映画「6才のボクが、大人になるまで。」は、エラー・コルトレーン主演、リチャード・リンクレイター監督の2014年の映画です。
この映画「6才のボクが、大人になるまで。」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころを紹介します。
12年間、ひとつの家族の成長を見守り続けた感動のドラマ「6才のボクが、大人になるまで。」をお楽しみください。
「6才のボクが、大人になるまで。」キャスト・スタッフ
■ スタッフ
監督: リチャード・リンクレイター
脚本: リチャード・リンクレイター
制作: リチャード・リンクレイター 他
音楽: ランドール・ポスター
撮影: リー・ダニエル 他■ 主要キャスト
メイソン・エヴァンス・ジュニア: エラー・コルトレーン
オリヴィア・エヴァンス: パトリシア・アークエット
サマンサ・エヴァンス: ローレライ・リンクレイター
メイソン・エヴァンス・シニア: イーサン・ホーク
シェーナ: ゾーイ・グラハム
ジミー: チャーリー・セクストン
キャロル: バーバラ・チザム
アビー: キャシディ・ジョンソン
メイソンの上司: リチャード・ロビショー
「6才のボクが、大人になるまで。」あらすじ
ひとつの家族を主人公(エラー・コルトレーン)の目線で12年間追い続けたドキュメンタリー風の映画です。
登場人物の成長や関係、考えの変化が描かれています。
両親が離婚している6才のメイソンJr.、姉サマンサ、母親オリヴィアの家族の記録です。
「6才のボクが、大人になるまで。」ネタバレ
6才のメイソン・エヴァンス・ジュニア(エラー・コルトレーン)は母親のオリヴィア(パトリシア・アークエット)と姉のサマンサ(ローレライ・リンクレイター)と3人でテキサスの田舎町で暮らしています。
両親は離婚していて、離れて暮らす父親メイソン・エヴァンス・シニア(イーサン・ホーク)はアラスカに住んでいて1年半会っていません。
オリヴィアには恋人がいましたが、中々上手くいかずに別れてしまいます。
そのことをきっかけに、将来の事を見据え大学で心理学を学ぶため、実家があるヒューストンへ移り住む決心をします。
メイソンとサマンサは友達と別れるのが辛く、引っ越しに反対しますがオリヴィアに説得され、嫌々ですが引っ越しに納得するのでした。
オリヴィアが大学に通う時間は、祖母の家で過ごすメイソンとサマンサ。
そこへ離れて暮らす父親が帰ってきます。
久しぶりの再会に喜ぶメイソンとサマンサは、また父親と母親と一緒に家族全員で暮らしたいと願います。
しかし、会えば喧嘩が絶えない両親を見てがっかりと肩を落とすのでした。
しばらくして、オリヴィアが大学の教授ビル・ウェルブロック(マルコ・ペレッラ)との再婚を決めます。
ビルにも娘と息子がいて、子連れ同士の結婚です。
子供たちは年齢が近い事もあり、自然と仲良くなり新しい家族は問題なく暮らし始めます。
しかし、ビルの厳しいしつけに次第に反発するようになるメイソン。
少し伸ばしていた髪を坊主にされてしまう事もありました。
ある日、メイソンたちが家に帰るとガレージからオリヴィアの泣き声が聞こえ、心配した子供たちが駆け寄ると、オリヴィアは自分の泣いている姿を見せないよう、子供たちに早く家に入りなさいと話します。
その横には大声で怒鳴るビルもいました。
ビルはアルコール依存症だったのです。
結婚当初には分からなかった依存症でしたが、日が経つにつれその症状は酷くなっていきました。
子供たちにも被害が出るようになり、家族はビルに怯えて暮らすようになるのです。
オリヴィアはビルと別れ、友人の協力を得て家から出る決心をします。
しかし、連れて出られたのはメイソンとサマンサだけ。
サマンサはビルの連れ子2人を何故連れてこないのかとオリヴィアを責めますが、「法的保護者じゃないから、勝手に連れ出すと誘拐になってしまうの。」と悔しい気持ちを話すオリヴィア。
オリヴィアが責任を終えるのは実の子供であるメイソンとサマンサだけ。
それでも連れ子の母親や児童保護施設に連絡し、自分が出来る事を尽くしたオリヴィアでしたが、罪悪感でいっぱいになってしまうのです。
それから数年、新しい生活にもなれたメイソンたち。
父親のメイソン・シニアとの面会も続いていて、オリヴィアとは出来ないような恋愛の話や、悩みなどを相談できるその時間を楽しみに過ごすのです。
メイソンは父親と2人で訪れたキャンプで、好きな子の事を相談しアドバイスをもらいます。
男同士の話はメイソンにとって、とても楽しく貴重な時間でした。
中学生になり思春期を迎えたメイソン。
姉のサマンサは絶賛反抗期中で、いつもオリヴィアと言い合いをする毎日。
オリヴィアは大学の講師として教壇に立っています。
ある日、オリヴィアが務める大学の仲間や生徒を招いてホームパーティが開かれます。
