映画「パパが遺した物語」は、ラッセル・クロウ主演、ガブリエレ・ムッチーノ監督の2015年のイタリア、アメリカの合作映画です。
この映画「パパが遺した物語」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
時を超えて紡がれる親子愛の物語「パパが遺した物語」をお楽しみください。
この記事で「パパが遺した物語」の事はすべてわかります。
「パパが遺した物語」スタッフ・キャスト
■ スタッフ
監督: ガブリエレ・ムッチーノ
製作: ニコラス・シャルティエ、シェリル・クラーク他
製作総指揮:ラッセル・クロウ、キース・ロジャー他
脚本: ブラッド・デッシュ
撮影: シェーン・ハールバット
音楽: パオロ・ブォンヴィーノ■ 主要キャスト
ジェイク・デイヴィス:ラッセル・クロウ
ケイティ・デイヴィス:アマンダ・サイフリッド
キャメロン:アーロン・ポール
エリザベス:ダイアン・クルーガー
ルーシー:クヮヴェンジャネ・ウォレス
ウィリアム:ブルース・グリーンウッド
キャロライン:ジャネット・マクティア
幼少期のケイティ:カイリー・ロジャーズ
テディ・スタントン:ジェーン・フォンダ
ドクター・コールマン:オクタヴィア・スペンサー
「パパが遺した物語」あらすじ
ソーシャルワーカーとして働きながら、心理学で大学院の学位取得を目指すケイティ・デイヴィス(アマンダ・サイフリッド)は、蠱惑的な瞳が印象的な美しい女性です。
そんな彼女に声をかけてくる男性は少なくありません。
しかしケイティ(アマンダ・サイフリッド)はその誰ともきちんと向き合おうとはしないのです。
一夜限り、その場限りの関係しか持たないケイティ(アマンダ・サイフリッド)。
彼女がこんなふうになってしまったのには幼少期の辛い出来事が関係していて・・・。
この物語は、娘を愛してやまなかった父親と、そんな父にずっとそばにいて欲しかった娘のお話です。
「パパが遺した物語」ネタバレ
幼き日のケイティ(カイリー・ロジャーズ)は、有名な小説家である父・ジェイク・デイヴィス(ラッセル・クロウ)と美しい母に囲まれて楽しく暮らしていましたが、その幸せはある日突然終わりを迎えてしまいます。
激しく口論しながら運転をしていたジェイク(ラッセル・クロウ)の車が事故を起こし、母が亡くなってしまったのです。
この事故がもたらした不幸はこれだけではありません。
ジェイク(ラッセル・クロウ)もまた脳を損傷したことによる後遺症と、事故のショックから躁鬱病を患っていたのです。
それにより右手の震えが止まらず、やがてそれは全身にまで及び、眠っていてもベッドから落ちてしまうほどの痙攣を起こしてしまいます。これには医師も精神科への入院をすすめるのでした。
こうしてケイティ(カイリー・ロジャーズ)は母親の姉・エリザベス(ダイアン・クルーガー)とその夫ウィリアム(ブルース・グリーンウッド)に預けられることになりました。
泣きすがるケイティ(カイリー・ロジャーズ)を振り切り、タクシーに乗り込んだジェイク(ラッセル・クロウ)。
結局、彼の入院は七ヶ月にも及んだのです。
やっと退院してケイティ(カイリー・ロジャーズ)を迎えに行ったジェイク(ラッセル・クロウ)は、おしゃれをして父を待ち、飛びついてきた娘を抱きしめ再会を果たします。
しかしその再会に水を差すような言葉が・・・。
エリザベス(ダイアン・クルーガー)が、彼女を養女に欲しいと言い出したのです。
急な申し出に顔を強ばらせたジェイク(ラッセル・クロウ)は、娘を抱い早々に屋敷を後にしたのでした。
25年後のケイティ(アマンダ・サイフリッド)は、言い寄ってくる男を拒まない生活を送りながらも、ソーシャルワーカーとして新しい案件をドクターから任されます。
対象者は不幸な生い立ちの少女、母の死から一年経つのに一言も口を訊かないルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)です。
