「サバイバルファミリー」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ!

映画「サバイバルファミリー」ネタバレ あらすじ
コメディ

映画「サバイバルファミリー」は、小日向文世主演、矢口史靖監督の2017年の映画です。

そんな、映画「サバイバルファミリー」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見どころについて紹介します。

現実に起こるかもしれない「サバイバルファミリー」のサバイブコメディをお楽しみください。

 

「サバイバルファミリー」あらすじ

ある日、突然日本全国の電力供給が止まり、ライフラインが全て停止してあらゆる情報網が遮断されてしまいます。

東京に住む鈴木一家は「西日本へ行けば電力網が活きている」という噂を頼りに鹿児島へ向かいます。

その道中、様々な人々と出会いながら鹿児島を目指すのですが・・・

廃墟となった東京を脱出する一家のサバイバルコメディです。

 

「サバイバルファミリー」ネタバレ

大都会・東京、行き交う人々に車。

喧騒、そして電気の明かりが煌々と夜の街を照らす──

ガラス張りのオフィスで働くサラリーマンたちは忙しくしている。

鈴木義之(小日向文世)も、その1人。

彼の家族は妻・光恵(深津絵里)、メガネの似合う専業主婦。

鹿児島県の田舎育ちだが、虫が苦手で魚もさばけない。

至って普通の大学二年生の息子・賢司(泉澤祐希)。

PC、スマホはお手の物で博学、ただし家族に興味ナシ。

娘の結衣(葵わかな)、高校一年生。

茶髪に付けまつげの今どき女子だけど、最近トモダチのLINEがウザいかも…。

 
光恵は鹿児島に住む父・重臣(柄本明)と電話をしています。

「いつもありがとねぇ」

立派な魚に無農薬野菜をいつも送ってくれるけど、全然さばけないし野菜から出てくる虫に結衣と絶叫!

父に悪いと思いながらも明日でいいかぁと、冷蔵庫に魚をしまいます。

仕事から帰った義之はテレビを見ながらご飯を食べ頭に付いているカツラを外し、ソレを見た結衣も付けまつげを取って・・・いつもの夜の風景です。

いつも通りヘッドホンで音楽を聴きファーストフードの袋を持って、賢司が無言で帰ってきました。

 
賢司、結衣それぞれの部屋でいつも通りパソコン、スマホを見つめ指を動かし続けます──

外がやけに明るい・・・窓の外を見るとスッカリ日が昇り慌てる義之、目覚まし時計も夜中に止まったようです。

「いま何時だ?」

昨日冷蔵庫に入れた魚がダメになって捨てる光恵も、停電したとしか言えず困っていました。

冷蔵庫にテレビ照明、まさかの乾電池まで。

夜通し充電したスマホも使用不可。

マンションのエレベーター、信号機そして電車も止まってしまい町は大パニック!

仕事に向かう焦ったサラリーマンは、タクシーをつかまえますが車も動かないようです。

それを横目に自転車で通学する賢司、悲しい目で見送るオジさんたち・・・

 
やっと長い階段を下りて、ゴミ捨てに来た光恵。

ロウソクを買わなきゃと、同じマンションの主婦たちがスーパーへ向かうのを見て「いちお、買っとくかぁ」と思いますがッ!

財布は家、マンションを見上げる光恵はため息です。

 
二駅分歩いた義之が何とか会社に着くと、入り口の自動ドアが開かず人だかりが出来ていていました。

同僚の高橋(宅麻伸)に時間を聞いても、彼の腕時計も動いていません。

最終手段!ガラスをブチ破り社員たちはビルの中へ。

だからと言って、仕事が出来る訳ではないのに。

 
もちろん学校も機能していません。

光恵はスーパーで買い物、でもレジが使えずそろばんを弾いての会計。

カード支払いも出来ず、ATMも使えるハズありませんでした。

必死に歩いて出社したのに、早々に帰らされる義之。

こんな時は、自転車屋が繁盛!

つぎつぎ売れて最後は44,800円の一台だけど、シブる義之の後ろから客が来て慌てて購入します。

 
ロウソクを立て、カセットコンロでレトルト食品を温めて夜ご飯。

薄暗い灯りの中で、義之は持ち帰った仕事をしています。

「明日には、元通りになってるわよぉ」

そう言って光恵がベランダに出ると、東京の夜空に星が!

家族揃って、キラキラ瞬く天の川を眺めるのでした。

「こういうのも、たまにはイイわねぇ」

 
電気が止まっただけじゃなく、ガスそして水も出なくなった東京。

会社も当分休みになり、義之の同僚・高橋は水を確保できる山を目指し家族5人で旅立ちます。

とりあえず現金を確保しようとしますが、銀行には人が押し寄せ近づけません。

 
停電から一週間──

次第に町中の人が東京脱出を図り、義之は光恵の実家がある鹿児島に避難する事に決めますがッ!

