「きみと、波にのれたら」ネタバレ!あらすじや最後のラスト結末と見どころ

映画「きみと、波にのれたら」ネタバレ あらすじ
アニメ

映画「きみと、波にのれたら」は2019年の湯浅政明監督のアニメ映画です。

この映画「きみと、波にのれたら」のネタバレ、港の本当の目的、あらすじや最後ラスト結末を紹介します。

実は「きみと、波にのれたら」には、大きな秘密が隠されていますのでお楽しみください。

 

「きみと、波にのれたら」あらすじ

サーフィンがうまい向水ひな子と消防士の雛罌粟港。

火事がきっかけで付き合うようになりますが、幸せの絶頂時に港はおぼれた人を助けようとして命を落としてしまいます。

悲しみに暮れるひな子でしたが、歌を歌うと港が現れることがわかります。

なぜ港は現れるのか?
港とずっといれるのか?

港の秘密を知った時、ひな子はある決意をするのでした・・・

 

「きみと、波にのれたら」ネタバレ

海が見える街に引っ越してきた向水ひな子(声:川栄李奈)。

子供の頃からサーフィンが大好きで、プロも顔負けの腕前です。

引っ越しで海から離れた所に住んでいましたが、大学入学を機に懐かしい街に戻ってきたのです。

「向こうみず」とあだ名をつけられる程に明るく元気なひな子でしたが、実は将来について確固たるヴィジョンが見えずに悩んでいました。

 
そんなある日、ひな子のアパートが火事になります。

隣のマンション建築現場に悪ふざけが大好きな若者達が忍び込んで花火を打上げ、その火花が飛び散って燃えてしまったのです。

引っ越し疲れもあって眠りこけていたひな子でしたが、火事の気配に間一髪で気付き、思わず近くにあった愛用のサーフボードを掴んで逃げ出します。

屋上に逃げ出し、サーフボードで火の粉を避けていましたが、もう限界…と思った時にクレーンに乗った消防士・雛罌粟 港 (ひなげし みなと)(声:片寄涼太)が助けに来てくれました。

「さぁ、こちらへ」

と、手を広げるその姿に思わず見とれてしまうひな子。

その後ろには、アパートの中を通って助けに来た新人消防士・川村山葵(かわむら わさび)(声:伊藤健太郎)が立ち尽くしていました。

 
助けてもらったお礼にサーフィンを教える事になり、ひな子は港と海に出かけます。

お互いスナメリが好きな事、好きな曲も同じと、二人はすっかり意気投合します。

それから二人は何回も練習で海に出かけるようになります。

「昔、海で溺れかけていたところを助けてもらった事があるんだ。それから自分も誰かを助けられるようになりたいと思って消防士になったんだ。」と語り、コーヒーが好きで料理も上手、人懐っこい性格で悩みを一緒になって考えてくれる港に、ひな子は惹かれてゆきます。

やがて付き合い、互いに不可欠な存在にそんざいになる港とひな子。

港の妹で高校生の洋子(声:松本穂香)に仲が良すぎて呆れられても気にする様子もありません。

 
ところが、冬のある日、港は初雪のふった海で溺れた人を助けようとして命を落としてしまいます。

「どうしてそんな時に海に行ったの?」

大切な人を失ってしまったショックでひな子は、港がいない現実を受け入れられず、大好きな海すらもまともに見られないほどに意気消沈してしまいます。

そんなある日、ひな子が何気なく二人でよく歌った歌を口ずさんでいると、亡くなったはずの港がコップの中に姿を現します。

それ以降、歌を口ずさむと水の中に港が現れるようになります。

その姿が見え、声が聞こえるのはひな子だけ。

それでも良いと再び会えたことを喜ぶひな子は、何処に行くにも水筒を持ち歩き、二人の思い出が詰まったビニール風船のスナメリに水を入れて連れ歩いたりしていました。

 
また港に会えたことで嬉しさいっぱいのひな子でしたが、周りからは港を失ったショックから幻覚を見ているようにしか見えませんでした。

やがて、港はひな子に触る事が出来ず、ピンチの時に助ける事が出来ないと落ち込んだり、コーヒーショップを開くと言う港の夢を受け継いだ洋子に怒鳴られたり、ずっとひな子への想いを持ち続けていた山葵に告白されたりと、この不思議な関係に様々な障害が出始めます。

