映画「バーニング・オーシャン」は、マーク・ウォールバーグ主演、ピーター・バーグ監督の2016年の映画です。
この映画「バーニング・オーシャン」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころを紹介します。
メキシコ湾の石油掘削施設で起きた世界最大級の人災を映画化した「バーニング・オーシャン」をお楽しみください。
「バーニング・オーシャン」キャスト・スタッフ
■ スタッフ
監督: ピーター・バーグ
脚本: マシュー・サンド他
制作: ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ他
製作総指揮: ジェフ・スコール他
音楽: スティーブ・ジャブロンスキー
撮影: エンリケ・シャディアック■ 主要キャスト
マイク・ウィリアムズ: マーク・ウォールバーグ
ジミー・ハレル: カート・ラッセル
ドナルド・ヴィドリン: ジョン・マルコヴィッチ
アンドレア・フレイタス: ジーナ・ロドリゲス
ケイレブ・ハロウェイ: ディラン・オブライエン
フェリシア・ウィリアムズ: ケイト・ハドソン
ロバート・カルーザ: ブラッド・リーランド
ジェイソン・アンダーソン: イーサン・サプリー
「バーニング・オーシャン」あらすじ
2010年4月。
技師、マイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)はメキシコ湾沖に浮かぶ石油採掘施設に向かいます。
石油会社の幹部・ヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)は、安全テストが終わっていないにもかかわらず、スケジュールの遅れを理由に掘削再開を強行していました。
それが原因で、やがて施設に異常が発生し始めるのでした。
メキシコ湾に浮かぶ石油掘削施設で実際に起きた世界最大級の「人災」の映画化です。
「バーニング・オーシャン」ネタバレ
トランスオーシャン社でエンジニアを務めるマイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)。
電気技師として3週間メキシコ湾にある石油掘削施設のディープウォーター・ホライゾンへと出向くことが決定します。
マイクは、家を留守にする前に妻のフェリシア(ケイト・ハドソン)と愛する娘シドニーとの穏やかな時間を過ごすのです。
掘削施設へ向かうヘリコプターを待つ待機場所で掘削施設主任のジミー・ハレル(カート・ラッセル)や操縦士のアンドレア・フレイタス(ジーナ・ロドリゲス)らと合流するマイク。
ジミーは、無理矢理に近い形で同行してきた雇い主であるBP社の幹部に、「そのネクタイは最悪の事態で点灯する色だから外してくれ。」と嫌味を言うのでした。
126名の作業員が働く掘削施設ディープウォーター・ホライゾンへヘリで向かっている途中、ヘリの窓に鳥がぶつかり、マイクらは不吉な予感を抱えながら施設へと到着します。
到着早々、問題が発覚。
BP社がテスト担当会社を追い帰してしまったというのです。
ヘリ到着前に、施設近くにバンクストン号がいたことが気がかりなジミーはアンドレアにバンクストン号の船長とコンタクトを取るよう指示します。
船長は、BP社のドナルド・ヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)とロバート・カルーザ(ブラッド・リーランド)にテストは終わっているから6時になったら掘削泥水を積むようにと命令を受けていると話します。
ジミーに指示されセメント・テストがしてあるか確認に向かうマイク。
作業員らに、テストはしてないと思うと聞かされるのです。
BP社は、経費の削減と遅れている工期をどうにか早めようと、テストを行わずにテスト会社を帰してしまったのです。
しかし、海底では深刻な問題が起こっていました。
それに気づく作業員はまだ誰もいません・・・
施設の中にある自分の作業室に入ったマイクは、フェリシアに無事到着したことを報告します。
そして「これから地獄の坑井に行く」と伝え通信を切るのです。
