映画「コン・エアー」は、ニコラス・ケイジ主演、サイモン・ウェスト監督の1997年の作品です。
この映画「コン・エアー」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末や見どころを紹介します。
囚人輸送機がハイジャックされる「コン・エアー」をお楽しみください。
これで「コン・エアー」のすべてがわかります。
「コン・エアー」あらすじ
不運な事件によって殺人犯として刑務所に服役していた元軍人のキャメロン・ポー(ニコラス・ケイジ)は、仮釈放を迎えて妻子の元へ帰るため、輸送機に乗り込んでいました。
ところが離陸後、同乗していた凶悪犯たちが反乱を起こし、機をハイジャックします。
ポーは逃げるチャンスがありながらも、仲間を見捨てることができず・・・
そのまま彼らに戦いを挑むことになるのでした。
「コン・エアー」ネタバレ
元レンジャー隊員の兵士キャメロン・ポー(ニコラス・ケイジ)は、退官式を終え、身重の妻・トリシア(モニカ・ポッター)を迎えに彼女が働くダイナーにやって来ました。
久しぶりに会い、ダンスを楽しんでいた二人の所に酔っ払いがちょっかいを出しにやって来ます。
店の中ではやり過ごしたものの、二人が駐車場にやって来た時、先程の酔っ払いが仲間を連れてやって来ました。
「放っておいて行きましょう」
トリシアの制止を振り切って、ポーは酔っ払いに向かってゆきました。
最初は殴られたものの、退役したばかりの精鋭であるポーが軍隊仕込みの格闘技で応戦し始めると形勢は逆転します。
すると焦った一人がナイフを出してきて、ポーはそれを奪い取って刺し殺してしまいます。
裁判ではポーの軍歴が災いして正当防衛は認められず、7~10年の第1級殺人罪が課せられる事となりました。
…8年後。
模範囚として過ごしてきたポーに仮釈放が認められる日がやって来ました。
同房のベビー・オー(ミケルティ・ウィリアムソン)と共にアラバマ空港まで移送されるため、アメリカ連邦保安局の大型輸送機『コン・エアー』に乗り込みました。
刑務所に入った後に生まれた娘・ケイシーとポーはずっと文通を続けてきましたが、刑務所にいる自分を見せたくないと面会をしたことはありませんでした。
仮釈放される7月14日は奇しくもケイシーの誕生日。
7歳になったケイシーにはじめて会い、プレゼントを渡す瞬間をポーは楽しみにしていました。
一方、保安局員・ラーキン(ジョン・キューザック)達は移送の準備に余念がありませんでした。
輸送機にはほかにも、最新鋭の超厳戒警備施設に移送予定の凶悪な囚人たちが乗せられています。
大量殺人犯のクレイジー・ビリーやテロリストのダイアモンド・ドッグ〔ネイサン・ジョーンズ〕(ヴィング・レイムス)、あらゆる凶悪犯罪を行いながら刑務所内で学位まで取った冷酷な知能犯 サイラス・グリサム(ジョン・マルコヴィッチ)もいました。
輸送機は途中カーソンに立ち寄り、6人おろして10人乗せられる予定です。
新たに乗る10人の中に大物麻薬密売人の息子・シンディーノがいて、彼と接触して情報を引き出すため、麻薬捜査官 ダンカン・マロイ(コルム・ミーニィ)が囮の捜査官 シムズを潜入させていました。
離陸後、すぐに囚人の一人であるピンボールが、容器を飲み込んで持ち込んだガソリンを隣の囚人にかけマッチで火をつけて火事騒ぎを起こします。
その隙に乗じて、隠し持っていた針金で手錠を外していたサイラスが機内をハイジャックします。
サイラスの次の目的は、カーソンで乗ってくるシンディーノを父親に引き渡し、礼金を巻きあげることでした。
その時、囮捜査官シムズがピンボールを人質にサイラスを捕まえようとします。
しかし、隙をつかれて殺されてしまいます。
シムズを落ち着かせようと説得していたポーは、偶然にもシムズの注意を引いてサイラスを手助けする形となってしまいました。
輸送機は表面上何事もないようにカーソンシティに降り立ちました。
しかし、問題が発生します。
ハイジャックの時の銃撃戦により降ろす筈の囚人が死んでしまっていたのです。
死んだ囚人の振りをして輸送機から降りる時が、ポーが逃げるチャンスでした。
