映画「コップランド」はシルヴェスター・スタローン主演、ジェームズ・マンゴールド監督の1997年の作品です。
この映画「コップランド」のネタバレやあらすじ、最後ラストの結末、見どころを紹介します。
警察の腐敗を暴く保安官を描いたサスペンス「コップランド」をお楽しみください。
「コップランド」あらすじ
1970年代のアメリカ。
様々な犯罪が毎日起こり、ニューヨーク警察の警官たちは郊外の安全な土地に移り住みたいと考える者が多くいました。
NY市警37分署のレイ警視(ハーヴェイ・カイテル)はマフィアと繋がりがあり、低金利で金を借りられたことでニュージャージー州のギャリソンに土地を買い、警官だけが住むコップランドという街をつくります。
コップランドの保安官、フレディ(シルヴェスター・スタローン)はNY市警に入る事が夢でしたが、片耳が聞こえないため保安官として働くしかありませんでした。
ある晩事故を起こしてしまったフレディ。
それと同じ頃、ギャリソンとニューヨークを繋げるジョージ・ワシントン橋でも事故が起きていました。
フレディが事故を起こした場所の上にその橋があります。
フレディは保安官ですが、橋の上の管轄が違うため傍観することに。
事故を起こしたのは37分署のマレー巡査(マイケル・ラパポート)でした。
マレーは、火事の現場から赤ん坊を助け出した経験があり、英雄と呼ばれています。
当て逃げに遭ってしまったマレーはその犯人を追跡しますが、その容疑者が銃を発砲してきたためその容疑者を射殺したと供述しますが、実はタイヤのパンク音をマレーが銃声と勘違いして発砲してしまったのです。
現場に駆け付けたマレーの叔父でもあるレイは、この事件がマレーの勘違いから起きたことだとすぐに分かりますが、37分署の英雄が不祥事を起こしたと市民に知られないためにマレーの正当防衛が立証されるような偽装を図る事に。
しかしそれに黙っていなかったのは同じく現場に駆け付けた救急隊員。
レイのしていることは違法だと声を荒げます。
そんな中、マレーが川に飛び込んだと叫ぶレイ。
しかし、それも騒ぎを収めるためにレイがマレーの自殺を偽装したのです。
「コップランド」ネタバレ
この事件を担当することになった内務捜査局の監察官モー(ロバート・デ・ニーロ)は、マレーの自殺が偽装ではないかと疑っています。
37分署の警官たちにも話を聞きますが、レイの圧によって皆口を閉ざしていました。
また、フレディもマレーがレイの車に乗っている所を目撃しますが、見て見ぬふりをするのです。
有力な証言が得られないモーは、街で長年保安官として働くフレディの人柄を見込んで、この事件を解決するために協力して欲しいと自分の名刺を渡します。
長年、思いを寄せているリズ(アナベラ・シオラ)を訪ねたフレディ。
リズは37分署に勤めるジョーイ(ピーター・バーグ)の妻で、フレディの片耳が聞こえないのは昔、水没しそうになった車からリズを助けたのが原因です。
ジョーイはレイの妻ローズ(キャシー・モリアーティ)と浮気していて、リズはそのことに悩みフレディにいつも相談していました。
その日も、フレディはリズの事を気遣い家まで訪れていたのです。
マレーの起こした事件は日を重ねるごとに大きな問題となる中、37分署の麻薬捜査課の捜査官でフレディの友人であるゲリー(レイ・リオッタ)は、2年前に今回と同じような事件で命を落としたかつての相棒を思い、疑わしいことをするレイに腹をたて酒場で同僚らと喧嘩に。
フレディは喧嘩の仲裁をしてゲリーを家に送ります。
その夜、ゲリーの家が火事になり、取り残されたゲリーの妻が焼死体で発見されるのです。
絶望するゲリーにレイは長期休暇を取れと話すのです。
それから少しして、遺体を発見できないままマレーの葬儀が執り行われます。
葬儀後、フレディを待っていたのはモーでした。
レイたちが裏で汚いことをしていると勘づいているモーはそのことを引き合いにだしてフレディに協力をして欲しいと訴えますがフレディは良い反応を見せません。
葬儀の翌日、レイの家で開かれたパーティ。
そこにはマレーの姿も。
フレディはその席でレイに、モーが今回の事件について捜査している事を告げますが、レイはフレディの話を聞こうとしません。
何故ならこのパーティの夜、プールでマレーを溺死させようと考えていたからです。
しかし、マレーは事前にローズからレイが殺そうとしているときかされていて、どうにかそこから逃げ出すのです。
マレーの件は市長の命令により操作が打ち切られ、モーはやり切れない思いを捜査資料に当たり散らします。
市民からも、捜査が打ち切られたことについて非難の声が多く上がっていました。
