映画「殺人の疑惑」は、ソン・イェジン主演、クク・ドンソク監督の2013年の韓国映画です。
この映画「殺人の疑惑」のネタバレ、あらすじや犯人、最後ラストの結末、見所について紹介します。
韓国三大未解決事件のひとつと呼ばれている「イ・ヒョンホ誘拐殺人事件」をモチーフにした映画です。
「殺人の疑惑」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: クク・ドンソク
製作: パク・チンピョ 、イ・ジフン 、クォン・テホ
製作総指揮:パトリック・D・チョイ、ナイル・ニアミ、ポール・ポンピアン
脚本: クク・ドンソク
撮影: イ・ジョンイン
音楽: パク・キホン■ 主要キャスト
チョン・ダウン:ソン・イェジン
チョン・スンマン(チョン・ダウンの父):キム・ガプス
シム・ミオク(チョン・ダウンの母):ソ・ガプスク
ハン・サンス(ハン・チェジンの父 / 産婦人科医):カン・シニル
シム・ジュニョン(チョン・スンマンの義弟):イム・ヒョンジュン
キム・ジェギョン(チョン・ダウンの友人):イ・ギュハン
ヨン・ボラ(チョン・ダウンの友人):チョ・アン
チャン・ソクチュン刑事 :キム・グァンギュ
ソン・グァンミン刑事 :ハ・ギョンミン
キム刑事 :チェ・ウンソク
ミン刑事 :キム・ホスン
パク刑事 :カン・イル
同僚刑事 :ユ・テソン
キム・ジョンヨプ(チョン・ダウンの指導教授):イム・ジョンユン
ハン・チェジン(被誘拐児):チョン・ジュニョク
ユン・ビョンギュ(ユン・ミソンの父):ソン・ジョンウ
ユン・ミソンの母:キム・テリ
「殺人の疑惑」あらすじ
15年前、韓国全土に衝撃を与えた「ハン・チェジン君誘拐殺人事件」という事件がありました。
その事件の時効が目前になった頃、一般に公開された犯人の肉声を聞いたダウン(ソン・イェジン)は、自分の父、スンマン(キム・ガプス)に声が似ていると思います。
父はダウン(ソン・イェジン)を男手ひとつで育ててくれた最愛の父親でした。
しかし、その疑念は膨らみ、父親の過去を調べ始めるダウン・・・
次第に自分の知らない父親の事実が明らかになり、父親への疑いはさらに深まってゆきます。
本当に父は犯人なのか?
この事件の結末はいかに?・・・
「殺人の疑惑」ネタバレ
ある時から、ダウンに父の義弟シム・ジュニョン(イム・ヒョンジュン)が付きまとうようになります。
目的は父スンマン(キム・ガプス)への金の無心でした。
脅される立場の父・・・
どうも義弟シム・ジュニョンは父スンマンの秘密を知っているようでした。
ダウン(ソン・イェジン)は、警官志望の彼氏、キム・ジェギョン(イ・ギュハン)に協力を頼みます。
義弟シム・ジュニョンを調べてもらったのです。
そして父スンマンには窃盗・障害・詐欺で前科三犯と言う過去が、さらには亡くなったはずの母、シム・ミオク(ソ・ガプスク)がまだ生きている事を知ります。
ミオクは末期がんで入院中でした。
母親と会ったものの、父スンマンが現れ、ますます疑いの念が強くなります。
自宅に帰ったダウンは、スンマンに誘拐犯の音声テープを聞かせ、父を疑っている事を直接告げます。
疑われている事に愕然とするスンマン。
無実を訴えかけてくる父の表情は、愛する娘に信じて貰いたい一心の哀れな父親そのものの姿でした・・・
ダウンは自分が生まれた産婦人科へ向かいます。
その産婦人科の医師ハン・サンス(カン・シニル)こそ、事件の被害者ハン・チェジン君の父親だったのです。
そしてスンマンの子供は流産したとの事実を知らされます。
では一体自分はなんなのか?