ケイティ(アマンダ・サイフリット)は話しかけても全く反応を返さない彼女に、力になることを約束して、二人の時間がこれから始まるのでした。
養女の話をされてからエリザベス(ダイアン・クルーガー)を避け、私立小学校から公立小学校へ娘を転校させようと決めたジェイク(ラッセル・クロウ)。
弁護士として成功し、裕福な家庭を築いているウィリアム(ブルース・グリーンウッド)から呼び出され説得されます。
しかしそんな時また震えだしてしまいました。
自分の娘はのびのび育てたい、と言いおくと慌ててその場を離れますが、その様子はウィリアム(ブルース・グリーンウッド)に疑念を抱かせるのに十分すぎるほどの行動となってしまったのでした。
ケイティ(アマンダ・サイフリット)はルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)への面会を続けています。
しかし何も喋らない彼女に、成果が上げられないという理由でドクターから担当替えを命じられてしまいます。
必死に食い下がって一週間だけ時間をもらったケイティ(アマンダ・サイフリット)。
公園へ連れていけばきっと・・・とケイティ(アマンダ・サイフリット)が強く思うのは、彼女が書いたピンクの自転車にルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)が僅かながら興味を示したように感じたからです。
そのピンクの自転車は、ケイティ(アマンダ・サイフリット)自身が父に買って貰った思い出の自転車でした。
それは、ジェイク(ラッセル・クロウ)が退院後第一作として[苦いチューリップ]を書き上げた頃のこと。
エージェント・セオドラ(ジェーン・フォンダ)に小説を持ち込み、出版社を探すわ、との言葉に手をたたいて喜んだ彼が、本が売れたことでケイティ(カイリー・ロジャーズ)の欲しがった自転車を買ってくれたのです。
一週間の時間を貰ったケイティ(アマンダ・サイフリット)は、ドクターからは禁止された公園へルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)を連れ出しました。
一緒にベンチに座り、アヒルを見つめる二人。
相変わらず何も話さないルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)ですが、生まれ変われるならアヒルになりたい、と話すケイティ(アマンダ・サイフリット)に歩み寄りを見せます。
そっと彼女の手に左手を添えたのです。
この事実を前進だと捉え興奮するケイティ(アマンダ・サイフリット)。
しかしドクターは、喋らないのなら意味がないと、次に会う日が最後よ、と言い渡されてしまったのでした。
ルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)に会える最後の日。
今日が最後だと、次からは違う人が来ると、努めて明るく伝えるケイティ(アマンダ・サイフリット)でしたが、そんな彼女にルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は静かに伝えます。
「No」と。喋ったのです。
ルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)はしっかりとした強い目で、あなたと一緒にいたいの、と言うのでした。
ジェイク(ラッセル・クロウ)がいま書いているのはケイティ(カイリー・ロジャーズ)の物語。
二人は本当に仲のいい父娘だったのです。
自宅では、タイプライターに向かう父の隣で絵を描くケイティ(カイリー・ロジャーズ)。
室内に流れる音楽を二人で口ずさみながら過ごす幸せな時間です。
静かに流れる♪Close to youがふたりの時間を彩ります。
