「チャイルド44 森に消えた子供たち」ネタバレ!あらすじや最後のラスト結末!

映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」ネタバレ あらすじ
ミステリー/サスペンス

映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」は、 2015年のダニエル・エスピノーサ監督、トム・ハーディ主演のアメリカ映画です。

この映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。

国家から追われながらも連続殺人事件の真相を追う男を描く「チャイルド44 森に消えた子供たち」をお楽しみください。

ロシアでは、公開予定日の前日に、上映が中止されたいわくつきの映画です。

原作はトム・ロブ・スミスの小説「チャイルド44」です。

■ スタッフ
監督: ダニエル・エスピノーサ
製作:リドリー・スコット、マイケル・シェイファー、グレッグ・シャピロ
脚本: リチャード・プライス
撮影: オリヴァー・ウッド
音楽: ヨン・エクストランド

■ 主要キャスト
レオ・デミドフ:トム・ハーディ
ネステロフ将軍:ゲイリー・オールドマン
ライーサ・デミドワ:ノオミ・ラパス
ワシーリー:ジョエル・キナマン
ブロツキー:ジェイソン・クラーク
クズミン少佐:ヴァンサン・カッセル
マレヴィッチ:パディ・コンシダイン
アレクセイ:ファレス・ファレス
イワン:ニコライ・リー・カース
グラチョフ少佐:チャールズ・ダンス

 

「チャイルド44 森に消えた子供たち」あらすじ

楽園に殺人は存在しない、との文言で始まるスターリン時代のソ連が舞台の物語です。

スターリン政権がウクライナにもたらした飢えによる虐殺、ホロモドールの影響で一日に25,000人もの人が餓死した1993年。

これにより数多くの孤児が生まれますが、この物語の主人公レオ(トム・ハーディ)もその一人でした。

やがて成長し青年となったレオ(トム・ハーディ)はベルリンを陥落させた戦いで活躍したことにより、祖国の英雄として新聞の一面を飾ります。

そしてソ連国家保安省、通称MGBの捜査官としてエリート街道を歩んでいくのです。

ところが、彼の親友の息子が遺体で発見された頃から、レオ(トム・ハーディ)の人生に陰りが見え始めます。

果たして彼の運命やいかに―――。

 

「チャイルド44 森に消えた子供たち」ネタバレ

MGBとしてのレオ(トム・ハーディ)の有能ぶりは上官からも一目置かれているようです。

スパイ容疑をかけられた獣医のブロツキー(ジェイソン・クラーク)を追って、その友人オクンの家で、格闘の末ブロツキー(ジェイソン・クラーク)を捕らえました。

ところがその直後、部下のワシーリー(ジョエル・キナマン)がオクンとその妻を見せしめのためだと称して射殺し、その上二人の娘たちにまで銃口を向けたのです。

激怒してワシーリー(ジョエル・キナマン)を殴りつけるレオ(トム・ハーディ)。

子供には何の罪もない!と怒鳴る彼は、こういう優しさも持った男だったのです。

 
ある夜、妻のライーサ(ノオミ・ラパス)と共に眠っていたレオ(トム・ハーディ)は、急な呼び出しを受けて本部へと向かいます。

そこで彼に告げられたのは親友・アレクセイ(ファレス・ファレス)の息子の死でした。

裸で線路脇の森で見つかったその子は、レオ(トム・ハーディ)が名付け親を務めた、まだ年端もいかない少年です。

彼を呼び出したクズミン少佐(ヴァンサン・カッセル)は、戦友でもあるレオ(トム・ハーディ)にアレクセイ(ファレス・ファレス)への事故調査の結果報告を命じました。

それはあまりにも酷な役割でしたが、息子の死を殺人だと主張するアレクセイ(ファレス・ファレス)はこのままだと、殺人は資本主義の病、だというスターリンの考えに反してしまい最悪の場合反逆罪に問われかねないというのです。

そこでアレクセイ(ファレス・ファレス)の家を訪ね、結果報告をするレオ(トム・ハーディ)。

裸で亡くなっていたのに報告書では着衣のままだと書かれていたり、かなり杜撰な内容の報告書に少年の母が泣きながら抗議しますが、それをなだめるすべをレオ(トム・ハーディ)は持ちません。

