映画「プロフェシー」は、リチャード・ギア主演、マーク・ペリントン監督の2002年の映画です。
この映画「プロフェシー」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころを紹介します。
「あれを見た?」という謎の言葉を残して事故死した妻、死の真相を描く「プロフェシー」をお楽しみください。
これで「プロフェシー」のすべてがわかります。
「プロフェシー」あらすじ
ジョン・クライン(リチャード・ギア)はワシントン・ポストの敏腕記者。
ある日、車を運転していた妻メアリーが自動車事故を起こします。
病院で目を覚ましたメアリーはジョンに「あれ見た?」と脅え、そして間もなくこの世を去りました。
2年後、ある晩ジョンは、仕事でワシントンDCからリッチモンドへ向かうはずが、気が付くと600キロも離れたウェスト・バージニア州ポイントプレザントに。
この見知らぬ町で数々の不可解な事件に会うジョン。
しだいにその事と妻の死に繋がりがあることがわかり・・・
「プロフェシー」ネタバレ
ワシントン・ポストに勤める敏腕記者のジョン・クライン(リチャード・ギア)。
クリスマス・イブの夜、妻のメアリー(デブラ・メッシング)と一緒に、家の内見に出かけます。
そこでその家を購入することに決めたジョンとメアリーは、大きな家を持つという夢を叶えることができたと上機嫌で帰宅することに。
しかし、その帰宅途中にメアリーがハンドル操作を誤り事故を起こしてしまうのです。
ジョンは軽傷で済みましたが、メアリーは窓に頭部を強く打ちつけ重症を負ってしまいます。
その時の検査で腫瘍が見つかったメアリー。
それを取り除く手術を受けます。
しかし、珍しい病気で、腫瘍は全部取り切らず投薬をしながら様子を見ることに。
メアリーは、事故の直後ジョンに「あなたは何も見なかった?」と言い酷く怯えた様子を見せます。
病室でも、見えない何かに怯えるメアリー。
それからしばらくして、メアリーは治療が上手く効かずこの世を去ってしまうのでした。
病室でメアリーの持ち物を整理していたジョンに看護師が「彼女はいつも天使の絵を描いていた。」と話します。
ジョンはメアリーが絵を描いていたノートを見つけ、ページをめくると、後半になるにつれ天使の形をした絵は悪魔のような絵になっていたのです。
それから2年。
ジョンは出張でワシントンからバージニア州のリッチモンドへ車で出発します。
深夜2時ごろ、運転している車が急に止まってしまい、電話を借りようと近くの民家を訪ねたジョン。
すると、突然その家主から銃を突き付けられてしまうのです。
通報を受けて地元の保安官コニー・ミルズ(ローラ・リニー)が駆けつけます。
その家の主ゴードン・スモールウッド(ウィル・パットン)は、コニーに事情を聞かれ、ここ3日ほど夜中になるとジョンが家を訪ねてきたと話します。
今日こそは捕まえようと、銃を構えたのだと言うのです。
ジョンはコニーに自分の身分を証明するものを提示し、町のモーテルまで送ってもらいます。
モーテルに着いたジョンは、ワシントンから600キロも離れたポイントプレンザントという町までやって来てしまった事を初めて知るのでした。
翌日、車を修理に出しますがどこにも異常がないと言われます。
そして、奇妙なことに、ワシントンからポイントプレザントまでは6時間以上はかかるのにジョンは家を出てから1時間でこの町に着いているのです。
しかも、ジョンはその間の記憶がありませんでした。
町でゴードンに会ったジョンは「昨日のことをお詫びしたくて。昨夜の誤解を…」と話しかけます。
そして「ここ数日家のドアをノックしていたのは本当に私でしたか?」とゴードンに訊ねると、ゴードンは「コニーから聞いた。あんたはシロらしいな。それ以上追及する気はない。俺は嘘もつかないし、まともだ。訴えるというなら…。」とゴードンが話し始め、ジョンは自分の身に起きていることをゴードンに話します。
「実を言うと、知らないうちにこの町に来ていた。ワシントンから600キロもある距離を1時間半で。それであなたの家の前に着いた。でもその間の記憶がない。」そう言うと、ゴードンは呆れたように「おかしいのはどっちだ。」と言って去って行ってしまうのでした。
その晩、ジョンはゴードンの家を見張る事に。
すると、そこへコニーがやって来ます。
ジョンがここにいるのではと思いやって来たのだと言うのです。
深夜2時半、結局ゴードンの家には誰もやって来ませんでした。
その時、ジョンはコニーからこの町で最近奇妙な事件が起きていると聞きます。
この何か月か、大勢の住民が奇妙なものを見たのだと話すコニー。
その人物たちはみな信頼できる人達で、善良な市民ばかり。
しかし、その奇妙なものを説明するのは難しいのだとコニーは話します。
コニーから通報記録を見せてもらったジョン。
そこには“奇妙な音”“奇妙な電話”“奇妙な光”“不気味な赤い目”そういった証言が多く記録されていたのです。
