映画「マイ・インターン」は、ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ主演、ナンシー・マイヤーズ監督の2015年のアメリカ映画です。
この映画「マイ・インターン」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
若くして成功を掴んだ女社長と新人の70歳の男性が・・・「マイ・インターン」をお楽しみください。
「マイ・インターン」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: ナンシー・マイヤーズ
製作: ナンシー・マイヤーズ、スザンヌ・ファーウェル
製作総指揮:セリア・コスタス
脚本: ナンシー・マイヤーズ
撮影: スティーヴン・ゴールドブラット
音楽: セオドア・シャピロ■ 主要キャスト
ベン・ウィテカー:ロバート・デ・ニーロ
ジュールズ・オースティン:アン・ハサウェイ
フィオナ:レネ・ルッソ
マット:アンダーズ・ホーム
ペイジ:ジョジョ・クシュナー
キャメロン:アンドリュー・ラネルズ
ジェイソン – :アダム・ディヴァイン
デイビス:ザック・パールマン
ルイス:ジェイソン・オーリー
ベッキー:クリスティーナ・シェラー
「マイ・インターン」あらすじ
自宅のキッチンで始めた事業が大当たりし、今や社員数も増え毎日大忙しの生活を送るジュールズ(アン・ハサウェイ)。
彼女はその忙しさを見かねた腹心・キャメロン(アンドリュー・ラネルズ)からの助言を受けて高齢インターンを雇い入れることになりました。
そこへ応募してきたのはベン・ウィテカー(ロバート・デ・ニーロ)。
全く乗り気でなかったジュールズ(アン・ハサウェイ)ですが、この出会いは人生をより良い物に変えるための運命でした。
年齢も性別も全く違う二人の友情は、会社を、結婚生活をどのようにして変えていくのでしょうか?
「マイ・インターン」ネタバレ
妻を亡くして三年、隠居生活を送るベン(ロバート・デ・ニーロ)は、太極拳など毎日をダラダラ過ごさないよう何かしら予定を入れて動くアグレッシブな高齢者。
そんな彼は、たまたま見掛けた張り紙で知った65歳以上を募集条件にした高齢インターンに応募しようと思い立ちます。
彼が応募したのはファッションサイトの会社です。
無事面接までこぎつけたベン(ロバート・デ・ニーロ)は、人材発掘担当者から始まった何人もの社員との面接を重ね、ついに採用される事が決まりました。
高齢インターンを雇い入れる事は社会貢献の一環としてのボランティアみたいなものでしたが、すっかり忘れていたジュールズ(アン・ハサウェイ)。
母親とうまくいっていない彼女にとって、老人というのはあまり近くにいて欲しくない存在なのです。
しかし決まった雇用は仕方ありません。
明日からの六週間、インターン期間としてベン(ロバート・デーニーロ)を始めとする何人かの高齢者が社内に在籍する事になりました。
この会社は一年半前にジュールズ(アン・ハサウェイ)が起業し、当初25人だった事業が200人を超える規模にまで成長した勢いのある企業です。
ワンフロアの社内で、ジュールズ(アン・ハサウェイ)は社長であるにも関わらず、社内を自転車で移動しながら細かく目を配り精力的に仕事をこなしています。
ファッションサイトの会社ですから、当然社員も若者が多く、パソコン必須の最新IT機器を並べる同僚たちの中、ベン(ロバート・デ・ニーロ)が出してきたのは昔から使っている愛用のアナログ文具たちです。
そんな彼の配属先はジュールズ(アン・ハサウェイ)。
つまり社長直属の部下となったのでした。
こうしてやっとベン(ロバート・デ・ニーロ)はジュールズ(アン・ハサウェイ)に会える事になります。
入社面接では遠くから忙しく駆け回る彼女を見たことはあっても、言葉を交わす事は無かったのです。
しかし彼はジュールズ(アン・ハサウェイ)から思いもよらぬ言葉をかけられてしまいました。
実は任せる仕事がないの・・・と。
結局出された指示は、用事が出来たらメールする、というもの。
面談はわずか二分。
それでもベン(ロバート・デ・ニーロ)は穏やかな表情のまま、指示を待ちます、と返すのでした。
それから毎日、机に向かって座り続けているベン(ロバート・デ・ニーロ)。
待ち時間もパソコンの勉強に余念がないベン(ロバート・デ・ニーロ)ですが、彼は定時になっても、まだボスが残っているから、と帰宅せずに待機しているのでした。
そんな彼についにメールが!