ただただアレクセイ(ファレス・ファレス)に妻を説得させるよう繰り返すしか出来ないのでした。

 
レオ(トム・ハーディ)が捕らえたブロツキー(ジェイソン・クラーク)が、ついに全面告白をしました。

それによって得たスパイの名前は七人分。

そしてレオ(トム・ハーディ)に任されたスパイ容疑者は、妻のライーサ(ノオミ・ラパス)だったのです。

優秀な君には一番強力な相手を・・・と渡された資料を見て絶句するレオ(トム・ハーディ)。

ライーサ(ノオミ・ラパス)の周りでは、職場の同僚がMGBに引っ張られていくことが増えているようです。

彼女がスパイ?
この苦悩をレオ(トム・ハーディ)は両親に相談しました。

父は、一人の死か家族四人の死か、とレオ(トム・ハーディ)に覚悟を決めるよう求めます。
と、その時、ライーサ(ノオミ・ラパス)が訪ねてきました。

四人で囲む食卓。

そこでライーサ(ノオミ・ラパス)が思わぬ告白をするのです。
赤ちゃんができた、と―――。

 
翌日、家でライーサ(ノオミ・ラパス)がスパイである証拠を探すレオ(トム・ハーディ)のもとを、MGBの捜査官達がやってきました。

しかし彼女をスパイだと示す証拠は一切出てこないのです。

これによりレオ(トム・ハーディ)は彼女の無実をクズミン少佐(ヴァンサン・カッセル)に報告しました。

これが彼のエリート人生からの失脚へとつながります。

 
捕らえられ家から引きずり出されたレオ(トム・ハーディ)は、ヴォレスクという小さな町で民警をやれと命じられたのです。

ライーサ(ノオミ・ラパス)はヴォレスクの小学校に赴任するも、与えられた仕事は清掃係・・・それまでの生活とは真逆の場所で生きていかなくてはなりません。

彼女にかけられた嫌疑は、レオ(トム・ハーディ)の忠誠心を見るためのものだったようです。

しかし彼は妻を告発しなかったばかりに、こんな生活へと身を落としてしまったのでした。

しかしこれが彼にとっての転機となります。

このヴォレスクでも、アレクセイ(ファレス・ファレス)の息子が亡くなったのと良く似た事件が起こったのです。

同じように線路脇で裸の状態にされ見つかった少年の遺体。

近くに水場もないのに溺死した、という死因まで同じです。

この遺体を見てレオ(トム・ハーディ)はモスクワで得た知識を披露し、これは事故じゃなくて事件だ、という見解を示しますが、それが将軍ネステロフ(ゲイリー・オールドマン)の癇に障ってしまいました。

