「ロックアップ」ネタバレ!あらすじや最後ラストの結末と見どころ!

映画「ロックアップ」ネタバレ あらすじ
アクション

映画「ロックアップ」は、シルヴェスター・スタローン主演、ジョン・フリン監督の1989年の映画です。

この映画「ロックアップ」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、無料動画や見どころについて紹介します。

不屈の意志で逆境に耐える刑務所アクション「ロックアップ」をご堪能ください。

 

「ロックアップ」あらすじ

元整備工の模範囚フランク・レオン(シルベスター・スタローン)は出所を半年後に控え、恋人メリッサ(ダーラン・フリューゲル)もその日を心待ちにしていました。

刑務所は比較的刑が軽い囚人たちばかりで、気さくなフランクは彼らや看守とも上手くやっていました。

しかし、ある晩、とつぜん叩き起こされ、有無を言わさず護送車に乗せられてしまいます。

着いた先は凶悪な囚人ばかりが集められたゲートウェイ刑務所で、フランクを連れてきたのはゲートウェイ刑務所の看守長 メイズナー(ジョン・エイモス)でした。

訳が分からないフランクの前に、所長のドラムグール(ドナルド・サザーランド)が現れました。

彼の姿を見て、フランクは全てを悟りました。

 
5年前、フランクはドレッドノア刑務所に収監されていました。

義父の死に目に会いたいと出所2週間前だったフランクは当時の所長 ドラムグールに懇願しました。

しかし、願いは聞き入れられず、思い余ったフランクは脱獄したのです。

その事を知ったマスコミはこぞってフランクを英雄に祭り上げ、ドラムグールを悪人にしました。

おかげでフランクは5年刑期が伸びたものの、待遇のいい刑務所に移り、ドラムグールは最悪の刑務所 ゲートウェイに左遷されました。

ドラムグールはそのことをずっと根に持ち、復讐の機会を狙っていたのです。

「どうせ、後6ヶ月の辛抱だ」

「油断するな。ここで6ヶ月生き延びるのは難しいぞ」

ドラムグールは不気味に笑っていました。

 
身体検査の際、囚人を痛めるつける事が趣味の看守 ワイリーとマンリーに早速小突き回されます。しかし、フランクは動揺せずに黙っていました。

次のシラミ除去室では、息を止めて有毒ガスが肺に入らないよう言われます。

30秒間だけのはずでしたが、所長が「まだ大丈夫だ」と、倒れる寸前まで続けさせました。

操作を担当していた若い看守 ブレイドン(ウィリアム・アレン・ヤング)は所長のやり方に疑問を持ちながらも言われた通りにするしかありませんでした。

 
刑務所内でも、所長に目をつけられているフランクは有名人でした。

刑務所の庭に出た時、所内を仕切っている囚人 チンク(ソニー・ランダム)に「勝手に座るな。座りたければ、ショバ代としてその首飾りをよこせ」と言い掛かりをつけられます。

首飾りはメリッサからの贈り物で、過酷な状況で耐えるフランクの心の支えでした。

当然、やる訳にはいかないと断ると、頭にきたチンクはナイフを取り出して脅してきました。

その時、異常を察知したブレイドン看守が駆けつけてきました。

チンクを拘束し、ナイフを出すように言いましたが、チンクの仲間がいち早く隠してもう持っていませんでした。

「フランク、お前は確かにナイフを見たな?」

ブレイドン看守はフランクにも聞きました。

しかし、囚人の仁義として、例え気に入らないヤツでも同じ囚人を裏切る事は出来ません。

フランクも知らないと答え、ブライドン看守は引き下がるしかありませんでした。

やがて、フランクにも仲間も出来始めます。

フランクの逆襲がはじまるのでしょうか?・・・

 

「ロックアップ」ネタバレ

収監されてすぐに声を掛けてきたのは、陽気な男 ダラス(トム・サイズモア)でした。

彼は、フランクが過去にドレッドノア刑務所から脱走しヒーローになった事を知って「また脱獄するんだろう?その時には俺に声を掛けてくれ。きっと力になる」と話しかけてきました。

