映画「ダイヤルM」はマイケル・ダグラス主演、アンドリュー・デイヴィス監督の1998年の映画です。
この映画「ダイヤルM」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
ヒッチコックの傑作「ダイヤルMを廻せ!」を現代風にリメイクした「ダイヤルM」をご堪能ください。
「ダイヤルM」あらすじ
年の離れた美しい妻を持つスティーヴン・テイラー(マイケル・ダグラス)。
妻のエミリー(グウィネス・パルトロウ)は資産家の娘で、国連で働くキャリアウーマンです。
夫婦の仲は既に崩壊していますが、婚姻関係を結んだままのスティーヴンたち。
エミリーは、芸術家のデイヴィッド・ショー(ヴィゴ・モーテンセン)と不倫関係にあります。
ある晩のパーティーに参加する予定のエミリーは、スティーヴンが参加しないと思い込みデイヴィッドとパーティーで会う約束をしていました。
しかし、エミリーの予想は外れスティーヴンがエミリーと一緒に参加すると言い始めたのです。
デイヴィッドにそのことを連絡しようとしますが、電話がつながらずそのままパーティーへと向かうことに。
パーティー会場で、スティーヴンと一緒のエミリーを見たデイヴィッドは、会場の人気のない所にエミリーを連れこっそりと話しますが、その現場をスティーヴンに見つかってしまいます。
ただの友人だと誤魔化すエミリーでしたが、スティーヴンはデイヴィッドの絵を見て誰かに勧めてあげようと話すのです。
後日、エミリーと密会している時デイヴィッドの家にスティーヴンから電話が掛かってきます。
しかし、デイヴィッドの連絡先は教えていませんでした。
スティーヴンは事前にデイヴィッドを疑って調べていたのです。
デイヴィッドの部屋を訪れたスティーヴンはエミリーと不倫していることを知っていると話し、デイヴィッドが嘘の経歴でエミリーに会っていたことも問いただします。
デイヴィッドは過去に未亡人を騙し、財産を奪い服役していました。
そのことを盾に、スティーヴンはこの事をエミリーに話さない代わりに、前金で10万ドル、遂行出来たら40万ドル、合わせて50万ドルやるからエミリーを殺害するよう脅したのでした。
さて・・・
「ダイヤルM」ネタバレ
一方、エミリーは友人のラケル・マーティニーズ(サリタ・チョウドリー)にスティーヴンとはもう冷めた仲で、今はデイヴィッドと付き合っていることを打ち明けます。
そこで指輪をしていないことを指摘されたエミリーはデイヴィッドの部屋に指輪を忘れて来てしまった事に気付き焦ります。
デイヴィッドにそのことを話すと、スティーヴンが訪ねてくる前に隠したと言われ安心しました。
エミリーとのランチを断ったデイヴィッドは、スティーヴンと会う約束をしていました。
スティーヴンは、エミリー殺害の計画を実行に移すためデイヴィッドに鍵が隠してある場所や、スティーヴンが出かけている間にエミリーがどう過ごしているかなどを教え込み、強盗を装ってエミリーを殺害するよう指示します。
翌日の夜、計画を実行するため、エイミーの鍵をデイヴィッドに教えた場所へと隠して出かけていくスティーヴン。
覆面姿のデイヴィッドは、スティーヴンに言われた通り家に侵入し、その時を待ちます。
頃合いを見て自宅に電話したスティーヴンはエミリーを電話口までおびき出すことに成功するのです。
何も知らないエミリーは、入浴中でしたがガウンを羽織り電話の元へ。
電話に出たエミリーはその場で覆面姿のデイヴィッドに襲われます。
その悲鳴を聞いたスティーヴンはエミリーが死んだことを確信し電話を切るのでした。
しかし、死んだのは覆面姿のデイヴィッドでした。
エミリーが抵抗してシンクに置いてあったピックで犯人の首を刺したのです。
スティーヴンはエミリーが生きていることに驚き、エミリーから事情を聞くとキッチンへと走ります。
強盗の犯行に見せかけるため、適当なドライバーを探しそれで勝手口の鍵を壊しました。
そして死体のポケットからエミリーの鍵を抜き取り証拠を隠滅したのでした。
エミリーが通報して駆けつけた警察に事情聴取を受けるエミリーとスティーヴン。
刑事はスティーヴンの様子がおかしいことに気付き疑いの目を向けます。
