映画「ジョーズ4 復讐篇」は、ロレイン・ゲイリー主演、ジョセフ・サージェント監督の1987年のアメリカ映画です。
そんな、映画「ジョーズ4 復讐篇」のネタバレ、あらすじや最後ラスト、結末、見所について紹介します。
大ヒット映画『ジョーズ』シリーズの第4作であり、完結編でもあります。
■ スタッフ
監督: ジョセフ・サージェント
製作: ジョセフ・サージェント
脚本: マイケル・デ・ガズマン
撮影: ジョン・マクファーソン
音楽: マイケル・スモール■ 主要キャスト
エレン・ブロディ:ロレイン・ゲイリー
マイケル・ブロディ:ランス・ゲスト
ジェイク:マリオ・ヴァン・ピーブルズ
カーラ・ブロディ:カレン・ヤング
ホーギー:マイケル・ケイン
テア・ブロディ:ジュディス・バーシ
ショーン・ブロディ:ミッチェル・アンダーソン
ルイーザ:リン・ホイットフィールド
ポリー:エドナ・ピロット
市長:シプリアン・R・デューブ
マーティン・ブロディ:ロイ・シャイダー
「ジョーズ4 復讐篇」あらすじ
かつてアメリカの田舎町・アミティで、町を守る署長として人喰いザメと戦ったマーティンの妻・エレン・ブロディ(ロレイン・ゲイリー)。
彼女は心臓発作で夫がこの世を去った後も、次男のショーン(ミッチェル・アンダーソン)と暮らしています。
結婚間近なショーンは父と同じ警察官として働いていました。
クリスマスの夜。
幸せな時間を過ごすはずだったショーンを悲劇が襲ったことから物語が始まります。
果たして、再び迫る人喰いザメの恐怖にエレンは立ち向かう事が出来るのでしょうか―――?
前作「ジョース3」はこちらです。
「ジョーズ4 復讐篇」ネタバレ
陽気でいつも朗らかなショーン(ミッチェル・アンダーソン)。
しかし彼は、婚約者と母が待っている家に帰る事が出来ませんでした。
航路標に枯木が引っかかって邪魔になっているという通報を受け、一人海へ出たショーンはそこで巨大なホオジロザメに襲われてしまったのです。
助けを求めても、港ではクリスマスの音楽が流れ彼の悲鳴に気付く者は誰一人ありません。
彼はサメによって海へと引きずり込まれ、破損した船も沈んだ海に浮かぶのは、赤く広がる血液だけなのでした。
翌日、知らせを受け駆けつけたエレン(ロレイン・ゲイリー)は、変わり果てた姿の息子と無言の対面を果たします。
思わず目を背けたくなるほどの亡骸・・・。
知らせを受け長男のマイケル(ランス・ゲスト)が妻子をつれて帰国しました。
彼は学位を取るためバハマの海で研究をしているのです。
母を固く抱きしめるマイケル。
そんな彼にエレンは、あの子を狙ってきたのよ・・・と呟くのでした。
エレンはマイケルに仕事を辞めて欲しいと言い出しました。
彼女にとって海はサメの恐怖から逃れられない場所。
夫も息子もサメに殺されたと興奮気味で訴えるエレンにマイケルは面食らってしまいます。
サメは人を選んで襲ってきたりしないし、第一父さんの死因は心臓発作だと宥めても、エレンには同じこと。
夫の心臓発作もサメによる恐怖からだったと言い切る彼女は、これ以上家族を失いたくない一心で必死なのです。
ショーンの葬儀を終えたマイケルは、エレンを自分の住むバハマへと誘いました。
あの島の海は熱帯でサメはいないし、何よりも気落ちした状態の母を残していく事が出来なかったからです。
こうしてエレンはアミティの町を出たのでした。
美しい遠浅の海に囲まれたバハマへは、小型のセスナに乗って向かいます。
操縦士は陽気なホギー(マイケル・ケイン)。
彼の軽快なトークに孫のシアは大喜びです。
到着したマイケルの家は、裏庭がそのまま海に繋がっている作りでした。
帰宅してすぐ、海へとせり出したブランコに乗って遊び始めたシア。
それを見てエレンは顔色を変えます。
降りなさいと叫ぶのです。
ここは忌まわしいアミティの海ではないのに、どうしてもサメの恐怖から逃れられないエレン。
しかしサメへの恐怖を無理やり抑えこもうとしてもうまくいきません。
芸術家のカーラ(カレン・ヤング・マイケル)が役所から注文されて製作中のオブジェを見ても、まるでサメの口のような禍々しい形に言葉を失ってしまうし、眠っていてもサメに襲われる夢を見て飛び起きる始末・・・。
それは、マイケルが仕事の相棒・ジェイク(マリオ・ヴァン・ピーブルズ)をホームパーティーに招いた時にも、エレンの態度に現れてしまいます。
にこやかにパーティーを楽しんでいても、ショーンの名前が出たとたん笑顔が消えてしまうのです。
やはりマイケルには別の仕事に就いて欲しいと願っているエレン。
彼の仕事が巻貝の移動と繁殖の調査という地味なものであっても、海で仕事をしている限り彼女にとって安心は出来ないのです。
そんなエレンに変化をもたらしたのは、なんとホギーでした。
浜辺でシアと遊ぶエレンに会いに来た彼と、波打ち際を散策しながら話します。
彼女は、似たような歳の彼に自分の恐怖を話す事が出来たのです。
サメは私の家族を狙って襲っている・・・と。
そんな彼女をホギーは島の祭りに誘います。
あっという間に距離を縮める二人。
楽しく祭りに参加して一緒にダンスを踊り、帰宅する頃には二人の間に友情を超えた空気が流れているのでした。
そんな母の変化を感じ取っているマイケル。
彼は自宅近くの浜辺でエレンとホギーの姿を見て少し複雑な気分・・・。
それでも仕事はしなくてはいけません。
学位を取るための調査といえども、予算のないバハマ水産庁からの依頼ということでやる気のないジェイク(マリオ・ヴァン・ピープルズ)の尻を叩きながら調査を続けています。
この日は、簡易潜水艇に入ってジェイクが海底の調査をする事になっていました。
するとそこへ、今まで見たこともないような大きなサメが!