そして、ひな子の目の前で起こった交通事故で車が燃え上がった時、川の水を噴き上げて消火した港は火の熱で蒸発して消えてしまいそうになります。

二人は初めて「ずっと一緒にはいられないかもしれない」と不安を持ち始めます。

そして、港が消えてしまわないよう、ひな子は港を呼び出す事を控えるようになります。

 

「きみと、波にのれたら」港の秘密

暫く時が経ち、ひな子は気持ちの整理をつける為、今まで辛すぎて行く事が出来なかった港の実家に赴きます。

洋子から港の昔話を聞くうち、何でも涼しい顔で完璧にこなしている様に思えた港が、陰で努力して一つ一つ出来るようになっていった事を知ります。

そして、港が溺れかけていたところを助けてもらった時の事に話が及んだ時、ひな子は突然に記憶が蘇ってきます。

急いで実家に帰り、母親に昔、自分が海で溺れている男の子を助けた時の新聞記事が無かったか尋ねます。

そしてみつけた新聞記事を見て確信します。

ひな子が海で助けたのは港だったのです。

港がひな子の事を「君は僕のヒーローだから」と言っていた意味が分かって、ひな子は号泣します。

ずっと分からなかった港の携帯のパスコードもその事故があった日付でした。

 
ついに港があの日自分に何を送ろうとしていたのかを確認するひな子。

「俺はひな子が波にのれることを願っているよ」。

港はそうメールを送ろうとして、途中でやめていました。

 
その日から、ひな子も誰かを助けたいと思い始めるようになります。

ライフセイバーの学校に行き始めます」が、港が亡くなった時の事がオーバーラップして上手くできません。

それでも、コーヒーショップ経営を夢見て修行する洋子や黙々と訓練にはげむ山葵の姿に勇気づけられます。

 

「きみと、波にのれたら」ラスト最後の結末

ある日、洋子が働くコーヒーショップで、廃墟となったデパートに忍び込んで無許可で花火を打上げようとしている若者たちの会話を聞いてしまいます。

彼らは以前、ひな子が住んでいたアパートが火事になった原因を作った連中でもありました。

全く凝りていない若者たちを今度こそ捕まえようと、証拠をつかむため、洋子とひな子は彼らが花火をしようとしている廃デパートに忍び込みます。

何とか花火をしている動画を撮影したものの、火が廃デパート内にあった枯れ木に燃え移ってしまいあっと言う間に大火事になってしまいます。

しかも、洋子が足にけがをして二人は逃げ遅れてしまいます。

ひな子達から通報を受けた山葵たち消防隊も、火の勢いの強さに手が出せない状態でした。

 
そんな時、ひな子は歌を歌って港を呼び出します。

港は廃デパート内のプールに残っていた水をすべて使って火を消し、そのまま洋子とひな子を水ごと屋上から外に押し出して助けます。

そして、そのまま港は消えてゆきました。

 
その年のクリスマスイブ、ひな子はライフセイバー試験合格のお祝いも兼ね、最近付き合い始めた洋子と山葵を食事に招待します。

その後、ひな子は洋子たちに去年港と行ったタワーに行ってみるように促します。

その時、去年と同じラジオDJが、1年前に来たというメッセージを読み上げました。

「ひな子、メリークリスマス。君が波に乗ってくれることを楽しみにしているよ。そしてこれからのクリスマスもずっとずっと一緒に過ごそう」

心の奥にしまい込んでいた思い出が溢れてきて、ひな子は泣き崩れてしまいます。

 
そして夏になり、ビーチには再び楽しそうに波に乗るひな子の姿がありました。

完。

 

「きみと、波にのれたら」見どころ

サーフィンがよく似合う元気はつらつとしたひな子と、器用でクールだけど優しい港の恋模様はキラキラして清々しさいっぱいです。

それだけに、港を失った後のひな子の落ち込みぶりは、こちらまで悲しくなってしまう程です。

 
登場人物の誰もが迷いを抱えて生きています。

それでも少しずつ努力して乗り越えてゆきます。

その姿に勇気と自信を貰える気がします。

 
『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーの歌』の湯浅政明監督の作品なので、テンポが良い映像や音楽が満載です。

特にサーフィンをする時の海やクライマックスの廃デパートでの消火と救出シーンのダイナミックさや美しさは必見です。

物語のキーとなる歌「Brand New Story」も何度も登場し、心地よく耳に残ります。

夏らしい、すっきりと爽やかな気分になれる作品です。

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