映画「あしたは最高のはじまり」は、オマール・シー主演、ユーゴ・ジェラン監督の2016年の映画です。
この映画「あしたは最高のはじまり」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころを紹介します。
男手2つで育てられた少女と突然父親になっあ男の感動作「あしたは最高のはじまり」をお楽しみください。
「あしたは最高のはじまり」キャスト・スタッフ
■ スタッフ
監督: ユーゴ・ジェラン
脚本: ユーゴ・ジェラン
制作: フィリップ・ルスレ
音楽: ロブ・シモンセン
撮影: ニコラ・マサール■ 主要キャスト
サミュエル: オマール・シー
グロリア: グロリア・コルストン
クリスティン: クレマンス・ポエジー
ベルニー: アントワーヌ・ベルトラン
ローウェル: アシュリー・ウォルターズ
アップルトン校長: アンナ・コティス
グロリアの担任: ラケル・キャシディ
判事: ハワード・クロスリー
「あしたは最高のはじまり」あらすじ
南仏・コートダジュールで気楽な暮らしを送るサミュエル(オマール・シー)
ある日、彼の前にクリスティン(クレマンス・ポエジー)と名乗る女性が現れ、生後3カ月の赤ん坊を「あなたの娘、グロリアよ」と告げて託していく。
慌てたサミュエルはクリスティンを追ってロンドンへと向かうが…。
突然父になったプレイボーイと、男手2つで育てられた少女が織り成す感動作です。
「あしたは最高のはじまり」ネタバレ
南フランスのコートダジュールで観光案内の仕事をするサミュエル(オマール・シー)。
プレイボーイのサミュエルは、仕事に遅刻しても観光地に来た女性と遊ぶことが最優先のお気楽な性格。
そんなサミュエルの元に、クリスティン(クレマンス・ポエジー)という女性が赤ちゃんを連れて会いにきます。
クリスティンは以前サミュエルが一晩だけベッドを共にした女性でした。
その赤ちゃんはグロリア(グロリア・コルストン)といって、サミュエルとクリスティンの間に出来た子供だと言うのです。
タクシーに払うお金が無いから貸してくれと言われ、タクシーにお金を払う間グロリアを預かると、クリスティンはそのままタクシーに乗って去ってしまうのです。
訳が分からぬままグロリアを押し付けられ困惑するサミュエルでしたが、クリスティンのフェイスブックのアカウントを見つけ情報を得ようとします。
しかし、友達登録されている人は1人もおらずクリスティンの事は何も分かりませんでした。
そこへクリスティンから電話がかかってきます。
育児に疲れたクリスティンはグロリアをサミュエルに預けロンドンに帰ると話すのです。
それを聞いたサミュエルは急いで空港へと向かいますが、クリスティンはすでに搭乗手続きを終えゲートの向こうに。
偶然遭遇した空港職員の友達に協力してもらいロンドン行の航空券を入手したサミュエル。
泣きわめくグロリアを連れてロンドンへ向かいます。
ロンドンに着いたサミュエルは、クリスティンのフェイスブックの背景になっていたお店に向かうため地下鉄に乗ろうとしますが、どうやって行けばよいのか全く分かりません。
サミュエルは英語が話せませんでしたが、偶然話しかけたイギリス人のベルニー(アントワーヌ・ベルトラン)がフランス語を話せたため、地下鉄の乗り方を尋ねます。
その時、グロリアをエスカレーターの下に置いてきてしまったことを思い出したサミュエルはスタントマンさながらの身体能力でエスカレーターを飛び降りグロリアの元にたどり着きます。
映画のプロデューサーをしているベルニーは、サミュエルの姿を見てスタントマンにスカウトするのです。
しかし、サミュエルは今すぐにでもクリスティンを見つけ出しグロリアを引き渡したいと必死だったのでベルニーのスカウトを断ります。
無事にクリスティンのフェイスブックにあった写真の店に着いたサミュエルでしたが、店の従業員にクリスティンのことを尋ねても誰も彼女の事を知る人はいませんでした。
不幸は重なるもので、サミュエルは財布を無くし一文無しになってしまいます。
そして、勝手に仕事を休みロンドンにきてしまったサミュエルはフランスでの仕事もクビになってしまうのでした。
そんな時、昼間会ったベルニーの事を思い出したサミュエルは彼から貰った名刺を取り出し自宅を訪ねるのです。
そしてスタントマンとして働きながらベルニーの家に居候しグロリアを育てる生活を送るようになります。
仕事も軌道に乗って来たサミュエルはベルニーに協力してもらいながらグロリアと二人の生活を始めます。
グロリアを預かってから8年。
相変わらず英語が苦手なサミュエルでしたが、グロリアはとても賢い子で英語もフランス語もペラペラです。
