映画「私の優しくない先輩」は川島海荷と金田哲(はんにゃ)のダブル主演、山本寛監督の2010年の映画です。
この映画「私の優しくない先輩」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
片思いの女子高校生と一風変わった先輩が織り成す青春ラブコメディ「私の優しくない先輩」をお楽しみください。
「私の優しくない先輩」あらすじ
南愛治(入江甚儀)のことが大好きな高校2年生の少女、西表耶麻子(川島海荷)。
3か月前に東京から九州の火蜥蜴島(ひとかげじま)に引っ越して来た耶麻子は、生まれつき心臓が弱く妄想することが好きな女子高生です。
耶麻子が通うのは生徒が百人程度の小さな高校で、3年生の南愛治と会うとつい心の中で歌い出します。
すっかり島が気に入った耶麻子は部屋に愛治の写真を飾り、キスを妄想しながらラブレターを書きます。
そんな耶麻子がこの世で最も苦手なのが、部活の先輩である3年生の不破風和(金田哲)です。
汗臭い、うざい、なぜかいつも腕をめくっているという不破。
耶麻子をヤマネコと呼ぶ不破は、昨日部活をさぼった耶麻子をむりやり体育館に連れていきます。
部活動加入必須の高校で耶麻子は体操部に所属していますが、部員は不破と耶麻子のふたりきりです。
耶麻子をスパルタ指導する不破、さすが模範演技は完璧です。
そして弱いなら強くなれと練習させようとします。
穏やかな島でひとり暑苦しい不破にあきれる耶麻子を、ただのでんぐり返しができないやつはいないと不破は練習させます。
そしてでんぐり返しに挑戦させられた耶麻子は失敗、そして愛治宛のラブレターを落としてしまい不破に読まれてしまいます。
そのまま気絶する耶麻子。
それから・・・
「私の優しくない先輩」ネタバレ
翌朝、愛治に倒れたことを心配された耶麻子は、朝から愛治と話せて舞い上がります。
しかしラブレターを取り返さなければいけないことを思い出します。
その時、耶麻子は同じクラスの筧喜久子(児玉絹世)に声をかけられます。
なぜか愛治のことを訪ねる喜久子に驚く耶麻子。
それから耶麻子は喜久子が気になるようになり、一緒に過ごすようになります。
顔はかわいいけどいじめられっ子で、と心の中でちょっと馬鹿にして喜久子を見下す耶麻子。
そして不破に手紙を返すよう言いますが、不破は面白いこと考えたと言います。
そしてなぜか祭のことを熱く語る不破。
話が通じず耶麻子は逃げ出しますが、おかげでその夜はずっと不破から電話が来ます。
ちなみに携帯の登録がキモ男で不破が不憫。
翌朝、不破から屋上に呼び出された耶麻子。
不破は耶麻子と南をくっつけるために作戦を実行すると言います。
思わず作戦を聞く耶麻子。
その名も「タコ焼き大作戦」で、耶麻子と愛治に一緒に屋台をさせて急接近させようというのです。
ちなみにたこ焼きなのは不破が好きだから。
そして耶麻子に告白、キスまでさせようとする不破。
目的達成するまで手紙は返さない、黙って言うとおりにしろという不破にやっぱりいいですという耶麻子。
付き合うなんて無理、無理無理と錯乱状態の耶麻子でしたが翌朝、またも屋上へ。
来ると思ったという不破になぜ協力してくれるのか耶麻子は尋ねますが、お前の笑顔が見たいからと言うだけです。
そしてもう一人メンバーを連れてくるように言われた耶麻子は、自分よりどんくさい人がいた方が不破に怒られないからと親友という言葉で喜久子を誘います。
愛治もいると聞いて驚く喜久子。
そして放課後と日曜日、耶麻子の家でたこ焼きを焼く練習することになった4人。
愛治が毎日うちに来るなんてとうれしそうな耶麻子。
その様子を喜久子が見ています。
そして順調に楽しく練習は進み毎日が楽しい耶麻子、両親もうれしそうです。
愛治のおかげで暑苦しい不破までさわやかに見えます。
