「Sweet Rain 死神の精度」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ!

映画「Sweet Rain 死神の精度」ネタバレ あらすじヒューマン

映画「Sweet Rain 死神の精度」は、金城武主演、筧昌也監督の2008年の映画です。

この映画「Sweet Rain 死神の精度」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見どころについて紹介します。

「Sweet Rain 死神の精度」で、ちょっと変わった死神と人間たちのストーリーをお楽しみください。

 

「Sweet Rain 死神の精度」あらすじ

土砂降りで雷が轟く天気の中、千葉(金城武)は教会にやって来ました。

なかでは葬儀が執り行われていました。
千葉が椅子に座ると、隣に座っていた少女が「おじさん、死神でしょう?」と話しかけてきました。

「分かる人間は久しぶりだ」と千葉は驚いたものの否定しませんでした。

「あなたがミッちゃんを殺したの?」

「いいや、死神は誰も殺さない。死神は死が間近な人間に近づき、話をする。そして死んでいいいかどうかを決める係だ」

「いつも葬儀に来るの?大変じゃない?」

「死神がやって来るのは不慮の死を遂げた者だけだ。それと、葬儀に来るのは相手が子供の時だけ」

そう言いながら、手袋をした手で千葉は少女の手を取って歩き出しました。

少女は祭壇の前で「ミチコ・・・」と泣き続ける女性をじっと見つめていました。

「ママ、大丈夫かな・・・」

少女は段々と姿が見えなく、薄くなりだしました。

この少女こそ、死んだミッちゃんーミチコだったのです。

これはある死神と人間たちの物語です・・・

 

「Sweet Rain 死神の精度」ネタバレ

〈対象①:27歳 女性〉

千葉の仕事は死の7日前に不慮の事故により死ぬ運命にある人物に近づいて話を聞き、その人物が予定通り死ぬ「実行」か、もう少し生きる「見送り」かを判定する事でした。

次の調査対象は、OLの藤井一恵(小西真奈美)でした。

彼女はバートン電器株式会社に勤務し、お客様サービスセンターで電話のクレーム処理係を担当していました。

このところ一恵を名指しで掛けてくる妙なクレーマーに頭を悩ませていました。

その頃、千葉はバートン電器のちかくにあるCDショップで試聴ディスクを聞き続けていました。

何故か千葉が仕事をする時はいつも雨が降るので、外では待てません。

それに死神は誰もが「ミュージック」が何よりも好きで、音楽鑑賞は人間界に居るときの最大の楽しみでした。

 
やっと仕事から解放された一惠が駅のそばを通った時、千葉がいきなり傘で水しぶきをとばして服を汚してしまいました。

千葉は「クリーニング代、払いますから」と引き止めようとしますが、一惠は怪しんで立ち去ろうとします。

慌てた千葉は思わず一惠に素手で触って気絶させてしまいます。(死神が素手で人間に触れると気絶してしまう)

目を覚ました一惠は自分がコインランドリーで寝ていた事に気付きます。

側には千葉が座っていました。

「何をしてるんですか?!」

「乾燥です。あと3分くらいかな」

「これってナンパですか?」

「・・・大丈夫、ここは船の上じゃない。だから難破はしない」

最初は千葉の言動に怒り心頭の一惠でしたが、実は気絶した一惠を助けてくれたと知って謝ります。

対して千葉は「ナンパってどういう意味?新しい言葉についてゆくのは難しい」と真剣な顔で一惠に質問しました。

 
暫くして二人はレストランにいました。

「これでナンパになったかな?」

「ナンパされるの生まれて初めてです。私、みにくいですから」

「みいにくい?」

千葉はいきなり立ち上がり、一惠に顔を近づけると「いや、ハッキリ良く見えてますよ」そう言って微笑みました。

段々と一惠も千葉の少し的外れ発言に慣れてきました。

色んな事を話しだし、いつの間にか同じ日に何度もかけてくるクレーマーの話もしていました。

 
千葉と別れた一恵は、コインの裏表で占うコイントスで「千葉とまた会えるか会えないか」を占おうとしますが、落ちたコインを見る前に、青年2人組に襲われて茂みに連れ込まれてしまいます。

