映画「監禁 / レディ・ベンジェンス」は、ティナ・イブレフ主演、J・M・クラビオト監督の2015年のアメリカ映画です。
この映画「監禁 / レディ・ベンジェンス」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
監禁された女性が復讐のために犯人を追い詰めるスリラー「監禁 / レディ・ベンジェンス」をお楽しみください。
シッチェス映画祭ミッドナイト・エクストリーム部門で最優秀作品賞を受賞しました。
■ スタッフ
監督: J・M・クラビオト
製作: ダニエル・ポサダ、ロドルフォ・マルケス、アレックス・ガルシア
製作総指揮:ロック・シャインク、アレクシス・フリドマン
脚本: キース・ジョーネス、ロック・シャインク
撮影: バイロン・ワーナー
音楽: サイモン・ボスウェル■ 主要キャスト
イブ:ティナ・イヴレフ
フィル:リチャード・タイソン
ニナ:ステファニー・チャールズ
リー:ビアンカ・マリノウスキ
ローラ:ダスティン・クイック
「監禁 / レディ・ベンジェンス」あらすじ
とある一軒家に入って行った男(リチャード・タイソン)は、慣れない包丁さばきで料理を作っています。
そして出来上がった料理を持って向かった先は鍵で封じられた地下室。
そこには鎖に繋がれた女性・イブ(ティナ・イブレフ)が横たわっていました。
誘拐され監禁されているイブ(ティナ・イブレフ)ですが、一瞬の隙をついて男(リチャード・タイソン)に反撃します。
ブロックで男を殴りつけ鍵を奪うと、自分を拘束していた鎖で男を縛り付け逃げ出すイブ(ティナ・イブレフ)。
しかし外に出てみても近くに家はなく、もう一度室内に戻り逃げ出す為の車の鍵を探すもなかなか見つからず、代わりに拳銃と、女性が移ったポラロイドを何枚も見付けてしまいます。
監禁されているのは自分だけではない―――
その事実を知った女性の戦いが今ここから始まります。
「監禁 / レディ・ベンジェンス」ネタバレ
幸せそうな彼女を撮影する恋人ロニーのビデオがフラッシュバックの様に挟まれながら、イブ(ティナ・イブレフ)は男(リチャード・タイソン)の元に向かいます。
殴り倒された男(リチャード・タイソン)ですが、血まみれではあるものの意識ははっきりとしており、イブ(ティナ・イブレフ)の要望通り、他に監禁している女性の元へと運転を始めました。
逃げ出さないよう首に手作りの拘束具を付けられた状態で彼が向かった先は、イブ(ティナ・イブレフ)の監禁場所から一番近い一軒家。
その、建築途中のようなむき出し家の奥にある部屋に監禁されていたニーナですが、助けにきたイブ(ティナ・イブレフ)を見ても錯乱状態が酷く状況が呑み込めていないようです。
檻の鍵を開け解放されるや否や走り出し、家から飛び出すと躓いて転び、柵が首に刺さった事で無くなってしまいました。
助けたかったはずの女性の無残な死を目にして涙するイブ(ティナ・イブレフ)でしたが次の女性の場所へと車を走らせます。
次の場所にいたのはローラ。
両腕を掲げ妙なマスクをかぶせられて拘束されているローラですが、男(リチャード・タイソン)の巧みな言葉によりいきなりイブ(ティナ・イブレフ)に襲い掛かってきます。
制止も聞かず角材で殴りつけてくるローラに命の危機を感じたイブ(ティナ・イブレフ)は彼女を撃ち殺してしまったのでした。
すると今度は、彼女がローラと格闘している間に首の拘束具を取った男(リチャード・タイソン)が襲いかかってきます。
怒りに燃えるイブ(ティナ・イブレフ)は迷いなく男(リチャード・タイソン)に引き金を引き、足を撃ち抜くのでした。
フラッシュバックするイブ(ティナ・イブレフ)の監禁生活。
最初は似た年頃の少女と一緒に監禁されていたイブ(ティナ・イブレフ)。
いなくなった彼女に想いを馳せるイブ(ティナ・イブレフ)に男(リチャード・タイソン)は、自分の話をし出します。
母親の葬儀も満足に上げられなかった自分は、ロニーが望んだような明るい人生が欲しかった、と話す男(リチャード・タイソン)。
なぜ男(リチャード・タイソン)がロニーを知っているのか、そんなイブ(ティナ・イブレフ)に彼は、テレビで彼女を探すロニーを見たというのです。
町中を探し続けたロニーは恐ろしいものを見付けた…そう言う男(リチャード・タイソン)は次の女リーの後でそれを見せてやる、と不敵に言い放つのでした。
そして辿り着いた一軒家。
足を負傷している男(リチャード・タイソン)を車に残して探しに入ったイブ(ティナ・イブレフ)は、2階の部屋でリーを発見します。
するとそこへ二人の男が。
いるはずのないイブ(ティナ・イブレフ)に驚く男たちを撃った彼女にリーは、レイプ目的の男どもを通報すべきだと訴えますが、イブ(ティナ・イブレフ)には他にやるべきことがあります。
リーを連れて車に戻り、3人が向かったのはサウス101と言う場所。
そこの4と書かれたドアを指示されたイブ(ティナ・イブレフ)とリーは探し当てました。
その部屋には何人もの女性たちが…!