しかし、きちんとしたアリバイがある為、刑事も疑心暗鬼のまま取り調べを終えました。
実はスティーヴンには衝撃の事がもう一つ起きていました。
それは、覆面の男がデイヴィッドではなかったのです。
その男はデイヴィッドが雇った殺し屋でした。
家の外で様子を伺っていたデイビッドは、運び出される遺体がエミリーだと思い複雑な思いのままその場を後にします。
スティーヴンはエミリーを実家に連れて行き療養させることに。
少しの間だけと思っていたスティーヴンでしたが、エミリーの母親はしばらく実家に滞在させたいと言います。
しかし、スティーヴンは気が気ではありません。
何故なら、エミリーの家の電話の外線ランプがついていたからです。
エミリーは部屋からデイヴィッドに電話していました。
留守番電話を聞いたデイヴィッドは、エミリーが生きていたことに酷く驚きました。
エミリーの部屋の子機をこっそり持ち出したスティーヴンは履歴から電話を掛けます。
その相手がデイヴィッドだと知り、会って話すことにしました。
スティーヴンは、なぜ関係ない男を雇ったのかとデイヴィッドに尋ねますが、デイヴィッドは「あなたも自分の妻を殺すのが怖くて俺を雇ったのでしょう?俺も怖くなっただけだ。」そう答えるのでした。
デイヴィッドはプランBはあるのかとスティーヴンに尋ねますが、怪しまれないよう少し時間を置くと言ってその場を後にします。
部屋が片付いたからと連絡をもらったエミリーは、恐る恐る部屋の鍵を差し込みます。
しかし、ドアが開きません。
フロントマンにスペアキーを借りに行ったエミリーは、自分の鍵では開かないけれど、鍵を変えたのかと確認をしますが変えてないと言われます。
スペアキーで部屋に入ったエミリーは、事件当日のことを思い出し怖くなります。
そこへ帰ってきたスティーヴン。
足音もさせずに帰ってきたスティーヴンに酷く怯えるエミリーは、もうスティーヴンとは暮らせないから友人のところでお世話になると言って部屋を出ていきます。
エミリーは友人のラケルに、スティーヴンが自分の浮気を知っていたらどうすると思うかと問いかけます。
ラケルは、殺人動機の二番目が浮気だと答え、一番目は金だと答えます。
自分が死んだら一億の遺産を相続することになるスティーヴンに疑いの目を向けたエミリーは、スティーヴンの同僚に探りを入れてみることにしました。
すると、投資に失敗して倒産ギリギリだと聞かされるのです。
エミリーは、スティーヴンが自分を殺そうとしていたのではと確信し、そのまま警察に向かうことに。
事件を担当した刑事にそのことを話しますが、あの夜スティーヴンには完璧なアリバイがあるのだと聞かされます。
しかし、犯人の所持品から家の鍵だけが見つかっていないのが気になるという刑事。
エミリーも不審に思います。
その頃、デイヴィッドに呼び出され、残りの金をよこせと言われますが、仕事が完了していないと言ってそれを断わるスティーヴン。
それでもデイヴィッドは引き下がりません。
デイヴィッドはスティーヴンがエミリー殺しの計画を話している声を録音していました。
その音声と引き換えに金を寄こせと脅してきたのです。
スティーヴンは仕方なく金を払うことに。
一方、エミリーは警察で見せてもらった犯人の資料から犯人の部屋を訪ねてみることにしました。
自分の持っている鍵を刺してみると、その部屋の鍵が開きました。
銀行でデイヴィッドへ払う金を用意したスティーヴンは、その金を持ったままオフィスに戻りますが、そこにはエミリーがいました。
エミリーから犯人の家の鍵を自分の鍵に付け替えることが出来たのはあなただけと言われ焦ったスティーヴンは、「鍵を付け替えたのは私だ。君の愛人から君を守るためにね。」そう嘘をつきます。
デイヴィッドは手切れ金を要求していること、更に、過去の罪をバラし今回はエミリーが詐欺の対象だったのだと信じさせるのです。
デイヴィッドがエミリーから鍵を盗んだのだと思って、エミリーを事件に巻き込まないためにわざと付け替えたのだと話して聞かせます。
エミリーはその話を信じて酷く落ち込み、スティーヴンを疑っていたことを謝りました。
「ダイヤルM」最後ラストの結末は?