ナイフを突きつけられて襲われようとした時「何してるの?」と千葉が現れます。

驚いた2人組は千葉を追い払おうとしますが、千葉は全く動じません。

殴られても痛がる様子もありません。

ついに一人がナイフを出してきます。

面倒に思った千葉は、手袋を外して2人に触れ気絶させ、一惠を連れてその場から逃げ出しました。

 
千葉と一惠は夜の街を走って逃げ、陸橋の上に辿り着きました。

そこで千葉は、さっき拾ったコインを返します。

「千葉さん、コイントスってやった事ありますか?表が出たらいい事があるって決めて投げるんですけど、いつも裏が出るんです」

少し悲しそうな一惠に千葉が聞きました。

「君は死についてどう思う?」

「・・・いい事なんて何もないから、たまに本気で死にたくなります」

「――そうなのか。だったらもう先の事を心配しなくていい。もうすぐ楽になる」

 
一惠と別れた千葉は、またCDショップで「ミュージック」に浸っていました。

そこへ仲間の死神 青山(村上淳)がやって来ます。

彼はつい先ほど、仕事を終えたばかりでした。

「実行だ。酔っぱらって駅のホームから落ちて、あっさり死んだよ」

彼は対象者の恋人として最後の数日を過ごし、その時の写真を見せながら嬉々とした顔で千葉に語り始めました。

「音楽の良しあしはプロデューサーで決まるんだぜ。最近思うんだ。俺たちって人の死を演出するプロデューサーなんじゃないかって。だからお前も対象者に楽しい最後の数日を過ごさせてやれよ」

 
その頃、一惠の家には例のクレーマーからの電話が掛かってきていました。

とうとう、家まで突き止められてしまったのかと一惠は恐怖に怯えます。

そして次の日、またクレーマーから電話が掛かってきました。

「聞きたい歌があるんだが、カセットが出てこない。君が代わりに歌ってみてくれないか?」

奇妙な要求に一惠は体が強張って動けませんでした。

 
再び千葉に会った一惠は、ふとしたきっかけで自分の過去を思い出します。

一惠の両親は幼い頃に飛行機事故で死に、引き取ってくれた親戚も火事で亡くなります。

更に婚約者も失った一恵は、生きていることに意義を見いだせずにいました。

「どうして私だけ生き残っちゃったんだろう・・・」

「止まない雨は無いってよく聞くけれど・・・僕には信じられないな」

千葉は何と言って慰めていいか分からず、戸惑うばかりでした。

 
その夜、千葉は上司(黒い犬)に「対象はどうやって選ばれる?彼女の周りに死が多すぎる」と尋ねてみますが「気にするな」と言われて終わってしまいます。

次の日、またクレームの電話が掛かってきました。

一惠はその音声を録音し、上司に聞かせて対応してくれるように頼みます。

しかし、上司は一惠の話を真剣には聞いてくれず「何かあったら対処するから」というだけでした。

余りの事に憤った一惠は、腹立ちまぎれに会社を早退しました

 
社を出た一恵をある男が尾行すると、駅の手前で声をかけ、カラオケ店に連れ込もうとします。

一恵は逃げますが、クレーマーは執拗に追いかけてきました。

一恵が千葉の姿を見つけて助けを求めますが、その時、女性が現れて事情を説明します。

追いかけてきた男性は有名な音楽プロデューサーの大町(吹越満)で、女性はタイレル・レコードの赤塚でした。

大町は「身分を明かさずに(一恵の)生の声をちゃんと聞きたかった」と、何度も電話をかけていたのです。

大町は改めて頭を下げて「あなたの声、よければ私に貸してくれませんか」と誘いました。

そして千葉は「彼女はまだ目的を果たしていない」という理由で「見送り」の決断を下したのでした。

 
〈対象②:40歳 男性〉

千葉は次の調査対象の所へ向かいました。

ドアを抜けると、また雨でした。

「おい、アンタが千葉か?」

チンピラの阿久津伸二(石田卓也)にいきなり声を掛けられました。

今回の千葉は情報屋のようです。

そして、阿久津は兄貴分の藤田敏之(光石研)の使いでやって来たのでした。

「お前、栗木の居場所を知ってるって本当なのか?」

そう言って阿久津は千葉を藤田の元に連れてゆきました。(車で向かう途中でも千葉はカーオーディオでミュージックを楽しんでいました)

