映画「神さまの言うとおり」は、福士蒼汰主演、三池崇史監督の2014年の日本映画です。
そんな、映画「神さまの言うとおり」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
漫画が原作で、この映画はその中の第壱部がベースになっています。
キャストも豪華な若手陣で固められていますね。
R指定の描写も必見です。
「神さまの言うとおり」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: 三池崇史
製作: 市川南
製作総指揮:山内章弘
脚本: 八津弘幸
撮影: 北信康
音楽: 遠藤浩二■ 主要キャスト
高畑瞬:福士蒼汰
秋元いちか:山崎紘菜
サタケ:染谷将太
天谷武:神木隆之介
高瀬翔子:優希美青
奥栄治:入江甚儀
平良幹則:山本涼介
田岡由実:萩原みのり
前田小太郎:高橋直人
吉川:村上虹郎
「神さまの言うとおり」あらすじ
高畑瞬(福士蒼太)は、退屈な毎日を持て余す高校生。
スリルを求めて万引きを試みるが、偶然通りかかったサタケ(染谷将太)の手引きにより簡単に盗めてしまい、思っていたような刺激は得られないのでした。
そんな毎日を過ごしていた瞬(福士蒼太)でしたが、ある日を境にそんな平凡な毎日は一変。
授業中、急に教師の首が飛び、中から喋る達磨が出てきたのです。
騒然となる教室。
そこで始まったのは[だるまさんが転んだ]という昔遊びでした。
クリアしても次から次へと繰り出される死のゲーム…
果たして瞬たちは残れるのでしょうか?
「神さまの言うとおり」ネタバレ
[だるまさんが転んだ]では、だるまの背中についているボタンを押すまでゲームが終わりません。動いてしまった者、逃げようとした者が次々と首から上を無くし、血の代わりに赤い球を弾けさせて死んでいきます。
気が付くと教室内にはサタケ(染谷将太)と瞬(福士蒼太)の二人しか残っていません。
サタケ(染谷将太)の提案により、彼を踏み台にしてだるまに飛び掛かった瞬(福士蒼太)は、間一髪でボタンを押し、ゲームを終わらせることが出来たのでした。
助かったと喜ぶ2人…
しかしボタンを押したのは瞬(福士蒼太)だった為、サタケ(染谷将太)は結局助かりません。
呆然とする瞬(福士蒼太)の前に、幼馴染の秋元いちか(山﨑紘奈)が現れます。
別の教室の生き残りとなったいちか(山﨑紘奈)と共に、逃げようと学校中を走り回る瞬(福士蒼太)でしたが、外へ通じるドアはどこも開きません。
唯一開いたのは体育館へ続く扉でした。
数名の生徒が…何人かはネズミの着ぐるみを着て立っています。
そこへ突然、大きな招き猫が現れました。
招き猫はビョーンとバネになっている首を伸ばして生徒の一人を食べてしまいました。
皆我先にと逃げ出しますが、外へ通じる扉は開かない上に、体育館と言えども閉鎖的な空間…このままでは全滅してしまいます。
ここは招き猫の首に付いた輪っかの中に鈴をいれてゲームを終わらせるしか助かる方法がありません。
逃げながらなんとか方法を探す瞬(福士蒼太)でしたが、そんな彼の目の前でいちかが倒れてしまいます。
今にも彼女に襲いかかろうとする招き猫の注意を反らす為、自らネズミの着ぐるみを着た瞬(福士蒼太)は、着ぐるみを着ると招き猫の鳴き声が何と言っているのか理解できる事に気が付きました。
どうやら背中が痒いと言っているようです。
背中が痒くて眠れない…
そう訴えかける招き猫の背中に飛び乗った瞬(福士蒼太)は、他の生徒たちにも協力を求めて招き猫を眠らせる事に成功するのでした。
今のうちに鈴を…そう提案する瞬(福士蒼太)にほかの生徒からは不満の声が上がります。
鈴を入れた者だけが助かるんじゃないのか?と揉め始める生徒たち。
徐々にヒートアップする声を注意する瞬(福士蒼太)といちか(山﨑紘奈)でしたが、あまりのうるささに目を覚ました招き猫は、より狂暴になってしまいました。
