映画「ザ・シークレット・サービス」は、クリント・イーストウッド主演、ウォルフガング・ペーターゼン監督の1993年の映画です。
この映画「ザ・シークレット・サービス」のネタバレ、あらすじや犯人、最後のラスト結末、見どころを紹介します。
JFK暗殺を阻止できなかった主人公が再び大統領を警護する「ザ・シークレット・サービス」をお楽しみください。
「ザ・シークレット・サービス」キャスト・スタッフ
■ スタッフ
監督: ウォルフガング・ペーターゼン
脚本: ジェフ・マグワイヤー
制作: ジェフ・アップル
音楽: エンニオ・モリコーネ
撮影: ジョン・ベイリー■ 主要キャスト
フランク・ホリガン: クリント・イーストウッド
ミッチ・リアリー: ジョン・マルコヴィッチ
リリー・レインズ: レネ・ルッソ
アル・ダンドゥレア: ディラン・マクダーモット
ビル・ワッツ: ゲイリー・コール
ハリー・サージェント: フレット・ダルトン・トンプソン
サム・キャンパーナ: ジョン・マホーニー
マット・ワイルダー: グレッグ・アラン=ウィリアムス
大統領: ジム・カーリー
ジャック・オオクラ: クライド・クサツ
メンドーサ: トビン・ベル
「ザ・シークレット・サービス」あらすじ
JFK暗殺を阻止できず、以来、罪の意識にさいなまれているシークレット・サービスのホリガン(クリント・イーストウッド)
ある日、彼の元に謎の男から「現職の大統領を暗殺する」という予告電話が入ります。
ホリガンは今度こそ自らの職務を真っ当すべく、冷酷な暗殺犯に立ち向かうのでした。
はたして犯人は?
「ザ・シークレット・サービス」ネタバレ
長年シークレットサービスとして働いているフランク・ホリガン(クリント・イーストウッド)。
ケネディ大統領暗殺事件の時も現場に配置されていた警護官です。
しかし、フランクはケネディを守ることが出来なかった過去をずっと悔やんでいるのです。
当時、罪悪感から酒に溺れるようになり、妻と子供はフランクの元を去ってしまいます。
潜入捜査官として偽札の取引現場に相棒のアル・ダンドゥレア(ディラン・マクダーモット)と潜入しているフランク。
アルの失態で捜査官という事がバレてしまうのです。
フランクは「仲間でないならあんたの手で始末してくれ」と銃を渡されます。
戸惑うことなくアルに銃を向け引き金を引くフランク。
銃に弾は入っていませんでした。
そのことが分かっていたからフランクは引き金を引いたのです。
偽札作りの一味はフランクのその行動でフランクを信用し油断します。
アルが始末されそうになった時、フランクが犯人たちを撃ち、無事にボスを逮捕するのです。
あるアパートの管理人から、不審な人物がいるからと調査依頼が入ります。
フランクがそのアパートへ向かうと、その人物の部屋には大統領の情報がいたる所に貼られていました。
直ぐにその人物を逮捕するためアルと追跡をはじめますが、部屋の中に貼ってあったメモは無くなり、フランクに丸が付けられている写真が残されていたのです。
その夜、フランクの元にブース(ジョン・マルコヴィッチ)と名乗る人物から電話があり、「昨日の夜アパートに来ただろ?俺の事はブースと呼んでくれ」と言われます。
そして「大統領を殺す予定だ。あんたは大統領二人の暗殺に関わるんだ」と言われ犯人が本気なのだと感じたフランクは大統領警護のチームに自分も入れてほしいと願い出ます。
フランクは久しぶりに現場復帰を果たしますが、体力が持たず前のように動く事ができません。
その様子を見ていたブースはフランクに再びコンタクトを取るのです。
フランクはブースとの電話を逆探知しようとしますが、ブースはそれも承知で電話をしてきているのです。
逆探知できた場所に向かうとその家はブースとは全く関係のない家でした。
録音されたブースとの会話を大統領補佐官に聞かせ、フランス大使館でのディナーをキャンセルして欲しいと訴えますが、選挙前に予定をキャンセルすることは出来ないと言われてしまいます。
ブースは身元を偽造し大統領暗殺のために計画を進めていきます。
またフランクに電話をしてきたブースの逆探知に成功し、ブースを追いますが逃げられてしまうのです。
しかし、ブースの指紋を採取することに成功します。
指紋認証をしたFBIは、ブースの情報が極秘扱いになっている事で、フランクには情報を知らせずCIAにこの情報を渡すのでした。
計画を進めるブースは大統領暗殺に使う殺傷能力の高いプラスチック銃を作ります。
そして、大統領再選への寄付をし、簡単に会場に潜入するのです。
体調不良のまま警護にあたっていたフランクは、ブースが割った風船の音を銃声と勘違いして指示を出してしまい、その様子がテレビに映し出されてしまいます。
大統領補佐官は「全国放送で大統領が臆病者に見えた。これでどれだけの票が減ると思っているんだ」と声を荒げフランクを非難するのです。
このことが原因でフランクは大統領の警護チームから外されてしまいます。
落ち込むフランクに追い打ちをかけるように再びブースから電話がかかってくるのです。
「俺は攻撃であんたが守備だ」というブースに「いつ始めるんだ」とフランクが問うと「時計は動いている」と答え電話を切ってしまいます。
そこへアルがブースに関する情報を持ってやってきます。
美術学校の教授が1年前のデザイン大会でブースと会っていたのです。
教授は、「ブースは感じが良かったが、政治の話になると豹変し、政府に裏切られたから絶対に報復すると言っていた」とフランクたちに話します。
