映画「ワイルドガン」は、キーファー・サザーランド主演、2015年のジョン・カサー監督の映画です。
この映画「ワイルドガン」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。
銃を捨てた男がギャング退治に立ち上がる「ワイルドガン」をお楽しみください。
ナルド・サザーランドとの親子共演が見どころですよ。
「ワイルドガン」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: ジョン・カサー
製作:ケビン・デウォルト 他
脚本: ブラッド・マーマン
撮影: ルネ・オオハシ
音楽: ジョナサン・ゴールドスミス■ 主要キャスト
ジョン・ヘンリー・クレイトン: キーファー・サザーランド
サミュエル・クレイトン: ドナルド・サザーランド
メアリー・アリス・ワトソン: デミ・ムーア
ジェームズ・マッカーディ: ブライアン・コックス
ジェントルマン・デイヴ・ターナー: マイケル・ウィンコット
「ワイルドガン」あらすじ
19世紀のアメリカ。
有名なガンマンであったジョン・ヘンリー・クレイトン(キーファー・サザーランド)は母の死の知らせを聞き、疎遠状態の父がいる故郷・ワイオミングに帰郷します。
ジョンはこれを機に銃を捨て、まっとうに生きるつもりでした。
しかし、戻った故郷では鉄道計画による土地買収が進み、立ち退きを拒んだ者にはギャングたちの仕打ちが待っていたのです。
「ワイルドガン」ネタバレ
10年ぶりに故郷のワイオミングに戻ったジョン・ヘイリー・クレイトン(キーファー・サザーランド)。
南北戦争で兵士として戦ったジョンは、戦争が終わっても故郷には帰らずガンマンとして生活していました。
ジョンが家に着くと、牧師を務める父親のサミュエル(ドナルド・サザーランド)はジョンに「母さんは死んだ。」とだけ呟き家に入ってしまいます。
母の死を始めて知ったジョンは、今まで家族を思いやることが出来なかったことを後悔するのです。
「知らなかった。病気だと知っていたら…。」と言うジョンにサミュエルは「帰って来たか?死にそうだと知れば帰るが、元気なら顔も見に来ないのか?」と激しく罵倒します。
そして、もう銃は持たないというジョンに「人は己の本性からは逃れられない。」と言ってジョンの事を鼻で笑うのでした。
血のつながった家族ですが、ジョンとサミュエルの関係はあまりよくありません。
それでもジョンは故郷でサミュエルとの暮らしを決意します。
サミュエルと一緒に町に出かけたジョン。
ジョンはサミュエルに、酒場に頼んである酒が入荷しているか確認してきてくれと頼まれ酒場へと向かいます。
そこでジョンが凄腕のガンマンだという噂を聞きつけたフランク・ティルマン(アーロン・プール)に絡まれてしまうのです。
いつのも癖でつい銃のあった場所を触ってしまうジョンでしたが、もうそこには銃はありません。
フランクに絡まれても相手にせず聞き流すジョン。
そこへ店主デイヴ・ターナー(マイケル・ウィンコット)がやって来てフランクを追い払います。
「騒ぎを起こさないでくれよ。」というデイヴにジョンは「俺からはな。」と言って店を去るのです。
ジョンはサミュエルにフランクたちは何者なんだと問うと、サミュエルは「知らないのか?あいつらの事が原因で戻って来たのかと思った。」と言い「この辺の農場を買い漁っているジェームズ・マッカーディ(ブライアン・コックス)という男の子分だ。」と答えます。
ジェームズはかなりの悪党で、農場を売らない人たちは子分を使って痛い目に合わせているというのです。
その夜、ジョンはサミュエルに「なぜ帰って来たんだ。お前といるのを見られたくない。ただ、神を敬い生き方を変えると言うならお前を許す。だがこの10年の間の放蕩は母さんの名にかけて許すことはできない。」と厳しい事を言われてしまいます。
ジョンは懸命に木を伐り土地を切り開こうとします。
それは母の願いだったからです。
父のサミュエルと一緒に切り開いてほしいと言うのが母の願いでしたが、サミュエルはそんなことは初めて聞いたと言ってジョンの話には耳を貸しません。
仕方なくジョンは1人で作業を進めるのです。
町の住人達はジェームズから身を守るために用心棒を雇った方が良いのではないかと話し合います。
しかし、牧師のサミュエルは「戦争でも始める気か?相手を皆殺しにしても問題は解決しない。」と言って反対し、連邦保安官に協力してもらえるよう電報を打ったからもう少し待とうと提案します。