サミュエルに連れられ撮影現場に顔を出していたグロリアは、サミュエルがスタントを終えても目を覚まさないと騒ぎ出すスタッフを押しのけサミュエルの耳元で「パパは不死身よ」と呟きサミュエルを起こしています。
そして英語が苦手なサミュエルの通訳としても活躍するのです。
サミュエルは、グロリアに母親の事をきちんと話すことができず、謀報員として世界中を飛び回っていると嘘を付いています。
クリスティンからグロリアへメールが来ているように見せかけて、サミュエルがクリスティンを装ってグロリアへメールを送っていました。
グロリアからのメールはクリスティンのフェイスブックに送信していますが、クリスティンは8年以上ログインしていないままなのです。
サミュエルと行動を共にすることが多いグロリアは学校を休みがちで、ある日サミュエルは校長から呼び出しがかかってしまいます。
校長からグロリアの母親のことを尋ねられたサミュエルは、8年前タクシー代を貸したらそのままいなくなってしまったと本当の事を話すのでした。
病院で定期検診を受けるサミュエルとグロリア。
実は、グロリアは重い病気にかかっていたのです。
しかも、医師からはあまり薬が効いていないので残りの時間が少ないと宣告されてしまいます。
母親に会わせてあげたいと考えたサミュエルは、クリスティンに似た女性をオーディションで選び、偽のクリスティンを仕立て上げようとします。
しかし、ベルニーに「バカなことはせず本当のことをグロリアに話せ。全部ウソだと知ったらどんなに傷つくか。今夜はメールを送らずに本当の事を話すんだ。」とアドバイスされ真実を打ち明ける決心をするのです。
その夜、いつも来るはずの母親からのメールが来ない事でとても落ち込むグロリアの姿を見たサミュエルは、本当の事が言えなくなってしまいます。
そんな時、クリスティンがフェイスブックにログインをしたのです。
グロリアからのメッセージを読んだクリスティンは「明日行くわ…」とメッセージを残すのでした。
初めて母親と会える事になったグロリアは朝から大喜びでその時を待ちわびます。
8年ぶりに母と子が対面し幸せなひと時を送るのです。
クリスティンは謀報員だと思っているグロリアは色々な質問をクリスティンに浴びせますが、サミュエルがどうにかごまかしクリスティンは困惑しながらも話を合わせるのでした。
サミュエルとグロリアが住むアパートに招待されたクリスティンは、グロリアに合わせて装飾されている部屋に驚き、そして二人の絆に8年もの歳月が流れたのだと改めて感じるのです。
クリスティンはサミュエルに「何故グロリアにあんな嘘を付いたの?」と詰め寄りますが「母親に捨てられたなんてどう説明すればいいんだ?」と言われ何も言えなくなってしまいます。
グロリアを置き去りにした時、クリスティンは精神的に病んでいました。
どうしようもなくなってサミュエルに赤ちゃんだったグロリアを預けてしまったクリスティンは、ずっと罪悪感と闘ってきました。
娘を良い子に育ててくれてありがとうとサミュエルに感謝を伝えます。
サミュエルの計らいで、アパートに泊まることになったクリスティンはグロリアの為に朝食を用意します。
しかし長く寝ていたいからという理由で朝食を食べずに出かける二人に面食らってしまうのでした。
そのまま親子三人で学校を訪れます。
グロリアはクリスティンといる事が嬉しくて教室にまでクリスティンを連れて行くのです。
教師に断われ教室への同伴はかないませんでしたが、グロリアもクリスティンも幸せそうに微笑みあうのでした。
その夜、三人で訪れた遊園地で、写真家から素敵な家族ですねと言われ、サミュエルはまんざらでもない態度をとりますが、クリスティンには恋人がいました。
彼を紹介したいとクリスティンに言われサミュエルは「問題ないよ。」と言い強がって見せるのです。
後日クリスティンの恋人ローウェル(アシュリー・ウォルター)と対面したサミュエルとグロリア。
グロリアはサミュエルのスタントマンとしての凄さをローウェルに自慢します。
しかし、サミュエルとローウェルは気まずさを隠せません。
英語が苦手なサミュエル、そしてフランス語が苦手なローウェルは互いが分からない言葉で相手をからかうのでした。
サミュエルがスタントを務める撮影を見学に来たクリスティン。
爆発の中ビルから飛び落ちるという危険なスタントをこなしたサミュエルはカットがかかっても目を覚ましません。
スタッたちが慌てふためく中、グロリアがサミュエルの耳元で「パパは不死身よ。」と呟きます。
しかし、それでも目を覚まさないサミュエル。
何度もグロリアがサミュエルを呼ぶとようやく目を覚まし、笑いながらグロリアをからかうのです。
撮影が終わり、クリスティンにグロリアとのやり取りの事を聞かれたサミュエルは「あの子の言葉で蘇るゲームだよ。」と答えますが、クリスティンに「また嘘を?」と責められ「君が言える立場?口出ししないでくれ。」と言い返してしまいます。