もともと増員要請をかけたわけでもないこんな小さな街に、かつての英雄が赴任してくること自体に違和感を持っていた将軍(ゲイリー・オールドマン)。

なぜMGBがこの事件に関心を持つ!と掴みかかると、事件捜査が杜撰だなどと報告したらお前を殺してやる!とまで言い放つのでした。

 
この事件の第一発見者の男性は、はじめこそ散歩中に見つけたと証言していましたが、実はその時同性の恋人と逢引していたようです。

同性愛者は重罪に問われる為、そのことに気づいた将軍(ゲイリー・オールドマン)は、彼を警察に引っ張り取引を持ちかけました。

つまり、同性愛者、それも少年に強い関心を寄せるものの名前を書け、と言うのです。

そうすれば罰則は与えない、そう言われてペンをとってしまった男性。

これにより罪もない何人もの同性愛者が捕らえられてゆきました。

 
一方レオ(トム・ハーディ)はライーサ(ノオミ・ラパス)がこの街を出ていこうとしているのを止め、それにより喧嘩を勃発させていました。

身分証の提示をしょっちゅう求められるため、それがないと迂闊に出歩けないにもかかわらず、女の身一つで町を出ていこうとした彼女に詰め寄るレオ(トム・ハーディ)。

ライーサ(ノオミ・ラパス)は実は、あの日レオ(トム・ハーディ)が両親と話していた会話を聞いてしまっていたのでした。

命の数を比較してどちらを選ぶべきか、そういう義父の言葉を聞いていた彼女の脳裏に浮かんだのは、偽装妊娠だったのです。

自分の命を守るため、妊娠したと嘘をついていた彼女は、そもそもレオ(トム・ハーディ)を愛して結婚したわけではありません。

MGBである彼が怖かったのです。

プロポーズされた日から一週間泣き暮らしたライーサ(ノオミ・ラパス)は、断ったらどうなるか怖くて結婚したのよ!と隠し続けてきた事実を口にしたのでした。

 
同性愛の罪と引換に仲間を売った男性のおかげで、森で見つかった少年の事件は解決したていをとっています。

しかしレオ(トム・ハーディ)はどうしても納得できないのです。

そこで彼はネステロフ将軍(ゲイリー・オールドマン)の自宅を訪ねました。

戦友の息子の死を悔やみ、我々が党のいいなりでいる限り真相は闇に葬られたまま・・・

これは犯罪への加担である、と熱く語るレオ(トム・ハーディ)は、保身のことも考えて慎重な動きをすべきだと思っていた将軍(ゲイリー・オールドマン)の心を徐々に動かしていきます。

ライーサ(ノオミ・ラパス)のフォローもあり、彼に、子供の死亡記録を広く集めて欲しいと依頼するのでした。

将軍(ゲイリー・オルドマン)は、これが中央に睨まれる行為だと分かった上で、レオ(トム・ハーディ)に依頼されたとおり、9歳~15歳までの子供の死亡記録を調べ上げます。

これにより、線路脇の森か公園で見つかった子供が犠牲者の事件が43件起きていたことを知るのです。

アレクセイ(ファレス・ファレス)の息子の件も足すと44件だ・・・そう言うレオ(トム・ハーディ)はモスクワへ向かうことを決心します。

あの事件には目撃者がいたのです。

目撃者に会って直接話しを聞くべくレオ(トム・ハーディ)はライーサ(ノオミ・ラパス)と共にモスクワに向かったのでした。

 
その間に将軍(ゲイリー・オールドマン)は、事件を追ってロストフという町に赴きます。

そこで遺族らに話を聞いていてわかったこと―――この街だけやけに突出して被害者が多いのです。

たった二年のあいだに九人もの子供達が犠牲になっていたのでした。

MGBの目から隠れるようにして独自の捜査を続ける彼らをあざ笑うかのように、駅では今も少年が狙われています。

メガネをかけ温厚そうな顔をした男が、切手収集の趣味を共通項にして少年に声をかけていたのです。

そうして釣り上げた魚に、菓子という名の餌を与え、男は次々と少年を手にかけていくのでした。

モスクワについてアレクセイ(ファレス・ファレス)に会いに行ったレオ(トム・ハーディ)は、彼の息子の事件を目撃した女性に話を聞きに行きます。

しかしそこへ邪魔が入りうまく話を聞くことができないまま、部屋を追い出されてしまいました。

結局、収穫を上げることもできずに彼らはモスクワをあとにするのでした。

 
ヴォリスクに戻ったレオ(トム・ハーディ)は、将軍(ゲイリー・オールドマン)が調べてきた情報をもとに、今回の一連の事件の中心点が、ロストフという町だということを知ります。

被害者の数も多く、犯人は仕事か何かでこの町を頻繁に訪れているようなのです。

ロストフとヴォリスク、二つの町の関係は・・・双方共に、自動車、そしてトラクターの工場があることでした。

もし犯人がここの従業員だとしたら・・・と、真相へと大きな一歩を踏み出したレオ(トム・ハーディ)が帰宅すると、そこにはワシーリー(ジョエル・キナマン)が来ていました。