藤田は古びたビジネスホテルに身を隠していました。

そして、彼が今回の千葉の調査対象でした。

 
藤田は、ヤクの商売でもめて兄貴分の名波を殺した栗木(田中哲司)をつけ狙っていたのです。

藤田が千葉と話している間、阿久津は同じ組の者に「藤田の事をしっかり見張ってろ」と言われていました。

組は裏で栗木と手打ちをして、藤田は栗木に殺してもらう事になっていたのです。

阿久津はそれまでの見張り役でした。

しかし、藤田の事を兄か父親のように感じており、殺されるのを阻止できないかと考えていたのです。

 
案の定、栗田の居場所が分かった途端に藤田は飛び出していこうとします。

阿久津はそれを必死に押しとどめ「自分がまずは下見してきますから!」と、千葉と共に栗田のマンションに向かいました。

千葉の情報通りに栗木はマンションにいました。

そして、前より用心棒を増やしていました。

藤田に死んでほしくない阿久津は、千葉に「栗木はいなかった事にしてくれ」と頼みます。

 
隠れ家に帰った時、千葉は約束通り口裏を合わせますが、阿久津が洗濯物を片付けにコインランドリーに行かされた時にもう一度聞かれてあっさり居場所を教えます。

その直前にかかってきた電話で藤田は自分の組が、明日栗木と手打ちをする事を知らされていました。

兄貴分を殺されているのに、そんな筋の通らないやり方は藤田の性に合いません。

手打ちの場に一人でやって来る栗木を狙い撃ちする覚悟を決めていたのです。

藤田は嘘が下手な阿久津に呆れ「心残りはあいつの事だ」と心の内を語り始めました。

 
阿久津は幼い頃に父親に死なれ、有名な歌手だったという母親とも音信不通でした。

独りぼっちで生きて、すぐにばれるような嘘しかつけないようでは、これから先やっていけないだろうと心配していたのです。

その頃、阿久津は物思いにふけりながらコイントスを繰り返していました。

藤田は、面と向かって言うのは照れ臭いからと「死にざまは生きざまだ」と阿久津に伝えて欲しいと千葉に伝言して部屋を出てゆこうとしました。

そんな藤田の背中に「なぁ、アンタは自分を信じているか?」と千葉が問いかけると「あぁ、俺は自分を信じてる。いつだって自分に期待してるんだ」とはっきり答えました。

 
その頃、阿久津は組の上層部が本気で藤田を陥れて殺そうとしていると知ります。

そうと知って阿久津はすぐに部屋に戻りましたが藤田は既に出かけた後でした。

焦った阿久津は大急ぎで「俺に何の関係があるんだ?」と不思議がる千葉を連れて栗木の隠れ家に向かいました。

しかし、そこでは既に栗木の部下達が待ち構えていました。

突然車の周りを囲まれ、鉄パイプで窓を破壊されて中から引きずり出されてしまいました。

 
捕まった二人はボコボコにされ、栗木から藤田を呼び出すように脅されます。

阿久津は頑として口を割ろうとしませんでしたが、千葉は早々に藤田の番号を教えて解放されようとします。

早速、栗木は藤田に「阿久津を捕まえている」と連絡します。

阿久津は電話口で「これは罠だ。来ないでください!」と叫び、栗田にも「裏切り者の俺を助けに来るはずがない」と嘯きますが、やがて銃声が響き始めました。

藤田が助けにやってきたのです。

阿久津は藤田が死ぬと思ってうなだれますが「心配するな、今夜死ぬのは藤田じゃない」と千葉は涼しい顔をしていました。

 
実は、栗田の用心棒の中に死神がいるのを知っていました。

そして、藤田が死ぬのは明日の予定だったからです。

千葉の思った通り、藤田は警備のヤクザ数人をたおして阿久津と千葉を助け出しました。

そして、次の日に千葉は自分の役目を果たしました。

「結局、交通事故で死んだのか。前の日に銃撃戦で死んだ方がカッコ良かったんじゃないか?」上司が言いましたが、千葉は「あの男は自分の期待に応えた。だから実行した」と答えました。