賢司と結衣は大反対です。

「俺に付いてくれば、何とかなる!」

まずは自転車で羽田空港へ、でも現金が・・・

そこへ、かなりの福沢諭吉を持ってきた光恵が登場し3人は言葉を失います。

いよいよ “鈴木家の脱出作戦” はじまりです。

 
自転車は三台、光恵は義之のうしろ。

複雑な気持ちでマンションを後にして、こぎ出します。

途中、500mlペットボトルの水が一本1,000円。

ぼったくりだと声を荒げるけど、2,000円さらに2,500円と値段はつり上がっていくのでした。

結局、光恵の交渉術で何とか安く大量購入。

「行くぞぉ」と言う感じで、何故か赤飯で腹ごしらえをします。

 
やっとの思いで、到着した羽田空港。

ところが飛行機が動かないと知った人々が暴れはじめ、鈴木家は引き返すことに。

時間も遅いのでホテルで一泊、1人30,000円と吹っ掛けられますが、大人しく払います。

「明日は、家に帰るんでしょ」

結衣の言葉に、答えない義之。

鹿児島行きをあきらめていないようです。

 
自転車をもう一台、地図と食糧も調達しなければ!

賢司は小学生用の古~い地図。

光恵は “義之の酒” と引き換えに自転車と米をゲットします。

「大阪から向こうは、停電してないんだってぇ」

そんな通りすがりの人が言った事を信じて、鈴木家は走り出しますがッ!

地図が全然ちがうようで、なかなか進めません。

すると光恵が【東名高速】の看板を指さしています。

高速道路には、同じ考えの人が大勢歩いていました。

サービスエリアは何処も締まっているので、今夜は野宿です。

 
停電から16日目──

マッチが、あと四本しかありません。

水も無くなってしまい、義之は川の水を飲み始めます。

「うめぇーーー」

天候が急激に悪化。

嵐のなか、何とか雨をしのげる場所を見つけますが義之の様子が変!

さっき飲んだ川の水のせいでお腹を下し、草むらにしゃがみます。

 
台風が去ると服、食糧が飛ばされボロボロ、光恵のメガネも壊れていました。

自転車もパンクしてしまい、賢司と結衣は物資調達に出ます。

ホームセンターはほぼ何もありませんが、賢司の知識でパンク修理できる道具、水代わりのバッテリー補充液、発煙筒は一本だけですが手に入れました。

結衣はネコ缶を見つけ喜んでいますが、美味しくはありません。

賢司はパンクを直すため、シリコンのスマホケース切ってしまいます。

そしてスマホを投げ捨てるのでした。

 
静岡県浜松市を走行、ネコ缶とバッテリー補充液で腹を満たす日々。

そんな鈴木家とは対照的な、斎藤家に出会います。

敏夫(時任三郎)と妻の静子(藤原紀香)。

息子の涼介(大野拓朗)と翔平(志尊淳)は、この状況を楽しみまさにサバイブする爽やか家族でした。

翔平はフィルムカメラで、鈴木家の写真を撮っています。

光恵、賢司、結衣は彼らのアドバイスを聞きますが、義之は意地を張り近づきません。

 
斎藤家と別れた後も、義之はふて腐れていました。

もう間もなく、大阪です。

「もう、イヤだ!」

結衣がイライラを爆発!

なんと、大阪もスッカリ人がいない街になっていました。

鈴木家の、ののしり合いが始まります。

「俺に付いて来れば、何とかなるって言ったよね?」

「偉そうなコト言って、何も出来ねぇじゃん」子供たちに責められて、義之も逆上します!

そこへ光恵が「そんなコト、とっくに分かってるでしょ」

「お父さんは、そーゆー人なんだから!」そう言われ、寂しそうな目で光恵を見る義之。

 
停電から67日目──

田園風景が広がる岡山県、義之は豚の鳴き声を聞きます。

遠くの方に一匹の豚、鈴木家は捕まえようと豚を追いかけ田んぼを駆けまわるのでした。

そして、仕留めた義之ですがッ!

まるまる一匹の豚をどうしたらいいのか?

すると現れたのはこの豚の飼い主、養豚農家をしている田中(大地康雄)でした。

 
1人で暮らす田中の家に連れて来られた鈴木家。

井戸を見つけ一目散に駆け出し、4人は水をガブガブ飲みます。

義之たちは田中の家で世話になる代わりに、アノ豚のように逃げてしまった残りの豚を捕まえる事を約束。

ご飯も腹いっぱい食べさせてもらいます。

自然と涙が流れる結衣でした。

 
自給自足の生活、豚の解体。

薪を割り自分で沸かした風呂に浸かり、義之は解放されたように大きく息を吐きます。

今まで経験したことのないモノを目の前に、生き生きと働く4人。

田中の家に来て一週間、食糧もたくさん分けてもらい再び鹿児島に向けて出発!

