映画「ヘアスプレー」はニッキー・ブロンスキー主演、アダム・シャンクマン監督の2007年の映画です。
この映画「ヘアスプレー」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
トニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカルを映画化した痛快コメディー「ヘアスプレー」をご堪能ください。
「ヘアスプレー」あらすじ
1962年──アメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア
朝日に照らされたこの町は、白人と黒人、それぞれ暮らす地域が別れています。
新聞には、黒人の学生を大学が拒否する記事。
歌とダンスで盛り上がる、若者に大人気のTV番組“コーニー・コリンズ SHOW”に出演するのは基本的に白人。
黒人がメインとなる、月に一度の“ブラック・デー”だけ、白人は出演しません。
だけど、若者の間で流行り始めたのはR&B。
いわゆる黒人音楽をクールだと受け入れる白人も増え、新しい時代は確実に訪れています。
コーニー・コリンズ SHOWが大好きな、高校生のトレーシー(ニッキー・ブロンスキー)。
白人だけが行き交う地域に家族三人で暮らす彼女も、R&Bが流れるTVに釘付け。
番組ホストのコーニー・コリンズ(ジェームズ・マースデン)と踊るのは、10代のダンサー。
その中には、トレーシーと同じ高校に通う子も居ました。
いつか、コーニー・コリンズ SHOWのダンサーになるのがトレーシーの夢。
すると、コーニーがダンサーオーディションを開催すると言っています。
歌とダンスには自信があるトレーシーは、もちろん挑戦するでしょ!
「ここはアメリカ!ビッグに行け!!」
娘の夢を熱烈に応援する、パパのウィルバー(クリストファー・ウォーケン)。
ところが、ママのエドナ(ジョン・トラボルタ)は、猛反対!
その理由は、トレーシーが低身長でビッグな体型だからです。
大事な娘が差別されて傷つくのは嫌と、止めるエドナ。
実は、エドナ自身が夫ウィルバーにも負けない長身で、肉付きも超ビッグサイズ。
人目を気にするエドナは、この10年ずっと家に閉じ籠って外に出ていません。
さてさて・・・
「ヘアスプレー」ネタバレ
だけど、そんな心配は無用なほど、トレーシーは超パワフルな子!
学校の授業をサボって、オーディションに挑むとその結果は・・・不合格。
まさに、ママが危惧した理由で相手にされませんでした。
夢を打ち砕いたのは、番組プロデューサーのベルマ(ミシェル・ファイファー)。
過去にはミス・ボルチモアに輝き、美貌と美ボディを磨き続けて来た女性です。
嫌なモノにはハッキリとNO!を突き付けるベルマは、自分と違うモノを受け入れません。
コーニー・コリンズ SHOWの出演者は、ベルマ好みなのか殆どがスリム体型。
そして“ブラック・デー”もベルマにとっては不快で、終わらせたいと思っていました。
夢破れて、ちょっぴりヘコんじゃうトレーシー。
授業をサボったから居残りの罰を受ける羽目になって、ツイてない・・・わぉ~!!!?
なんと、居残りの生徒が集まる教室では、黒人の同級生たちがダンスの真っ最中♪
中心メンバーは、シーウィード(イライジャ・ケリー)。
コーニー・コリンズ SHOWの、ブラック・デーで踊る人気ダンサーです。
同じ高校でも教室は別、喋った事もないけどトレーシーには彼らが最高だって分かる。
肌の色も体型も関係ない!歌とダンスが大好きな仲間は居残りを思いっ切り楽しみます。
素敵な出会いは連鎖して、トレーシーは憧れのリンク(ザック・エフロン)と急接近!
あのコーニー・コリンズ SHOWの人気者リンクが、私を番組のホップ・パーティーに誘ってる!?
私のダンスを見てる、私に触れた・・・恋の始まり~♪
パーティーのメインボーカルはリンク、境界線を挟んで白人と黒人が一緒にダンスします。
トレーシーはシーウィードが教えてくれたダンスで、ホップ・パーティーの中心へ。
すると、ダンサーたちはすっかり魅了され、リンクの歌声も最高潮を迎えます♪
突然現れた新星、パワフルなトレーシーに番組ホストのコーニーも夢中!
「新メンバーのトレーシーだ!」との宣言に、夢を叶えたトレーシーは祝福されます。
人気者になった最高の娘トレーシーを、誇りに思うウィルバーとエドナは歓喜!
急展開に唖然とするのは、番組プロデューサーのベルマと娘アンバー(ブリタニー・スノウ)。
女性ダンサーのトップを守り続けて来たアンバーは、恋敵のトレーシーにイライラ。
母ベルマはトレーシーを引きずり下ろせるなら、手段は選ばない怖~い女性。
二つの家族は、この先も対立を深めそう。
シューー!!っと大量のヘアスプレーを振り掛けて完成させる、ビッグヘアーがトレーシーのトレードマーク。
そのビッグヘアーを真似する若者が急増して、ヘアスプレーはバカ売れ!