そんなサミュエルに腹を立てたクリスティンは「私は世界中にも行ってないし、謀報員なんかじゃない。」と捲し立てますが、それをグロリアに聞かれてしまうのです。
サミュエルにずっと嘘を付かれていたことを知ったグロリアは、ショックを隠せずサミュエルと家に帰りたくないと言い、クリスティンが滞在するホテルに泊まることに。
中々自分の元にグロリアが帰ってこない事に痺れを切らしたサミュエルはクリスティンを尋ねます。
すると、クリスティンから「平等になる方法を考えて欲しいの。」と言われ「育てたのは俺だ!」と勝手なことを言うクリスティンを罵倒するサミュエル。
クリスティンはグロリアと過ごす内に、グロリアを引き取りたいと考え始めていたのです。
「裁判にはしたくない」と話すクリスティンに呆れたサミュエルは「やってみろ。全部正直に話せばいい。あの子は俺と暮らすよ。学校も人生もここにあるんだから。」と言い、寝ているグロリアを強引に連れ出すのでした。
クリスティンは宣言通り親権を巡って裁判を起こします。
自分にとってどれだけグロリアが大切か涙ながらに訴えたサミュエルに親権が渡されました。
英語を学び、スタントマンを辞め、毎日グロリアを学校へ通わすという条件が付けられ、サミュエルは学校の教師として働き始めるのです。
「あしたは最高のはじまり」ラスト最後の結末
しかし、クリスティンは諦めていませんでした。
クリスティンの要望でDNA鑑定を行った結果、サミュエルとグロリアに血縁関係が認められなかったのです。
クリスティンもこの結果には驚きを隠せませんでした。
しかし、実の父親でないことが判明した以上、親権はクリスティンに移ることに。
グロリアがクリスティンに引き取られる日、グロリアは「生物学的ってなに?」とサミュエルに問いかけます。
「小さな種がパパのでは無かったんだ。」と説明すると「でもパパでしょ?」と答えるグロリア。
どんなに血が繋がっていなくてもグロリアにとってサミュエルが父親だと告げるのでした。
家から出るのを渋るグロリアを見たサミュエルは、「今から競争だ!パパが窓際に立つ前にグロリアが下に着いたら勝ちだよ」と言って送り出すのです。
グロリアはいつまでたってもサミュエルが窓際に現れない事を悲しみます。
見送りに来たベルニーに別れの挨拶をしてタクシーに乗り込みますが、忘れ物をしたと嘘を付いて部屋へと戻るグロリア。
部屋に戻ったグロリアはサミュエルに「本当は行きたくないの。」と本音を話します。
グロリアが中々戻らない事を心配したクリスティンが部屋を訪れると、そこには誰もいなくなっていました。
サミュエルはグロリアを連れて逃げる事を選択したのです。
グロリアが連れ去られた事で「これでは誘拐よ!」と怒るクリスティンに、ずっと二人を見守って来たベルニーは「そんな言葉は使うな。サミュエルは何年も娘の笑顔が見られなくなるのを恐れていた。あの子は病気なんだ。」とクリスティンに真実を告げます。
ショックを受けるクリスティンに「君は何も知らない。」と言葉を残しベルニーはその場を立ち去るのです。
サミュエルとグロリアは、サミュエルが暮らしていた南フランスのコートダジュールに来ていました。
以前勤めていた店のオーナーにまた世話になりながら暮らすサミュエルとグロリア。
幸せに暮らす二人の前にベルニーに連れられてクリスティンがやってきます。
大切な人たちとの時間を過ごした数週間後、グロリアは息を引き取るのです。
サミュエルは「グロリアがこの世から消えてしまっても、あの日の全てが胸に刻まれている。グロリアはいつも隣にいる。どこにいてもいつまでも。」とグロリアと過ごした幸せな時間を振り返るのでした。
THE END
「あしたは最高のはじまり」見どころ
親子の絆を描いた、感動作です!
サミュエルを演じるオマール・シーと、娘グロリアを演じるグロリア・コルストンの、自然な演技がとても良いのです!
こんなパパがいたらいいな、こんな娘が欲しいなと思わせてくれます。
そして、プレイボーイだったサミュエルがグロリアを一生懸命育て、グロリアが人生の生きがいになっていく過程がまた泣けるのです。
サミュエルが実の父親では無かったと言う事と、グロリアが亡くなってしまうと言う衝撃のラストでしたが、心がほっこりと温かくなる作品です。
サミュエルとグロリアの親子愛に泣かされます!!
二人のやり取りや、ベルニーとのやり取りは可愛らしくユーモアたっぷりでクスッと笑えるシーンも沢山あります。
映像も凄く綺麗なのも見どころで、映し出される映像を見るだけでも癒されてしまうのです。
全体的に落ち着いたストーリーなので、親子での鑑賞にもおすすめですよ!
こちらもオマール・シー主演作品で感動作です。