ジミーはテストをしなかった危険性をヴィドリンらに訴えますが、「セメントは大丈夫だと言う確信がある」と言ってジミーの話を全く聞き入れません。
しかし、120名を超える作業員がこの巨大施設で生活し、作業に当たっているため、安全が第一と考えるジミーは引き下がらずに説得します。
マイクは機械全体の一割の機械に修理が必要だと言いますが、それでも危機感を見せないヴィドリンらに、ジミーは坑井が安定しているか確かめるためにも負圧テストは必ず行うと言って、ヴィドリンら幹部に了承を得ないまま、従業員に作業の指示を出すのです。
ヴィドリンはマイクの作業室にやってきて、「BPは巨大企業だ。ものすごい数の人間が関わって大きな歯車を動かしている。我々はその歯車を動かすため必死に働いている。これが大きな枠組みだ。君や壊れたトイレは小さな枠組み。そのすべては関連し一つの流れになるんだ。だから君が立ち止まれば列車全体が止まってしまう。」とマイクに脅しをかけてきます。
そんなヴィドリンにマイクは「ギリギリの燃料で飛行機を飛ばせば着陸直前に燃料切れで大事故になることもある。希望的観測は危険です。」と伝えるのです。
施設では負圧テストが始まります。
テストで異常な数値が観測され警告アラームが鳴り響きます。
作業は進められないとジミーは言いますが、ヴィドリンは、これはブラダー・エフェクトだから抑圧パイプでの負圧テストをして圧力がゼロなら問題はないだろうと話します。
その後行われたテストでは抑圧パイプの圧力はゼロを示しましたが、ドリルパイプの圧力は異常な数値のままでした。
それでもドリルパイプの不具合だと言い張るBPの幹部。
ヴィドリンは泥水の汲み上げ作業を進めるよう従業員に指示をするのです。
作業に入る前にシャワーを浴びに行くジミーと、フェリシアと連絡を取るマイク。
作業は順調に進んでいると思われましたが、パイプから泥水が漏れ、あっという間に噴出し始めてしまうのです。
その場にいた作業員は泥水の勢いで跳ね飛ばされてしまいます。
逆流防止措置で一旦泥水の噴射は収まりますが、事態は想像以上に深刻なものでした。
泥水室や制御室にはガス警報が鳴響きますが、いつもこの警報が鳴っていたため、非常事態が起きているとは誰も考えませんでした。
しかし、泥水室からは更に泥水が勢いよく噴射し続けます。
その異常に気付いたのは泥水を積むために待っていたバンクストン号の船長でした。
バンクストン号からディープウォーター・ホライゾンへ連絡が入った時には既に噴射された泥水によって辺りの機械や装置が破壊されていました。
制御室にいたアンドレアがマゼンダ色に点滅する警告灯をいくつも確認し外へ出てみるとディープウォーター・ホライゾンからは泥水が噴射し悲惨な状況になっていたのです。
漏れ出た原油がガスに引火しディープウォーター・ホライゾンは爆発を起こしてしまいます。
作業室でフェリシアとテレビ電話で話していたマイクでしたが、この爆発に巻き込まれてしまいます。
シャワーを浴びていたジミーも爆発で飛ばされ気を失ってしまうのです。
沿岸警備隊には爆発を目撃した船の作業員たちから次々に通報が寄せられる中、怪我を負いながらもどうにか作業部屋から脱出することが出来たマイクは他の作業員の救出に向かいます。
近くで待機していたバンクストン号が救助の船を出し、作業員たちは我先にと救助船へ詰めかけるのです。
シャワー室で気を失ったジミーも目を覚ましますが、体中に破片が刺さり重傷を負っています。
マイクは作業員にジミーが居住エリアにいたと聞き、救助に向かうのです。
爆発によって目を負傷してしまったジミーは何も見えないまま動けずにいましたが、マイクに見つけてもらいパイプの切断に向かいます。
その途中で逃げ遅れた作業員の救出を行うマイク。
しかし、爆発は次々に起り中々救出することが出来ません。
ついには停電も発生してしまいます。
アンドレアはパイプを切断しようとしますが、BP社の幹部であるクチタに「権限が無いから何も触るな。」と言われ何も出来ずにいました。
一方、マイクとの通話が突然切れて、それ以降連絡が取れない事を心配したフェリシアは沿岸警備隊に連絡をします。
すると、掘削施設で火災があったと聞かされるのです。