毎日が夢のような耶麻子は、授業中もシャープペンでこっそりひっくり返す練習をしています。
毎日が楽しく最高の気分で怖いくらいの耶麻子、対照的に暗い喜久子。
ある日愛治が無断で練習を休みます。
落ち込む耶麻子と元気そうな喜久子。
その日の帰り耶麻子は愛治のことが嫌いなのか尋ねますが、喜久子はわからないと答えます。
不吉な気配を感じた耶麻子は、久々に心臓に違和感を覚えます。
そして散歩に出た耶麻子は、神社の裏でたむろした少年たちを見かけます。
その中に愛治の姿があり、タバコを吸う愛治と目が合います。
ショックを受けた耶麻子は自分より弱い人間に会いたいと喜久子の家を訪ねます。
そこで喜久子から「南愛治に告白された」と聞かされます。
固まる耶麻子。
ほとんど話したこともないのにいきなり告白され、どうしたらよいかわからないという喜久子。
なんでこいつ!?と心の中で叫んだ耶麻子はなんかひどいことしてやりたいと「好きでもない人と付き合ってもすぐにダメになると思う、南先輩のためにも断った方がいい」と答えます。
様子がおかしい耶麻子に気づいた喜久子、耶麻子は心の中で毒づきながらも親友だからと励まします。
雨の中帰る耶麻子でしたが、自暴自棄になり川に入ります。
それを見つけた不破は泣いているのかと声を掛けます。
「絶対に認めたくないけど先輩の声が優しかった」と不破を見上げ自分は弱っているだけと思い返す耶麻子。
そんな耶麻子にどうしたのかと不破は声をかけ続けます。
自分のことを「ずるくて最低」という耶麻子はそのまま倒れてしまいました。
気が付くと病院にいた耶麻子。
しかし、いつも起きると側にいるはずの両親の姿がありません。
病室の外で深刻な様子の両親と医師。
そして3日後検査入院から退院した耶麻子は、父親からデートしないかと誘われてふたりで出かます。
何か欲しいものないかと言われた耶麻子は父と買い物に出かけ、アクセサリーを見ながら私はもう長くないと悟ります。
そんな耶麻子にフードコートで夫婦のなれそめや耶麻子が生まれた時のことを語る父。
久々に学校へ行った耶麻子は、喜久子に会います。
いつもとは打って変わって明るい様子の喜久子。
南先輩の事何とも思っていない、初めての告白で舞い上がっていたと耶麻子の気も知らずにしゃべる喜久子。
耶麻子は授業に身が入りません。
不破に突然体育館に連れていかれてタオルで縛られた耶麻子。
不破はマットを敷き、回れと言います。
また逃げんのか、ちょっとくらい心臓が弱いからって調子に乗るなと言って、くるくると見本を見せる不破。
あきらめるな、終わってない、始まってもいないと暑苦しく語ります。
しかしもうすぐ死ぬからと言う耶麻子。
不破は同じ病気の人がみんな死ぬわけじゃない、もうすぐ死ぬからと逃げていると言います。
そして今死んだら病気じゃなく腐った心のせいだと不破は挑発するように耶麻子を殴ります。
ついに殴り返した耶麻子は不破に大っ嫌いと叫びます。
くさい、きらい、うざいという耶麻子にもっと叫べという不破。
そんな耶麻子の腕を不破がつかんで投げ飛ばすとなんとでんぐり返しに成功します。
そして祭り当日。
たこ焼き屋の準備をする不破と耶麻子、喜久子。
始まった祭でたこ焼き屋は大盛況です。
そして夜、山の灯のたいまつを持った男たちが神社から火を運んできました。
そして櫓に火をつけ、祭の盛り上がりは最高潮に。
踊りの輪に喜久子を誘う不破。
そして耶麻子にはご褒美と手紙を返します。
暗い境内に向かう耶麻子。
そこでは愛治が待っていました。
愛治に話があるかと聞かれてないと言ってしまった耶麻子。
帰ろうとする愛治を呼び止めた耶麻子は投げ出して最低、と言います。
なんで来なかったかという耶麻子に適当に謝る愛治。
耶麻子が愛治に好きだから一緒に屋台をしたかった、付き合ったら最低なことも忘れられると言います。
