映画「メカニック」は、ジェイソン・ステイサム主演、サイモン・ウェスト監督の2011年のアメリカ映画です。
この「メカニック」のネタバレやあらすじ、最後ラストの結末と見どころを紹介します。
冷酷でプロフェッショナルの暗殺者を描く「メカニック」をお楽しみください。
「メカニック」あらすじ
アーサー・ビショップ(ジェイソン・ステイサム)は、「メカニック」と呼ばれる冷静で計画的な暗殺者。
彼の任務は対象を暗殺することですが、事故や自殺に見せかけるなど、犯行を気付かれないようにすることに細心の注意を払います。
アーサーは組織の命令で、師であり友でもあったハリー・マッケンナを暗殺することになってしまいます。
組織がハリーに裏切りの疑いをかけ、アーサーに命令を下したためです。
心を痛めながらもプロとしての仕事を遂行するアーサーは、巧妙にハリーの死を自殺に見せかけます。
その後、ハリーの息子スティーブ(ベン・フォスター)が、父の死の真相を知らないままアーサーに弟子入りを志願します。
アーサーはスティーブに「メカニック」としての技術を教え、任務に同行させますが、次第に彼の無鉄砲さや過激な性格が危険をもたらすようになり・・・
「メカニック」ネタバレ
アーサーが師であり友であったハリーを暗殺した後、ハリーの息子スティーブが現れ、アーサーに弟子入りを申し出ます。
父親を失ったばかりで精神的に不安定なスティーブですが、アーサーは彼を受け入れ、暗殺者としての訓練を始めたのでした。
スティーブの訓練は徹底しており、アーサーは彼に自分と同じ冷徹さとプロ意識を求めます。
しかし、スティーブは激情型で、特に感情のコントロールが苦手な一面がありました。
アーサーは、ターゲットを素早く効率的に排除し、他人の目を引かないようにすることを重視しますが、スティーブは大胆で時に乱暴なやり方を好みます。
特に初任務で、アーサーが計画した綿密な作戦を無視し、衝動的に行動するスティーブに対してアーサーは警戒心を強めるようになります。
スティーブは父親の死で心に傷を負っており、また、アーサーに対しても複雑な感情を抱き始めます。
アーサーは冷静に指導しようとしますが、スティーブはプロフェッショナリズムよりも、個人的な復讐心や怒りを持って任務に取り組む場面が見られるのです。
こうしたスティーブの無鉄砲さは、彼の心にある葛藤やトラウマを表していますが、アーサーにとっては危険な兆候に感じていました。
次第に、スティーブの態度や行動がますます過激になり、アーサーの不安が増していきます。
アーサーはスティーブに対して信頼を置くことができず、訓練を続けるかどうか迷い始めます。
しかし、スティーブの熱意と才能は確かで、アーサーは彼を見放すこともできません。
この微妙な師弟関係が、映画全体の緊張感を支えています。
そのうちスティーブは父の死に対して疑念を抱き始めます。
表面上は事故や自殺のように見えるものであっても、どこか腑に落ちない部分があると感じ、彼の心には徐々に疑念が膨らんでいきました。
アーサーが真実を隠していることに気づかぬふりをしつつも、スティーブは密かにアーサーを監視するようになります。
この段階で、スティーブの行動がいよいよ予測不能となり、緊張感が一層高まっていきます。
アーサーとスティーブは、組織から新しい任務を与えられます。
このターゲットは警戒が厳重で、アーサーの精密な計画が求められるものでした。
しかし、スティーブは再び計画を逸脱し、自分のやり方で任務を進めようとします。
アーサーは任務が失敗するリスクを察しつつも、スティーブに任せることで彼の力量を見極めようと決意します。
この新たな任務を通じて、アーサーはスティーブの暴走が持つ危険性を再確認し、2人の関係がますますぎくしゃくしたものとなります。
そして、スティーブはこの時点で、アーサーが父親の死に関与している可能性を確信するに至り、復讐心を抱くようになるのです。
このことが、ふたりの対立や激しい展開へとつながっていきます。
アーサーとスティーブの関係が強まる一方で、緊張と対立がじわじわと表面化し、観客も彼らがどのように行動するか予測がつかない状況が続きます。
「メカニック」ラスト最後の結末
スティーブは父親の死に不審を抱き、アーサーに対する疑念を募らせます。
最終的に、スティーブはアーサーが父を殺したことを知り、復讐を決意します。
最後の対決で、両者は互いに命を狙い合い、アーサーはスティーブを制しますが、彼自身も危機に晒されます。
映画のラストでは、アーサーが死を装ってスティーブを出し抜くという形で物語が終わります。
アーサーの家や車には爆発物が仕掛けられており、スティーブはそれに巻き込まれ命を落とします。
しかし、その後、アーサーがスティーブを出し抜いて生き延びたことが示され、観客に強い印象を残して物語が幕を閉じます。
「メカニック」見どころ
『メカニック』は単なるアクション映画にとどまらず、師弟関係や復讐、信頼と裏切りといったテーマが絡み合う重厚なストーリーが展開されています。
アーサーの冷徹なプロフェッショナリズムとスティーブの激情が対照的に描かれ、アクションの合間に心理的な緊張感が織り込まれています。
また、アーサーの孤独や彼が抱える道徳的な葛藤も垣間見ることができ、ただの暗殺者としてではなく、一人の複雑な人間として描かれています。
映画全体を通して、ジェイソン・ステイサムのクールで無駄のないアクションシーンや、ベン・フォスターの情熱的な演技が見所です。
ジェイソン・ステイサムの、無駄のない鋭い動きと冷静な佇まいは圧巻です。
単純な暴力に頼らず、緻密に計画を立てて暗殺を遂行する姿は、まさに“プロ”という言葉が似合います。
毎回異なるシチュエーションで、事故や自然死に見せかけるなど、クリエイティブな暗殺の手法も観る側を引き込みます。
『メカニック』のアクションは、派手さだけでなくリアリティが強調されています。
ビルからのダイナミックな脱出シーンや、激しいカーチェイスが繰り広げられる場面もあり、まるでその場にいるかのような緊迫感を感じられます。
特にジェイソン・ステイサムのスタントシーンは見ごたえがあり、彼の実際のアクションスキルもあいまって、画面から目が離せません。
スティーブ役のベン・フォスターは、父を失ったことで心に傷を負い、アーサーに弟子入りするものの次第に彼を疑うようになる複雑なキャラクターを熱演しています。
彼の無鉄砲で破壊的な性格が、冷静なアーサーとは対照的で、2人の関係が次第に緊張感を増していくさまが見所のひとつです。
『メカニック』はアクション映画でありながら、物語にはサスペンスと心理戦が絶妙に絡んでいます。
特に、アーサーとスティーブの間に築かれた緊迫した関係性は、単なる師弟関係とは異なり、裏切りや復讐といった複雑な感情が絡んでいます。
彼らがいつ互いに刃を向けるか分からない不安感が終始漂い、物語に深みを加えています。
この映画のラストシーンは、観客に強いインパクトを残します。
アーサーが周到に仕掛けた罠にスティーブがかかり、その後アーサーがどうなったかが示されるシーンは、多くの人に驚きを与えるでしょう。
最後にどんでん返しが待っている展開は、アクションとサスペンスの見どころを総まとめし、忘れられないフィナーレを作り出しています。
『メカニック』は、アクション映画としてもサスペンス映画としても楽しめる作品です。
続編はこちらです。
みんなの感想