初めはビッグサイズのトレーシーを嫌っていたスポンサーも、手のひら返しで大歓迎。
トレーシー効果は、親友のペニー(アマンダ・バインズ)にも幸福をもたらします。
実は、黒人ダンサーのシーウィードに恋したみたい。
超~厳しいペニーのママ(アリソン・ジャネイ)は、絶対に許さないだろうな~。
もちろん怒るママは怖い・・・だけど、ペニーの恋心は誰にも止められません。
新時代を生きる10代のパワーに、超ビッグサイズなトレーシーのママ・エドナも変化!
「ママ、世の中はどんどん変わってるのよ!今は60年代、勇気を出して楽しもう♪」
他の人と違う体型を笑われると、憶病になっていたママをトレーシーは外へ連れ出します。
娘に背中を押され顔を上げたエドナは、ビッグサイズ婦人服店のイメージキャラに抜擢!
生き生きとした妻エドナに、夫ウィルバーの愛情はますます深まって行きます。
片や、トレーシー家族の幸せに怒りが湧いてくるのは、ベルマ&アンバー母娘でした。
トレーシーは親友ペニーとリンクと一緒に、黒人街のビッグママ・メイベル(クイーン・ラティファ)が開いたパーティーへ!
コーニー・コリンズ SHOWで、ブラック・デーの進行役をする彼女は最高のエンターテイナーで、シーウィードのママです。
息子が連れて来た白人の友達も受け入れますが、その心にはポッカリ穴が開いていました。
「ブラック・デーが打ち切りになった」と、子供たちに告白するメイベル。
新しい時代、コーニー・コリンズ SHOWは差別が無い誰もが楽しめる番組にしよう!
番組プロデューサー・ベルマ以外の、皆がそう思っていても彼女の力には敵いません。
黒人ダンサーのシーウィードの妹アイネスは、番組に出て踊る夢を絶たれ悲しみます。
すると「一緒にダンスするのが駄目なら、一緒に抗議デモするのは?」と、トレーシー。
その言葉に、TV局までデモ行進しようと黒人たちは心を一つにしますが、リンクは複雑でした。
将来、TVの世界で生きて行きたい、だけどデモ参加者と知られればきっと道は閉ざされる。
これまで努力して来たリンクは、チャンスを逃したくないと正直に気持ちを打ち明けます。
リンクが立ち去ってしまい悲しむトレーシーを、抱きしめるエドナ。
だけど、黒人たちに混ざって白人の娘がデモに参加する事は、エドナも不安でした。
“差別社会を無差別社会に”──いよいよデモ行進が始まります。
先頭を歩くのは、黒人街のビッグママ・メイベルとトレーシー。
やっぱり白人警官との衝突が起きて、一筋縄では行きません。
それでも、トレーシーと心が通じ合う仲間や家族の力で、窮地を乗り越えました。
同じ頃、一度は心が離れたリンクも、トレーシーへの愛を貫く決心をしたようです。
あのベルマ&アンバー母娘、そして町中の人々に差別の無い新時代を呼び掛ける方法。
それは、ヘアスプレー・コンテストで、トレーシーがミス・ヘアスプレーになる!
「ヘアスプレー」最後ラストの結末は?
TV生中継で観客や芸能関係者が集まるコンテストは、視聴者投票で勝者が決定します。
“トレーシーは、会場に絶対に来る!”と、信じるリンク。
一方「絶対にあの子を入れないで!」と、万全の警備体制を敷いたベルマ。
これまでミス・ヘアスプレーの座を守り続けて来たのは、ベルマの娘アンバーです。
中間発表はカメラアピールに余念がない、人気者のアンバーが1位をキープ。
それでも、人気が衰えないトレーシーは2位につけ、差別撤廃派は彼女の登場を待っています。
だけど、もう結果発表の時間が近付き諦めムードが漂うと、何やらゴソゴソと動く人影が?!
「では、いよいよ発表です」
残念そうにアンバーの勝利を伝える、差別撤廃派のMCコーニー・コリンズ。
そこに、トレーシーが現れ、観客は彼女の歌とダンスに盛り上がります♪
トレーシーの登場にホッとしたリンクは、彼女と踊り“同じ気持ちだ!”と、ある行動に。
「アイネスおいで、踊ろう!」
リンクは黒人ダンサー・シーウィードの妹をステージへ呼び、TVに出て踊る夢を叶えます。
すると、その見事なステップにアイネス人気が急上昇!
熱気を帯びて行くステージでは、シーウィードとペニーが堂々の交際宣言&キス!!
最高にハッピー気分のMCコーニーが、いよいよミス・ヘアスプレーを発表します。
「…新しいミス・ヘアスプレーは、アイネス!」
誰もが心から祝福すると「この番組は永遠に差別を廃止します!」そう高らかに宣言され拍手喝采の嵐!!
肌の色も体型も関係ない!
