映画「完全なる報復」は、ジェイミー・フォックス主演、F・ゲイリー・グレイ監督の2009年の映画です。
この映画「完全なる報復」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末と見所について紹介します。
家族を殺された男が司法制度に牙を剥く復讐計画「完全なる報復」をご堪能ください。
「完全なる報復」あらすじ
エンジニアとして活躍するクライド(ジェラルド・バトラー)は妻と娘の3人で幸せに暮らしていました。
しかし、そんなクライド家族を悲劇が襲います。
ある日の夜、突然強盗に入られクライドの目の前で妻と娘が殺されてしまうのです。
この事件を担当した検事のニック(ジェイミー・フォックス)はクライドが当時気を失っていたことからクライドの証言は意味がないと考え、犯人を有罪に持ち込むためにクライドの意見を聞かず司法取引をしてしまいます。
主犯格であるエイムス(ジョシュ・スチュワート)は何もしていませんが、妻と娘を殺したダービー(クリスチャン・ストールティ)はニックと司法取引をしたため、エイムスが殺したと嘘の証言をして死刑を免れるのです。
それから10年。
エイムスの死刑が執行される日がやって来ます。
薬品の投与で傷みなく死を迎えるはずが、何者かによって違う薬品が使われエイムスは長く苦しみ息絶えるのです。
実はこれはクライドの復讐の始まりだったのです・・・
「完全なる報復」ネタバレ
その頃、ダービーの元へ一本の電話が掛かってきます。
見知らぬ男からの電話は、ダービーがクスリ漬けだということ知っていて警察がやってくることを知らせてきたのです。
その電話を受けたダービーが窓の外を見ると住んでいるアパートを取り囲むパトカーがいました。
焦って逃げたダービーはその電話の男に、ある場所に眠らせた警察官を乗せたパトカーがあるからその車で逃走するようアドバイスされます。
言われるまま指定された場所へ向かうとパトカーには眠っている警察官が乗っていました。
その警察官の銃を奪い、無理やり警察官を起こし、車を運転させるダービー。
その男が指示する廃工場までやって来たダービーでしたが、運転していた警察官は変装したクライドだったのです。
クライドはあらかじめ銃に毒を仕込みダービーがその銃を握ると毒の付いた針が刺さるよう細工していました。
ダービーはその毒によって体が動かなくなりますが、体の感覚は今までのまま。
その状態で拘束され手足首など数十か所を切り落とされ死亡するのです。
無残な姿でダービーが見つかり、容疑者に浮上したのはクライド。
クライドはダービーを殺している現場をビデオに収めそれをニックの家に送っていました。
ニックの娘と妻がその映像を見てしまいますが、犯人の顔が見えておらず証拠にはなりません。
クライドは警察に連行されますが、そこで自分が犯人だとほのめかす言葉を発言します。
しかし、頭の良いクライドは今の発言では証拠にならないとニックに楯突くのです。
自分の妻と娘が殺された時にそうされたように、クライドはニックと司法取引をします。
裁判の日、取引に応じたクライドは自白をするはずでしたが、自白するどころか保釈を認めた判事に「この俺を保釈させる?その甘さが問題なんだ。」と楯突き強制退室させられてしまうのです。
その後ニックの前でダービー殺しの自白をしたクライド。
新たな自白をするために更に取引をしようとニックに提案します。
その条件は有名店のTボーンステーキとiPodを13時きっかりに届けるというものでしたが、ニックはそんなものはダメだと取引を却下するのです。
しかしクライドは自分につくはずだった弁護士の名前を出し、その弁護士の命と引き換えだと付け加えました。
その弁護士は数日前から行方不明になっていたのです。
クライドの要求通り、料理と音楽が届けられましたが、それは13時から8分過ぎてからでした。
クライドの自白通りの場所へと向かうと既に弁護士は亡くなっていました。
13時15分に酸素が切れるようセットされて埋められていたため、ランチを13時に届けられていたらこの弁護士は死なずにすんだのです。