ベン、ヘルプ、と書かれたその短いメールは、上着のシミを落として欲しい、という些細なものでしたが、その要求に応えるべく向かった会議室でベン(ロバート・デ・ニーロ)は、彼女がキャメロン(アンドリュー・ラネルズ)の前で目を真っ赤に染めているところに出くわしてしまいます。
どんどん成長を続ける業績に会社が追いついていないため、外部からCEOを招いてはどうか?という投資家達からの言葉に涙するジュールズ(アン・ハサウェイ)。
自分ではダメなのか?と泣き笑いで聞く彼女にキャメロン(アンドリュー・ラネルズ)は、そうではなく常に仕事で手いっぱいの君の負担を減らすためだ、と諭すのです。
ベン(ロバート・デ・ニーロ)が入室したのはまさにそんなタイミングだったのでした。
CEOの候補者リストを手元に、一人涙するジュールズ(アン・ハサウェイ)を、ベン(ロバート・デ・ニーロ)は見つめているのでした。
翌朝、ジュールズ(アン・ハサウェイ)がつい後回しにしていたカバンや洋服の山が綺麗に消えていました。
ベン(ロバート・デ・ニーロ)が朝七時にやってきて片付けたのです。
今週一番嬉しい、と喜ぶジュールズ(アン・ハサウェイ)。
ベン(ロバート・デ・ニーロ)は常に彼女の身の回りに気を配るようになっていました。
ジュールズ(アン・ハサウェイ)には可愛い娘と、主夫として家を切り盛りしてくれる優しい夫・マット(アンダーズ・ホーム)がいます。
家庭内に冷たい空気が流れているわけではありませんが、しかし仕事に邁進する妻と、家事育児に奔走したまには自分の時間も欲しいと思っている夫の会話は、どこか噛み合っていません。
そんな彼女を翌朝迎えに来たのもベン(ロバート・デ・ニーロ)でした。
彼は前日、飲酒して運転しようとしていた運転手に変わり彼女を送り届けたあと、今日もまた連絡の取れなくなった運転手の代わりを頼まれたのです。
本来であれば車で待機するはずが、迎えに押したインターホンで出できたマット(アンダーズ・ホーム)から家の中へと誘われてしまったベン(ロバート・デ・ニーロ)。
キッチンにいる彼に一瞬たじろいだジュールズ(アン・ハサウェイ)は、出勤途中のスマホからキャメロン(アンドリュー・ラネルズ)に、彼をほかへ移動させて、とメールするのでした。
今夜もベン(ロバート・デ・ニーロ)はジュールズ(アン・ハサウェイ)の仕事が終わるまで待っています。
すると人のいなくなった社内で彼女がベン(ロバート・デ・ニーロ)に話しかけてきました。
一人で摂る食事は嫌いなの、そう言いながらピザを膳めてくる彼女と初めてゆっくりと語り合います。
この会社が入る前のこの場所を知ってる・・・そういうベン(ロバート・デ・ニーロ)は、ここが前会社だったころ40年も勤めていたのです。
思いがけない事実に歓声を上げるジュールズ(アン・ハサウェイ)は、大人の男性と大人の会話は久しぶり、と言って切ない表情を浮かべるのでした。
この日もまた帰りの運転はベン(ロバート・デ・ニーロ)が引き受けました。
後部座席でいびきをかいて爆睡しているジュールズ(アン・ハサウェイ)。
車で眠ったことがないのに驚きだわ。
そう言って車から降りた彼女は自宅を見上げて言います。
ここは幸せの象徴なの、と。
二人は心通わせた今日の最後に、sayonara、と言い合って別れたのでした。
翌朝、気持ちよく笑顔で自宅を出たジュールズ(アン・ハサウェイ)は、迎えがベン(ロバート・デ・ニーロ)じゃないことに顔を曇らせます。
運転もままならないような老婆のインターンによる恐怖のドライブで叫び声をあげながらキャメロン(アンドリュー・ラネルズ)に苦情を言う彼女ですが、彼を移動させたのはジュールス(アン・ハサウェイ)本人なのです。
