「エヴェレスト 神々の山嶺」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ

映画「エヴェレスト 神々の山嶺」ネタバレ あらすじ
ヒューマン

映画「エヴェレスト 神々の山嶺」は、岡田准一、阿部寛共演、平山秀幸監督の2016年の作品です。

この映画「エヴェレスト 神々の山嶺」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末と見どころを紹介します。

山岳カメラマンと孤高の天才クライマーの過酷な挑戦を描く「エヴェレスト 神々の山嶺」をお楽しみください。

 

「エヴェレスト 神々の山嶺」あらすじ

舞台は1993年のネパール。

名を上げたいと借金してまでエヴェレスト遠征隊に同行した野心家の山岳カメラマン深町誠(岡田准一)は、被写体である登山家の滑落事故により、写真集の話をキャンセルされてしまいます。

あてもなくカトマンドゥの街を彷徨っていた彼が小さな古物店で見つけたのは一台の古いカメラ。

その持ち主が、1924年にエヴェレスト登頂を目指しながら行方不明になったジョージ・マロリーである可能性に気付いた深町(岡田准一)。

しかしそのカメラは盗品であるとして元の持ち主アン・ツェルパ(テインレイ・ロンドゥップ)により取り戻されてしまいます。

 
カメラを諦めきれずアン・ツェルパ(テインレイ・ロンドゥップ)の後を追った深町(岡田准一)は、彼の側に立つ大男に気が付きます。

その大男は、かつて天才と評された登山家の羽生丈二(阿部寛)だったのです。

消息を絶ち、その生死すら不明だった羽生(阿部寛)に出会ったことで、あのカメラはマロリーの物であるという確信を深めた深町(岡田准一)。

そしてエヴェレストの初登頂者が変わるかもしれないというスクープに再び野心を燃やします。

 
金策の為一度日本に戻った深町(岡田准一)は、まずカメラと共にいる羽生(阿部寛)について調べる事から始めました。

羽生(阿部寛)の相棒として日本山岳会で活躍した井上真紀男(甲本雅裕)は、彼の事を無駄のない天才的な登りをする人だったと称えながらも、その性格については情の無い最低の人間だったと言い放ちます。

しかしそんな羽生(阿部寛)の孤高の強さに憧れる者がいた事もまた事実でした。

 

「エヴェレスト 神々の山嶺」ネタバレ

岸文太郎(風間俊介)もその一人でした。

ザイルで繋がったパートナーですら、一人が滑落したことにより二人諸共落ちて命を落とすような状況に陥った場合、ザイルを切ってでも自分の命を守ると言い切る羽生(阿部寛)。

それでも、彼と共に登れることが嬉しくて仕方がない岸(風間俊介)。

そんな岸(風間俊介)を羽生(阿部寛)も彼なりに可愛がっていましたが、二人だけで崖を登っていた時、岸(風間俊介)が滑落し羽生(阿部寛)と繋がれたザイル一本で宙に浮いた状態になってしまいます。

この事故により、命を落とした岸(風間俊介)のザイルを切ったのは羽生(阿部寛)だとの噂がまことしやかに囁かれ、彼と共に山に登りたがる者は皆無に・・・。

 
井上(甲本雅裕)から羽生(阿部寛)の話を聞き出した深町(岡田准一)の元に、涼子(尾野真千子)と言う女性から電話が掛かってきます。

彼女は亡くなった岸(風間俊介)の妹であり、羽生(阿部寛)の恋人でもありました。

兄亡きあと自分を支えてくれたのは彼だけだったと語る涼子(尾野真千子)は、ネパールへと渡った羽生(阿部寛)から三年前に届いたネックレスを今も大切に持ちながら、ずっと連絡のない羽生(阿部寛)の帰りを待っていたのです。

カトマンドゥにいる羽生(阿部寛)が[冬季南西壁・単独無酸素登頂]を計画している事を聞いた涼子(尾野真千子)は深町(岡田准一)と共にネパールへと渡ったのでした。

 
カトマンドゥの街で唯一の手がかりであるアン・ツェリン(テインレイ・ロンドゥップ)を探し回る2人。

やっとの思いで探し当てた彼の家に羽生(阿部寛)はいました。アン・ツェリン(テインレイ・ロンドゥップ)の娘を妻とし、2人の子供をもうけた彼が…。

 
涼子(尾野真千子)は彼の現在を確認したことで帰国を決めますが、深町(岡田准一)は羽生(阿部寛)の写真を撮るべくカトマンドゥに残ります。

そんな深町(岡田准一)に羽生(阿部寛)は言うのでした。

『俺を撮れ。俺が逃げ出さないようにな。』と―――。

 
黙々と歩く羽生(阿部寛)の後を追いながらカメラを構え続ける深町(岡田准一)でしたが、しかし天才と称された羽生(阿部寛)に着いて行くのは至難の業でした。

しかも辿る道は切り立った垂直の壁を登る前人未到の登頂ルート。

必死に羽生(阿部寛)に着いて行こうとする深町(岡田准一)でしたが、落石による負傷を負ってしまいザイル一本でぶら下がる状態に陥ってしまいました。

先を行く羽生(阿部寛)の姿はもう見えません。

ここで死を覚悟した深町(岡田准一)でしたが、そんな彼を助けたのは登頂前『ここから先はお互い何があっても関知しない』と言い切っていた羽生(阿部寛)でした。

 
不安定な崖にしがみつき深町(岡田准一)を背負いながら必死の形相で登り続ける羽生(阿部寛)。

それはかつて『自分ならザイルを切られても恨んだりしない』と言った自分の言葉のせいで、微笑みながら己を支えるザイルを切った岸(風間俊介)への悔恨からくる行動でした。