そして、以前は整備士だったフランクを刑務所内の修理工場に連れてゆきます。

しかし、修理班を仕切っている囚人 イクリプス(フランク・マクレー)はフランクを疫病神扱いして追い払ってしまいます。

結局、フランクが与えられた仕事はボイラーのサビ取りでした。

 
ヘラで黙々とボイラーのサビを剥ぎ取っていると、またダラスが「見せたいものがある」とやってきました。

ダラスが見せたいものとは、20年も収監されている囚人が作った刑務所地下の見取り図でした。

「これによると、蒸気配管が200メートルほどトラックの発着場まで続いている。配管を伝って逃げ、トラックに潜り込めば逃げられる。そう思わないか?」

見取り図を受け取ったフランクは、それを見ながら答えました。

「トラックが出入りする時間は午後9時まで。看守もいるし、他の囚人も起きてる。逃げれば一発でバレるぞ。それに蒸気配管は70℃もある。200mも進む前に大やけどだ」

答えを聞いたダラスはがっかりして出てゆきました。

一人になったフランクは、何かを思案しているような表情で吸っていたタバコを排水溝に捨てたのでした。

 
ある日、フランクとダラスは食堂で文句を言っている若い囚人を見掛ます。

他の囚人と食事の取り合いで諍いになりそうになったところを割って入り「ここでは常に備えておくんんだ。そうすれば何とか生き抜ける。1塁ベースセーフだ」と忠告しました。

そして、フランク達は彼の事を「ファースト(ファーストベース)」と呼ぶようになりました。

刑務所の生活に愚痴ばかりのファーストでしたが、フランクを慕って行動を共にするようになります。

 
そんな中、寒さしのぎに運動場を走っていたフランクとファーストにチンクがアメフトのボールを投げて挑発してきました。

「一人足りないんだ。入れてやるから来いよ!」

フランクは無視して立ち去ろうとしましたが、ファーストは挑発にのってチンクに掴みかかろうとしました。

慌ててファーストを静止したフランクは、仕方なくアメフトの試合に参加しました。

それは、試合と言うよりもリンチで、フランクは雨上がりのグラウンドに何度も叩きつけられて泥まみれになってしまいます。

それでもフランクは立ち上がり、ついには初トライを決めました。

その姿に大きな感動を覚えた人物がいました。自動車修理班のイクリプスです。

「お前には助っ人、俺のたるんだ体には運動が必要だ」

イクリプスが助っ人として試合に参加し、襲い掛かってくるチンクの仲間達からフランクを守りました。

そして試合はフランクの活躍で逆転勝ち出来ました。

 
しかし、怒ったチンクは背後からフランクに忍び寄り、倒して首飾りを奪ってしまいました。

気を落としていたフランクでしたが、後日、イクリプスに「まだ仕事をする気はあるか?」と声を掛けられます。

連れていていかれたのは修理工場で、フランクはトラックを直して整備の腕を見せてやりました。

二人は段々と打ち解け、身の上話もするようになりました。

 
街の悪ガキだったフランクは、14歳でガレッティと言う老人に出会い、車の整備を仕込まれます。

やがて一人前になったフランクはガレッティの養子となりました。

しかし、工場に忍び込んでガレッティにケガをさせたチンピラを殴って怪我をさせ、過剰防衛で18ヶ月の懲役を喰らってしまいます。

そして、出所間近にガレッティの危篤を知り、外出許可をくれなかったドラムグール所長に腹を立てて脱獄をし、刑期が5年延長になって今に至っているのでした。

話終わったフランクは、前々から修理上の片隅でシートを被っていた車を見せて欲しいとイクリプスに申し出ました。

「長年大事にしてきた。俺の恋人だよ」

シートの下から現れたのはV8エンジン搭載のフォードムスタング、最大出力225馬力でした。

「ボディーは良いがエンジンがイカレて、もう15年動かない。直そうとした奴も何人かいたが、無理だった」

イクリプスは言いましたが、フランクは整備士の心がうずきだし「何事もやってみなくちゃ分からんさ」と修理に挑戦します。

 
ダラスやファースト、他にも何人かの囚人を集め、時には看守に頼み込んで新しい部品も手に入れて根気よく修理を続け、遂にエンジンを修理して車に据え付けるところまでこぎつけました。