 
〈対象③:70歳 女性〉

海が見える丘の上に、美容室がポツンと一軒だけありました。

店主の老女が電話中、スケッチブックを抱えた長髪の男――千葉がやって来ます。

「カットで良いかい?」

突然の来客に驚きながらも、老女は千葉を椅子に座らせて髪を切り始めます。

暫く会話をするうち、老女は突然「あんた、死神だろう?」と千葉に問いかけました。

千葉が何も言わずにいると「否定しないって事は、やっぱりそうなんだね」と納得しました。

老女の周りでは昔か死が多くあり、千葉のような男と何度か会っていました。

彼女の夫が死んだ時も不思議な雰囲気をまとった男が現れていたので、何となく察しがついたのです。

 
自分の死期が近い事を悟った老女は千葉に頼みごとをします。

「明後日、7歳くらいの子どもを美容室に集めてくれない?母親の付き添いもダメ。子どもだけ」

不思議がりながらも頼みを引き受けた千葉は、レアなトレーデングカード「死神」をあげるから美容室で髪を切らないかと子供達に片っ端から声を掛けますが、不審者だと警戒されてしまいます。

それでも約束の日、何人かの子供が美容室にやって来ました。

その中でひとりだけ、事情を知らずに代金を払おうとした少年がいました。

少年は「弁当屋あくつ」と書かれた車に乗って帰って行きました。

運転していたのは父親で、かつてヤクザだった阿久津伸二でした。

 

「Sweet Rain 死神の精度」最後ラストの結末は?

店を閉めた老女は、事情を説明します。

老女―藤井一惠は夫に死なれた後、自分の愛する人が次々と死んでゆくのが怖くなり、息子の子育てを放棄してしまいました。

それでも息子―伸二は何とか大きくなり、結婚して子供も出来ました。

今日、阿久津がその孫を会わせたいと言ってきたのですが、どの子か知る事や、その子が死に近いてしまうのが怖かった一恵は、沢山の子にまぎれさせて分からないようにしたのです。

実は誰が孫か気づいたのではないかと問う千葉に「分からなかった。そういうことにしといてよ、千葉さん」と言って「晴れそうな気がしない?」と言い、外へ出てゆきました。

 
千葉は店内にかかっていた曲〝Sunny Day〟(一惠がかつてリリースした曲)で、やっと彼女がかつて「見送り」にした女性だと気づきます。

外は晴れて綺麗な晴天が広がっていました。

初めて見る青空に千葉は思わず「綺麗だ」と洩らします。

「人間にとってこれは特別じゃない風景なんだな」

「そう、でも大切な風景よ」

「奇麗だ…」

感動に浸る千葉の横顔を見ながら「もう思い残すことはない。いつ死んでもいい」一惠は満足げに言いました。

千葉が「そう言うな。私の仕事がなくなる」と言うと、一恵は「ザマーみろ」と言って、楽しそうな、晴れ晴れした顔で笑ったのでした。

おしまい。
 

 

「Sweet Rain 死神の精度」見どころ

死神が主人公とあって、ミステリー調ながら悲壮感はなく、ある一人の人生を淡々と描いた不思議な雰囲気の作品です。

この作品は3つの短い話で構成されていますか、話がすすむに連れて全ては「一恵」に関連する物語だと分かってきます。

最初の話から数えて2話目は(おそらく)30年ほど、3話目は40年ほどの年月が経過しているようです。

「この間にどんなことがあったんだろう?」と想像を膨らませる楽しみもあります。

 
原作は伊坂幸太郎さん。

独特の作風で、数々の作品が映画化されています。

今回の作品にもその魅力が詰まっていました。

「人は100年もすれば死ぬ。敵討ちをする意味ってなんだ?」

「敵討ちで死者は喜ばない。生きている者の自己満足だ」

「大きな歴史の流れから見れば、誰かの人生なんて特別じゃないかもしれない。でも大切なんだよ」

時々何気なく差し込まれる言葉や、特別じゃないけれど大切な人生を懸命に生きる人々の姿はいつしか心に刺さっていて、毎日の生活の中でフッと心に浮かんできて、時に勇気づけてくれたり、時に楽しい気分にさせてくれたりします。

 
小説の「死神シリーズ」には映像化されたもの以外の色々なストーリーがあり、そちらを知る楽しみもあります。

普通の毎日を送る人にも、特別な日々を過ごす人にも、その時間に更なる彩をくれる一作です。

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