しかしベイビー・オーのインスリン注射器が割れて彼に生命の危機が迫っており、また女性護送官・サリー(レイチェル・ティコティン)を狙う強姦魔・ジョニー23(ダニー・トレホ)の事も気になっていました。
一度は6人の振りをして外に出ようとしたものの、ここで逃げたらケイシーに顔向けが出来ないと思い直し、土壇場で機内に残ることにしました。
代わりに拘束されていた看守一人を囚人に仕立て、騒がないように口にテープを張って連れ出しました。
その時、ポーは密かに連れ出される看守の胸にシムズがシンディーノの話を録音するために隠し持っていたテープレコーダーを忍ばせました。
砂嵐のせいで互いの人相がよく分からない中、囚人の入れ替えが始まりました。
機内に入った囚人たちは予定通り輸送機が乗っ取られている事を知り歓喜の声を上げていました。
囚人の一人 スワンプ・シングが輸送機を操縦し、追跡装置も取り外されてピンボールが観光セスナ中に置いてきました。
そんな中、ポーは外に出された看守に気付くことを期待して窓から外を見ていましたが、そんな様子はありません。
とうとうシンディーノや37人を殺した殺人鬼 ガーランド・グリーン(スティーヴ・ブシェミ)が乗り込み、輸送機は離陸態勢に入りました。
その時、やっと囚人たちを乗せたバスの中で、ポーが忍ばせたテープレコーダーが発見されていました。
警官隊たちが次々と引き換えしている事に気が付いたサイラスは急いで離陸させます。
追跡装置を捨てに行き、女性整備士をナンパして乗り遅れてしまったピンボールを残して飛行機は飛び去ってしまいました。
輸送機と交信して潜入していたシムズが殺されたと知った麻薬捜査官のマロイは怒り狂い、輸送機を撃ち落とすよう提言します。
ラーキンは機内にいるポーの事を知り「彼は降りようと思えば降りられたのに、それをやらなかった。彼は凶悪犯じゃない。彼ごと撃ち落とすのは間違っている」と主張しますが、軍用ヘリが到着し、発信機の電波を追ってマロイ達は出発してしまいます。
一方、タイヤが完全に収納されないからと様子を見にやって来たドッグとポーは、乗り遅れたために機内に入ろうとして失敗したピンボールの死体が引っ掛かっているのを発見します。
ポーは、ドッグの目を盗んでピンボールの死体にラーキンの名前と次の目的地であるラーナー飛行場を走り書きし、下に落とします。
空から落ちてきた死体に自分宛てのメモが書かれていたと連絡を受けたラーキンは、マロイの車を拝借してラーナー飛行場に向かいました。
自由になれる事に浮かれる囚人たちの中で、クレイジー・ビリーは同じ刑務所にいた筈なのにポーの事を知らない事を不審に思っていました。
そこで、ポーの荷物を調べ、仮釈放の許可証を発見します。
そしてポーにその事を問いただし格闘になります。
最後は、格闘中に壊れて突き出たパイプが胸に突き刺さりクレイジー・ビリーは死んでしまいました。
その頃、輸送機だと思って追いかけていたのが全く関係のない観光セスナだったと知ったマロイ達は慌てて引き返してきますが、本物の輸送機は飛行場に到着する直前でした。
車を飛ばして飛行場に着いたラーキンが管制塔に入ると、管制官は既に殺されていました。その時、管制塔をかすめるように輸送機が着陸しました。
何とか無事だったものの、滑走路が足りずに砂漠に機体が突っ込んで埋まってしまっていました。
ポーはベイビー・オーを外に出そうとしますが、低血糖の症状が出始めていて危険だと言われ、インシュリンを打つための注射器を探しに行きます。
そして、格納庫の中にジェット機があるのを発見します。
シンディーノはここでサイラスたちを見捨て、一人で逃げようとしていたのです。
ポーはすぐに立ち去ろうとしますが、シンディーノの部下達に見つかり銃口を突きつけられます。
撃たれるかと思った瞬間、様子を伺っていたラーキンが飛び出てきて何とか助かります。
ラーキンはポーに逃げるように言いますが「傷ついた仲間を見捨てる事はできない。妻に、愛していると伝えてくれ」と言ってその場を去りました。
暫くして、囚人たちの目を盗んで抜け出したシンディーノは格納庫にやってきました。
生き残った部下にジェット機を操縦させて逃げ出そうとしまうが、ラーキンにクレーン車で尾翼を破壊され、離陸できずに飛行機はぶつかって大破してしまいます。
