映画「オオカミの誘惑」は、カン・ドンウォン主演、キム・テギュン監督の2004年の韓国映画です。
この映画「オオカミの誘惑」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
ふたりの青年とひとりの少女の三角関係の行方を描いた「オオカミの誘惑」をお楽しみください。
原作は18歳の少女が書いた小説です。
■ スタッフ
監督: キム・テギュン
製作: チャ・スンジェ、ノ・ジョンユン
製作総指揮:チェ・ワン
脚本: キム・テギュン
撮影: ジン・ヨンファン
音楽: イ・フンソク■ 主要キャスト
チョン・テソン:カン・ドンウォン
パン・ヘウォン:チョ・ハンソン
チョン・ハンギョン:イ・チョンア
チョ・ダルム:チョン・タヘ
ユ・ウォン:イ・チョニ
ユ・ジェヒ:ソン・チェミン
イ・ボジョン:イ・ジヒ
「オオカミの誘惑」あらすじ
田舎で父と暮らしていたハンギョン(イ・チョンア)は、父を亡くしたことをきっかけに再婚した母を頼って4年前まで暮らしていたソウルに引っ越してきます。
不安そうに都会の街に降り立った野暮ったい田舎娘のハンギョン(イ・チョンア)の目の前で突然始まる抗争。
それは敵対する高校同士の争いなのでした。
トップを張るのはそれぞれテソン(カン・ドンウォン)とハンギョン(イ・チョンア)のイケメン2人。
何かと衝突しあう二人ですが、ハンギョン(イ・チョンア)がヘウォン(チョ・ハンソン)の高校に編入したことから、三人の関係性に変化が生まれます。
甘く切ない三角関係…さえない女の子が、チョイ悪モテモテ男子高校生二人の間で揺れる恋物語です。
「オオカミの誘惑」ネタバレ
ハンギョン(イ・チョンア)の加わった新しい家庭には、離婚の際母に引き取られていた妹がいます。
口が悪くてちょっとやんちゃな妹ですが、お姉ちゃんの事が大好きで、また一緒に暮らせるようになった事が嬉しくて仕方がない様子。
ソウルに住んでいたころからの片思い相手に、告白も出来ずにフラれたハンギョン(イ・チョンア)を慰める為、妹は俄然張り切ります。
『もっといい男を紹介してあげる。』
そう言って妹がセッティングした相手こそ、ハンギョン(イ・チョンア)がソウルに着いたその日に抗争を繰り広げていたヘウォン(チョ・ハンソン)だったのです。
3人が待ち合わせ場所で顔を揃えた時、雨の中警察ともめている高校生たちの姿がありました。
何事か、と眺めていたハンギョン(イ・チョンア)でしたが、突然誰かが彼女の傘に飛び込んできます。
彼の名はテソン(カン・ドンウォン)。ヘウォン(チョ・ハンソン)のライバルです。
サラリとハンギョン(イ・チョンア)の傘に入る事で、上手く騒動から逃げ出したテソン(カン・ドンウォン)は、彼女を見るなり表情を変えます。
懸命に『僕の事を覚えてない?』と聞くテソン(カン・ドンウォン)は、なかなか思い出さないハンギョン(イ・チョンア)に焦れたように、彼女の事を『姉さん』とまで親しげに呼びますが、そんな彼の姿をナンパだと勘違いしたヘウォン(チョ・ハンソン)は、彼女の肩を抱き『俺の彼女だ』と言い放つのでした。
後日、学校で昼休み中のハンギョン(イ・チョンア)を、ピザ片手にテソン(カン・ドンウォン)が訪ねてきます。
ライバル校とはいえ彼のファンは多く、特別扱いのハンギョン(イ・チョンア)に向かって羨望と嫉妬のブーイングが起こりますが、それを聞いたテソン(カン・ドンウォン)は激怒。
ハンギョン(イ・チョンア)に向けていた優しい表情は一転、鬼の形相で怒鳴り散らすのでした。
そこへ、テソン(カン・ドンウォン)が来ていると知ったヘウォン(チョ・ハンソン)が血相を変えて飛び込んできます。
多勢に無勢、圧倒的な数の差で窮地に陥ったかに思えたテソン(カン・ドンウォン)ですが、しかし彼はハンギョン(イ・チョンア)によって救われます。
『大勢で一人を相手にするのは駄目だ』とヘウォン(チョ・ハンソン)の前に立ちふさがったハンギョン(イ・チョンア)。
その姿に、味方をして貰ったテソン(カン・ドンウォン)は喜び、叱られてしまったヘウォン(チョ・ハンソン)は凹むのでした。