その頃、収監所の部屋では豪華なランチを食べるクライド。
同室の囚人にそのランチを分け与えます。
そして料理を食べ終わるころ、Tボーンステーキの骨で囚人をめった刺しにして殺してしまうのです。
ニックたちは以前クライドと働いた事があるというスパイの男に話を聞くことに。
その男の話によると、クライドはスパイの中でも頭脳(ブレーン)だったと話します。
リスクの少ない作戦をたて、姿を見せずとも必ず標的を殺してきたというのです。
そして今独房にいるのも、囚人を殺したのも偶然ではなくクライドが駒を動かしたからだ、そしてこの事件に関わった人間は全て殺されるとニックたちに警告するのでした。
ニックたちは警備を強化し、クライドを拘束できるよう判事に頼みに行くのです。
そこでまた事件が起きます。
その判事がニックたちの目の前で殺されてしまいます。
それもクライドが仕掛けたものでした。
クライドは更に取引を提案します。
それは明日の朝6時までにすべての告訴を取り下げクライドを釈放させるという無謀なものでした。
その時間までニックたちは懸命に動きますが、結局クライドの指示した時間までに告訴を取り下げることはできませんでした。
捜査員たちは息をのみ6時を待ちますが、特に何も起こりませんでした。
それぞれが家に帰ってからまた仕事を再開しようと帰り始めると捜査員の車が次々と突然爆発しニックの部下であるサラ(レスリー・ビブ)もそれに巻き込まれ亡くなってしまうのでした。
「完全なる報復」最後ラストの結末は?
その後の捜査で、ニックの車にだけ何も細工がされていないことが分かります。
ニックは家族を安全な場所へ移動させ周辺の警備を強化していきます。
しかしそのすぐ後、ニックの上司であるジョナス(ブルース・マッギル)もクライドの手にかかり命を落としてしまうのです。
これで当時の事件に関わったのはニックだけになってしまいました。
これを受けて、市長は街に緊急事態宣言を発令し街を封鎖することを決定します。
サラの彼氏の協力もあり、クライドのアジトを見つけ出したニック。
そこには独房につながる通路がありました。
ニックらがアジトを捜査している頃、クライドは清掃員に扮して市庁舎へと侵入していました。
ニックらはアジトでクライドが市庁舎に爆弾を仕掛ける計画を知り急いで現場へと向かいます。
その間にもクライドは着々と爆弾を仕掛けていくのです。
クライドが独房へ戻るとそこにはニックが待ち受けていました。
ニックはクライドを説得しますが、その説得も空しくクライドは爆弾のスイッチをオンにしてしまいます。
それを見たニックはクライドに「俺は言ったはずだ。これでお前の人生が決まると。お前の人生はあと25秒だ。」と言い残し独房から去っていきます。
クライドは爆弾が独房にある事を理解し、娘から貰ったブレスレッドを眺めながら炎に包まれていくのでした。
クライドの死でこの事件はやっと幕を閉じるのです。
THE END
「完全なる報復」見どころ
狂気に満ちたクライドを演じるジェラルド・バトラーの演技が素晴らしかったです。
正義のヒーローを演じる事が多いバトラーが悪に走る役になるのも新鮮で怖かったです。
クライドは実は優秀なスパイで今までにいくつもの任務をこなしていました。
しかし妻子を奪われ、その挙句司法にも裏切られてしまったクライドが本気モードの復讐に走るのもうなずけます。
クライドはその道のプロなのです。
クライドが周到に用意した罠に次々と嵌ってしまう警察と、クライドの頭脳戦はとても見ごたえがありました。
ここが一番の見どころです。
しかも残忍な殺害方法で報復を果たしていくその姿はもはや悪魔・・・
怒らせてはいけない男を怒らせてしまったのです・・・
最後の娘のブレスレットのシーンがせめてもの救いでしょうか。
残忍なシーンも多いので刺激が強い作品が苦手な方は注意が必要です。
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