しかし、住人たちは「自分たちみたいな貧乏人は助けてもらえない。」と言い帰ってしまいます。
ジョンの元に恋人だったメアリー・アリス・ワトソン(デミ・ムーア)が訪ねてきます。
メアリーには戦争が終わったら戻ると告げていましたがその約束は守られることはありませんでした。
そしてこの10年の間にメアリーは結婚し子供も生まれていたのです。
自分が悪いのは分かっていてもメアリーへの思いが残っているジョンは木を切る事で気持ちを落ち着けるのでした。
町へ出かけたジョンは、フランクがダニエルに暴力を振るっている現場を目撃し止めに入ります。
その晩、苛立ちを我慢できなかったジョンはサミュエルの言葉に過敏に反応し激しい言い合いをしてしまいます。
牧師であるサミュエルに向かって「神などいない。戦争ほど神を必要しているのに神は人間を救ってはくれなかった。」と言い苛立ちをぶつけるのでした。
町で暴力を振るわれていたダニエルの元にデイヴとフランクたちがやってきます。
土地の売却を頑なに拒否するダニエルをデイヴが説得している時、業を煮やしたフランクの仲間がダニエルを射殺してしまいます。
デイヴは「殺さなくても理性的に話し合いをしていたのに。」と言って子分たち銃で撃つのでした。
恐怖を感じた住人たちはジョンに用心棒になってくれないかと依頼しますがサミュエルが「息子はもうガンマンではない。」と言ってそれを拒否するのです。
ジェームズは、デイヴを呼び出し「ダニエルの妻が土地を売って町を出るそうだ。他にも2家族が土地を売ると言っている。ここの住民は積極的に交渉した方が良さそうだな。」と話します。
しかしデイヴはジェームズのやり方には納得していませんでした。
そんなデイヴにジェームズは「ジョンが銃を持つのも時間の問題だ。」と言ってジョンの相手をしろとデイヴに指示をだすのです。
ジョンは食事も惜しみ土地を切り開く作業にのめり込みます。
未だサミュエルとの関係を修復できていないジョン。
「母さんの望みはお前が戻る事だった。」と言われ「父さんは俺に戻って欲しかった?それとも戻らないほうが良かった?」と問います。
ジョンにはウィリアムという兄弟がいました。
しかし幼い頃、川で溺れ亡くなってしまったのです。
ジョンはその時サミュエルが、助かった自分を見て失望した表情をしたのを今でも忘れられないでいました。
サミュエルはそれを否定しますが、ジョンは自分が愛されていないのだと感じていたのです。
ジョンの元をまた訪れたメアリーは何故戦争が終わったのに故郷に戻って来なかったのかとジョンに尋ねると、ジョンは「俺は変わってしまった。君の所に戻る事だけを考え戦争をやり過ごしてきたけど、人を殺した過去が俺を君の元に帰さなかった。」と本当の気持ちを話します。
メアリーはジョンが戦争に行く前に赤いリボンを渡していました。
メアリーには打ち明けませんでしたが、ジョンは今でもそのリボンを大切に持っているのです。
2人の親密そうな姿を目撃してしまったトムは複雑な表情を浮かべ、家に帰ったあとメアリーにジョンとの事を問いただします。
しかし、メアリーは「私の夫はあなたよ。ジョンとは友人というだけ。」と答えるのです。
ジェームズたちのやり方が日増しに酷くなる中、ジョンはまたフランクに絡まれてしまいます。
床にこぼれた酒を拭くように言われたジョンは素直にそれに従いますが、フランクの仲間から暴力を振るわれてしまいます。
サミュエルが止めに入りますが、羽交い絞めにされて何も出来ません。
周りで見ている人たちもどうする事も出来ずジョンは殴られ続けます。
そこに夫のトム(グレック・エリス)と町に来ていたメアリーがやって来て、トムの制止を払いジョンの元へ駆け出します。
そんなメアリーの様子を見たトムは、酒場で酒を煽りジェームズの誘いに乗り土地の売却を決めてしまうのです。
デイヴがジョンの元を訪ねてきます。
デイヴもジョンと同じく戦争を経験していて、辛い経験を分かち合う二人でしたが、デイヴはジェームズの子分。
デイヴは自分たちの戦いは避けられないと告げに来たのです。
ある日、ジョンが山に向かうと、サミュエルが開墾を進めていました。
少しずつ親子の溝が埋まっていくジョンとサミュエル。
2人で作業をしたこともあり、ジョンは久しぶりに教会を訪れます。
しかしそこにはメアリー家族も来ていました。