シンディーノは生きていたものの、一人で逃げようとしたことがサイラスにバレてしまい、壊れたジェット機から漏れた燃料に火を点けられ、そのまま爆死してしまいました。
「コン・エアー」ラスト最後の結末
一方、警官隊がやって来ることに気が付いたサイラスは囚人を集めて迎え撃つ準備をします。
狭い道に誘い込み、最前列と最後尾の車を破壊して身動き出来ないようにした上で一斉射撃をする作戦でした。
隠れてみていたラーキンは作戦に気付き隊を後退させるように言いますが、すでに遅く、閉じ込められた警官隊に容赦なく弾丸が浴びせられます。
廃車になった救急車の救護箱の中から注射器を見つけたポーは、銃弾を掻い潜って輸送機に辿り着きます。
中では、拘束されていたサリー護送官がジョニー23に襲われようとしていましたが、寸での所でポーがジョニー23を殴り倒して止めました。
警官隊は全滅かと思われましたが、ラーキンがトラクターを動かして盾替わりとなり、警官隊は逃げ出す事が出来ました。
しかし、輸送機は再び飛び立ってしまいました。
ポーはベイビー・オーにインシュリンを打ち機外に逃げようとしていましたが、既に輸送機は飛び去っており脱出は無理でした。
そして、クレイジー・ビリーの死体を見つけて裏切り者がいると疑っていた上に、ケイシーからの手紙を見つけたサイラスがポーを撃とうとします。
庇おうとしたベイビー・オーが撃たれ、いよいよと言う時、マロイたちの乗った軍用ヘリが追い付いて機銃掃射をします。
その隙にポーが操縦室に入り込んでのっとりました。
マロイは更にミサイルを撃ち込もうとしますが、ポーが操縦していると知ったラーキンの説得により中止します。
しかし、輸送機は既にエンジン1基しか動いておらずガス欠でした。
飛行場には間に合わず、ラスベガスの真ん中に不時着してしまいます。
ジョニー23など多数の囚人が死にましたが、ポー、ベイビー・オー、サリーは無事でした。
外に出たポーが“やっと帰れる”と思った矢先、輸送機を操縦していたスワンプがはしご車を乗っ取り、その荷台にサイラスとドックが乗っているのを見掛てしまいます。
ラーキンとポーは白バイに飛び降り、すぐさま追いかけました。
サイラスやドッグが浴びせてくる銃弾や水を掻い潜り、ラーキンは運転席のスワンプを水攻めにし、ポーはサイラスラスをはしご車に手錠でつなぎとめたまま建物に突っ込ませて倒しました。
やっと自由になったポーは、駆けつけてきたトリシアを見つけ駆け寄ります。
横にいたケイシーにプレゼントのぬいぐるみを渡し「おかえりなさい」と3人は固く抱き合ったのでした。
――その頃、カジノで大勝ちしている男が一人。
どさくさに紛れて逃げ出したガーランド・グリーンでした。
THE END
「コン・エアー」見どころ
つまらない諍いが原因で人を殺してしまった男が、逃げるチャンスがありながら仲間を見捨てることなく戦うアクション作品です。
軍隊時代に教え込まれた「仲間を見捨てない」という信念を持ち続けながら、時に囚人として振る舞いいながら、なんとか仲間を救って娘や妻の元に帰ろうとする難しい役をニコラス・ケイジが見事に演じていました。
その他の囚人たちも個性が強く、印象的でした。ジョン・マルコヴィッチ演じる、頭が良く、倫理観が欠落して冷酷な犯罪者のサイラス。
スティーヴ・ブシェミ演じる凶悪犯の中でも少し違った不思議な雰囲気を放つ連続殺人鬼・グリーンなど、役の印象にピッタリの役者さんが演じていて面白さを倍増させていました。
また、頭に血を上らせて突っ走る麻薬捜査官・マロイに対し、冷静で知的な保安局員・ラーキンの取り合わせも良かったです。
また、どうやって輸送機ごと脱獄する計画なのかという謎もストーリーに彩を添えてくれていました。
凶悪犯の仲間と思われて殺されるかもしれないギリギリの状況の中、何度も逃げるチャンスがありながら「妻や娘に顔向けできない」「仲間を見捨てられない」と常に大切な家族や仲間の為に命を懸ける姿はカッコよく、爆発や銃撃、格闘シーンの興奮も超えて胸に響くものがありました。
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