映画「ナイト・チェイサー」は、ジュリアン・セリ監督の2015年のフランス映画です。
この映画「ナイト・チェイサー」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
タクシードライバーに追いつめられる「ナイト・チェイサー」をお楽しみください。
■ スタッフ
監督: ジュリアン・セリ
製作: ラファエル・コーエン 、パスカル・シド、ポール・ミニョ
脚本: シリル・フェルマン、ジュリアン・セリ、パスカル・シド
撮影: ジャック・バラール
音楽: アレックス・コルテ■ 主要キャスト
クリス:ジョナサン・ハワード
リュック:ジョナサン・ドマルジェ
リュディヴィーヌ:ファニー・ヴァレット
運転手:ジェス・リオーダン
「ナイト・チェイサー」あらすじ
パリで久しぶりの再会を喜ぶリュックとクリス。
ある日、パーティーで深夜まで飲み明かした2人は、タクシー料金を踏み倒して逃げます。
安心したのもつかの間、またそのタクシーが現れるのです。
執拗に二人を追うタクシー運転手・・・
しだいに二人は、この運転手がタダモノではない事を悟ります。
逃げる二人。
どこまでも追ってくる顔を見せない運転手。
運転手の目的は?
一体この結末は?・・・
「ナイト・チェイサー」ネタバレ
再会したふたりでしたが、リュックは危ない仕事を、クリスは真面目な暮らしをしていました。
そして、クリスがこの町から離れていた間に、クリスの彼女だったリュディヴィーヌは、リュックと付き合うようになっていました。
やるせないクリス・・・
ある日、パーティーの後で酔っていたリュックが、調子に乗ってタクシー料金を踏み倒して逃げてしいます。
一緒に乗っていたクリスもしかたなく・・・
一旦は逃げきったかと思いますが、突然そのタクシーが現れます。
ふたりの逃げる先々に、忽然と現れるタクシー。
ふたりは次第に気味の悪さを感じ始めます。
そんな時に、パトカーが現れ、ふたりは警官に尋問されます。
この警官は悪徳警官でリュックとも顔見知りです。
リュックはその警官からお金を巻き上げられてしまいます。
そしてそのお金を仲間の警官と分けるのでした。
その一部始終を見ているタクシー運転手。
警官がいなくなったところで、ふたたびチェイスが始ります。
地下駐車場に逃げ込んだところで、ついに運転手がタクシーから降りてきます。
帽子をかぶり、黒いダウンベストをを着た男。
屈強な体つきの尋常ではないオーラを放つ男でした。
なんとか逃げ延び、リュックの関係するギャング団のアジトへ・・・
しかし、そこにもあの運転手が現れるのです。
ギャング団が総出で運転手を倒そうとしますが、すべて返り討ち。
再び二人の逃亡が始ります。
もう敵わないと悟ったふたりは警察に電話をします。
警察を待つ間にも追ってくる運転手。
ついにハシゴを登るクリスの足を運転手に捕まれます。
絶対絶命かと思われましたが、なぜか運転手はクリスの顔を見て、掴んだ足を離すのでした。
そしてパトカーが来ます。
来たのはリュックからお金を奪った、あの悪徳警官です。
そこに現れた運転手は、容赦なく警官達を倒しました。
ただひとりだけ、警官を見逃します。
その警官は、リュックから奪ったお金を受けとらなかった警官でした。
ギャング団を全滅させ、警官も躊躇なく殺す運転手・・・
次元を超えた狂暴な強さに、二人はこの町から離れる事を考えます。
そんな中、二人はある昔の事件を思い出します。
ふたりで酔ったあげくホームレスとトラブルになり、そのホームレスは死んでしまったのです。
誰も知らないはずなのに・・・
クリスはその件と運転手が関係があると考えます。
これはもう一度向き合わなきゃいけない。とクリスは思うのでした。
そんな時、リュディヴィーヌから電話がかかってきます。
何者かに拉致された。助けてと・・・
運転手の仕業に違いない。と確信するふたりですが、リュックはそれでも逃げる事を選択します。
クリスはリュディヴィーヌを助けに行くことを選びました。
拉致現場で再会できたクリスとリュディヴィーヌ。
しかし、運転手のタクシーが待ち受けていました。
逃げるふたり。
圧倒的な力の差にやられそうになった時に、リュックが助けに入ります。
しかし、運転手にかないません。
万事休すと思われましたが、殺されません。
運転手はタクシーのドアを開けて、乗れと指示します。
「俺が行く」とリュックが乗り込みます。
クリスが止めようとした時に、運転手がクリスの耳元で何かを囁きます。
するとクリスが止めるのをやめてしまうのです。
そしてリュディヴィーヌに「彼は行かないといけない」と語り、リュディヴィーヌを制します。
リュックだけを乗せたタクシーは、去っていきます。
見送るクリスとリュディヴィーヌ。
リュックは理由がわからないまま死を覚悟します。
町を走り抜けていくタクシー。
運転手は道端にタクシーを停めて、リュックの首を絞めたのでした・・・
「ナイト・チェイサー」最後のラスト結末
リュックが目覚めると薄暗い牢屋の中でした。
しかも素っ裸です。
食事は与えられるものの、監禁状態で運転手の目的はさっぱりわかりません。
ある時牢屋に手帳が入れられます。
そこにはある昔の人物の栄光と罪、孤独、そして悟りの物語が書かれていました。
その人物の思想は現代でも受け継がれ、悪を征する人物として活動していると。
この運転手もまた、悪事を働いていた人間でした。
が、先代?のタクシー運転手に拉致されて・・・自分もまた悪を裁く運転手になったのです。
恐怖と孤独しかなかったリュックでしたが、自分の使命を理解すると、牢屋の中で体を鍛え始めます。
そしてついに牢屋から出されるのです。
タクシーで夜の町を走る二人。
ある場所でタクシーを停めます。
そこはならず者が暴れている所でした。
運転手は、タクシーから降り、帽子と黒のベストをリュックに渡します。
そして歩いて去っていきました。
帽子とベストを着たリュックが、ならず者の方へ向かうところでTHE ENDです。
「ナイト・チェイサー」見所ポイント!
単なるサイコキラーに追い詰められる話と思いきや、まさかの急展開。
タクシー運転手は正義の味方だったというなんともビックリのオチでした。
サイコサスペンスを期待していた人には、がっかりの結末だったかもしれません。
しかも、主役だと思っていた性格の良いクリスが、じつはメインじゃなく不良のリュックが主役だったとは・・・
どうも運転手が捕まえたクリスの足を離したり、不正なお金を受け取らなかった警官だけ見逃したりとサイコ的には不自然な所がありました。
もっと言えば、クリスやリュック、リュディヴィーヌなんか簡単に始末できちゃったハズなのです。
このあたりが伏線だったのかなと思います。
しかし、一番知りたいのは、運転手がリュックを連れて行く時に、クリスの耳元で呟いた言葉です。
一体何と言ったのだろう?
あの一言でクリスが全てを悟れるような言葉とは?
これが最大の謎です^^
そしてエンドロールの途中で出てくる、ハイウェイを埋め尽くすほどの数の黒のタクシー。
あれは運転手のような悪を裁く者が、実はたくさんいるんだよ。という意味なんだろうな。
とにかくサイコ映画が突然、闇のヒーロー映画になってしまったのには、ぶっ飛びました。