そこで瞬(福士蒼太)はいちか(山﨑紘奈)と協力して、鈴とバスケットボールを着ぐるみでくるみ、どちらが鈴か分からないようにして投げ入れる事にしたのです。
上手く裏をかいて鈴を投げた瞬(福士蒼太)でしたが、鈴はむなしくも招き猫の首輪に付いたリング部分に当たって大きくバウンドしてしまいました。
それをカバーしたのが天谷武(神木隆之介)です。
いつも人を殴っているような危険な天谷(神木隆之介)が鈴をリングに押し込んだことによりゲームが終わりました。
これで全員助かる、そう喜んだのもつかの間、生きる事を許されたのは天谷(神木隆之介)と瞬(福士蒼太)、それからいちか(山﨑紘奈)の三人だけでした。
生き残った瞬(福士蒼太)が目を覚ました時、彼は空に浮かぶ大きな白い箱の中に閉じ込められていました。
同じ部屋にいて、瞬(福士蒼太)の目覚めを側で見守っていたのは、中学時代の同級生、高瀬翔子(優希美青)です。
どうやら名字の五十音順で、全国から生き残った高校生が四人づつ部屋に振り分けられているようです。
そこへ宙に浮く四体の大きなコケシがやってきました。
かれらは[かごめかごめ]をして後ろの正面だあれ?という問いを間違えた人を操って、頭を何度も床に打ちつけさせたり、足を前後に開いて最後には身体を引き裂いてしまったりというような残虐な方法で人を殺し始めました。
瞬(福士蒼太)は、自分の前に殺された少女の時にコケシが発した『時間切れ~』という音声をスマホに録る事で何とかゲームをクリアし、最後の一人だった翔子(優希美青)と共にいちか(山﨑紘奈)を探す為部屋を後にします。
途中、胴体に『えんがちょ』と書かれたコケシに襲われそうになっている少年と手を繋ぐことで危機を回避した瞬(福士蒼太)は、いちか(山﨑紘奈)にも再会し、鍵穴が七個ある扉の前にやってきました。
扉の前には奥栄治(入江甚儀)と山本涼介(平良幹則)の二人が不安そうな顔で立っています。
扉を開けるには先ほどクリアしたコケシが残した鍵となりますが、後三本足りない、今か探しに行くのは無理だ、と、その時でした。
三本の鍵を無造作に放り投げ、『えんがちょ』に殺されない為だけに少年の首を抱えるようにして天谷(神木隆之介)がやってきます。
これでは七本の鍵に対して人数が一人多い、そんな声を聞くと天谷(神木隆之介)は抱え込んでいた少年の首をいとも簡単に捻って殺してしまったのでした。
続いて七人が向かった先には、大きなシロクマがいました。
クリアするには嘘をつくな、そう言って『好きな食べ物は?』と聞いてくるシロクマに、みんな素直な答えを返します。
ところが、シロクマは『この中に嘘つきがいる、嘘つきを差し出さなければ全員殺す』と言いだしました。
疑心暗鬼になり、周囲を疑うメンバー。
結局、嘘かどうかはハッキリしないままに、周囲から責められた少年がシロクマにより殺されてしまいました。
『この中に僕らの仲間がいる。ソイツを探し出さなければ、いつまでも嘘をつかれてクリアできないよ』シロクマのその言葉により周りを疑い始めた奥(入江甚儀)と山本(平良幹則)は、唯一誰とも同じ学校ではない高瀬翔子(優希美青)の事を疑い始めます。
いちか(山﨑紘奈)が同じ中学だったと言っても全く意に介しません。
結局、翔子(優希美青)は殺されてしまいました。
彼女のいた場所には血溜りが…それを見て瞬は気が付いたのです。
嘘つきはシロクマだという事に…。
この中に仲間がいる、これこそがシロクマの嘘だと指摘したことで、このゲームはクリアになりました。
「神さまの言うとおり」最後のラスト結末
ここまでの戦いを終えて、山本(平良幹則)が呟きます。
『ここまで、だるま・招き猫・コケシ・シロクマ、しりとりで相手が現れている。次は…』そうして現れたのは三体のマトリョーシカでした。
マトリョーシハは言います。
『缶けりをして遊びましょう。最後まで逃げ切れた人は勝ち。鬼は三人以上捕まえられたら勝ち。』
鬼は天谷(神木隆之介)が立候補し、ゲームがスタートしました。