ライーサ(ノオミ・ラパス)と共に捕らえられ、何かの薬を打たれた上で貨物列車に載せられたレオ(トム・ハーディ)。

そこで彼はナイフを持った男に襲われます。

意識朦朧とした状態の彼を助けたのはライーサ(ノオミ・パレス)でした。

二人は力を合わせることで、暴漢たちを返り討ちにします。

返り血にまみれながらも二人は、このままではいられない、と走行している列車から飛び降りて逃げることに成功するのでした。

 
この急襲はワシーリー(ジョエル・キナマン)によって画策されたものでした。

これにより結果的に二人を逃がすことになったクズミン少佐(ヴァンサン・カッセル)は激怒します。

レオ(トム・ハーディ)の後釜に座るのならその責任も負え!そう言ってワシーリー(ジョエル・キナマン)を叱り飛ばすのでした。

この苛立ちを抱えてワシーリー(ジョエル・キナマン)が呼び出したのはアレクセイ(ファレス・ファレス)でした。

彼はレオ(トム・ハーディ)が危険を冒してまでモスクワに現れた理由を知りたかったのです。

家族を守りたかったら協力しろ、そう暗に示されたアレクセイ(ファレス・ファレス)は、一連の事件の被害者が集中しているロストフの町に着目します。

そして自分ならここへ行く、と言ったのです。

 
列車から飛び降り、トラックの荷台に拾われたレオ(トム・ハーディ)たちは、ロストフの工場へと辿り付きました。

そこで管理事務所に忍び込んだレオ(トム・ハーディ)。

彼は持参したメモを参考に、日付と行き先が一致する外回りの従業員の出張記録と照らし合わさせたのです。

そこで浮かんできた名前はヴラド・マレヴィッチ(パディ・コンシダイン)でした。

ついに連続殺人犯の尻尾が見えてきたのです。

 

「チャイルド44 森に消えた子供たち」最後のラスト結末

早速ヴラド(パディ・コンシダイン)を追うレオ(トム・ハーディ)。

いち早く危険を察知し逃げた男を追って、森の中へと足を踏み入れたレオ(トム・ハーディ)とライーサ(ノオミ・パレス)。

そこで見つけたヴラド(パディ・コンシダイン)に銃を突きつけながら、レオ(トム・ハーディ)が近付きます。

するとヴラド(パディ・コンシダイン)が話しかけてくるのです。

自分は君と同じ孤児院育ちだということ・・・戦争を転機に君は英雄になったけど、結局は英雄も怪物も人殺しだと―――

涙ながらに語るヴラド(パディ・コンシダイン)でしたが、突如彼は撃たれてしまいます。

発砲したのはワシーリー(ジョエル・キナマン)でした。

工場からの通報で、従業員名簿の一部を奪われたと知ったワシーリー(ジョエル・キナマン)がここまで追ってきていたのです。

レオ(トム・ハーディ)とライーサ(ノオミ・パレス)を跪かせ、後頭部に銃口を向けるワシーリー(ジョエル・キナマン)。

彼はもうずっと、英雄として君臨したレオ(トム・ハーディ)を妬んでいたのでした。

絶体絶命のピンチ。

しかし一瞬の隙をついてレオ(トム・ハーディ)がワシーリー(ジョエル・キナマン)に飛びかかります。

ライーサ(ノオミ・パレス)も協力することで、二人はワシーリー(ジョエル・キナマン)の息の根を止めることが出来たのでした。

 
その後、新体制の元中央に返り咲いたレオ(トム・ハーディ)は、新しい上司の前に呼び出されます。

彼は、新しい保安組織への推薦を蹴り、新しい部署の創設を願い出るのです。

モスクワに殺人課を作り、そこへ将軍(ゲイリー・オールドマン)を呼び寄せて欲しいというのが彼の願いでした。

最後は、レオ(トム・ハーディ)がオクスの遺した二人の娘を家族として向かい入れるシーンで終わります。

傷付いた子供たちを受け入れることにライーサ(ノオミ・パレス)も協力的です。

二人に両親を返すことはできない、と謝罪するレオ(トム・ハーディ)は新しい家族の形を手に入れたのでした。

THE END

 

「チャイルド44 森に消えた子供たち」見所ポイント!

映像もストーリーも暗いお話です。

旧ソ連、スターリン時代の恐怖政治の影で続く連続殺人事件・・・画面は暗いし躊躇なく突然人は撃たれるし、心臓がヒヤッとするシーンも少なくありませんが、子供が犠牲になる話だからか、そこまでグロテスクな表現がなく見易かったです。

 
ただ、それ故かイマイチ物語にスピード感や迫力が足りなかったような印象も受けました。

こういったサイコ的殺人事件をモチーフにするには、犯人役のパディ・コンシダインさんのインパクトが弱い・・・!

将軍役のゲイリー・オールドマンや少佐のヴァンサン・カッセルの前ではどうしても存在が霞み、派手さに欠けるラストだったな、という感は拭えません。

ただし、当時のソ連に満ちていたのだろう閉塞感はこちらも息苦しくなるほど丁寧に描かれていたと思います。

 
【羊たちの沈黙】のような知的さや残虐性を期待してみると肩すかしを喰らいますが、ソ連という国の歴史の一端を知るにはとっかかりになる作品でした。

テキストのコピーはできません。