教授から手掛かりになる人を教えてもらい似顔絵を持ってその人物を訪ねると、ブースはミッチー・リアリーという男だという事が判明します。
教えてもらった住所に向かうとCIAの捜査官もその家に来ていたのです。
リアリーはCIAの元工作員で暗殺要員でした。
リストラされてしまったリアリーは市民の生活に馴染めず、自分を解雇した政府に復讐しようと計画していたのです。
CIAは極秘資料をフランクたちに渡し、協力して捜査をすることに。
フランクはアルと捜査に乗り出そうとしますが、アルは潜入捜査で殺されそうになってからトラウマになっていたのです。
明日辞職するというアルをフランクはどうにか引き止めます。
またリアリーからの電話がかかってきます。
リアリーは自分を怪物にしたCIAを酷く恨んでいました。
逆探知が成功し、フランクが潜伏しているであろうホテルへと急ぎます。
逃げるリアリーを見つけたフランクとアルはすぐに後を追うのです。
屋上伝いに逃げるリアリーを追っていたフランクとアルでしたが、フランクが足を踏み外し屋上から落ちそうになってしまいます。
フランクに手を差し伸べるリアリー。
フランクはその手を取り、リアリーに銃を向けますがリアリーを撃てば自分も落下してしまいます。
リアリーがフランクを揺さぶり階段の踊り場に投げ入れた事で助かったフランクでしたが、リアリーを狙って撃とうとしたアルはリアリーによって射殺されてしまうのです。
フランクは再び大統領警護チームに復帰します。
厳重警戒の中パーティ会場のホテルに変装して潜入するリアリー。
プラスチック銃は分解し、武器を持ち込むことにも成功するのです。
一方、アルが殺されてしまった事もあり、いつも以上に警戒心が強くなるフランクは過剰なほど警護にあたります。
危険人物に似ていたベルボーイを締め上げている映像が撮影されてしまい、フランクは大統領からの命令でまたチームを外されてしまうのです。
サンディエゴに帰ることになったフランクでしたが、空港まで送ってくれた捜査官からサンディエゴ支局の電話番号を聞き、リアリーが潜伏していた部屋で見つけたメモを思い出します。
メモを読み取り電話すると銀行に繋がり、その銀行へ向かうと以前の担当者が殺されたと告げられるのです。
口座を開設した人物の名前をリストアップしてFAXしてもらう事になり、フランクは再び会場へ戻ります。
「ザ・シークレット・サービス」ラスト最後の結末
リアリーは分解したプラスチック銃を懐に忍ばせ、疑われることなく会場に入ります。
そしてテーブルの下で密かに銃を組み立てその時を待つのです。
会場に着いたフランクは銀行から届いたファックスにある名前と同じ人物が会場にいる事を突き止めます。
その人物の座席を調べたフランクは、今まさに大統領を撃とうとしているリアリーを見つけ大統領の前に飛び出し、大統領を庇って撃たれてしまうのです。
会場がパニックになる中、大統領はシークレットサービスによってすぐに避難させられます。
リアリーはフランクを人質に取りエレベーターに立て籠もるのです。
防弾チョッキを着ていたおかげで助かったフランク。
リアリーは「この世を一人で去る気はない」と言ってフランクに銃を向けます。
フランクはリアリーと会話をしているように見せかけて現場で指揮を取るリリー・レインズ(レネ・ルッソ)に無線で合図を送ります。
「上を狙うんだ」というフランクの言葉を合図に狙撃犯がエレベーターを狙います。
銃でガラスが割れたエレベーターから落下しそうになるリアリー。
フランクはリアリーを助けようと手を差し伸べますがリアリーは自ら手を離し落下してしまいます。
身を挺して大統領を守ったフランクはマスコミから取材を受けますが、「デスクワークは嫌いだし警護はもうきつい、それにマスコミに写真をたくさん取られてしまったから潜入捜査もできなくなってしまった。」と言い引退することを決めます。
前からお互いに想いを寄せ合っていたリリーと恋人となったフランクは、リリーと一緒に家に帰ります。
するとリアリーから「これをあんたが聞くころには大統領も俺も死んでいるだろう。あんたが俺を撃ったのか?ゲームに勝ったのはどちらだった?」という留守番電話が入っていました。
フランクはそのメッセージを最後まで聞くことなくリリーと外出し、ゆったりとした時間を過ごすのでした。
THE END
「ザ・シークレット・サービス」見どころ
何といっても、クリント・イーストウッドの渋い演技に惚れてしまいます!
めちゃくちゃカッコいいです!
最近では監督作品の方が多いですが、2018年公開の『運び屋』でも主演を務めその演技が絶賛されていました。
そして、リアリー役のジョン・マルコヴィッチの怪演も素晴らしい!
何とも言えない表情と雰囲気を出すのが本当にすごいです!
彼の演じる役は変わった役柄が多いですが、この作品でも個性的な演技が光っています。
ストーリーはテンポ感も良く、屋上でのアクションシーンは、まさに手に汗握るハラハラのシーンになっています。
思い出すだけでも手汗が…(笑)
アクションシーンも見どころですが、政府から守ることを教えられた捜査官と、殺すことを教えられた工作員、この真逆の二人に焦点を当てたストーリーは最後まで飽きることなく見入ってしまいます。
同じく大統領を守るシークレットサービスが活躍するジェラルド・バトラー主演の「エンド・オブ・ホワイトハウス」もおすすめです。
大統領を護衛する映画は数多くありますが、その先駆けとなったのがこの「ザ・シークレットサービス」かもしれません。