その隙に、テソン(カン・ドンウォン)は教室の窓から飛び降りて、涼しい顔で学校を後にします。
その後も何かとハンギョン(イ・チョンア)に会いに来るテソン(カン・ドンウォン)。
彼の事を思いだせないながらも、慕ってくれるテソン(カン・ドンウォン)が可愛くて、お姉さんとして付き合いを続けるハンギョン(イ・チョンア)でしたが、そんな彼女の純粋さにヘウォン(チョ・ハンソン)は本気で惚れてしまったのでした。
その頃テソン(カン・ドンウォン)の祖母が亡くなってしまいます。
両親のいないテソン(カン・ドンウォン)はたった一人になってしまいました。
ショックのあまりハンギョン(イ・チョンア)からの連絡にも出ようとしないテソン(カン・ドンウォン)。
そんな彼を心配していたハンギョン(イ・チョンア)はヘウォン(チョ・ハンソン)と街にいた時、やくざに絡まれているテソン(カン・ドンウォン)の姿を発見します。
自暴自棄になっているテソン(カン・ドンウォン)を逃がし、ハンギョン(イ・チョンア)に彼を連れて行くようにと指示するヘウォン(チョ・ハンソン)。
テソン(カン・ドンウォン)の家まで彼を送り届けたハンギョン(イ・チョンア)は、彼を寝かせおかゆを作りに台所に立ちます。
その隙にそっと写真立てをしまったテソン(カン・ドンウォン)は、彼女から声を掛けられても寝たふりを通し反応を返さないのでした。
この夜のあと。
ハンギョン(イ・チョンア)はヘウォン(チョ・ハンソン)と付き合い始めます。
テソン(カン・ドンウォン)は良い顔をしませんが、それでもハンギョン(イ・チョンア)とは仲が良く、彼氏になってもヘウォン(チョ・ハンソン)はヤキモキ…。
そんなある日、再びテソン(カン・ドンウォン)と連絡が取れなくなってしまいます。
心配になったハンギョン(イ・チョンア)は、以前彼を贈った時の要領で勝手に家に上がり込みますが、そこで見つけた1枚の写真…。
そこには父と、幼い頃の自分、そして自分より少し年下の男の子とおばあさんが写っていました。
離婚は、父に他の女性がいたことが理由でした。
幼かった頃、父に連れられて遊びに行った先で出会った男の子、彼こそがテソン(カン・ドンウォン)であり、ハンギョン(イ・チョンア)の異母弟だったのです。
事実を知りすぐさまテソン(カン・ドンウォン)に『会いたい』と電話をするハンギョン(イ・チョンア)。
ところが彼女の元に向かうテソン(カン・ドンウォン)が、運転するバイクで事故を起こしてしまいます。
幸いにも軽傷で済んだ彼を見舞ったのはハンギョン(イ・チョンア)だけでなく、彼女の新しい家族である妹と弟まで…
初めこそギクシャクとしたものの、兄弟に囲まれ嬉しくてたまらないテソン(カン・ドンウォン)の顔は、幸せに満ち溢れているのでした。
しかしこの幸せに不安の影が忍び寄ります。
事故を起こしたことで検査を受けたテソン(カン・ドンウォン)が心臓疾患を抱えていることが分かったのです。
すぐにでも手術しなくてはならない状況だと説明されるも、やっと見つけた自分の居場所から離れる事が怖くて誰にも相談できないテソン(カン・ドンウォン)。
しかし一人になってしまった彼を心配してオーストラリアに住んでいる祖母と叔母が訪韓してきます。
オーストラリアで一緒に暮らそう、そう言ってくれる祖母の申し出ですが、テソン(カン・ドンウォン)は『僕はここで姉さんと暮らすんだ』と納得しないのでした。
テソン(カン・ドンウォン)が弟だと分かって以来、ハンギョン(イ・チョンア)は毎日彼の家に通ってご飯を作ってあげています。
そこにはもちろんヘウォン(チョ・ハンソン)も一緒。
「オオカミの誘惑」最後のラスト結末
ハンギョン(イ・チョンア)と過ごせる時間を心から楽しむテソン(カン・ドンウォン)ですが、帰る2人がキスをしているのを見てしまいます。
思わず神や父を恨んでしまうテソン(カン・ドンウォン)。
どんなに愛していても彼女は血の繋がった姉…
抱えてしまった想いに辛くなってしまった彼はついに、もう会いたくない、とハンギョン(イ・チョンア)に言ってしまうのでした。