サメは潜水艇に体当たりすると、そのまま海面に飛び出し船にかじりついたのです!!
それはまるでマイケルを狙っているかのように・・・。
船に帰ってきたジェイクは興奮状態です。
呆然としているマイケルには構いもせず双眼鏡を取り出すと、すぐにサメの行方を追い始めました。
しかしもうすでにその姿はなく・・・。
ジェイクは、あのサメを捕まえる気満々。
暑い海にはいないはずのサメが希に見る大きさで現れた、これをチャンスだと捉えているのです。
そんな彼にマイケルは、母には言わないでくれ、とサメの出現の口止めをする事だけで精一杯なのでした。
エレンに秘密を抱えたまま年が明け、今日はニューイヤーパーティーです。
ジェイク達とパーティー会場にやってきたエレンはそこでホギーの姿を見つけました。
二人はダンスホールへ降りていき・・・
その様子をマイケルは苦い表情で見ています。
彼にとってホギーは母親に言い寄る得体の知れない男なのです。
しかしそれとなく注意をするマイケルにエレンは、もう馬鹿なことは言わないで、と返します。
彼女はホギーのおかげでサメへの恐怖を払拭していたのでした。
サメの追跡に全く乗り気でないマイケルですが、ジェイクの熱意に押され、巻貝の調査の傍らサメを負う事になってしまいます。
彼らは血のしたたる肉を海に撒いてサメを呼び寄せる事にしました。
ジェイクお手製の追跡装置をもりの先に取り付けサメの出現を待つのです。
そうして躍り出たのはやはりあの大きなサメ!
装置の取り付けに成功した事で、サメの出現や移動場所の特定が出来るようになりました。
とはいえ、簡易装置ですからせいぜい範囲は3マイルほど・・・。
マイケル(ランス・ゲスト)がそんな事態に手を出しているなどと知りもしないエレンは、ホギーとのデートを重ねています。
ついにキスした二人・・・。
しかしそれでもエレンはホギーとの交際に二の足を踏んでいる様子。
この年になって、と今になって芽生えた恋心に戸惑っているのでした。
サメに装置を取り付けたことで、いい事もありました。
巻貝の調査中にもサメの気配を科学的に察知できるようになったからです。
マイケルが潜っている時でした。
モニターにサメの信号が現れたのです。
慌てて海から上がるよう指示するジェイク。
しかし時すでに遅し。
サメはマイケルのすぐ側まで来ていたのです。
彼の乗り込んでいる簡易潜水艇に噛み付き、襲いかかってくるサメ。
明らかにマイケルを狙っています。
なんとか隙をついて潜水艇から逃げ出した彼は、沈没した船の中に逃げ込みますが、サメはその中までも追ってきます。
執念にも似たその執拗さに、マイケルはボンベから空気を抜く浮力を利用する事でなんとか船に逃げ帰れたのでした。
帰宅後も彼はなかなか寝付けません。
サメによって負った傷に巻いた包帯・・・眠るカーラ(カレン・ヤング・マイケル)のとなりをそっと抜け出し、鏡に向かい自分の顔を見つめるマイケル。
彼はその翌日もまた海に潜る決意を固めます。
その行動はジェイクを大いに戸惑わせるのです。
今日はカーラの制作したオブジェの除幕式もあるし、第一潜るのは自分の順番だと話すジェイク。
しかしマイケルの決意は硬く、このままじゃダメになる・・・
そう呟く彼には、ジェイクもそれ以上は言えないのでした。
マイケルが恐怖心を押さえ込むべく海に潜っている頃、浜辺では除幕式が始まっています。
式にはカーラはもちろんエレンやシアも参列しています。
しかし長々と続く挨拶に飽きたシアは、あっという間に海へと走ってしまいました。
バナナボートに乗る彼女を心そうに見ているエレン。
サメへの恐怖を克服したといえど、やはり海は気になるのです。
そして彼女は見たのです。
いるはずのないサメが波間に背びれを出してバナナボートに迫る姿を・・・!