大仕事をやり遂げたフランク達はささやかなパーティーを開きました。

そんな中、ファーストがフランクにぼやきだしました。

「あんたは外に恋人もいるんだろう?俺には何もない。知らない事もいっぱいある。車の運転だって、したことが無いんだ」(ファーストは2人を射殺した罪で400年の刑期を言い渡されており、生きて外に出られるかどうかも分からない身の上です)

気の毒に思ったフランクは、ファーストを運転席に座らせ、エンジンは動かさずに車を押して、運転している気分を味わせてやりました。

最初は子供だましだと乗り気ではなかったファーストでしたが、段々と楽しくなってきました。

そして、ほんの少しの間だけ、エンジンをかけてみたいと言い出します。

「そんな事をしたら、音を聞きつけた看守達が飛んできて俺達は懲罰房行きだ」

フランクは止めましたが、これを最後に二度と車に触れないかもしれない、と言われて根負けします。

ファーストはワクワクしながらエンジンをかけ、その力強い音を聞いた途端にさらに興奮しだしました。

フランク達が止めるのも聞かず、エンジンを吹かし続け、音はどんどん大きくなってゆきました。

遂には我慢できなくなり、アクセルを踏み込んでしまいます。

車は猛スピードで走り出し、修理場の壁を突き破って外に走り出ました。

それでもファーストは車を止めず、土ぼこりを上げて運動場を走り続けました。

フランク達は近づく事も出来ずに「ファースト、すぐに止めろ!」と叫びながら、ただ周りで見ているしか出来ませんでした。

 
看守達は銃を抜き、一斉に弾丸を撃ち込んできましたが、メイズナー看守長が止めさせました。

撃たれてやっと車は止まり、フランクが中からファーストを引っ張り出しました。

そこへドラムグール所長が現れ、チンク達に金属バットを渡して車を破壊させました。

ガラスは割られ、ボディーもベコベコにされ、苦労して直したエンジンまで叩き壊される様子をフランク達はただ眺めさせられました。

 
その後、フランクは事件の首謀者として懲罰房に送られました。

そこでは1時間ごとにブザーが鳴り、その度に名前を囚人番号をカメラに向かって言わねばなりません。

その時にはライトで強烈な光を浴びせられ、眠る事も許されないのです。

その拷問が繰り返されるうち、フランクの体力と精神は削り取られてゆきました。

更にドラムグール所長は食事の量も半分にさせ、フランクを弱らせてゆきました。

遂にはフランクの意識は朦朧としだし、番号をまともに言う事も出来なくなってしまいます。

それでもドラムグール所長は手を緩めず、看守のワイリーとマンリーに命じてシャワー室で冷水を浴びさせました。

あまりの仕打ちにブライドン看守は「こんな酷い事は続けられない!」と抗議し、ワイリーやマンリーと小競り合いになります。

そこへメイズナー看守長が割って入り、ワイリーとマンリーを追い払って、自ら付き添ってフランクを懲罰房に戻しました。

 
やがて、6週間の懲罰房生活を終えて戻った時、フランクは抵抗する気力を奪われてしまっていました。

ファーストは一緒にチンク達に復讐しようと息巻いていましたが「俺はあと3週間で出所なんだ。面倒は起こしたくない」と言ってその場から立ち去りました。

それでも、チンクは食堂にいたフランクを見つけ、わざわざ壊した車のエンブレムを目の前でチラつかせ、食事を取り上げて挑発してきました。

それでもフランクは何もせず、じっと耐えていました。

その姿を見たファースト達は「あともう少しで出所なんだ。アンタの言う通り、面倒は起こすべきじゃない」とフランクを励まし、自分達の食事を分けてやりました。

フランクがなかなか挑発に乗ってこない事に苛立ったドラムグール所長は、チンクを呼び出して「もっと締め上げろ。弱点を突け。そうしないと、刑務所内でのお前の立場もないぞ」と脅しました。

