映画「ブラッド・ワーク」はクリント・イーストウッド監督主演の2002年の映画です。
この映画「ブラッド・ワーク」のネタバレ、あらすじ、犯人や最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
FBIプロファイラーが猟奇殺人に挑むサイコサスペンス「ブラッド・ワーク」をご堪能ください。
「ブラッド・ワーク」あらすじ
FBI捜査官のテリー・マッケイレブ(クリント・イーストウッド)。
コードキラーと呼ばれる連続殺人事件の担当をしています。
この連続殺人事件、毎回マッケイレブに自分を捕まえて見ろといった挑発的なメッセージを現場に残していました。
ある日の殺人現場でもそのメッセージが壁に残されています。
マッケイレブはマスコミや野次馬で騒然とする現場で、血の付いた靴を履いた人物を目撃しますが、マッケイレブの視線に気づいたその人物は現場から逃走します。
後を追うマッケイレブでしたが、あと少しという所で心臓発作を起こしてしまいます。
倒れるマッケイレブに気付いた犯人は一度立ち止まりマッケイレブの様子を伺うそぶりを見せました。
その隙に最後の力を振り絞り、銃を放ったマッケイレブ。
銃を放ったそのすぐ後マッケイレブはその場で気を失ってしまうのでした。
事件から2年。
引退したマッケイレブは心臓移植手術を受け、経過観察をしながら暮らしていました。
船で気ままな生活を送っていたマッケイレブの元にある女性が訪ねてきます。
グラシエラ・リバース(ワンダ・デ・ジーザス)というその女性は、妹のグローリアが殺害された事件の犯人を捜して欲しいという依頼でした。
FBIから引退し、私立探偵の免許も持っていないマッケイレブはグラシエラの頼みを断ります。
グラシエラは妹の写真を渡し、マッケイレブの心臓はグローリアの物だと言うのです。
そして気が変わったら電話が欲しいと言ってマッケイレブの元から去るのでした。
はたして・・・
「ブラッド・ワーク」ネタバレ
自分を生かしてくれたグローリアの為に捜査に協力することにしたマッケイレブはグラシエラに連絡しそのことを話します。
まず、捜査担当である元同僚刑事の元へ向かうマッケイレブ。
グローリア殺害の監視カメラには、店主とグローリアが銃殺された現場とそこから 立ち去る犯人、そしてグローリアを助けようとする男が写っていました。
マッケイレブは慎重にその動画を確認し、犯人が立ち去る直前にきちんと薬きょうを拾っている事、そしてカメラに向かってウィンクをしていたことを見つけ、この犯人が計画的に殺人を行っているのだと推理するのです。
その後、図書館で事件の事を調べたメッケイレブは気になる事件を見つけます。
事件を担当した昔馴染みのジェイ・ウィンストン(ティナ・リフォード)の元を訪れ、気になった事件について聞いてみることに。
コーデルという男性が殺されたその事件はグローリアの事件と同じマスクを着けた男の犯行でした。
ジェイに頼んで事件の映像を見せてもらうと、映像に映った犯人が何かつぶやいていたのです。
この事件の第一発見者である男ジェームズ・ロックリッジ(リック・ホフマン)を訪ねたマッケイレブ。
ロックリッジは警察に通報しても救急車に別の場所を伝えてしまった警察の落ち度で被害者が死んでしまったのだと話します。
後日病院を訪れたマッケイレブは、担当医に自分のドナーはどんな人だったのかを聞き出します。
しかし、答えられないという担当医。
マッケイレブは、ドナーが誰であるか知っていること、その人の為に捜査の協力をしようとしている事を話します。
担当医は、まだ手術を受けて間もないから安静が必要だと捜査に反対しました。
それでもグローリアの為に犯人を見つけるというマッケイレブに、それなら自分は担当医を降りると話すのでした。
マッケイレブはグローリアの事件映像を見直し、その映像でも犯人が何かつぶやいているのを発見し、隣の船で暮らすジャスパー・“バディ”・ヌーン(ジェフ・ダニエルズ)を運転手として雇い、ある金属工場へと向かいます。
そこには、グローリア、コーデル双方の事件で使われた銃の入手に関わっているボロトフ(イゴール・ジジキン)という男が働いていました。
保安官と偽り話を聞こうとしたマッケイレブでしたが、ボロトフは暴れ出し工場から逃走します。
ジェイは、勝手に動いたマッケイレブを非難し、前科があるボロトフが暴れて逃げ出すのは当たり前だと話します。
そして、今後捜査は控える様にとマッケイレブに釘をさすのでした。
しかし、映像で犯人が呟いていた言葉を教えるジェイ。
その言葉は「ハッピーバレンタイン」でした。
後日、マッケイレブはグラシエラからグローリアが大切にしていた十字架のイヤリングが無くなったと聞きます。
それを聞いてハッとするマッケイレブ。
コーデル事件が起きたATMを訪れた際、後ろに並んでいた男が十字架のイヤリングを着けていたことを思い出したからです。
映像を見直したマッケイレブは、犯人がグローリアのイヤリングを持ち帰るのを見つけます。
翌日、バディに運転させコーデルの家を訪ねたマッケイレブ。
コーデルの妻にグローリアの写真を見せて見覚えがないか聞きますが、繋がりはありませんでした。
しかし、些細な事でも犯人につながるからと聞き出すと、いつも車のサンバイザーにかけていたサングラスが無くなっていると教えてもらいます。
そして車の中に献血証も落ちていました。
マッケイレブがATMで見た男はコーデルのサングラスとグローリアのイヤリングを着けていたことが分かり、自分は犯人とすれ違っていたことを確信します。