ある日、凶悪犯を追っていたジョーイはその犯人とビルの屋上でもみ合いになり、通報を受けた37分署の警官らは現場に駆けつけますが、レイは誰よりも先に屋上まで向かい入り口が開かないと嘘をついてジョーイを見殺しにしてしまいます。
何故なら、レイはジョーイが自分の妻と浮気しているのを知っていたのです。
その頃、フレディの元に助けを求めにきたマレーは、ゲリーの姿を確認するとまた逃亡してしまいます。
ジョーイの葬儀が執り行われ、そこでフレディはレイにモーに全て打ち明けた方が良いと助言しますが、レイはそんなことをしたらこの街は終わりだと言い、警官たちが安心して暮らせるようにこの街をつくったのだからとフレディの意見に反対するのでした。
この事で、捜査に協力する決心をしたフレディはモーを訪ねますが、今更もう遅いと言われてしまいます。
フレディは捜査資料を持って帰って一人でこの事件についての調査を始めることに。
その資料から、ゲリーの相棒だったタニーが死んだのはマフィアと癒着している警察の汚職を告発しようとしていたことが原因だったと知るのです。
どうにかマレーを見つけ、出頭させようとしたフレディでしたが、彼の周りの警察官は誰一人としてフレディに協力する者はいませんでした。
事件を明らかにしようとしているフレディに脅しをかける者もいました。
そして、思いを寄せるリズさえもフレディにこれ以上関わらない方が良いと忠告するのです。
ゲリーは、自宅が火事になったことで多額の保険金を手にしていました。
実は、この火事はゲリーの自作自演だったのです。
フレディはゲリーの制服に何かが染みになっているのを見つけ、もしかしてと思い焼け跡を調べているとそこにゲリーが現れ証拠は全て消したと言います。
妻がいないはずだったと言うゲリーでしたが、保険金を手に入れる時にレイの手回しがあったことを知ったフレディは幻滅するのです。
フレディはローズに会い、マレーを守るからと約束し居場所を聞き出すことに。
マレーを見つけ出したフレディは、マレーを連れて事務所に戻りますが、翌日内務調査局に連れている途中、37分署の警官らに襲われ、近くで発砲されたことで両耳の聴覚を失ってしまうのです。
その隙にマレーは連れ去られてしまいました。
「コップランド」最後のラストの結末は?
マレーを助けるため、酷い耳鳴りを我慢しながらレイの家に向かったフレディ。
しかしレイの家の近くにはレイの仲間の警官らが待ち伏せしていました。
フレディを阻止しようとする警官らは大声で叫びますが、フレディにはその声が届きません。
警官らはしびれを切らしフレディに向けて銃を発砲します。
フレディもショットガンで反撃をし、次々にレイの仲間を倒していくのです。
そこへやって来たゲリー。
ゲリーはフレディに協力し、援護射撃しながらレイの家へと侵入することに。
レイの家でマレーを見つけますが、レイが発砲しフレディに当たってしまいます。
そこに助けに入ったゲリー。
ゲリーの銃で倒れたレイはフレディらを激しく罵りますが、フレディは両耳が聞こえなくなっているので、何も聞こえないとレイに向かって言い放ち、銃をレイに向けるのでした。
フレディとゲリーはマレーを無事にNY市警まで連れて行きモーに引き渡します。
モーはフレディにマレーの安全を約束するのです。
その後、ゲリーは司法取引をし、レイがマフィアと癒着していることを告発し、警察内部の汚職も暴かれていきます。
しかし、フレディはレイを殺したことを批判されてしまいます。
それでも、フレディが行動したことにより、警官らの汚職が蔓延するギャリソンのコップランドはクリーンになっていくのです。
事件後、フレディは左耳の聴覚が戻りこれまでのように保安官として安全を守る日々を送っていくのでした。
THE END
「コップランド」見どころ
シルヴェスター・スタローン、そしてロバート・デ・ニーロなど渋い俳優だらけのこの作品は妙に染み入る内容でした。
警官の汚職を暴く系の作品は多いですが、今作は「警官が住む町」が舞台。
町すべてが敵と言っても過言じゃない状態なのです。
俳優の演技も勿論、保安官として燻ぶっている主人公が少しずつ事件の真相に近づいていく姿や、悪事を暴いても周りの警官らには非難されながらまた保安官として人々の安全のために生きていく姿に何だかジーンとしてしまいます。
シルヴェスタ・スタローン主演の作品なのでアクションシーンが多いのだろうと思っていましたが、そこまでアクションシーンは無く、不正を暴いていくストーリーが重視されていたのも良かったです。
しかも控えめでおとなしめのスタローンは珍しいかと・・・
しかしながらやる時はやります。
クライマックスでは、いつものスタローンを魅せてくれますよ。
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