映画「東京タワー」は、黒木瞳さん主演、2005年の日本映画です。
原作は江國香織による恋愛小説で、源孝志監督が映像化した映画です。
そんな、映画「東京タワー」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。
■ スタッフ
監督: 源孝志
製作総指揮: 平井文宏
製作: 奥田誠治
脚本: 源孝志、中園ミホ
撮影: 袴一喜
音楽: 溝口肇■ 主要キャスト
浅野詩史:黒木瞳
小島透:岡田准一
大原耕二:松本潤
川野喜美子:寺島しのぶ
川野:宮迫博之
吉田:平山あや
小島陽子:余貴美子
浅野:岸谷五朗
「東京タワー」あらすじ
夫(岸谷五郎)は売れっ子のCMプランナー、自身はセレクトショップを経営し事業も私生活も満ち足りていた浅野詩史(黒木瞳)の前に表れたのは、友人(余喜美子)に連れられて店にやってきたその息子小島透(岡田准一)。
これが二人の秘密の恋の始まりでした。
世間の穢れから遠ざかるようにして、綺麗な音楽や文学に囲まれた暮らしの中、ただひたすら詩史(黒木瞳)からの連絡を待つ透(岡田准一)。
そんな彼の恋愛を聞いて興味本位で人妻に手を出したのは透(岡田准一)の友人である大原耕二(松本潤)でした。
耕二(松本潤)はバイト先で出会った人妻、川野喜美子(寺島しのぶ)と不倫の仲になります。
しかし、あくまで遊びの延長上だった耕二に反し、支配的な夫(宮迫博之)とその母との暮らしに息苦しさを覚えていた喜美子は、急速な勢いで若い恋人にのめり込んでゆくのです。
『恋はするものじゃなくて落ちるもの』そう呟き、自分こそが詩史にとっての運命の相手であると信じて疑わない透と、高校時代も同級生(平山あや)の母に手を出して過程を崩壊させた過去を持つ耕二。
不倫とはいえ、相反する恋愛観を持つ二人の恋の結末は・・・?
「東京タワー」ネタバレ、最後のラスト結末は?
耕二(松本潤)は、喜美子(寺島しのぶ)との関係を続けながらも、かつて家庭を壊してしまった同級生(平山あや)が意味深に近付いてくることも、強く拒絶できないまま苛立った日々を送っていました。
そんな耕二を更に苛立たせるように常軌を逸した行動を見せる喜美子(寺島しのぶ)。
喧嘩別れしてしまった二人でしたが、最後には喜美子(寺島しのぶ)のフラメンコの発表会に耕二が花束を持って現れます。
結局その花束を直接渡すことはなく会場を後にして車で去る耕二でしたが、追ってきた喜美子(寺島しのぶ)によって追突され二人は再会を果たすのです。
あっけにとられ怒った耕二(松本潤)でしたが、悪びれる様子のない喜美子(寺島しのぶ)の顔を見ると、ついつられて笑ってしまうのでした。
一方、詩史(黒木瞳)からの連絡を待ち続けて一日が終わる透(岡田准一)は、積もり積もった想いを爆発させるように、彼女が新しくオープンさせる店のパーティーへと姿を現します。
彼の姿をみて動揺する詩史(黒木瞳)、薄々感じていた疑惑を確信に変えた浅野(岸谷五郎)は透(岡田准一)を外へと連れ出しました。
プールへと場所を変え話をする二人。
大人の男としての余裕を見せようとする浅野(岸谷五郎)でしたが、感情のままにぶつかってくる透(岡田准一)に理性を抑えきれなくなり、プールの高跳び台から彼を突き落としてしまいます。
ずぶ濡れになりながら、自分には力も経済力も何もない、あるのはただ彼女への想いだけだということに気付く透(岡田准一)…
その頃パーティー会場では招かれていた透(岡田准一)の母親(余喜美子)が、詩史(黒木瞳)を罵り二人の仲を引き裂くように透(岡田准一)をパリへと留学させるのでした。
こうして離れてしまった二人。
詩史(黒木瞳)の過ちを許し、穏やかな生活を取り戻そうとする浅野(岸谷五郎)と一緒にいれば、この先も何不自由ない暮らしを送れることは分かっていました。
しかしそれでも…詩史(黒木瞳)の心はパリの透(岡田准一)へと走り出し、美しい街パリでの再会を果たす二人を最後にこの物語は終わります。
このラストシーンをハッピーエンドと取るか、それとも新たな受難の道と捉えるかはご覧になった方の心象次第ではありますね。
個人的には、耕二(松本潤)のドロドロとした不倫と、綺麗なおとぎ話のような透(岡田准一)の不倫、両極端な二つの話を絡めながら物語を進ませることで、不倫を殊更に肯定も否定もしていない終わり方が素敵だなと思いました。
「東京タワー」見所ポイント!
この作品の大きな魅力は、妙齢の女性たちの不倫相手がいずれも若く美しい大学生だった、という点ではないでしょうか?
イケメンや男前といった形容詞ではなく、美形や麗しいといった言葉がふさわしい雰囲気の儚げな美青年岡田准一さんと、今以上にギラギラとした若いエネルギーを抑え込めず、野獣オーラムンムンの松本潤さん。
以前、同じくジャニーズタレントで俳優としても活躍される二宮和也さんが『ジャニーズは俳優としてもキラキラ要素を求められる』とおっしゃっていましたが、東京タワーのお二人はそりゃもうキラキラ輝いて、こんな青年と恋に落ちるなんて、というこちら側の期待感を否応なく高めてくれます。
特に岡田さん、役名の通り透明感のある美しい容姿に穏やかな声、劇中口々に『綺麗だ』『美しい』と評される人物像に遜色ありません。
そんな綺麗な綺麗な主人公が、ヒロインの夫と対峙するプールでのシーンは、その美しさと同居する脆さをうまく表現しているな、と感じました。
今でこそ、格闘家も顔負けの素早い動きでアクション俳優としての活躍が目覚ましい岡田さんですが、『10年前のあのころに戻ってくれ』というような願いが今でも届くことがあるそうです。
本当に、あの頃の彼は完璧なまでに美しかった…しかし、それでいて所謂アイドル映画になっていないのは、原作・脚本がしっかりしている事、描いているのがありがちな青春ではなく不倫をテーマにしたインモラルなものであるからでしょう。
デビューから10年はアイドルとしてのキラキラを保つ努力をしよう、と取り組まれていた岡田さんの、ちょうど節目となる2005年の彼を観るだけでも損がないです。
また、この共演の数年前には親子役でドラマ共演されていた黒木さんと岡田さんの役者の振り幅的にも見どころが多い作品だと思いますよ。
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