超ビッグサイズのトレーシーのママが魅せる、パワフルダンスと歌に湧き上がる大歓声♪
シーウィードとアイネスのママ・メイベルだって「もう止まらない~♪」と、負けません。
一つのステージに立って、この時を思いっ切り楽しむ人々にベルマ&アンバー母娘は降参。
皆の笑顔が弾けるステージで、愛し合うトレーシーとリンクは幸せなキスを交わします!
THE END
「ヘアスプレー」見どころ
ミュージカル映画は好き嫌いが分かれるジャンルですが、あなたはどうでしょうか?
オープニングを飾る楽曲は『Good Morning Baltimore』
主人公・トレーシーが、人生を謳歌しているのが伝わってくる歌とダンス。
その愛らしい笑顔に、きっとあなたの心も躍り出すでしょう♪
盛りに盛ったビッグヘアーは、学校の授業を受ける時はちょっと迷惑!
トレーシーの後ろの席の生徒に「黒板が見えない」なんて事も言われちゃう。
タイトルにもなっている、“ヘアスプレー”を愛用するトレーシー。
コーニー・コリンズSHOWの出演者たちも、周りが真っ白になる位ぶっ掛けますよ。
顔は可愛いけど性格に難ありのアンバーと、歌ダンスに顔と心もイケてる人気者リンク。
(本作のザック・エフロンは、超かっこいいと大評判!本編ではトレーシーも彼に大熱狂!!)
番組を仕切る最恐ママ・ベルマのお陰で、二人は(アンバー曰く酒樽の)トレーシーが登場するまではベストカップルでした。
まさにベルマの娘らしいアンバーは、リンク以外の奴らには塩対応!
リンクLOVEが過ぎる姿は健気にも見えて、意地悪だけどクスッと笑わせてくれますよ。
ミシェル・ファイファーが演じた、美しくも毒がある最恐ママ・ベルマは雰囲気がハマり過ぎてて最高です。
実はベルマ、ミス・ヘアスプレーの人気投票で、娘を1位にするために不正したのがバレてクビ決定。
超盛り上がるエンディングのダンスで、ベルマ&アンバーだけ取り残されちゃうんです。
差別なんて吹き飛ばして誰もが自分らしく幸せになる事を、どちらかと言えば軽快に描いた本作。
ズルは駄目だし母娘の他人を見下す態度も嫌だけど、天罰が下った二人が改心するのも観てみたかった気もします。
ちなみに、初登場から安定感バッチリの意地悪な女で、胸をワクワク!?させてくれるベルマ。
本編開始17分頃から披露される彼女がメインの『Miss Baltimore Crabs』も、攻撃的です。
頂点に君臨するベルマ、徹底的にブレない悪女キャラはあなたを魅了するかもしれません。
そして、ベルマにも負けない強烈キャラとしてオススメなのは、ジョン・トラボルタが演じた超ビッグサイズのエドナです。
予備知識が無いと、トラボルタだと気づかないかもしれませんね。
エドナの表情や仕草は見れば見るほど可愛くなってきて、彼女の歌唱シーンは個人的に大好きです♪
オススメは、『Welcome To The 60’s』(本編38分頃~)と『Timeless to Me』(同68分頃~)。
娘トレーシーと一緒に60年代の風を感じて、エドナの顔が輝いて行く歌。
夫ウィルバー役のクリストファー・ウォーケンとの、永遠の愛を誓うデュエット。
『Timeless to Me』という素敵な愛の歌が誕生するキッカケは、ベルマがウィルバーに色仕掛けするからなんです。
トレーシーやリンクが黒人街のパーティーに行っちゃったから、残された恋敵アンバーが最恐の母ベルマに告げ口するんですね。
※一応、色仕掛け現場をエドナが目撃して、夫婦は修羅場を迎えますが結果的に愛深まる。
家庭崩壊を目論む色仕掛けシーンは、バカバカしい笑いが好きな人は見逃し厳禁ですよ!
おもちゃ屋を営むウィルバーの人柄、下らないオモチャの数々は観る価値があるハズです。
コーニー・コリンズSHOWのコーニーと、トレーシーの親友ペニー&ママも良いキャラ。
黒人ダンサーのシーウィードとペニーの恋物語、それを見たママのリアクションも必見。
登場人物は誰もが結構クセ強めなので、あなたもお気に入りを見つけてみて下さいね。
歌とダンスで盛り上がる、コーニー・コリンズSHOW♪
恋する気持ち、黒人街のパーティー、人生を楽しむ素晴らしさ、どのシーンも名曲だらけ。
黒人ダンサー・シーウィード&アイネス兄妹のステップに、自然と体が動き出す!
心にズシンと響くのは、ビッグママ・メイベルを演じた歌手・クイーン・ラティファの力強い歌声。
新時代を突き進む人々、彼らの原動力になったトレーシーは、きっとあなたにもパワーをくれるでしょう♪
目も耳も、心もフル稼働!激熱なミュージカル映画『ヘアスプレー』をお楽しみ下さい。
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