現場ではクレーンが倒れそうになり、作業員のデイルがそれを食い止めようと必死にクレーンを操縦していました。
そこへジミーらを連れて脱出してきたマイク。
デイルは無事にクレーンを固定しますが、爆発によって飛んできた破片に飛ばされ、命を落としてしまうのです。
制御室にたどり着いたジミーは、ヴィドリンを睨み付け「とっとと救命ボートに乗れ。」と指示します。
ジミーの手によってパイプの切断ボタンが押されますが、火災は収まりません。
今度は施設の定位置を保ってパイプを折れるのを防ぐために電源の復旧を試みようと、マイクはケイレブ・ハロウェイ(ディラン・オブライエン)と共に作業にあたります。
やっとのことで電源を復旧しますが、時すでに遅し、ディープウォーター・ホライゾンは崩れ落ちる寸前でした。
ディープウォーター・ホライゾンから脱出しようとしたマイクたちでしたが、救命ボートはマイクらを残して出発していたのです。
取り残されてしまったマイクたちは、備え付けのゴムボートを出し脱出を試みます。
しかし、爆発に遮られてマイクとアンドレアはゴムボートに乗れずに取り残されてしまうのです。
海には原油が漏れ出し、火の海になっています。
逃げ場を失ったマイクは、アンドレアを励ましながら施設の高い場所へと移動し、どうにか生き延びる方法を考えるのです。
救助が来るまではまだ時間がかかり、燃え盛る海へと飛びこまなければ命は助かりません。
しかし、マイクがいくら説得してもアンドレアは怖がってその場から動こうとしないのです。
マイクは「俺は妻と娘の元に生きて帰る。絶対に!だから俺は海に飛び込む。死にたければ勝手に残れ。」と言って立ち去ろうとしますが、やはりアンドレアを見捨てる事が出来ず「マスタングの色は?」とアンドレアの乗っている車の色を急に訊ね、アンドレアの注意を引いた隙にアンドレアを海に放り投げマイクも海に飛び込みます。
その後、マイクとアンドレアは救助ボートに助けられるのです。
「バーニング・オーシャン」ラスト最後の結末
一方、先にボートで救助されたジミーは作業員たちの点呼を取り始めます。
次々と名前が呼ばれる中、消息が不明の作業員も出てきました。
作業を強行させたヴィドリンを無言で見つめるジミー。
ヴィドリンは何も言えずその場を立ち去ります。
それからも点呼は続く中マイクらも救助された作業員が待つボートに合流します。
アンドレアはマイクに感謝の気持ちを伝えるのです。
そして、ディープウォーター・ホライゾンは作業員が祈りを捧げ見守る中崩れ落ちていくのでした。
この事故で生き残った作業員が集うホテルにやってきたマイク。
まだ頭が混乱している中、他の作業員の家族に息子はどうなった?生きているんだろう?と尋ねられますがマイクは答える事が出来ずにホテルの部屋へ戻ります。
事故の衝撃はあまりに強く、マイクの心を押し潰していくのです。
耐えきれなくなったマイクは妻や娘の前で涙を流し再会をどうにか自分を奮い立たせます。
アンドレアも無事に恋人と再会し、ジミーとマイクもホテルで再会し互いの健闘を称えあうようにハグをするのです。
この事故の裁判が始まり、マイクやジミーは事故の状況を証言するため、証言台に立ちます。
BP社のヴィドリンとカルーザは故殺罪で起訴されますが、2015年にその起訴は取り下げられるのです。
最後に実際にマイクやジミーが証言している映像と、この事故で命を落とした作業員11人の名前と映像が流れます。
THE END
「バーニング・オーシャン」見どころ
2010年にメキシコ湾で起きた原油流出事故を実写化した作品です。
爆発のシーンがものすごい迫力なのと、これが実際に起きた事なのだという衝撃が頭から離れません!
冒頭から何となく良くない事が起りそうなポイントがいくつかあったので、ハラハラが止まらずに、まさに手に汗に握りながら視聴しました。
海底で起きている異常が静かに進んでいる様子が随所に盛り込まれているのですが、このシーンが緊張感を煽って、爆発のシーンがより迫力あるものになっています。
題材的には「海猿」に近いのですが、迫力はこちらが上です。
また、マイクを演じるマーク・ウォールバーグとジミーを演じるカート・ラッセルの演技が素晴らしかったです。
特にカートの存在感のある演技は渋くて素敵でした。