娘をポテトチップと呼んでいた、意味もなく・・・と始まる冒頭を読み、私たちの話にして、と無邪気に言うケイティ(カイリー・ロジャーズ)。
その言葉に、僕の娘は天才だ!と言いながらジェイク(ラッセル・クロウ)は相好を崩すのでした。
こうして書かれた[父と娘]という小説。
これが時代を経てケイティ(アマンダ・サイフリッド)に運命の出会いをもたらします。
ある夜、いつものようにクラブに来ていた彼女に声をかけてきた青年がいました。
普段女の子に声なんてかけないんだけど・・・そう言う彼の名はキャメロン(アーロン・ポール)。
僕の尊敬する作家と君の父親が同一人物だって噂を聞いて・・・と話す彼にとって[父と娘]は人生を変えた本であり、物心ついた頃からずっと側にあった愛読書なのです。
キャメロン(アーロン・ポール)はケイティ(アマンダ・サイフリッド)が本物の「ポテトチップ」だと知ると感激の面持ちで大喜び。
二人は場所を移し話に花を咲かせ、ケイティ(アマンダ・サイフリッド)もまた彼に惹かれていくのでした。
ジェイク(ラッセル・クロウ)の新作[苦いチューリップ]ですが、書評価からは酷評の嵐。
それにより初版が予定の半分に減らされ、マーケティングもカットされてしまうだろうとの話を聞かされ憤慨しますが、彼を苛立たせたのはこれだけではありません。
ケイティ(カイリー・ロジャーズ)が行きたがるので、仕方なく向かったエリザベス(ダイアン・クルーガー)の誕生日会でそれは起こりました。
自宅で開かれ、大勢の人が集まったパーティーでジェイク(ラッセル・クロウ)に近づいてきたのはウィリアム(ブルース・グリーンウッド)です。
酷評された彼を心配するように話しかけてきた彼ですが、目的はやはりケイティ(カイリー・ロジャーズ)です。
ジェイク(ラッセル・クロウ)の発作に気付いているウィリアム(ブルース・グリーンウッド)は、彼の体調と酷評された小説の収入面においてケイティ(カイリー・ロジャーズ)にはしっかりした大人が必要だ、愛していると言っているだけでは父親の資格がないと言い放ったのです。
思わず突き飛ばしてしまったジェイク(ラッセル・クロウ)。
一瞬静まり返る周囲を安心させるかのように笑顔を振りまくウィリアム(ブルース・グリーンウッド)ですが、ジェイク(ラッセル・クロウ)の耳元に口を寄せると、ピンチだぞ、と不敵な顔で呟くのでした。
キャメロン(アーロン・ポール)との出会いはケイティ(アマンダ・サイフリッド)にとって大きな出来事となりました。
一夜限りといった軽い付き合いではなく、同じ時間を過ごし一緒に笑い合うことで、大切に愛を深めていけたからです。
車やトイレなどといった行き当たりばったりな場所でなく、ちゃんとベッドで愛されるケイティ(アマンダ・サイフリッド)。
そして彼女はキャメロン(アーロン・ポール)にとある物をプレゼントします。
[父と娘]の原本です。
「私のポテトチップへ この世の誰より君を愛してる」と直筆で愛が書き込まれた大切なものに驚き、受け取れないと言うキャメロン(アーロン・ポール)ですが、彼女は彼に持っていて欲しいのでした。
ジェイク(ラッセル・クロウ)は、執筆に夢中になってケイティ(カイリー・ロジャーズ)の迎えに遅れたりしながらも、娘の誕生日はきちんとお祝いしてくれます。
公園でサイクリングしたあとはホットドッグでランチ。
お店では誕生日ケーキを持った店員が歌いながら登場するという楽しいサプライズ付きです。
楽しくて、嬉しくて・・・しかしその後行った博物館でケイティ(カイリー・ロジャーズ)は悲しくなってしまうのです。
楽しそうに母親と来ていた女の子。
ママが恋しいか?というジェイク(ラッセル・クロウ)に、うつむきポロポロと涙を零すケイティ(カイリー・ロジャーズ)。
そんな娘に、ママはお前の側にいるよ、と優しく声をかけるジェイク(ラッセル・クロウ)ですが、そんな父にケイティ(カイリー・ロジャーズ)は聞かずにいられないのです。