失意のテソン(カン・ドンウォン)は、街であの時のやくざに再会してしまいます。
その知らせを受けたヘウォン(チョ・ハンソン)が駆け付けた事で、2人は力を合わせてやくざを撃退し、今までになく打ち解けた二人。
心の内を語り合ったあと、テソン(カン・ドンウォン)は『自分は旅に出るからその間姉さんを大切にしてほしい』とヘウォン(チョ・ハンソン)に伝えます。
こうして、病気の事は誰にも告げずに姿を消す決意を固めたテソン(カン・ドンウォン)が旅立つ日。
『後で恨まれても嫌だから』と理由付けしたヘウォン(チョ・ハンソン)はハンギョン(イ・チョンア)に彼がいなくなることを告げます。
ヘウォン(チョ・ハンソン)のバイクで送られている間も、誤解によりテソン(カン・ドンウォン)を傷付けてしまった事に後悔でいっぱいのハンギョン(イ・チョンア)。
しかしそんな彼女の目の前で、無情にも彼を乗せた飛行機は飛び立ってしまうのでした。
その後高校を卒業したハンギョン(イ・チョンア)は、テソン(カン・ドンウォン)からの動画をパソコンで楽しそうに見ています。
以前よりも髪を短くしたテソン(カン・ドンウォン)は動画の中で、盲目の少女を友達だよと紹介しながら楽しそうに笑っています。
ある日、ハンギョン(イ・チョンア)の家の前に、見覚えのある女の子が立っていました。
テソン(カン・ドンウォン)の動画に映っていたあの子です。
招き入れたハンギョン(イ・チョンア)の部屋で、壁に沢山貼られたテソン(カン・ドンウォン)からの葉書を見詰めながら女の子は言います。
『テソンは亡くなった』と…。
この目はテソン(カン・ドンウォン)のおかげであり、手術直前『僕が死んでも姉さんには絶対知らせないでくれ』と頼み込んでいった彼の代わりに自分が葉書を書いていたことを告白するのです。
突然の事実に泣き崩れるハンギョン(イ・チョンア)。
彼女は幼い頃のテソン(カン・ドンウォン)と初めて会った海へと行きます。
一緒に来た女の子も『自分の目を通してテソンもきっとこの海を見ている』と言うのでした。
THE END
「オオカミの誘惑」見所ポイント!
冴えない女の子がイケメンから言い寄られる!というのは、漫画や小説は勿論、日本の映画やドラマでもよくある題材ですが、ただしその場合、さえない女の子は磨けば光るダイアモンドの原石でした的なトリックが隠されており、結果的には美男美女カップル成立のハッピーエンドが多いですよね。
そう言った意味において今作のイ・チョンアさんは素朴すぎます!!
小顔の可愛らしい顔立ちの女の子ではあるんですが、最初から最後までそこまでの変化が無く、途中メイクに挑戦するも全く似合ってないという残念ぶり…。
ワイルド系イケメンと美形二人に言い寄られるには何らかの要素がありそうなものですが、純粋で優しい、というだけでは説得材料が弱く…魅力が掴めずに、テソンが彼女に惹かれたのは幼き頃の憧れがあるからだ、と納得できても、ヘウォンは彼女の何が好きなのか…
もしかしてテソンへのライバル心だけで好きだと錯覚してるんじゃない???なんてことまで思ってしまいました。
見方を変えれば新しい、ともいえるかもしれませんが、作り込まなくても魅力的に映る男優2人よりも、もう少しヒロインに尺を使ってほしかったな、というのが正直なところです。
人気の小説を映像化した作品という事で、ティーン世代の女の子にとっては目の保養が沢山詰まっている作品だと思います。
作中ではライバルを演じたチョ・ハンソンとカン・ドンウォンは、実生活でも親しくなり今作のプロモーション時には仲のいい姿が随所に見られました。
喧嘩のシーンも出てきますが、生々しい痛みを伴うような撮り方はされていませんので、イケメンを愛でるアイドル映画としては秀作だと思います。
少女漫画がそのまま映像化され、花美男とも称されるカン・ドンウォンの格好良い姿があちこちで見られ、エンドロールでも可愛いシーンが流れますので、最後の最後までご覧になる事をおススメします。
かっこいい!じゃなく可愛いカン・ドンウォンが見られる映画「彼女を信じないでください」もおすすめです。