映画「オーバードライヴ」はドウェイン・ジョンソン主演、リック・ローマン・ウォー監督の2013年公開の作品です。
この映画「オーバードライヴ」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末と見どころについて紹介します。
息子の冤罪を晴らすために麻薬犯罪組織に潜入する父親を描く「オーバードライヴ」をお楽しみください。
「オーバードライヴ」あらすじ
運送会社を経営しているジョン・マシューズ(ドウェイン・ジョンソン)は一度結婚に失敗し妻子と別れましたが、現在は新しい家庭を築き新しい妻アナリサ(ナディーン・ヴェラスケス)との間に一人娘がいます。
平穏な暮らしをしていたジョンの元に、別れた妻ジェイソン・コリンズ(メリーナ・カナカレデス)から息子のジェイソン(ラフィ・ガヴロン)が麻薬密売の容疑で逮捕されたと連絡が入るのです。
警察からは、ジェイソンが麻薬を自宅で受け取り、既に逮捕されている友人とその麻薬を販売しようとしていたと聞かされます。
実際、ジェイソンは麻薬の密売には全く関係なく、友人に保管を頼まれただけでしたが、警察には信じてもらえません。
弁護士から減刑をしてもらうために司法取引をするべきだと言われますがジェイソンは友人を裏切る事も出来ないし、密売に関係していないため密告できるような人物を知らず裁判を受けることに。
しかし、その友人は麻薬の保管を頼んだだけのジェイソンを密売人に仕立て上げ、司法取引で減刑されていたのです。
ジョンはジェイソンを救うためどうしたらよいのか考えた末、運び屋に成りすまし麻薬取引の現場に潜入しようと計画します。
密売人らしい人物にクスリが欲しいと話しかけたジョンでしたが、怪しいと思われその人物たちにボコボコに殴られてしまいます。
銃を向けられ絶体絶命のピンチのその時、巡回中のパトカーがやって来て事なきを得たのです。
その翌日、連邦検事局の検事ジョアン・キーガン(スーザン・サラドン)からは無茶な行動を叱責されますが、それでも諦めないジョン。
ジョアンは、このまま密売人を捜してその人物を密告するにはコカインなら少なくても500グラム所持していないと難しいと言われてしまいます。
その話を聞いたジョンは、自分の経営する会社で犯罪歴のある人間も雇っているから密売と繋がる者もいるかもしれないとジョアンに言いますが、社長であるジョンに素直に話す従業員はいないと言われてしまうのでした。
諦めないジョンは従業員の犯罪歴を調べ、その中に麻薬の密売で逮捕された経験があるダニエル・ジェームズ(ジョン・バーンサル)という従業員を見つけます。
さっそくダニエルに報酬を渡すから売人を紹介して欲しいと頼むジョンでしたが、ダニエルは「今は真面目に働いているし家族を守らなければならない。次に捕まれば終身刑になるだろう。この話は聞かなかったことにさせて欲しい」そう言ってジョンからの頼みを断るのです。
しかしその帰り、息子が近所のギャングたちとつるんでいる所を目撃します。
ギャングには息子に近づかないよう、息子にもギャングたちと関わらないよう話しますが、息子のために今よりももっと治安のよい場所に引っ越したいと考え、ジョンの話を受けることに。
そして・・・
「オーバードライヴ」ネタバレ
ダニエルは昔の仲間、マリーク(アイケル・K・ウィリアムズ)を紹介します。
ジョンは銃を向けるマリークにヒヤヒヤしながらも、会社の資金繰りが上手くいっていないため、クスリの運び屋としてマリークたちと手を組みたいと話すのです。
500キロのクスリをトラックに乗せて安全に運べて、バレたときのリスクは運転手が追うと話すジョンにマリークは、運転はジョンが、そしてダニエルも同伴するよう条件を出します。
マリークとの会話を録音していたジョンはそれをジョアンに聞かせることに。
DEA(麻薬取締局)のクーパー捜査官(バリー・ペッパー)からマリークが大物だと聞いたジョアンはマリークを逮捕することが出来たらジェイソンを懲役一年に減刑すると約束するのです。