そんな耶麻子に愛治は付き合うからたばこのことは黙っててと言います。
愛治は推薦を狙っていたのです。
そんな愛治に愛想をつかした耶麻子はもういいとその場を去ります。
そんな耶麻子を喜久子がたいまつを持って待っていました。
しかし耶麻子は喜久子を無視してひとりで境内を離れます。
そんな耶麻子の前に現れた不破。
不破は耶麻子にこの世に余計なことなどない、全然だめだったこともないと言います。
一人だけさぼる愛治のことを好きでいたこと、そのことで影で喜久子を裏切っていた自分が嫌いという耶麻子。
だんだん本性が出て口が悪くなる耶麻子を抱きしめる不破。
耶麻子も落ち着きを取り戻します。
そして愛治のことが好きで苦しいと気持ちを吐き出します。
その時花火が上がります。
祭に戻った耶麻子は花火が合図だったかのように吹っ切れ、はしゃぎます。
でんぐり返しまだ間に合うかな、という耶麻子を嬉しそうに間に合うという不破。
そして「私先輩のことが」と言いかけて耶麻子が倒れます。
気づくと病院で、側には派両親がいます。
いつもなら笑顔で目が覚めるのを待っていてくれる両親が「目を開けてくれ」と心配そうに手を握っています。
チューブにつながれた耶麻子。
両親は倒れるといつも不破が運んでくれていたこと、病気のことを聞いて俺があの子に思いで作らせますと言っていたことを聞きます。
だから不破は病気を分かったうえで厳しい言葉を投げかけ、見捨てることはなかったのです。
目を覚ましてという両親に「今度はもうダメ見たい」と心でつぶやく耶麻子。
喜久子に謝りたい、愛治に会いたい、とつぶやき耶麻子は助けて先輩と不破のことを考えます。
「私の優しくない先輩」最後ラストの結末は?
気が付くと体育館のマットの上で側には不破の姿が。
そしてたこ焼きをひっくり返しまだ祭は終わっていないと言う不破。
場所が変わるもずっとそばには不破の姿が。
人間最後に残るのは思い出、思い出が多い奴が勝つと言う不破。
そして見せてみろ、お前のでんぐり返し。と再び体育館に戻ります。
そこでくるくると回ることのできた耶麻子は、これは夢ですか?と尋ねます。
「本当なのは・・・」
「私の感じるものすべて」
そして私とキスして下さいという耶麻子でしたが、断られます。
キスしないで死ぬのは嫌という耶麻子に不破は心残りが無くなったら本当に死ぬと言います。
そこで耶麻子は病院のベッドの上で本当に目を覚ましました。
先輩とつぶやく耶麻子。
そこに死ぬな、ヤマネコ・・・という声が聞こえてきました。
不破はベッドの上の耶麻子にキスをしました。
耶麻子最後の妄想、宇宙で抱き合うふたり。
耶麻子は不破にありがとうと言います。
愛治のことが大大大好き、パパとママのことが大好き、喜久子のことが大好き、火蜥蜴島のことが大好きと地上に降りてくる耶麻子。
そして学校に降り立った耶麻子。
そして先輩のことが大大大大っきらいで大大大大好きと元気に歩き出します。
完。
「私の優しくない先輩」見どころ
2010年公開当時16才の現役女子高生の川島海荷さんと、24才の金田哲さんが高校生カップルを演じました。
くるくると表情や言葉遣いの耶麻子と始終暑苦しい不破。
暑苦しく仲良くしたくない先輩ですが、高校時代に先輩に恋をしたことのある女子の心に響くこと間違いなしの作品です。
監督は今作が初の実写映画に参加したという山本寛監督。
涼宮ハルヒの憂鬱やらき☆すたの作成にも関わった監督らしい、明るいコメディー映画です。
主人公が妄想好きということで、ミュージカルのように歌やダンスのシーンが挟まっています。
主題歌は主演の川島海荷さんがカバーした広末涼子さんの「MajiでKoiする5秒前」です。
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