パパも死ぬの?と―――。
すごいおじいさんになったらね、と優しく、娘の笑顔を戻すよう約束を交わした父に、ケイティ(カイリー・ロジャーズ)は安心したように抱きつくのでした。
そんな仲良し幸せ父娘ですが、ついにエリザベス(ダイアン・クルーガー)夫婦が実力行使に出ます。
姪の保護を裁判所に訴え出たのです。
親権専門の弁護士を雇って訴訟に備えるジェイク(ラッセル・クロウ)ですが、彼が訴えられた裁判は特殊化していきます。
これによりただでさえ高い弁護士費用が膨れ上がり、着手金として2万5千ドルを請求されてしまいました。
金策に走りながらケイティ(アマンダ・サイフリッド)の世話をし、必死で新作の執筆に向かうジェイク(ラッセル・クロウ)。
今までのように優しいだけの父親ではいられず、娘にあたってしまう事もありました。
それでも、拗ねてしまった娘にきちんと向き合い、愛を伝える彼の姿は、一生懸命な父親以外の何者でもないのです。
ケイティ(アマンダ・サイフリッド)とキャメロン(アーロン・ポール)の交際は順調です。
しかしある晩、昔一夜限りの関係を持った男に絡まれたことで、自分の過去を晒す事になってしまったケイティ(アマンダ・サイフリッド)。
当時の行為を恥じながらも告白する彼女を、キャメロン(アーロン・ポール)は優しく引き寄せ、過去のことだろ、と抱きしめるのでした。
そんな優しいキャメロン(アーロン・ポール)から、家族との集まりに誘われたケイティ(アマンダ・サイフリッド)。
行く、と約束しながらも、その当日になって足がすくんでしまい、突然彼の前から逃げ出してしまいます。
訳が分からないながらも追い掛けるキャメロン(アーロン・ポール)。
タクシーに乗ったり、突然降りたりしながら自分の前から逃げていく彼女を、諦めず追い続けたキャメロン(アーロン・ポール)は恋人でいるにはどうしたら良いか分からない・・・と、戸惑ったように謝り続けるケイティ(アマンダ・サイフリッド)を抱きしめ、大丈夫だと落ち着かせるのでした。
しかしそれからのケイティ(アマンダ・サイフリッド)は少し様子が違ってしまいます。
優しく抱きしめ、惜しみなく愛を囁いてくれるキャメロン(アーロン・ポール)に対しても、自分に時間を費やさなくてももっと単純な子を探せば、と言ってしまったり・・・。
彼女には、自分が愛した人は皆自分の前から去っていくというトラウマがあるようなのです。
その不安に丁寧に応えるキャメロン(アーロン・ポール)。僕は君といたいんだ、と・・・。
ところがケイティ(アマンダ・サイフリッド)は、何かを決断したような顔でバーに来ています。
奥でビリヤードに興じている若者に視線を送り・・・もう嫌・・・と泣きそうな顔で首を振るのに、男を誘うことを辞められないのです。
結局彼女はその男に抱かれました。
キャメロン(アーロン・ポール)と愛し合う自宅のベッドで泣きながら・・・。
帰宅した彼は、ベッド側で封を切られている避妊具に気付きます。
そしてそれをケイティ(アマンダ・サイフリッド)は分かっているのです。
分かっていて彼に見つけさせた・・・。
怒りを爆発させ、彼女に詰め寄るキャメロン(アーロン・ポール)。
泣きながらすがりつく彼女を振り切り、君に全てを捧げたのに君は裏切ったんだ!!そう激昂する彼はそのまま家を出ていてしまったのでした。
キャメロン(アーロン・ポール)を失った事で泣き続けたケイティ(アマンダ・サイフリッド)ですが、突然化粧を始めました。
この状況に陥ってなお、男を漁りに出掛けるのです。
楽しくもない酒に酔い朦朧とする意識の中、声をかけてきた酔っぱらいの誘いに乗る彼女。
しかし男について店を出ようとしたとき、店内に流れてきたのは♪Close to youです。
思わず歩みを止め、音楽に聞き入った彼女は、そのままジュークボックスにすがるようにして、パパに会いたい、と泣き出してしまったのでした。
