映画「ハングリー・ラビット」はニコラス・ケイジ主演、ロジャー・ドナルドソン監督の2011年の映画です。
この映画「ハングリー・ラビット」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
交換殺人を持ち掛けらた男の恐怖を描く「ハングリー・ラビット」をご堪能ください。
「ハングリー・ラビット」あらすじ
音楽家の妻を持つ高校教師のウィル・ジェラード(ニコラス・ケイジ)。
妻のローラ(ジャニュアリー・ジョーンズ)と結婚祝いを楽しんでいた夜、二人がいたバーの近くで殺人事件が起きます。
ここ最近連続殺人事件が起きていて、今回の事件もその連続殺人事件なのではないかと噂になっていました。
お酒を楽しみ自宅に帰ったウィルはローラに結婚記念のプレゼントとしてルビーのネックレスをプレゼントします。
翌日、ウィルが同僚のジミー(ハロルド・ペリーノ)とチェスをしている間に、ローラは何者かに襲われレイプされてしまいます。
チェスをしている最中に何件も携帯に着信が入っていましたがやっとそれに気付いたウィル。
急いで病院に向かいますが、暴行を受けたローラの傷は酷い物でした。
待合室にいたウィルにサイモン(ガイ・ピアース)という男が話しかけ、事件の犯人をウィルの代わりに始末しようかと持ち掛けてきます。
サイモンも同じ目に遭ったと言い、今回の犯人はレイプの常習犯で今仮釈放中の身だと話すのです。
こんなに酷いことをする犯人なのに、裁判までの日数はかなりかかって捕まっても一年もしないで出てくると言い、サイモンはそんな犯人を警察に代わって始末する正義の組織なのだとウィルに説明します。
金はいらないから協力をして欲しいとサイモンは言い、もし正義が必要なら病院にある自動販売機でチョコを買うよう言われるのです・・・
はたして・・・
「ハングリー・ラビット」ネタバレ
ウィルは悩みます。
しかし、ローラを酷い目に遭わせた犯人を放っておくことはできませんでした。
決心したウィルはチョコを買って正義という名の報復を手に入れます。
その日の夜、ローラを襲った犯人は、ローラから奪ったルビーのネックレスを見てほくそ笑みます。
そこへ何者かが忍び込みその男を銃で撃ち殺しました。
撃った男はどこかに電話して「腹の空いた兎は飛ぶ」と合言葉のようなものを伝えるのでした。
警察は犯人が死んだその事件を自殺と片付け、その後ウィルの元にはローラにプレゼントしたネックレスと犯人の死体写真が届きます。
ウィルは退院が決まったローラには犯人がもうこの世にいないことを告げたのでした。
それから半年。
事件が終わってもローラの傷は癒えていませんでした。
トラウマからか、色んなことに神経を尖らせるようになり護身用に銃を購入します。
そんなローラも少しずつ笑顔を見せることが増え、昔のような日常を取り戻しつつありました。
ある日、ローラとビリヤードをたのしんでいたウィルの元にサイモンから連絡が入ります。
指定された場所に向かったウィルはサイモンとその仲間らしき男たちと対面することに。
サイモンはウィルに、「この手紙を明日の午後4時15分に動物園のポストに投函して欲しい。」と言い封筒を渡します。
ウィルはサイモンの指示通り封筒を投函するため動物園へと向かいました。
すると、サイモンから電話が入り、封筒の中に入っている写真の女を尾行し、もう一枚に写っている男が現れたら、封筒の中にある番号に電話して「腹の空いた兎は飛ぶ」と言うよう指示されます。
写真の女を尾行したウィルでしたが、結局男は現れませんでした。
翌日、ウィルの学校までやって来たサイモン。
ウィルは写真の男は現れなかったと話しますが、サイモンは再び封筒を渡し、その中の写真に写る男は性犯罪者で毎日同じ時間に同じ歩道橋を渡るから、その男を自殺に見せかけて殺すよう指示されるのです。
ウィルはその歩道橋まで行きますが、男を殺すことが出来ずに帰ってきます。
そんなウィルの元へ再び現れたサイモンは、ローラを襲った犯人を代理で殺害した恩を返すよう詰め寄るのです。
ウィルはそれを断りますが、サイモンは諦めませんでした。
ローラと一緒にいる時に現れたり、自宅にまで侵入し伝言を残していったのです。
ローラにまで危害が及ぶのを恐れたウィルは、サイモンが渡してきた写真の男の殺害を決心します。
しかし、その男を尾行しているときに先に気付かれ逆にウィルが襲われてしまうのです。
どうにか攻撃を躱したウィルでしたが、揉み合っているうちにその男は歩道橋から落下し死んでしまいました。
するとサイモンから連絡が来て「これで終わりだ。ご苦労様。」と言われ役目が終わったことを告げられました。
一方、ローラは暴行を受けたときに奪われたネックレスをウィルの車の中から見つけ、帰宅したウィルにそのことを問います。
しかし、ウィルはそれについて答えることが出来ませんでした。
ローラに本当の事を告げることが出来ないまま、ウィルはアラン・マシューという男を殺した容疑をかけられ逮捕されてしまいます。
アラン殺しを否定しますが、警察からアランの写真を見せられ驚愕するウィル。
アランはサイモンから殺害するよう指示された男でした。
サイモンは写真の男は性犯罪者だと言っていましたが、アランは犯罪者ではなく記者だったのです。