 
それから暫くして、ファーストがジムの掃除を命じられました。

掃除を始めて少し経つと、突然チンク達がジムに入って来てファーストを取り囲みました。

押さえつけられたファーストはバーベルを胸の上に落とされ、圧死してしまいます。

ファーストの死を知ったフランクはどうにも怒りを抑えきれず、運動場にいたチンクに殴りかかりました。

つかみ合い、地面の上を転げまわった末、フランクはチンクに馬乗りになって殴りつけて気絶させます。

その様子を窓から眺めていたドラムグール所長は「いいぞ、もっとやれ・・・」と秘かにほくそ笑んでいました。

フランクが問題を起こせば、それを理由に刑期を延長する事が出来るからです。

フランクは気絶したチンクをバーベルの下に寝かせ、そのままバーベルを落とそうとします。

しかし、寸での所で思いとどまり、前に奪われた首飾りを取り返すだけにしました。

 
その直後、フランクはチンクの仲間に刺されて医務室送りにされてしまいます。

包帯を巻かれ、ベッドで寝ていたフランクの元に、ダラスが見舞いにやって来ました。

「ファーストが死んだのは、アンタのせいじゃない。ヤツは言っていたよ。『体は刑務所の中でも、心は何処へでも行ける』ってな」

それは、以前にフランクがファーストに言った言葉でした。

 
そして、前々からの申請が認められ、メリッサが面会にやって来ました。

久しぶりに顔を合わせた二人は抱き合い、良いムードになりますが、突然やって来たマンリーに「面会時間はもう終わりだ」と一方的に告げられ、引き離されてしまいます。

その日の夜、フランクの所に車椅子にのった見慣れない囚人がやって来ました。

「フランク、有名人に会えて光栄だ。もうすぐ出所なんだろう?アンタは3週間後、俺は明後日。仕事も決まってるんだ。何と2時間で1000ドルくれるってよ」

そう言いながら男が取り出したのはメリッサの写真でした。

「出所したら、すぐにこの女をレイプする。いい仕事だと思わないか?」

驚いたフランクはすぐに男に掴みかかろうとしますが、間に鉄格子があり無理でした。

男は姿を消し、看守はいくら言っても「そんな囚人は知らない」と取り合ってくれず、電話も許可してくれません。

メリッサの事を思い、居ても立ってもいられなくなったフランクは脱獄を決意します。

ダラスを「一緒に行こう」と誘い、準備を整えました。

 
深夜、シーツを取り換える為に刑務所内を回っていたダラスは、突然後ろから襲われて叫び声を上げました。

驚いた看守が部屋に入ると、自作自演をして待ち構えていたフランクとダラスに組み伏せられ、カギを奪われて部屋に閉じ込められてしまいました。

通気口から地下に入り、二人は逃げようとします。

しかし、ダラスの案内に従ってボイラー室に行くはずが、行く先には武装した看守達が待っていました。

「フランク、ここじゃ誰も信用できない。そうだろう?刑期は30年も残ってる。仕方なかったんだ」

ダラスは所長にそそのかされ、釈放と引き換えにフランクを裏切ったのでした。

しかし、所長は「私は囚人なんかと取引はしない。ダラスは房に返せ。フランクは刑期を10年延長する」と告げ、「約束が違う!」といきり立つダラスを看守達に滅多打ちにさせました。