「パパが遺した物語」ラスト最後の結末
裁判に勝つため必死で働いていたジェイク(ラッセル・クロウ)に朗報がもたらされました。
ウィリアム(ブルース・グリーンウッド)の浮気が発覚し、離婚を決意したエリザベス(ダイアン・クルーガー)が訴えを取り下げたのです。
思いもよらぬ形で勝利を手にした彼は、セオドラ(ジェーン・ホンダ)に三ヶ月で書き上げた新作を持ち込みました。
これで安心して生活を送れる―――そう思っていた矢先のことです。
自宅でケイティ(カイリー・サイフリッド)の寝顔を見たあと、洗面台へ向かった彼は、そこでいつもの痙攣に襲われます。
必死で耐えようとするジェイク(ラッセル・クロウ)ですが・・・倒れた拍子に配管で強く頭を打ち、彼はそのまま還らぬ人となってしまったのでした。
しかし彼の残した作品はその後も生き続けました。
[父と娘]は文学賞を総ナメにし、遂にはピュリツアー賞を獲得したのです。
ケイティ(アマンダ・サイフリッド)は、養子先が決まったルーシー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)に会いに行った最後の日、初めて父の話をしました。
有名な作家だった父の遺作が、どれだけ自分を愛し、そして別れていくかを語りかけている物語だったことを話し、辛いことがあっても絶対に前を向いて歩いてね、大好きよ、と彼女に想いを伝えるのでした。
そしてケイティ(アマンダ・サイフリッド)は決意を固めます。
キャメロン(アーロン・ポール)に会いに行ったのです。
愛してると何度も言えばよかった、あなたは特別なの、と涙をいっぱいに溜めて伝えるケイティ(アマンサ・サイフリッド)。
ところが彼の部屋には他の女性がいたのです。
彼女は友達だという彼ですが、ケイティ(アマンダ・サイフリッド)は、ありがとう、と心からの感謝を伝えると、足早に去ってしまったのでした。
追いかけるかどうか逡巡していたキャメロン(アーロン・ポール)ですが、彼はケイティ(アマンダ・サイフリッド)の元に戻ってきます。
驚いたように見つめるケイティ(アマンダ・サイフリッド)に、おいで、と優しく声をかけるとそっと彼女を抱きしめたのでした。
THE END
「パパが遺した物語」見所ポイント!
物語中に流れる曲がとても印象的で重要な役割を果たし、そしてエンディングの歌詞が父親の想いそのものを歌い上げているようで涙が出ました。
自分の愛する人はいなくなってしまう。
何よりも誰よりも愛した娘に、自分の死が与えた影響がこれならば、とても辛くいたたまれない気持ちになってしまいました。
愛してやまない娘には誰よりも幸せになって欲しかったはずで、その幸せをずっと側で支え見守っていたかっただろう両親の想いを感じると、人を好きになることを怖がり、その場限りの愛で自分を埋めているケイティがたまらなく悲しかったのです。
今作は年齢や立場によって、感じ方が変わる作品なのではないかと思います。
愛しているよ、と伝えることを日本人は照れくさがって避けてしまいがちですが、言葉にして伝えることの大切さ、そして言葉以外にも一緒に過ごした思い出を彩る音楽や自転車などのアイテムを持つことの素晴らしさを、改めて感じさせてくれた気がしました。
物語中印象的に流れてくるClose to youですが、これは原曲のカーペンターズではなくマイケル・ボルトのカバーが使われています。
脚本ではほかの曲が候補に挙がっていたらしいのですが、ラッセル・クロウの提案でこの曲に決まったのだそうです。
しかしライセンス問題で原曲が使えなかったため、マイケルにカバーを依頼し、本作を見て感涙した彼が快く引き受けてくれたからこそ実現した一曲なんだそう。
優しい男の人の声で歌うこの曲は、原曲よりも映画の軸に合ってとても心に響きました。
この映画を見ると、親子で大切な一曲というものを見つけたくなりますよ。