ジョンはダニエルと共にGPS装置と盗聴器を忍ばせ取引現場まで向かいます。
取引相手と面会しクスリを運び終わった時、突然襲撃に遭うジョンたち。
銃撃戦が繰り広げられる中、どうにかそこを抜け出したジョンとダニエルは人目に付く高速道路を使って逃走を図るのです。
その後取引現場では組織のボスであるエル・トポ(ベンジャミン・ブラット)が襲撃者を全滅させ、土に埋めながらマリークに「運転手は度胸も判断力もある。これからも使う。」そう言ってジョンを運び屋として認めると電話していました。
会社の倉庫に戻った後、マリークからクスリをジョンの車に積んで持ってこいと連絡を受けたダニエル。
それを聞いたジョンはトイレに行くから荷台にクスリを積み替えててくれと言って一旦席を外します。
ジョンのこの行動を不審に思ったダニエルは戻ったジョンに銃を向け誰と連絡を取っていたのかと詰め寄るのです。
ジョンは妻に連絡していたと話しますが、ダニエルには信じられません。
すぐにでもジョンを撃ちそうなダニエルをどうにかなだめて、会社の電話から妻に電話した方が、自分が会社にいる証拠になるから携帯を使わなかったと話すジョン。
銃を降ろしたダニエルは「こんなことになったのはアンタのせいだ!」そう言って自分が巻き込まれたことの鬱憤をジョンに向けるのでした。
クスリを積み終えて会社から出発するジョンの車の後をつけるクーパー捜査官たち。
ダニエルは敏感になっているため、後ろにずっとついてくる車が気になっています。
そんなダニエルの心情を察したかのように、クーパー捜査官は運転する捜査官に少し速度を落として離れるよう指示するのです。
取引現場に到着したジョンとダニエル。
その現場はクーパー捜査官によって用意された狙撃犯がマリークに銃の照準を合わせています。
ジョンはクスリを引き渡し、報酬を受け取る事に成功しますがマリークから「大口の取引が出来る人物がお前と話したいと言っている。また連絡する。」と言われるのです。
ジョンは計画通りクーパー捜査官らがマリークを狙撃すると思っていましたが、何も起きません。
クーパー捜査官はマリークが言った「大口の取引相手」を捕まえるため、マリークらを泳がせることにしたのです。
帰宅が遅くなったジョンを心配して待っていたアナリサは、もしかしてジェイソンに関係があるのかとジョンを問い詰めます。
ジョンは正直に、麻薬密売組織の逮捕に協力したらジェイソンの刑が軽くなる約束をしたことをアナリサに話すことに。
アナリサはジェイソンの為に自ら危険な事に足を踏み入れるジョンに「あなたの家族はここにもいるのよ。あなたの命が危険になるのにこんなことをするなんて。」と責められてしまうのでした。
翌日、約束が違うとジョアンとクーパーの元へ向かったジョン。
大声で喚くジョンに、ジョアンとクーパーは大物の逮捕がかかっているから次の取引が終わるまで我慢して欲しいと協力を仰ぎます。
ジョンは呆れてその場を後にするのです。
シルヴィーからの連絡を受けてジェイソンが収容されている刑務所までやって来たジョン。
しかし、その後をダニエルが尾行していました。
ジェイソンは暴行を受け入院が決まり、退院するまで面会が出来ないとシルヴィーは泣きながらジョンに報告し、自分の育て方が間違っていたのだと自身を責めるのです。
シルヴィーを慰め外に出たジョンは、そこで待ち構えていたダニエルから誰の面会かと聞かれ、息子だと答えます。
協力すれば息子の刑が軽くなるのだと。
それを聞いたダニエルは、マリークの後ろにいるのは麻薬組織で、警察と取引した事が知れたらジョンやジョンの家族だけでなく自分の家族も危険な目に遭うのだとジョンを激しく責めます。
そして、「ジョン、あんたはもう終わりだ。」そう言ってその場を後にするのです。
家族を心配して家に戻ったダニエルは、報酬金を見つけた妻から「またこんなことやってるの?もうしないって言ったじゃない!」そう責められます。