そこでダウンは父親が犯人だという決定的な証拠を掴んでしまいます。
それは医師ハン・サンスから見せられた、犯人から届いたメモでした。
『子供が書いた文字だ』というその文章に目を見張るダウン。
それは幼き日の彼女が、父スンマンとの書き取り練習で書いた言葉そのものだったからです。
打ちひしがれながら家に帰ったダウンは、預かってきたメモを見せ、父スンマンをなじります。
『子供を共犯者にするなんて!』と泣き叫ぶダウン。
何を言っているのか本当に分からないといった表情のスンマン・・・
そこへ刑事がやってきます。
時効前で慌てている警察が、警官志望の彼氏、キム・ジェギョン(イ・ギュハン)の行動に注目し、スンマンを容疑者として確保しにきたのです。
そこへ現れた医師ハン・サンスは、スンマンの声を聞いて逆上します。
何度も誘拐犯のテープを聞いていた彼は、スンマンの声を聞いて犯人だと確信したのです。
ハン・サンスに押し倒され頭を強く打ったスンマンは意識不明になってしまいました。
時効3日前でした。
しかし、家宅捜査が行われるものの証拠は何も見つかりません。
ダウンは、父は犯人だ。と思いながらも、このまま時効まで目が覚めなかったら・・・とも考えてしまうのでした。
時効一日前、ソンマンは意識を取り戻します。
そして無実を主張します。
警察では声紋鑑定での立証にかけます。
これが立証する為の最後の勝負でした。
が・・・・・判定はシロでした。
愕然とする警察と医師ハン・サンス。
スンマンは釈放されます。
しかし、ダウンの父に対する疑惑は晴れません。
ダウンは釈放された父を車に乗せ、そのまま事件の現場の川へ連れて行きます。
時効まであと30分・・・
真実を確かめたいダウンは、車の中で父に何度も聞きます。
「本当は父さんが犯人なんでしょ!私にだけは本当の事を教えて!!」
「俺は犯人じゃない・・・」
ソンマンは相変わらず戸惑ったような顔・・・
こんなやり取りが何度も続きます。
「殺人の疑惑」最後のラスト結末
そして時効の時間に・・・
その時効の時間が過ぎたとたん、父スンマンは豹変します。
口元が緩み、だんだん顔をゆがませながら大笑いを始めるスンマン。
やはりスンマンは犯人だったのです!
狼狽するダウン・・・
お前の為にやったと事だ、と全く悪びれる事のないスンマン。
早く帰っていつも通りの日常に戻ろうと話します。
その時、ふたりの後を追ってきた産婦人科の医師ハン・サンスが、車ごと体当たりします。
車は爆発し、スンマンとハン・サンスは、死亡してしまいます。
ダウンも大けがを負います・・・
映画「殺人の疑惑」の最大のネタバレは、ダウン(ソン・イェジン)はスンマンの本当の娘ではなかった事です。
ダウンの本名はユン・ミソン。
ダウンはハン・サンスの産婦人科からスンマンに誘拐された子供でした。
スンマンは、その事実を知っていた義弟のシム・ジュニョン(イム・ヒョンジュン)に脅迫されていました。
そのお金の為にハン・チェジン君を誘拐したのでした。
病室で意識が戻ったダウンの顔のアップでTHE ENDです。
「殺人の疑惑」見所ポイント!
「殺人の疑惑」見所は、なんと言っても父親役のキム・ガプスの演技です。
次々に怪しい事実が浮かび上がりますが、必死に無実を訴えます。
あれ?本当に犯人じゃないのか。というラストでの豹変ぶりは、ゾッとします。
特に映画の前半で描かれる仲の良い親子のくだりがたくさん描かれているため、その反動が大きいです。
誘拐して自分の娘にした子を守るために、また誘拐をするという理不尽な犯行理由。
溺愛するあまり、時として狂気を生んでしまうんですね。
「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジンを期待するとガッカリするかもしれません。
とは言え、ほぼソン・イェジンとキム・ガプスの芝居ですね。コレ。
今作ではアラサーのはずなのに、大学生姿に全く違和感がありません。
個人的には「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジンが好きですが、彼女の代表作になるのは間違いないでしょう。
最後のネタバレはエンドロール中に出てくるので、最後までしっかりと見て下さい。
実は一番の元凶は義弟のシム・ジュニョン(イム・ヒョンジュン)なんじゃないかと思わせるくだりが・・・
同じ韓国映画の誘拐事件を題材にしたこの作品も傑作です。