大急ぎでベン(ロバート・デ・ニーロ)のもとに向かった彼女は、買い出しに来ていた彼に素直に謝ります。
前夜の事を、立ち入りすぎてしまったかと、ときにする彼に謝り倒し、またそばに帰ってきて欲しいと頼むのでした。
こうして彼は社長直属、そのすぐそばに控えるため、デスクも移動します。
様々な事をベン(ロバート・デ・ニーロ)に指示し、笑顔で去っていくジュールズ(アン・ハサウェイ)を見送ると、秘書のベッキー(クリスティーナ・シェラー)が泣き出してしまいました。
9ヶ月も働く自分には何も任せてもらえないのに・・・
そう言って泣く彼女にベン(ロバート・デ・ニーロ)は、試しに手伝わせて欲しい、君の負担が減るよ、とうまく彼女のプライドを傷つけずに宥めるのでした。
ジュールズ(アン・ハサウェイ)はすっかりベン(ロバート・デ・ニーロ)の事を頼りにしています。
運転手を続けているベン(ロバート・デ・ニーロ)もまた、朝食をジュールズ(アン・ハサウェイ)の家で取ることが習慣になりました。
その頃、迷いつつもCEOを迎えることを本気で考え始めたジュールズ(アン・ハサウェイ)は、候補者の一人に会うためにサンフランシスコまで出張に向かうことを決めました。
出張前日の朝。
迎えに行くとマット(アンダーズ・ホーム)は風邪をひいており、娘のペイジが泣いていました。
今日は友達の誕生日会なのに行けなくなってしまった、と泣くペイジはベン(ロバート・デ・ニーロ)に一緒に行って欲しいと頼みます。
彼女の願いを叶えてあげたベン(ロバート・デ・ニーロ)。
しかしその帰り、彼は見てはいけないものを見てしまったのです。
風邪をひいているはずのマット(アンダーズ・ホーム)が軽快に自宅を出ると、迎えに来ていた女性の車に乗り込みキスしている姿を・・・。
渋い表情のベン(ロバート・デ・ニーロ)は、娘の様子を気にしたジュールズ(アン・ハサウェイ)からの、順調?というメールに、OK、と返す事しか出来ないのでした。
車を走らせ遠回りして帰宅したベン(ロバート・デ・ニーロ)は、眠ってしまったペイジを抱き上げ自宅へと運び込みます。
何食わぬ顔で迎えるマット(アンダーズ・ホーム)。
当たり障り無い会話を交わしながら、CEOを雇うことについての意見を求めてくるマット(アンダーズ・ホーム)は、夫婦のすれ違いを改善するためにもCEOを雇って欲しいと思っているようです。
そんな彼に、CEOを雇えば解決する問題?と核心を突くベン(ロバート・デ・ニーロ)。
彼は、とにかく彼女には幸せになって欲しい、とじっとマット(アンダーズ・ホーム)の目を見つめながら言うのでした。
翌日、サンフランシスコへ向かうジュールズ(アン・ハサウェイ)とベン(ロバート・デ・ニーロ)。
その夜、宿泊していたホテルでのトラブルにより表に出された二人は、就寝前のくつろいだ姿でしたが、ジュールズ(アン・ハサウェイ)はなんの衒いもなくベン(ロバート・デ・ニーロ)を自室へと呼んだのです。
ともにベッドに上がりお菓子をつまみながら、ベン(ロバート・デ・ニーロ)の42年に及ぶ結婚生活を羨ましい・・・と呟いたジュールズ(アン・ハサウェイ)。
彼女はマット(アンダーズ・ホーム)の浮気を知っていたのです。
知っていて、それでも問題に直面するのが怖い彼女は、成功した妻を持つ男性は男としての自信を取り戻すために女を作る、と話します。
彼女は家庭を立て直すためにCEOを呼ぶ気になったのです。
それを聞いたベン(ロバート・デ・ニーロ)は、君は君らしく仕事を続けるべきだ、浮気が罰だなんて思わずに、と言葉をかけます。