ダニエルはどうにか妻をなだめ、危険だから息子を連れて実家に帰っててくれと頼むのです。
ダニエルに言われた事が気になり家に戻ったジョンでしたが、そこには既にマリークが居ました。
マリークらが勝手に上がり込んできたと怯えるアナリサに、娘を連れて姉の家に行ってくれと伝え、マリークらに事情を聞こうとするジョン。
マリークは、もっと稼ぎたいだろう、と言ってジョンをエルの元へ連れて行くのです。
エルは、ジョンの妻と娘の名前を口にすると彼女たちは可愛い、そう言ってジョンに圧をかけ取引の話を始めます。
今度の取引はジョン一人でメキシコに荷物を運べというものでした。
報酬は25万ドルと高額。
「成功が続き、我々に忠誠を尽くせば報酬は上がりお前の未来は明るいだろう。」そう言ってエルは去っていきます。
自宅に戻ったジョンは直ぐにアナリサに連絡を入れ無事であることを確認すると、危険なことに巻きこんしまった事に涙するのです。
ジョンは、妻と娘の名前が知られていたことに腹を立てジョアンの元に怒鳴り込みます。
ジョアンらが言うには誰かが政府のデーターベースを調べてアナリサと娘の名前を知ったが、ジェイソンは別れた妻の苗字になっている為、ジョンの息子だと言う事はバレていないと話すのです。
エル・トポという男と会ったとジョンが話すとジョアンとクーパーはあからさまにそれまでの様子を変えます。
麻薬組織のボスであるエル・トポを逮捕することが出来れば組織自体を崩せると言うジョアンは次の取引内容を聞いて現金を運ぶのだろうと推測し、この取引を成功させればエルを逮捕する絶好のチャンスだと言うのです。
クーパーは一旦ジョンに席を外させジョアンに「マリークだけで十分だろう。エル・トポは気まぐれで素人のジョンだけに任せるなんて危険すぎる。国境を越えたらジョンは二度と戻ってこれなくなる。」そう警告します。
それでもジョアンは組織の中核を潰すには絶対にこの取引を成功させなければならないと意見を曲げません。
呆れるクーパーをよそに、ジョアンにこれで最後だからと取引を続行させようとするジョアン。
ジョンはジェイソンを即釈放してくれるなら話に乗ろうと条件を出しジョアンはそれを約束します。
駐車場でジョンを待ち受けていたクーパーは「組織がお前を選んだ理由が分かるか?危ない橋を渡るのは身内じゃなく部外者からスカウトするんだ。代わりならいくらでもいるからな。お前が運ぶのはかなりヤバい荷物だ。使い捨てにならないよう気をつけろ。」そう忠告するのです。
その足で向かったのは退院したジェイソンの元。
ジョンの前に現れたジェイソンは痣と傷で酷い有様でしたが、ジョンの新しい家族が元気に暮らしているかと尋ねるジェイソンに、ジョンは「簡単に逃げ出そうとせず、友達を裏切りもしないその姿勢、お前を尊敬している。」そう声を掛けるのでした。
ダニエエウの元に向かったジョン。
今回の事を誰にも話さないでいてくれたことを感謝するジョンに「もし今回の事がマリークにバレたら俺までスパイだと思われるんだ。俺だけじゃなく俺の家族まで巻き添えになる。」そう責めるのです。
ジョンはダニエルを巻き込んでしまった事を謝罪し、警察にも組織にも自分の運命をゆだねるつもりはないのだと話します。
取引の日。
ジョンは組織から取引場所の知らせが入りGPS装置がついたトラックに乗り現場へと向かいます。
しかし、その途中でトラックを乗り換えるジョン。
クーパーらは信号がとまった事に疑問を抱き、その場所まで向かうとジョンが乗っていたトラックは置き去りのままでした。
警察の追跡を撒いたジョンはダニエルに連絡を入れます。
ダニエルはエルの携帯番号をマリークから入手するためマリークのアジトを張っていました。
ジョンとダニエルは再び手を組んだのです。
指定された場所に着き用意されていた大量の現金をトラックに積むと、まずは国境近くにあるエル・パソに向かえと指示されるジョン。