そして、住民が描いた絵を見せてもらったジョンは、ハッとした顔をします。
その絵はメアリーが亡くなる前に描いていた絵と同じだったのです。
コニーと共に、通報をした住民に話を聞きに行くジョン。
ある人は250メートルもの大きな物体で、不気味な赤い目をしたその物体は空を飛んで行ったと話し、ある人は2か月前から電話の受話器から強烈な信号音とキーキーとした音、そして外国語で何といっているか分からないが早口で話す男の声もしたと話して聞かせるのです。
翌日、買物をしていたジョンはゴードンから昨晩起きた奇妙な出来事を打ち明けられます。
酷い頭痛で起き、浴室に薬を飲みに行くと何気なく覗いた鏡の中に恐ろしいものが映っていたと言うゴードン。
「上手く説明できないがあれは断じて俺じゃない。そして排水溝の奥から気味の悪い唸り声が聞こえてきたんだ。その声は“恐れる事はない”“99人が死ぬ”デンバー9“その声はこれを1時間繰り返し、そしてやんだ。」そうジョンに話して聞かせるのです。
そしてゴードンはその声が話す内容をメモに書いていましたが、朝になるとそのメモにはメアリーが描いたのと同じ絵が描かれていました。
ゴードンにはその絵を描いた記憶が無いのです。
店を出たジョンはゴードンの耳から血が出ていることに気付きます。
メアリーが奇妙な体験をしてから腫瘍が見つかったので、ゴードンにも診察を勧めたジョン。
しかし、病院では何の異常も見られないと診断されます。
病院の帰り、ゴードン夫婦とレストランに寄ったジョン。
テレビで、デンバー発のドメイン航空9便が墜落して99人が亡くなったというニュースが流れます。
ゴードンが聞いた声が話した数字と一致するのです。
そして、その翌日ゴードンから声の主に会ったと聞かされるジョン。
昨晩、セメントプラントの化学工場を通った時にものすごい光ともに人間の形をした何かが近づいてきて「恐れる事はない、私の名はインドリッド・コールド。赤道直下のある場所で300人が死ぬだろう。待っていろ、私は戻ってくる。いずれまた会おう。」そう話したと言うのです。
その日の朝刊にはエクアドルで地震が起き300人が犠牲になったと書かれていました。
コニーとそれらの奇妙な現象を検証していると、ゴードンから電話がかかってきます。
インドリッド・コールドがすぐ横にいると言うのです。
コニーをゴードンの家に向かわせ、ジョンはインドリッドと会話をします。
インドリッドはジョンの家族の話や生まれた家、そして今現在の事まで言い当てるのです。
「君に会いたい。」というジョンに「もう会っている。不安そうにしていたな。今はおびえている。」と言うインドリッド。
そして電話は強烈な音を出して通話を終了させたのです。
ゴードンの家に駆け付けたコニーでしたが、ゴードンはずっと寝ていてジョンに電話はしていないと言います。
インドリッドとの会話を録音していたジョンは、そのテープを研究所で解析してもらうことに。
すると、インドリッドの声は人間の声ではなく、あえて言うなら電気だと言われるのです。
ジョンは研究者のアレキサンダー・リーク(アラン・ベイツ)博士に直接話を聞くためシカゴへと向かいます。
シカゴでリーク博士と会ったジョンが、メアリーやゴードンが描いた絵を博士に見せると、博士は顔色を変え「知らない方がいい。」と言って立ち去ろうとしました。
ジョンは半ば強引にリーク博士からこの絵の正体を聞くことに。
リーク博士は、その絵の物体を“モスマン”と呼び、古代歴史から存在するものだと言います。
チェルノブイリ原爆事故の時にも沢山の人が目撃し、ガルベストンのハリケーン前にも見られたと言い、「実際に存在するか否か、物的証拠は何1つない。合理的説明は不可能なんだ。」とジョンに説明をするのです。
帰り際、リーク博士は「ポイントプレザントで何か恐ろしいことが起きる。戻らない方がいい。」とジョンに忠告します。
しかしジョン「私は何かに導かれてあの町に着いた。」そう言ってリーク博士の言葉を無視してポイントプレザントへ戻るのです。
町へ戻ったジョンはコニーと合流します。
そこで、ゴードン夫婦が離婚した事、ゴードンが仕事を辞めた事を知るのです。
ゴードンを探しに出たジョンは橋に佇むゴードンを発見します。
ゴードンは「俺はあいつを待っている。最近あの声を聞いた時、俺は突然理解した何もかも。これは現実なんだ。」と話しますが、ジョンは何も答えられずホテルへと戻るのです。
それから何となく寝付けないまま朝を迎えたジョン。
メアリーの幻を見てハッとするといきなり部屋の電話が鳴ります。
それは頼んだ覚えのないモーニングコールでした。
それからすぐにゴードンから電話がかかってきます。
要領を得ないことを話すゴードンに懸命に声を掛けていると、その声は次第に低くなり、「恐れることはない、いずれ会おう。」と言って通話が切れてしまったのです。
その時、ジョンの脳裏にゴードンが森に入っていく映像が浮かび、すぐにゴードンの家を訪ねることに。