離婚すればきっと再婚するだろう彼と違い、きっともう結婚なんて無理な私は一人になるのが怖い、一人でお墓に入るのが不安、と泣く彼女に、その不安ならすぐ消せる、僕らの墓に入ればいいんだ!と努めて明るく話すベン(ロバート・デ・ニーロ)。
その言葉に笑顔を漏らした彼女はいつの間にか眠ってしまっていました。
「マイ・インターン」ラスト最後の結末
翌日のCEO候補との面接はうまくいったようです。
これまであった誰よりも感触が良かった、と話すジュールズ(アン・ハサウェイ)は帰宅後、CEOを決めてきたことをマット(アンダーズ・ホーム)に伝えます。
これは私たちのためよ、と・・・。
会社を任せられる人がいれば、私たちもまた昔のようになれるかもしれないわ、そう話す彼女にマット(アンダーズ・ホーム)は無言のまま。
彼は彼で何かを考えているようです。
翌朝、ジュールズ(アン・ハサウェイ)は迎えを待たずにベン(ロバート・デ・ニーロ)の自宅を訪れます。
CEOを決めた選択を間違っていないと思う、と話す彼女は、決心したにもかかわらずどこか不安そうです。
そんな彼女にベン(ロバート・デ・ニーロ)は、会社には君が必要で君には会社が必要、君の宝物を誰にも譲って欲しくないと告げます。
そして、これが聞きたくてきたんだろ?と顔をしかめる様にして笑う彼のその言葉は、まさにジュールズ(アン・ハサウェイ)が望んでいたものでした。
そうして出勤した会社には、マット(アンダーズ・ホーム)が来ていました。
僕のためならやめてくれ、とCEOの決定を覆すためです。
そして自身の過ちを反省し、どれほど後悔しているか、それを伝えながら、君が僕のために全てを捨てるのは絶対に止めたい、という彼の目には涙が。
大きな瞳を涙でいっぱいにしたジュールズ(アン・ハサウェイ)を、彼は強く抱きしめたのでした。
その結果を早速ベン(ロバート・デ・ニーロ)に伝えに向かうも、彼は休暇を取るといって出てしまっていました。
ジュールズ(アン・ハサウェイ)が彼を見つけたのは、公園の太極拳サークルの中でした。
いい話が、と顔をほころばせる顔の除にベン(ロバート・デ・ニーロ)は、終わったら聞こう、と言って太極拳へ彼女を誘い込んだのでした。
THE END
「マイ・インターン」見所ポイント!
同じアン・ハサウェイ主演の【プラダを着た悪魔】と並べて宣伝されていた今作ですが、あの作品とは似て非なるものだと思います。
田舎から出てきた女の子が、業界トップの側で仕事学び自分の本当に望んでいるものに向かって一歩を踏み出すサクセスストーリーが【プラダ~】だとすれば、今作は成功者が身近な幸せを守るために悩む、といった話だからです。
人生の先輩から自分の人生にとって大切なものを見つけ出す、という視点から見ると似た話ですが、今作には【プラダ~】のような爽快感はありません。
ただし、いくつになっても人生に前向きに取り組む人は、何歳からでも新しい友人を得て、刺激の多い毎日を送ることができるんだという、むしろロバート・デ・ニーロ側に立った希望を見た気がします。
ベンが持つクラシックな通勤カバンに似た商品を同僚が買うシーンがあるのですが、これが現代では少なくなった「大人の男に憧れる」一歩のような気がしました。
似たものを買ってもベンのクラシカルバッグに漂う40年の通勤を支えた重みは持てません。
けれど、そうやって大人の男、紳士に憧れることで、正装の場ではシャツを入れる、ネクタイをする、ハンカチは常に持っておく、など素敵な男性へと変わっていくのではないでしょうか。
ロバート・デ・ニーロの優しく強く正しい紳士の姿が、これまでの彼の役柄にはあまりない気がして、とても楽しかった一本です。