ジェイの元へ向かうと、ジェイはある現場に出ていました。
マッケイレブがジェイから呼ばれてその現場に行くと、ボロトフが自殺していたのです。
しかしボロトフの口からは自殺に使った銃の物でない弾が見つかり、マッケイレブは不審に思います。
そこにいた捜査官らはボロトフが一連の事件の犯人だろうと言いますが、マッケイレブはどうしても腑に落ちず捜査を続けることに。
その後、コーデルが自分やグローリアと同じ珍しい血液型だからこの事件が起きたのではないかと推理したマッケイレブ。
担当医に臓器移植ネットでコーデルの血液型を確認してくれと頼みます。
その条件を飲むにはマッケイレブが検査を受けることだと言う担当医。
マッケイレブがその条件を飲み調べると、やはりコーデルの血液型はマッケイレブたちと同じ珍しい血液型で、二人とも臓器移植のドナー登録をしていたのでした。
犯人は臓器提供が目的だったと気づいたマッケイレブは、グローリアを助けようとした男が犯人だったのではないかと疑います。
グローリアが殺害された店の防犯カメラをもう一度見せてもらうと、警察の時計よりも店の防犯カメラの時計が3秒遅れていることに気付いたのです。
つまり、犯人はグローリアを殺す前に警察に通報してからグローリアを殺害し、臓器移植が出来るようわざわざ脳死させたのです。
「ブラッド・ワーク」犯人
コーデル事件の第一発見者ロックリッジも共犯ではないかと疑ったマッケイレブは、ロックリッジをジェイと追うことに。
捜査の途中で、怪しげな男を見つけます。
その車に発砲しようとするとその男は逃げ出すのです。
ジェイとその男を追い詰めますが、結局逃げられてしまいまいした。
ロックリッジの家に向かった二人は、そこでコーデルの妻が殺されているのを発見するのです。
船に戻ったマッケイレブはグラシエラとグローリアの息子レイモンド(メイソン・ルセロ)と食事をしました。
レイモンドはマッケイレブが持っていたコードキラーの残した暗号の数字に1がないことを指摘します。
マッケイレブは、「No One(ノー・ワン)ってことだな」とレイモンドの推理を褒めるのです。
その夜、共犯者として追っていたロックリッジの死体が見つかったと連絡が入ります。
そして、その死体が見つかった場所はマッケイレブがコードキラーを追って心臓発作を起こした場所でした。
ロックリッジの死体の近くにはコードキラーからのメッセージ、1の抜けた数字とハッピーバレンタインの文字が。
やはり、グローリアとコーデルの事件はコードキラーの犯行でした。
自分がコードキラーに発砲した銃の弾とボロトフの口に入っていた弾が一致していることに気付いたマッケイレブ。
自分が戻ったからコードキラーも戻ったのだと確信するのです。
船に戻ったマッケイレブでしたが、そこにはグラシエラとレイモンドが居ませんでした。
その時ふと見たバディ宛の小切手に書かれていた彼の名前ヌーンの綴りが「Buddy Noone」つまり、No Oneだと気づいたマッケイレブ。
マッケイレブはバディにそのことを聞くとバディは自分がコードキラーだと認め、マッケイレブに心臓をやる為にグローリアを殺害したのだと白状します。
バディに銃を向けていたマッケイレブでしたが、自分を殺したらグラシエラとレイモンドには会えなくなると言うバディ。
グラシエラとレイモンドはバディが監禁していたのです。
「ブラッド・ワーク」最後ラストの結末は?
また昔の様に戦おうと笑うバディは、自分が安全な所に着いたら二人を解放すると言いその場を去ろうとしますが、マッケイレブはバディの腕を銃で撃ちます。
腕をベルトで止血して二人のいる場所まで案内させることに。
二人が監禁されていたのは座礁した船の船内で、バディに二人がいる場所まで案内させていましたが扉の鍵をマッケイレブに向かって放り投げた隙に水中に逃げてしまいます。
マッケイレブはグラシエラとレイモンドを助け船から出ようと出口に向かいますが、その先で待ち構えていたバディがマシンガンを発砲してくるのです。
マッケイレブは船の操縦が出来るというグラシエラに、乗ってきた船が停めてあるから少し様子を見てからその船でここから少し離れたところで待っててくれと伝えます。
グラシエラが船で離れたことを確認したマッケイレブはデッキに出てバディを探すのです。
しかし、バディはグラシエラたちが乗っている船にいました。
それに気づいたグラシエラは、船を急発進させマッケイレブがいる船に衝突させてバディを振り落とします。
マッケイレブは船のデッキに倒れるバディに銃を向け、最後のトドメはグラシエラが行いました。
数年前からの事件に決着をつけたマッケイレブはグラシエラとレイモンド、二人と一緒に穏やかに暮らしていくのでした。
THE END
「ブラッド・ワーク」見どころ
激しいアクションシーンなどはあまりなく、穏やかに進んでいくストーリーでしたが、イーストウッドの渋さが際立っていました。
イーストウッドの真骨頂ですね。
ちなみにまったく違うタイプのイーストウッド作品を観たいなら「ブロンコ・ビリー」がおすすめです。
びっくりのコメディ作品です。
隣で暮らす男が犯人だというのは薄々感じられましたが、それでもマッケイレブに執着を見せる犯人の異常性などを表現したジェフ・ダニエルズの演技も素晴らしかったです!
犯人がコイツだとわかった瞬間は鳥肌ものでした。
細かな伏線を見つけながら、じっくりとご鑑賞ください。
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