崖にせり出したわずかなスペースに小さなテントを張り、落石に怯えながら一晩を明かした2人でしたが、翌朝再び登頂へ向け前に進む羽生(阿部寛)とは反対に生気を失い下山する深町(岡田准一)。

ボロボロになりながら山を降りる深町(岡田准一)は、自問自答を繰り返した挙句、やはり羽生(阿部寛)の姿を押さえるべく、カメラを望遠レンズに付け替えて彼の姿を探します。

そこには垂直にそびえ立つ壁を着実に上りゆく羽生(阿部寛)の姿が…。

執念ともいえるその姿に打たれた深町(岡田准一)は取りつかれたようにシャッターを切ります。

しかしその彼の眼の前で羽生(阿部寛)は姿を消してしまったのでした。

 
羽生(阿部寛)を目の前で失った事に大きなショックを抱えたまま帰国した深町(岡田准一)は、撮り残した彼の写真を編集者に渡す事もなく、一人悄然としながら燃やしてしまいます。

そんな彼の前に現れたのは涼子(尾野真千子)。

彼女は、兄、そして羽生(阿部寛)と自分の大切な人はみんな山に奪われてしまう、と言い、もう一度ネパールへと向かう決断を下すのでした。

 

「エヴェレスト 神々の山嶺」最後のラストの結末は?

三度カトマンドゥの地に降り立った深町(岡田准一)は、今度は自分で羽生(阿部寛)の後を追い駆けてエヴェレストに挑戦します。

必ず帰って来て、と願う涼子(尾野真千子)に見送られての出発でしたが、徐々に正気を失って行った深町(岡田准一)は天候の悪化にも正常な判断が下せず、下山を呼び掛けるトランシーバーをも取り落として前へ前へと突き進んでしまうのでした。

そうして嵐に巻き込まれ、今度こそ死を覚悟した深町(岡田准一)が見つけたのは羽生(阿部寛)の姿でした。

 
目を見開き片膝を立てて、座ったまま凍っている羽生(阿部寛)の声が聴こえてきます。

彼の側にある白骨はマロリーである事、そこにあのカメラのフィルムもある事などを羽生(阿部寛)が教えてくれますが、深町(岡田准一)はもうそんな事には目を向けません。

執念を燃やし尽くしてそこにいる羽生(阿部寛)の、山への想いを受け取った深町(岡田准一)は今度こそ一緒に山を降りられるよう、彼の魂を連れて帰ろうと慟哭するのでした。

完。

 

「エヴェレスト 神々の山嶺」見どころ

THE・男のロマン。といった映画でした。

日本映画初の試みとして、実際にエヴェレストの標高5200mまで登り、スタッフ・キャスト一丸となって撮影されたという事で大きな話題を集める今作ですが、内容はとにかく熱い、男の情熱が場面を引っ張っていくような物語です。

10日間かけて体を慣らしながら登った場所での撮影という事で、キャストは勿論スタッフの代えも効かないプレッシャーを受けながらも、ただの一人も高山病にかかる事なく映画を完成させてくれたからこそ、映画館の大きなスクリーンいっぱいに映し出される大自然を観せてくれたのは素晴らしい功績だと思います。

大きく裂けたクレパスや、ほんの少しそれたら雪山を転がり落ちてしまいそうなほど細い道筋を歩く姿はまるでドキュメンタリーの様です。

 
普段から格闘技を極め体幹がしっかりしている岡田さんは、背負っているリュックが重たく見えない、という事で、ただでさえ20㌔あるリュックにさらに岩石を入れられたんだそうです。

総重量40キロにもなる荷物を背負い3歩歩けば息が乱れる、という酸素量が2分の1の場所で延々歩き回る岡田さんの姿は、まさに疲労困憊、顎を上げて天を仰ぐようにしてヨロヨロと歩く姿は壮絶でした。

 
また、目を見開いたまま亡くなっている羽生のシーンは、蝋人形などを用いるのではなく阿部さんご本人が演じられているそうで、その役者魂には頭が下がる思いです。

もの凄く精巧に作られた人形だなぁ、でもなんか生っぽいな、なんて思いながら観ましたが、しかしまさかあのシーンがご本人だったなんて信じられません。

お顔立ちの深さも相まって、何かしらの神様のようにも見えてしまいます。

 
ただ少々気になった点もあり…。

エヴェレストで撮影と冷凍庫内にセットを組んだりのCG撮影がうまく噛み合っていないようなシーンがありました。

折角のスケールの大きな映像に作り物が被せられているように感じられたのが残念でした。

エヴェレストでの素晴らしい撮影の見せ場が沢山あるだけに、もうちょっとうまく繋がらなかったのかな?と思ってしまいます。

とはいえ、映画の中に出てくるキャラクターの生々しさは痛いほど伝わってきますし、落石や滑落など手に汗握る迫力のシーンも沢山詰め込まれた作品です。

みんなの感想

テキストのコピーはできません。