大声を上げて浜辺を走り出したエレンによってサメの出現を知ったビーチは一気にパニックに陥ります。
娘の危機にカーラも駆け寄りますが、浜にいる彼女たちに出来ることはありません。
ただサメがボートに突進するのを見ているしかないのです。
大きく口を開け、牙を向いてシアに襲いかかるサメ。
しかし犠牲になったのはシアの後ろにいた女性でした。
ギリギリの状態でシアを抱きしめたカーラ。
悠々と海へ帰るサメを見ていたエレンの瞳に強い光が宿ります。
彼女は一人、船に乗り込むと海に出て、サメを追い始めたのでした。
帰宅したマイケルは、シアの身に起こった事を聞いて頭を垂れます。
自分がサメを追っていたせいだ、と・・・。
しかしそこで彼は気付きました。
母がいないことに・・・。
慌てて家を飛び出たマイケル。
隣の家のジェイクに声をかけ、海に出たのです。
しかしエレンを探すには海は広すぎます。
しかも彼らの船はエレンが乗って行ってしまった為、遅いボートで追うしかありません。
たまたま小舟で釣りをしているホギーに出会った事で、三人は彼のセスナを使って空から彼女を探す事にしました。
一方エレンは、ついにサメと対峙しています。
大きな背びれを見せながら迫るサメ。
ちょうどその時、彼女の船を見つけたマイケルたち。
船に襲い掛かるサメに向かって超低空飛行でもって威嚇した彼らは、そのまま着水するとエレンの船に向かって泳いで乗り込みます。
ところが、最後に残ったホギーが乗っているセスナにサメが襲いかかってしまいました。
そのまま巨体でのしかかるようにしながらセスナを沈めたサメ。
浮かんでこないホギーにエレンは泣き崩れます。
どうして連れてきたの!と胸を叩いてくる母親を抱きしめるしかないマイケル。
「ジョーズ4 復讐篇」ラスト最後の結末
しかしホギーは生きていたのです。
船に自力で這い上がってきた彼は、ここから離れるべく準備を始めました。
ジェイクは懐中電灯を使った武器を自作しています。
モニターにはサメの信号が流れているのです。
彼は船の先端のマストに腰掛け、サメの登場に備えるのでした。
そこへ急に現れたサメ!
驚きながらももりに付けていた懐中電灯をサメの口に押し込みます。
しかしそのままサメに横っ腹を食われて海に転落してしまったジェイク。
目の前の惨劇に呆然とするマイケルですが、船は浸水もしておりゆっくりしている暇はありません。
水を汲みだしてエンジンをかけようと奔走するホギーを横目にマイケルは、ジェイクの作っていた懐中電灯をもう一度構えます。
彼の敵とばかりに、再び襲いかかってきたサメに突き刺したのです。
爆発して一気に弾け飛ぶサメ。
その衝撃で海に投げ出された三人ですが、もう海は安全です。
ブロディ一家を殲滅すべく襲い続けていたサメはもういません。
そしてブロディ家でなかったことが幸いしたのか、ジェイクも生きていたのです。
血まみれではあるものの、しっかりと意識もある彼を見てマイケル達にも歓喜の表情が浮かぶのでした。
サメとの戦いを終えた数日後、エレンは自分の家へと帰ります。
彼らはやっとサメの呪縛を解いたのです。
ホギーの操縦するセスナに乗り込んだ彼女も、見送るマイケルも晴れやかな表情をしています。
新しいブロディ家の門出を、美しい海の夕景も祝福しているようでした。
THE END
「ジョーズ4 復讐篇」見所ポイント!
一作目で活躍したマーティン・ブロディ所長の家族が活躍する物語ということで、3よりずっと面白い作品でした。
徹底してブロディ家の血しか追わないサメという設定も、多少の無理はあれど面白く見る事が出来ます。
「ブロディ家VSジョーズ」みたいな血族の戦い。
そう「復讐編」とはジョーズ側から見た「復讐」なのです。きっと。
3では明らかに機械的な動きをしていたサメが、1に近い不気味な目をして迫るのが、恐怖心を煽りました。
なによりサメの躍動感が違う・・・
かなりリアルなサメで古い映画にありがちな作り物感がなくていいです。
この機会にジョーズ作品一気見も面白いかもしれませんね。
夏休みを迎える今、お子さんには刺激が少し強いかもしれませんので、気をつけてご覧下さい。