寂しそうな田中は、義之たちの姿が小さくなるまで見送っています。

 
田舎道を抜けると、またしても問題が発生しました。

あると思っていた橋が無く、川が渡れません。

流木を集める義之、いかだを作り渡る作戦です。

光恵、結衣が向こう岸へ渡り、あとは自転車を運ぼうとする義之と賢司。

ところが急に降り出した雨にいかだは転覆、泳ぎ切れた賢司は助かりますが義之が流されてしまいました。

雨が上がり辺りを捜す賢司が見つけたのは、義之のカツラだけです。

 
3人は、線路の上を歩いていました。

照りつける太陽、義之を失ったショックから光恵も結衣も気力がでません。

田中に貰った肉を食べている結衣、匂いに釣られてか犬が一匹あとを付いてきて肉を奪っていきました。

残念がる結衣でしたが、さらに他の犬も肉を奪いにやって来て、噛みつかれたリュックを取り返そうとして、転げ落ちた光恵が足をケガしてしまいます。

まだまだあきらめない犬、そこへ蒸気機関車が走って来ました。

犬は逃げ、光恵たちは無事に乗車し介抱してもらいます。

「お父さんは?」乗客の言葉に、3人は泣き出してしまうのでした。

 
岸に打ち上げられていた義之が目を覚まし、歩き出します。

頭もドコもかしこもボロボロの状態、力尽きた義之がしゃがみ込むと遠くに光恵たちが乗る機関車が!

叫ぼうにも声が出ず、ポケットに入っている発煙筒を焚く義之。

光恵がソノ煙、そして義之に気づき声を上げます。

「止まってーー!」

 
やっと4人揃った鈴木家。

鹿児島に近づくのを感じ、義之と光恵が結婚前の事を子供たちに話します。

おもむろに、ポケットから義之のカツラを取り出す光恵。

受け取った義之は、窓からソレを投げ捨て飛んで行くのを見ています。

「そろそろ、窓閉めて」

乗客が急かしますが、時すでに遅し・・・

トンネルに入った機関車の車内は、煙とススが充満。

そしてトンネルを抜けると、みんな真っ黒になった顔で大いに笑い合うのでした。

 
停電から108日目──

足をケガしている光恵をリヤカーに乗せ、鈴木家は海にたどり着きました。

ここは、紛れもなく知っている浜辺。

広大な海を見渡すと光恵の父・重臣が釣りをしています。

「おとうさーーん!」

「おおーー!おじいちゃーん!」大きな呼びかけに気づく重臣。

 

「サバイバルファミリー」最後ラストの結末

あの謎の停電から、2年と126日後──

スッカリ海の男になった、義之と賢司。

結衣は髪の色もメイクも落ち着き、ハタ織りをしています。

相変わらず電気、ガス、水道は止まっていますが、町のみんなで自給自足の生活を謳歌していました。

光恵も、もぎたてのトマトにかぶりつき味わっています。

 
ある日の早朝、何かに気づいた義之が布団から抜け出して外へ出て行きました。

一つの段ボールの中で、目覚まし時計のアラーム音が鳴っています。

何度もボタンを押して音を鳴らし止める、音を鳴らし止める。

すると町内放送から音楽が流れ始め、町のみんなが外に出て来ると街灯、そして家の明かりがつき始めます・・・

 
東京に、いつもの喧騒が戻りました。

一体、原因は何だったのか?憶測が飛びますが分かりません。

鈴木家もマンションに戻り、また家族4人の生活。

光恵は魚を簡単にさばき、結衣は手作りのかばんを愛用しています。

ヘッドホンなんかせずに、家族に話しかける賢司。

 
学校へ行く賢司と結衣、光恵は義之が忘れたお弁当を持ってエレベーターで下におります。

自転車に乗り待っている義之、そこへ鈴木家宛てに手紙が届きました。

開けてみると、静岡で出会った翔平が撮った写真でした。

写っているのは、ボロボロの4人の表情。

今、あの頃より成長している鈴木家は、何を思うのでしょう・・・

THE END

 

「サバイバルファミリー」みどころ

もしも、ライフラインがすべて使えなくなったら!

今作は【決して想像の世界ではない】という事が、誰もの心に思い浮かぶでしょう。

もちろんコメディ映画ではありますが、多くの人が直接体験した災害そして “STAY HOME” が叫ばれる2020年。

あらためて観ると、感じ方が違っているかもしれません。

 
でも・・・やっぱり、小日向文世が演じた義之の意地っ張り!見栄っ張り!のヘタレお父さんが “あのイイ顔” で笑わせてくれます♪

小日向文世の鉄板ネタ!? “カツラ” はズルいです。

川の水飲んで下痢になるし、青虫を口に入れようとするトコロは「イヤーッ!」ってなるし。

義之の娘・結衣(葵わかな)からの嫌われっぷりは、父娘あるある満載でウケます!

 
都会のパソコン少年だった賢司(泉澤祐希)も、どんどん逞しくなり頼りがいある男に成長。

オットリしてそうで、チャッカリ者の妻・光恵も深津絵里が魅力的に演じます。

 
生きるための知恵や、いのちを頂く有難さ。

平穏で当たり前だと思っていた生活を、失くしてしまった時の人間の底力。

キレイごとだけでは無い、感情むき出しの家族『サバイバルファミリー』から少しでも感じてもらえるかもしれません。

働いて、めし食って、風呂入って寝る。

生きていると悲しい事も起こるけど、明日を元気に頑張ろう!と思える作品です。

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