あっという間に捕まる奥(入江甚儀)と山本(平良幹則)、そしていちか(山﨑紘奈)。
最後は瞬(福士蒼太)と天谷(神木隆之介)の対決です。
鎧を着こんで立ち向かった瞬(福士蒼太)は、自らに括り付けた鎖を掴んでいる天谷(神木隆之介)の目の前で海に飛び込むことで勝利を勝ち取るのでした。
この勝負、結局誰が殺されるのか…戦々恐々とするメンバー。
ところが彼らの前に現れたマトリョーシカは言います。
『遊ぼうって言ったでしょ。さぁ、おやつを食べたら帰ろうね。』そう言って、アイスを差し出したマトリョーシカを見て戸惑う瞬(福士蒼太)達でしたが、夜空を覆い尽くさんばかりに上がり始めた花火を見て、やっと胸を撫で下ろしたのでした。
瞬(福士蒼太)は、今まで近くに居すぎて素直になれなかった想いを伝えるかのように、いちか(山﨑紘奈)を食事や映画に誘います。
嬉しそうに頷くいちか(山﨑紘奈)。
帰ってからの日常を思い浮かべながらアイスを食べていた瞬(福士蒼太)は、自分のアイスに当たりと書かれてあることに気付き無邪気に喜びます。
嬉しそうに報告する瞬(福士蒼太)に対し、いちか(山﨑紘奈)は顔を強張らせて『ごめん。やっぱり一緒には帰れないや。』と告げるのでした。
ハズレと書かれたアイスを選んだいちか(山﨑紘奈)は、入江甚儀)と山本(平良幹則)と共にマトリョーシカからの光線を受けて消滅してしまいました。
天谷(神木隆之介)と瞬(福士蒼太)は家に帰る事を許されますが、表情を無くした瞬(福士蒼太)は一言呟きます。
『神様なんかいない』
その言葉を受けるようにしてマトリョーシカの背後から現れたのは長髪のホームレス(リリー・フランキー)です。
彼はいったい何者なのでしょうか…?
続きを予感させるラストシーンでこの物語は幕を閉じます。
完。
「神さまの言うとおり」見どころ
福士蒼太さんと言えば、甘いラブストーリで多く活躍されている俳優さん、という印象でいたので、こういった血生臭い物語で主役を張るというのは、どんな風に映るんだろうか?という興味がまずありました。
実際、福士さんのファン層の中でも大きなウェイトを占める中学生が観られないR指定付き。
監督が三池監督という事で、どれほどグログロしい作品になるのかな?と思っていましたが、意外とライトに観られたと思います。
同じ三池監督で学園もののグロ作品の代表は「悪の教典」ですね・・・
かといって中学生に見せたいか、と言うと、それはどうだろうな…?とは思いますが。
物語の冒頭で次々と人が死んでいく、それも首から上を弾かれて亡くなる、というショッキングなシーンから始まりますが、そこに主人公の退屈な日常を挟み込んでいくことで臨場感が増しているように感じました。
個人的には、他の作品で主役を張ったり国際的にも評価の高い作品にも出られている染谷将太さんがあっさり死んでしまったのが一番衝撃的でした。
原作を知らなかったからこその驚きではありましたが、なんだかとても贅沢に俳優さんを使っているなと思います。
福士さんは普段の甘い雰囲気を全く出さず、最後まで生き残る高校生を好演していたように感じました。
だからこそラストの、いちかに向けた笑顔がとっても引き立って見えました。
嬉しそうに、素直に誘いの言葉をかけ、これからの未来に期待を持っている表情、それが一転して眼の光を無くすところまでの落差が良かったです。
しかし、欲を言えば、この瞬という役柄をもう少し掘り下げて見せて欲しかったな、と思います。
退屈な日常に飽き飽きしている高校生、という事は分かりますが、頭の回転が速く行動力がある、という生き残るためのスキルの表現が少し弱く感じられ、イマイチ何故瞬が生き残れたのか、納得できないような終わり方に感じてしまいました。
もう一歩踏み込んで描かれていたなら、画面に映る福士さんを瞬としてしか見られないくらいのめり込めたのにな、と思うと少し残念です。
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