ジョンの走らせるトラックの後ろにはエルの手下が乗って車が監視の為何台も続きます。
その頃、マリークのアジトを見張っていたダニエルは、マリークの手下達がアジトから離れるのを確認してこっそりとアジトへと侵入することに成功しアジト内を襲撃するのです。
ダニエルの放った銃弾は手下たちに見事命中し、本命のマリークの腹部にも命中させます。
虫の息になったマリークにエルの携帯番号を教えろと言うとマリークは取引に使う携帯電話をダニエルに渡すのでした。
ダニエルからエルの携帯番号を入手したジョンはクーパーにそれを伝え、国境手前ですべて終わらせると話します。
しかし、エル側も警察に潜入させていたスパイからジョンの息子ジェイソンが服役していると言うことがバレ、ジョンが警察側のスパイだと知られてしまうのです。
連絡を受けた手下らはジョンから金を奪う返すため激しい銃撃で攻めてきます。
クーパーからジェイソンの事がエル側にバレてしまった事を聞かされたジョンはトラックに積んであったショットガンで応戦することに。
トラックを幅寄せし追ってくる車をなぎ倒しながらどうにか撃ち返していたジョンでしたが足を撃たれてしまいます。
「オーバードライヴ」最後のラストの結末は?
クーパーからはジェイソンを独房に移して警護していると報告が入り、次の出口で応援が待機しているからそこで降りるよう指示されるジョン。
一方、エルの家を突き止めたクーパーらは家に突入しますが、そこには誰もおらず逃げられたと思ったその時、息子を車に乗せて出かけていたエルを目撃し追跡します。
すぐに警察車両に包囲されたエルは、息子を危険な目に遭わせないよう大人しく警察に従うのでした。
エルの手下らはタイヤをパンクさせトラックを止めようとしますが、ジョンもトラックを車に追突させて応戦します。
サイドミラーでクラッシュさせた車が爆発するのを確認しどうにか次の出口まで向かおうとしたジョンでしたが、タイヤがパンクしたトラックは制御不能になり横転してしまうのです。
横転したトラックの窓にはこちら向かって走って来る人影が。
ショットガンを構え、弾を装填しようとしますが、横転の衝撃で中々装填することが出来ません。
しかし、その人影は応援に来ていた捜査官でした。
マリークを倒したダニエルは無事家族との再会を果たすとクーパーの元へ。
クーパーから証人保護プログラムを受けるよう言われますが、それを断るダニエル。
クーパーはダニエルにエルの逮捕に協力した保証金だと10万ドルを渡されますが、それはジョンのものだと断ります。
しかし、クーパーはジョンから退職金だと預かったと言いそれをダニエルに持たせるのでした。
翌朝、約束通り釈放されたジェイソン。
ジョンはきつくジェイソンを抱きしめ平穏な暮らしへと戻るのでした。
THE END
「オーバードライヴ」見どころ
実話を基にした作品ということもあって、心情が上手く描かれている映画でした。
ドウェイン・ジョンソンと言えばド派手なアクションシーンが思い浮かびますが、親子や家族の絆を描いたこういうストーリーも素晴らしい演技でしたね。
2015年にも巨大震災に巻き込まれてた娘を探す父親を演じた「カリフォルニア・ダウン」という作品があります。

もちろん、激しいカーチェイス、銃撃シーンなどアクションシーンもありますが、今までの作品に比べると、強靭な肉体を使って激しいアクション、というのは少なかったです。
ジョンと運命を共にすることになってしまったダニエルとのやり取りも何だかリアルで、全体的にぐっと惹きこまれるようなストーリーになっています。
休憩なしでシリアスな雰囲気が続きずっと緊張感があるため、見終わった後はどっと疲れてしまいました・・・
完全無欠の強さの、ドウェイン・ジョンソンが描かれる「ワイルドスピード」シリーズはもちろんですが、

個人的には、弱さや苦悩が見られるドウェイン・ジョンソンが描かれる今作が主演作品の中で一番好きな映画でした!
みんなの感想