そこにいた男性と打ち解けあうオリヴィア。
メイソンやサマンサも大人との交流に刺激を受けるのでした。
15才になったメイソン。
父親のメイソン・シニアは再婚し子供も生まれました。
オリヴィアはホームパーティで意気投合したジム(ブラッド・ホーキンス)との付き合いが続いていて同居をはじめ、また環境が変わるメイソンたち。
15才の誕生日をサマンサ、そして父親のメイソン・シニアの新しい家族と過ごすメイソン。
メイソンは、父親の新しい妻アニーの実家に向かう車の中で、子供の時にメイソンが16才になったらくれるといった車を父親が売ってしまったと聞いてひどく落ち込みます。
自分だけが昔の約束を楽しみにしているようで寂しかったのです。
それでも、父親からは自分で編集をしたビートルズのアルバムCDとスーツ、アニーの母親からは聖書、アニーの父親からは代々続く散弾銃を譲り受け、誕生日パーティを楽しく過ごすのでした。
16才になり高校生となったメイソンは写真へとのめり込んでいきます。
授業そっちのけで暗室にこもるほど。
教師からは、「君の作る画像はとても素晴らしい。持って生まれた才能だと思う。だけどそれだけでは食べていけない。才能ある学生は大勢いたが、プロとして成功する人は少ない。君に今必要なのは自制心と責任感、そして労働意欲だ。」と言われ、課題をせずに暗室にこもっていることを注意されてしまいます。
ジムと性格の合わないメイソンは家で肩身の狭い思いをしていました。
メイソンがパーティで遅く帰った日も、酔っぱらいながら家の外でメイソンを待ち構え絡むのです。
そんなジムにメイソンはうんざりするのでした。
ジムと別れたオリヴィアは金欠に嘆き家の色々なものを売って節約生活をする日々。
高校2年になったメイソンはバイトにも励みシーナという彼女も出来ました。
サマンサは大学に入学し家を離れ寮で生活をはじめています。
サマンサと同じ大学を目指すメイソンは彼女のシーナとサマンサのところへ泊まりで遊びに出かけます。
サマンサにも彼氏が出来て、大学生活を楽しんでいる様子。
オリヴィアにはシーナとは別のところに泊まると言って出てきましたが、サマンサの寮の部屋を借りて二人で夜を過ごします。
サマンサのルームメイトが帰ってきてしまい気まずい思いもするのですが…。
「6才のボクが、大人になるまで。」ラスト最後の結末
高校卒業を間近に控えたメイソン。
写真のコンクールで銀賞を受賞します。
しかし、彼女のシーナには大学生の彼氏が出来て、メイソンはフラれてしまうのです。
メイソンが高校卒業を迎えた日、家では皆が集まってパーティが開かれます。
父親とその家族、そしてオリヴィアたちの友人も集まっています。
照れくさく感じるメイソンでしたが、皆からの祝いの言葉を受け幸せな時間を過ごします。
その夜、父親メイソン・シニアと父親の友人であるジミーのライブを見に行ったメイソンは、シーナにフラれたことを話し、励ましてもらいます。
男同士の話をしてまた少し大人になるメイソン。
オリヴィアは家を売る決心をし、アパートに引っ越すことを決めます。
荷物の整理を手伝わされるメイソンとサマンサはまたオリヴィアに振り回されるのでした。
メイソンが家を出る日、荷造りをしているとオリヴィアが「人生最悪の日」と言って急に泣き出してしまいます。
息子の旅立ちを喜んでいましたが、やはり寂しさは隠せませんでした。
メイソンは少しの荷物を車の荷台に乗せ新地へと旅立ちます。
寮のルームメイトのダルトンとも打ち解け、ダルトンの女友達バーブそしてそのルームメイトのニコールと一緒にハイキングへと誘われるのです。
そこは幼い頃にいったことのあるビッグベンド。
そこでニコールと意気投合したメイソンは、壮大な景色を眺めながらニコールと静かに語り合うのでした。
THE END
「6才のボクが、大人になるまで。」見どころ
アカデミー賞では助演女優賞をオリヴィア役のパトリシア・アークエットが受賞し、多くの映画賞を受賞した作品です。
メイソン・ジュニアが6才から18歳になるまでの過程を撮り続けた作品で、劇中で成長していくメイソンとサマンサを見ているとドキュメンタリーを見ているような気分になるのです。
全てのキャラクターを同一人物で撮り続けているので、劇中の時間が12年も経っていても違和感が無く、ストーリーにはまり込んでしまいます。
12年の長い時間を軸に考えられたストーリーは、大きな事件が起きたりすることはありませんが、日常の流れがとてもリアルに描かれていて、それが同一人物で演じているからこそ説得力があるのだろうと感じさせられる作品です。
個人的には、テレビの画面にドラゴンボールのアニメが映し出されていたり、ハリーポターが寝る前の読み聞かせの絵本だったり、身近に感じられる物が使われているのがツボでした!