エミリーとの話し合いを終えたスティーヴンはその足でデイヴィッドの家へと向かいます。
しかし、そこにはデイヴィッドはおらず、ここに来いとメモが残されていました。
その時、デイヴィッド宛に旅行会社から電話が鳴ります。
デイヴィッドは金を受け取ったら街を出ようと考えていました。
その電話でデイヴィッドの乗る列車を知ったスティーヴンは、デイヴィッドに金を渡した後、その列車に乗り込みデイヴィッドのいる個室へと侵入します。
個室のトイレに隠れていたスティーヴンは、デイヴィッドがその扉を開けたとき、躊躇せずナイフを突き刺したのでした。
しかし、デイヴィッドは録音した音源をエミリーに送っていました。
急いで部屋に帰ると既にエミリーがデイヴィッドからの荷物を受け取って部屋に戻っています。
まだ封は開けられていないため、そのテープと40万ドルを自分の部屋の金庫にしまい、エミリーと食事に出かける前にシャワーを浴びることに。
シャワーから出ると、エミリーから鍵がまだ見つからないから付け替えないと、と言われ、明日にでも業者を呼ぼうと言ったスティーヴンでしたが、気が気ではありません。
エミリーの目を盗んで鍵を隠してある場所から本物の鍵を回収します。
しかし、背後からエミリーの声が。
「あいつ、鍵を開けてすぐ戻したのよ。予定外だったのでは?」そう言ってスティーヴンが自分を殺そうと計画しているテープを流します。
エミリーはスティーヴンを待っている間、スティーヴンが持っていた銀行の袋が空であることに気付き、金庫を開けていたのです。
部屋を出ようとするエミリーを押さえつけたスティーヴンはエミリーを殺そうとしますが、エミリーは隠し持っていた銃でスティーヴンを撃ち殺したのでした。
刑事に殺害計画のテープを聞かせたエミリーは、正当防衛が認められ罪は問われませんでした。
THE END
「ダイヤルM」見どころ
豪華な俳優陣が魅せるサスペンスストーリーに惹きこまれます!
裏切りのまた裏切りで、ハラハラが楽しめる作品でした。
金のために全てが狂っていく主人公たちの心理戦が面白かったです。
完璧と思われた犯罪がスティーヴン(マイケル・ダグラス)がシャワーを浴びていた数分間で壊れてしまったのがなんとも皮肉です。
結局、スティーヴンもデイヴィッド(ヴィゴ・モーテンセン)も悪党。
エミリー(グウィネス・パルトロウ)は男を見る目が無いですね。
エミリーにも非があって同情もしがたい・・・
個人的になぜダイヤル「M」なのか?わからなかったのですが、どうやらオリジナル作品の原題「DIAL M FOR MURDER」のMのようです。
なにかのヒントかと思っていましたが違いました。
マイケル・ダグラスの悪役ぶりも楽しんでください。
キレまくっているマイケル・ダグラス作品はこちらです。
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