帰り際、トムはジョンに向かって暴言を吐き「私の妻を愛していないと神に誓え。みんなの前で誓うんだ。」と責め立てます。
ジョンは何も答えませんでしたが、サミュエルが「息子を誤解するな。」と庇いその場を治めるのです。
トムはこの町残ることを決め、土地を売る契約を破棄したいとジェームズに話に行きますが、断られてしまいます。
罪を告白するために教会へと足を運ぶジョン。
そこへやってきたサミュエルは息子ジョンの懺悔を聞きます。
戦争が終わり、町から町へ放浪していたジョンがある町にたどりついた時、その町のワルと喧嘩になってしまいます。
銃撃戦になってしまった時、ジョンが撃った流れ弾が幼い子供に当たりその子を殺してしまったのです。
その子はジョンの兄弟ウィリアムが亡くなった時と同じくらいの年の子供でした。
ウィリアムも自分のせいで死なせてしまったと思っていたジョン。
ウィリアムも、銃で死んでしまった子供も、自分が人生を奪ってしまったという罪の意識をずっと持ちながら生きてきたのです。
ジョンは「こんな男になってごめん…。」と泣きながらサミュエルに懺悔します。
サミュエルはそんなジョンを何も言わず優しく抱きしめるのでした。
「ワイルドガン」ラスト最後の結末
トムの家にジェームズがやってきます。
メアリーが対応しますが、トムが土地を売ったという事を初めて知りそのことをジョンに相談に行くのです。
ジョンは「ここに残っても不幸になるだけだ。土地を売って他の街へ逃げろ。」とメアリーに忠告します。
サミュエルは放っておくことが出来ず、ジェームズに話を付けに行きますが、ジェームズはかつて友だったサミュエルの言葉を聞こうとしません。
その帰り、サミュエルはフランクらジェームズの子分たちに刺されてしまいます。
昏睡状態でしたが何とか一命を取り留めたサミュエル。
目を覚ましたサミュエルはジョンに「お前に言っておきたいことがある。私はお前のことを誤解していた。自分の事も。奴らを皆殺しにしてやりたい。血は争えんな。」と言い「お前を失うのが怖い。何もするな。私のために行かないでくれ。」と続け、ジョンがジェームズたちの元へ向かおうとしていることを察し、それを止めようとします。
しかし、ジョンは「誰かがやらなくてはならない。正しいことがしたいんだ。俺のやり方で。」と言い故郷に帰って来てからずと封印してきた銃を持ち酒場に向かうのです。
酒場に着いたジョンは次々とジェームズの子分たちを銃で撃ち抜いて行きます。
店に残った子分たちをすべて始末したジョンが酒場の外へ出るとデイヴが待ち受けていました。
しかし、店にジェームズがいると確信したジョンは「レマットは重すぎて不利だ。店に戻ってコルトに替えてきてもいいか?」と言い一旦銃を置いてまた店内に戻ります。
店内に置いてあった銃を持ったジョンは隠れていたジェームズを撃ち抜くのです。
外に出たジョンはデイヴに「これであんたは雇われの身じゃない。」と言いその場を去ります。
ボスであるジェームズを仕留めた事で、名前を売りたい連中に狙われると察したジョンは、二人で開墾した土地をサミュエルに任せ町を出ることを決心します。
サミュエルは泣きながらジョンを引き留めますが「すぐに会える。必ず戻るから。」と約束して町を出て行くのでした。
それから、その後のジョンを知る者はいませんでした。
確かな情報が無いまま数年が過ぎメアリーは亡くなります。
葬儀にジョンは現れませんでしたが、葬儀の翌日メアリーの墓標には赤いリボンがかけられていたのです。
ファウラーの住人は何度かジョンを見かけていましたが、サミュエルが亡くなった後はジョンが町に姿を見せる事はありませんでした。
THE END
「ワイルドガン」見どころ
この作品の見どころは何といってもサザーランド親子の共演でしょう!
しかも劇中でも親子役というのも良いですね。
親が子を思い、子が親を思うシーンが印象的なこの作品ですが、実の親子が演じているとうこともあってとてもリアルに感じられます。
お互いの誤解が解け、親子としてやっと心一つにして暮らしていけると思った矢先の別れはかなり泣けます!
ストーリーはとてもシンプルなので分かりやすいという点も良いですね。
我慢して我慢して、ついに悪党にブチ切れる流れ・・・
バンバンと激しいガンアクションは後半のみなのが少し残念ではありますが、その分主人公の葛藤や親と子の絆などがきちんと描かれていますので見応えは十分です!
クリント・イーストウッドのガンマンが好きな人は、きっと好きになる作品ですよ。