ここは、大男により集められた女性たちを男どもが買いに来るという人身売買の温床だったのです。
ここにロニーが来なかったかと問うイブ(ティナ・イブレフ)に、中の一人が、助けに来た男は今もどこかにいる、と謎めいた言葉を残すのでした。
それを聞いたイブ(ティナ・イブレフ)は、女性たちの救出を警察に通報するようにリーに支持し、車に戻ります。
ところが車内はもぬけの殻。
男(リチャード・タイソン)が逃げたかと焦るイブ(ティナ・イブレフ)でしたが、彼は運転席から彼女をおちょくるようにして顔を出します。
そうしてイブ(ティナ・イブレフ)が男(リチャード・タイソン)に気を取られている隙をついて現れた大男。
二人の男に挟まれて絶体絶命かに思われたイブ(ティナ・イブレフ)を救ったのはリーでした。
大男を絶命させた後、イブ(ティナ・イブレフ)は男(リチャード・タイソン)から聞き出したブラウン1404という場所に向かう途中、男(リチャード・タイソン)の名前がここで分かります。
イブ(ティナ・イブレフ)が再生した男(リチャード・タイソン)の携帯に家族からの留守番電話が残されていたのです。
男の名前はフィル(リチャード・タイソン)。
妻子がいるばかりか、母親も生きているようです。
作り話をしてイブ(ティナ・イブレフ)の同情を引こうとでもしたのか、男の実際の生活は幸せな普通のものであることがうかがい知れる電話の内容でした。
それを知ってか知らずか、フィル(リチャード・タイソン)は結果をして人を殺してしまったイブ(ティナ・イブレフ)の事を責め続けています。
お前が悪いと責められ続けながら到着したのは、わりと大きな一軒家。
これまでの監禁場所と違い人が暮らしている痕跡がそこここに残された室内にいたのは、恋人のロニーでした。
探したんだぞ!と安堵の表情を浮かべるロニーですが、彼がなぜここにいるのか全く把握できていないイブ(ティナ・イブレフ)は、銃口を彼に向けたままです。
6か月間君を探し続けて家も仕事も失った、そういうロニーの言葉に警戒心が薄れたイブ(ティナ・イブレフ)が、心を開き近付こうとした瞬間でした。
どこかの部屋から物音が…
それだけでなく声まで聴こえてきたのです。
一瞬にして緊張感が走る室内。
再び銃を構えたイブ(ティナ・イブレフ)はロニーに詰め寄ります。
その頃車内では、フィル(リチャード・タイソン)が拘束されている手首のガムテープを切ろうと画策していました。
やっと自由になった両手を使い運転しようとしますが、しかしエンジンがなかなかかかりません。
そんな苛立つフィル(リチャード・タイソン)の前で、家の中から数発の銃声が…。
イブ(ティナ・イブレフ)に促されロニーが開けた室内には、一人の女性が横たわっていたのです。
悪気はなかった、と言うロニーですが、彼までも自分を苦しめた監禁男と同類だったことが許せなかったイブ(ティナ・イブレフ)は引き金を引いてしまったのでした。
「監禁 / レディ・ベンジェンス」最後のラスト結末
やがて家から出てきたイブ(ティナ・イブレフ)は、怒りのままにフィル(リチャード・タイソン)に向かい引き金を引きます。
しかし弾切れ…。
そこで彼女が向かったのはフィル(リチャード・タイソン)の自宅でした。
慈悲を求めありとあらゆる言葉を口にするフィル(リチャード・タイソン)もまた、悪気はなかったと泣きつきます。
フィル(リチャード・タイソン)の家の呼び鈴が鳴ります。
ドアを開けたそこには血まみれで横たわるフィル(リチャード・タイソン)の姿が…。
突然の出来事に慌てる妻と、起きてきた幼い娘。
イブ(ティナ・イブレフ)は結局フィル(リチャード・タイソン)を解放したのでした。
返り血にまみれた顔をフードで覆い隠し、歩き出したイブ(ティナ・イブレフ)ですが、彼女の脳裏には一緒に誘拐され、ともに監禁されていた少女の姿が浮かんでいます。
亡くなってしまった彼女は、イブ(ティナ・イブレフ)の妹だったのです。
当時の感情が蘇ったイブ(ティナ・イブレフ)の顔にはとある決意が…。
フィル(リチャード・タイソン)の家では、何とか彼を家に引きずり込んだ妻が介抱しようとしている脇を通り抜けて、娘が家のドアを閉めようとしています。
そこへ伸びてくる手…。
復讐の余韻を残して物語は幕を閉じます。
THE END
「監禁 / レディ・ベンジェンス」見所ポイント!
監禁映画をあまり見た事が無いので、他作と比べてどうなのかは分かりませんが、監禁された女性が酷い目にあわされる直接的描写が無かったおかげで、心理負担的には軽く済みました。
物語の軸は復讐に置かれてはいますが、ストーリーが進むごとに謎が解け、そしてまた深まるような作りで、爽快感はほとんど感じられません。
主人公が監禁から脱出して終わりではなく、さらに復讐しに戻るという・・・
善から悪へ変わってしまう主人公の心理状況もよく描かれています。
しかしながら監禁した犯人の「悪気はなかった」そんな軽い言葉が一体どれほどの免罪符になるというのか…
妙にこの、悪気はなかった、と言うセリフが耳に残りました。
特にモデルにした事件があるわけではないようですが、誘拐・監禁が他人事では済まされないような昨今、底冷えするような恐怖を与えられる作品です。