ゴードンの家の奥にある森に向かってみると、そこには既に冷たくなったゴードンがいたのです。
遺体を調べた結果、ゴードンが亡くなってから約8時間が経っているという事でした。
それからジョンの身の回りで奇妙な事が起き始めます。
更に、亡くなったはずのメアリーが警察署に来たとコニーから聞かされるのです。
それからは、奇妙な現象とメアリーの幻に悩まされるジョン。
居てもたってもいられなくなったジョンは、再びリーク博士を訪ねます。
リーク博士は、「ある日あの声が聞こえ始めた。知的な存在による予言だと確信した。私はその予言からあるビル爆破を知ってそれを防ごうとしたが誰も信じなかった。そして大勢が死んだ。私は調べられ逮捕されそうになった。妻からは離婚を切り出され子供は口をきかなくなった。」そうジョンに話して聞かせるのです。
リーク博士は、あのメッセージを信じた事ですべて失ったのだと言い、あの言葉を信じれは誤解して自滅するのだとジョンに忠告します。
それからホテルに戻ったジョンは、今まで調べた資料を全て捨てこの奇妙な事件を調べるのはやめようと決心するのです。
しかし、翌朝会社の上司から電話がかかって来て、バージニア州のマッカラム知事がポイントプレザントの化学工場を視察するから、空港まで迎えに行って知事と会うよう指示されます。
その時テープに録音していたモスマンの声が聞こえ、オハイオ川で大参事が起きると警告するのです。
コニーにそのことを伝えますが、コニーは自分の人生を予言で決めるなんて嫌だと言って出勤してしまいます。
空港に向かったジョンは知事にも化学工場で起る爆破の話をしますが、当然信じてもらえず、知事は化学工場の視察へと向かってしまうのです。
空港のバーにいたジョンは、テレビで流れるニュースから知事が無事に視察を終えた事を知ります。
その時、“メアリーが家に電話 金曜正午”というメッセージを受け取り、まだ何かが起こると感じたジョンは家に帰ることを決めるのでした。
そしてメッセージにあった金曜日。
正午少し前にコニーから電話がかかってきます。
コニーは飛行機を予約したから一緒にクリスマス・イブを過ごそうと言うのです。
ジョンはその誘いを断りますが、コニーから「あの声が何といっても飛行機は落ちるし地震も起きるわ。あなたが愛する人だっていつかは死ぬ。どうすることも出来ないの。メッセージは嘘よ。」そう言われ泣き崩れます。
コニーは「悼むのはここでもできるわ。1人で悲しむより楽よ。1人でいてはダメ。」と言ってジョンを優しく慰めるのです。
コニーとの電話を切った直後電話が鳴りますが、悩んだ挙句ジョンは電話線を切り電話を取らない事を選択します。
それでもなり続ける電話を無視して家を後にするのでした。
「プロフェシー」ラスト最後の結末
コニーとの約束の6時に間に合うよう車を運転するジョン。
しかし、シルバー橋の手前にある信号が故障して大渋滞を起こしていたのです。
コニーもこの渋滞にはまっていました。
ジョンはふと何かを察して辺りを見回します。
見回した先にあるのは化学工場、そして今渋滞がおきているのがオハイオ川。
モスマンの予言がこれから起こるのではないかと感じるのです。
ジョンは直に渋滞中の車にいる人たちにここから離れるよう声を掛けます。
その時、橋からキィキィときしむ音が聞こえ橋を支えているワイヤーが切れてしまうのです。
それからは瞬く間に橋は崩壊していきます。
橋の様子がおかしいことに気付いたコニーも懸命に声掛けをしますが、パトカーに戻って応援を要請している最中車ごと川に転落してしまうのです。
その瞬間を見ていたジョンは川へ飛び込みどうにかコニーを救出することに成功します。
この事故で36人ものひとたちが犠牲になりました。
その数字に驚くコニー。
コニーは以前、水の底に沈み死にそうになる夢を見ていて、その時“目覚めろ37番”という声がして目が覚めたとジョンに話していました。
ジョンが駆けつけなかったら37人目の被害者になっていたかもしれなかったのです。
二人は静かに肩を寄せ合い安堵するのでした。
その後の調べで、シルバー橋崩壊の原因は特定されませんでしたが、モスマンの目撃報告が各地でされる中、ポイントプレザントからは姿を消したのです。
THE END
「プロフェシー」見どころ
実際にあった出来事が基になって作られた映画ですが、何とも言えない気味悪さが後を引くストーリーでした。
ホラーのような恐怖とはまた違った怖さがあります。
リチャー・ギア演じるジョンが、モスマンのメッセージに執着し少しずつおかしくなっていく過程はハラハラの連続です。
ただ、モスマンとジョンの接点があるようなセリフがあったのに、結局分からないまま終わってしまったのは残念でした。
もう一度見たら、もしかしたら見方が変わるのかもしれませんが…。
最後の橋が崩壊するシーンはかなりの迫力です。
それまでは、静かにストーリーが進むので、最後の最後にある事故のシーンがかなりの見せ場になっています。