌えたことにサム(ビリー・クラダップ)はとても楽しそう。

初めて披露した時とは比べ物にならない充実感で店を後にするのでした。

 
クエンティン(アントン・イェルチン)はサム(ビリー・クラダップ)に許可を取り、ベーシストの友人も加えて四人でバンドを組みます。

初めこそバンド活動に苦い顔をしていたサム(ビリー・クラダップ)ですが、四人で合わせる音はとても素晴らしく歌う事が楽しくて仕方ありません。

しかしこんな状況になってさえ、サム(ビリー・クラダップ)は歌の作曲者が息子だという事をクエンティン(アントン・イェルチン)らには伝えません。

 
彼らの音楽は客を熱狂させ、店のオーナー(ウィリアム・H・メイシー)からは毎週土曜日のライブを依頼された四人。

レパートリーが四曲しかないというサム(ビリー・クラダップ)ですが、クエンティン(アントン・イェルチン)達はカバー曲をやればいいだろうと、大喜びで引き受けてしまいます。

生活に張りが出てきたサム(ビリー・クラダップ)ですが、いつものようにボートで息子の歌を聞いていた時、録音を途中で邪魔された事に憤る息子の声を聞きます。

制作ノートにも目を落とし、何事かを考え込むサム(ビリー・クラダップ)。

四人のバンド名は[ラダーレス]と名付けます。

人気が出て来た事でファンも付き、バーでも店員を増やしてフル活動する程の大賑わいです。

 
そんなある日のライブ終り、サム(ビリー・クラダップ)の前に一人の少女が現れます。

彼女は息子の恋人だった少女でした。

息子のお葬式以来の再会。

マスコミを避ける為名前まで変えてひっそりと潜むようにして生きてきた彼女は、息子の作った曲でスター気取りな父親が許せません。

彼女になじられたサム(ビリー・クラダップ)は、久しぶりに息子の墓参りへ…。

息子の墓には≪人殺し≫とスプレーで書きつけられていました。

サムの息子は乱射事件の被害者ではなかったのです。

彼の息子こそが大勢の命を奪った犯人だったのでした。

 
ボートハウスに戻り溺れる様に酒を呑みながら息子の曲を聴き、ノートに何事かを書きつけるサム(ビリー・クラダップ) 。

酒に溺れ職も失ってしまった彼を、クエンティン(アントン・イェルチン)らが顔を輝かせながら訪ねてきます。

とあるイベントへの出演のチャンスが巡ってきたこと、これをきっかけにデビューできるかもしれないという彼らは、サム(ビリー・クラダップ)に出演を頼み込みに来たのです。

 
表舞台に出る事に躊躇するサム(ビリー・クラダップ)ですが、結局は出演を決めます。

大喜びするクエンティン(アントン・イェルチン)にサム(ビリー・クラダップ)が出した条件は、彼の作った曲も演奏するという事でした。

ずっと歌手になりたいと言う夢を抱え、密かに曲作りもしていた彼の才能を高く評価しているサム(ビリー・クラダップ)。

渋るクエンティン(アントン・イェルチン)でしたが、仲間からの後押しもあって了承して出演が決まりました。

 

「君が生きた証」最後のラスト結末は?

イベント当日。

会場入りしたサム(ビリー・クラダップ)は、ステージにいるクエンティン(アントン・イェルチン)たちの側にいるあの少女に気付きます。

彼女はサム(ビリー・クラダップ)と擦れ違う際、アンタの息子のせいで人生台無し!と言い捨てて去っていくのでした。

 
全てを聞いてしまったクエンティン(アントン・イェルチン)。

あの曲は歌っちゃだめだ、と楽器を片付け、サム(ビリー・クラダップ)の言葉にも耳を貸そうとしません。

結局彼らはイベントを辞退したのでした。

 
サム(ビリー・クラダップ)は息子の通っていた大学へ行き、そこで事件の碑をみつけ泣き崩れます。

人目もはばからず大声で泣いたサム(ビリー・クラダップ)は、その足で元妻の自宅を訪れ、息子が残した音楽を置いて行くのでした。

一方のクエンティン(アントン・イェルチン)は音楽を辞めるつもりでいます。

それを聞いたサム(ビリー・クラダップ)は彼のバイト先を訪ねるのでした。

サム(ビリー・クラダップ)は、初めてクエンティン(アントン・イェルチン)と歌った夜、知らなかった息子に会えた気がして辞められなかった、と思いを打ち明けます。

その上で、クエンティン(アントン・イェルチン)には音楽を辞めたらだめだ、と彼の憧れだったギターを置いてその場を立ち去っていくのでした。

 
久しぶりのライブハウス。

一人でステージに立ったサム(ビリー・クラダップ)は息子の事件について語り始め、自分が歌う曲の作者が息子であることも全て曝け出します。

そして歌い始めました。

それは息子が書いていた作詞途中の曲にサム(ビリー・クラダップ)が答えるようにして歌詞を書き足した曲でした。

静まり返って聞き入る店内。

歌詞の最後、僕の息子・僕の息子・僕の息子…と優しく囁く様にして終わる曲に合わせてこの物語も終わります。

THE END

 

「君が生きた証」見所ポイント!

子供を失った親の再生物語ではありますが、途中で明かされる真実にとても衝撃を受ける作品です。

監督は【ファーゴ】【マグノリア】などで個性的な役を演じる事の多い名優、ウィリアム・H・メイシー。

映画好きの方なら記憶のどこかに引っかかるとても上手な俳優さんですが、まさか監督の才能までおありだとはびっくりしました。

今作でもバーのマスター役で出演されていましたが、台詞がほぼない脇役扱いにまでご自身の存在を薄くしていたのも素敵だなぁと思います。

 
ラスト、サムが歌う歌詞がとても心に響きました。

思春期に入り徐々に大人へと成長していく子供の心を全て知ることは不可能です。

ネットを使えばいつでも情報の渦にのみ込まれてしまう現代、多感な時期にそれらが子供にどう影響するのかも分かりません。

しかし孤独を感じていたり、一人離れて行こうとする子供に親はいつだって寄り添っていたいものだと思います。

『もしどこかで僕の歌が聴こえたら 一緒に歌おう』『一緒に歌えたらいいのにな』と言う歌詞に涙が止まりませんでした。

 
音楽物の映画は基本的に明るくポジティブな方向へと舵を切ることが多いですが、これも見終わった後には登場人物たちのこれからの幸せを祈らずにはいられない作品です。

同じ音楽ものでレイ・チャールズの波乱の人生を描いたストーリー「Ray/レイ」もおすすめです。

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人生を切り拓いていくには、まず自分自身を見つめ直す事、勇気をもって一歩踏み出す事が先決だ、という事をお仕着せがましくなく教わった気がしました。

是非、音楽を聴くつもりでご覧になって頂ければと思います。

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