そこへダーガン警部補(サンダー・バークレー)が現れウィルに「腹の空いた兎は」と囁きそれにウィルは「飛ぶ」と答えると手錠を外します。
ダーガン警部補も組織の一員だったのです。
ローラの元へ戻ったウィルは、今までの事を全て告白します。
そしてウィルはローラの身を案じホテルに身を隠してくれと告げました。
ローラは護身用に用意していた銃と現金を渡して、自分もウィルの立場だったら代理殺人を頼んだだろうと話します。
アランの事を調べたウィルはアランの友人に扮して通夜でアランのことを聞いて回る事に。
その聞き込みでアランが、サイモンらが属する組織を追っていた記者だということが分かり、その資料がどこかに隠されている事、組織の情報を密告していた男が殺害されたことを知るのです。
そんな時サイモンが、「お前が無罪になる為の監視カメラ映像がある」とウィルに連絡してきます。
しかし、それは罠でした。
サイモンたちはウィルを始末しようとしていましたが、どうにか逃げることが出来たウィル。
ウィルは警察からも逃げている為、指名手配されてしまいます。
その頃、ローラにも危険が及んでいました。
警察を装った人物がローラに、ウィルが殺人犯ではない証拠になる映像があるから確認して欲しいとやって来たのです。
しかし、ローラはその男に違和感を覚え車に乗り込むと催涙スプレーを噴射しその場から逃げ出しますが、結局捕らえられてしまいます。
サイモンたち組織のことを探るため、アランの職場に侵入したウィルはマシューの車の中から組織についての資料が隠されている場所の手掛かりを見つけ出しある倉庫へと向かいます。
その倉庫には組織の事が記録されたディスクがありました。
ディスクには密告者へ行ったインタビュー映像が入っていましたが、その男はウィルとローラが結婚記念日を祝っていた夜に殺された男性だったのです。
密告者は「組織の目的が法で裁くことが難しい性犯罪者を始末する事だったが、時間が経つにつれサイモンが実権を握り、世の正義ではなく、自分たちが邪魔だと思う人物を殺すようになった。決して自分たちの手は汚さない。代理殺人として恩を売り、今度はその人物に殺しをさせる。自分たちの邪魔になったらその人物も始末する。」そう告発していました。
「ハングリー・ラビット」最後ラストの結末は?
その映像には、同僚のジミーとサイモンが話している場面も映されていました。
ウィルは用心のため、ローラから渡された銃を持ってジミーの元を訪れることに。
ジミーに訳を聞くと、ジミーの弟が15年前に殺害され、ウィルと同じように代理殺人を頼んだのが始まりだと話します。
そして、ローラの事でウィルの力になろうとサイモンに話をしたのだというのです。
ウィルは、告発の資料が入ったディスクと交換に監視カメラの映像を渡すようサイモンに条件を提示します。
それを飲んだサイモンはウィルと会う場所を指定してきました。
サイモンの指示で向かった場所は廃業になったショッピングモールで、そこにはサイモンの指示でジミーがローラを拉致していたのです。
ウィルは証拠のディスクをサイモンに渡し、ローラを解放するよう言いますが、サイモンは初めから二人を始末しようとしていました。
手下にウィルとローラを射殺するよう指示したサイモンでしたが、ジミーがサイモンに向かって銃を発砲します。
ジミーは二人を殺さないという条件でローラを拉致したからです。
しかし、サイモンはそれをかわしジミーに発砲して射殺してしまいます。
ジミーが殺され、サイモンとウィルはもみ合いになりますが、ローラがウィルに渡した銃でサイモンに何発も銃弾を撃ち込み射殺するのです。
そこに現れたダーガン警部補。
「これはサイモンとジミーが殺し合った結果だ。おまえたちはここにいなかった。」そう言ってウィルとローラをその場から逃がします。
後日、サイモンが所持していた監視カメラの映像から、正当防衛が認められたウィルは不起訴処分になり、アランの取材ディスクをアランの上司に渡すことにしました。
ウィルはここにあるすべてを暴露して欲しいと頼みますが、その上司は「腹の空いた兎は飛ぶ」とあの組織の暗号を呟いてその場を去るのでした。
THE END
「ハングリー・ラビット」見どころ
ニコラス・ケイジが演じるウィルの人生がどんどん組織の陰謀に巻き込まれていく過程がハラハラとさせ、見ごたえのあるサスペンス映画でした。
友人が組織の一員であるとか、最後のどんでん返しとか、飽きさせない要素が多いのも魅力的です。
結局のところ、サイモン(ガイ・ピアース)、ジミー(ハロルド・ペリーノ)、ダーガン警部補(サンダー・バークレー)、アランの上司、登場人物のほとんどが組織に絡む人間でした。
これほどまでに大きな組織であるという驚きと、実は何も変わらない。というラストがモヤモヤ感を感じさせます。
見どころのひとつがサイモン役のガイ・ピアース。
この人は悪役をやらせるとじつに憎々しい演技を見せますね。
冷徹でロボットのようです。
ニコラス・ケイジを食ってましたね。
中途半端な終わり方に不完全燃焼の鑑賞者もいるかもしれません。
組織の壊滅、ボスを倒す。みたいな続編も可能です。
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