「お前の女は心配ない。あの囚人はニセモノだ」

看守の一人がヘルメットを取ると、あの時にフランクを挑発した、車いすの囚人でした。

全てはフランクを焦らせて脱獄させる罠だったのです。

 
所長は「フランクを懲罰房に入れろ」と言い残して立ち去り、勝ち誇った看守達は倒れていたダラスを下水に放り込み、フランクを取り押さえようとします。

怒り狂ったフランクは死ぬ気で抵抗し、一人の看守の顔を配管の蒸気に晒して大やけどさせ、車いすの囚人を演じていた看守の股間を奪った警棒で殴りつけて倒しました。

しかし、最後に残ったマンリー看守にマスタードスプレーで目つぶしをされ、殴り倒されます。

何とか引き離し、下水に落としますが、マンリー看守はすぐに起き上がって後ろからチェーンで首を絞めてきました。

絶体絶命と思われたその時「こっちを見ろ!」と声がしました。

マンリー看守が振り返ると、ダラスが高圧電流の配線を手にしていました。

それを水につければ、マンリー看守は感電死します。

しかし、ダラスも同じ水に浸かっているので道連れになります。

「やれるもんならやってみろ。一緒に死ぬ気か?お前にそんな度胸は無い!」

マンリーは強がりを言いましたが、ダラスは「じゃぁ、試してみるか?」と薄ら笑いを浮かべ、配線を放しました。

そして、マンリー看守とダラスは感電死しました。

 

「ロックアップ」最後ラストの結末は?

監視室に地下で電圧の異常が起こっていると連絡が入りました。

調査の結果、脱獄囚と看守が地下で感電死していたと知ったメイズナー看守長は、何故、あと3週間で出所できるはずのフランクが脱獄をしたのかも不審に思い、説明を求めてドラムグール所長に詰め寄っていました。

しかし、所長は「秘密にしていたのは密告者を守るためだ。フランクを捕まえれば脱獄の理由も分かる」と真相を騙ろうとはしませんでした。

刑務所内を探し続けてもフランクの姿は無く、外に逃げたかもしれないと思い始める者もいました。

刑務所内の監視カメラを見ながらフランクの行方を追っていたドラグムール所長の背後に人影が忍び寄り、気付いた時には喉に刃物を突きつけられていました。

外に逃げたのはカモフラージュで、フランクは刑務所内に隠れていたのです。

 
ドラグムール所長を人質にしたまま、フランクは電気椅子がある部屋に向かいました。

フランクはドラグムール所長を椅子に縛り付け、電気椅子の所長の体に取り付けました。

「逃げる事も出来たが、それでは一生逃げる事になる。ここでお前をダラスと同じように殺す!」

そして椅子に電気を流すレバーを布で腕に巻き付けて固定しました。

その時、メイズナー看守長率いる捜索隊が部屋に飛び込んできましたが、電気を流されるのを恐れて手出し出来ません。

フランクの鬼気迫る表情に震え上がったドラグムール所長は「私が悪かった。全て私が仕組んだ。白状したんだ、殺さんでくれ」

それでもフランクはレバーから手を放さず「罪を償え!」とレバーを下げてしまいました。

 
殺されると思ったドラグムール所長は悲鳴を上げますが、電気は流れず無事でした。

フランクが予めヒューズを抜き取っていたのです。

なだれ混んできた捜索隊にフランクは拘束されました。

そして「さっきは命を守るために嘘をついた。こいつは脱獄囚だ。懲罰房に入れろ!」と、さっきまでの泣き言など忘れたように強気に出るドラグムール所長も「断る。貴方は狂っている。命令なんか聞かない。審問会に報告する」と言って拘束しました。

「こんな真似をして後悔するな!」

と捨て台詞を吐いて連れて行かれるドラグムール所長を、フランクはただ眺めていました。

 
3週間後、フランクは囚人達に見送られて刑務所を後にしました。

門を出る直前「最後に一つだけ心残りがある。メイズナー看守長、アンタの笑顔を見たことが無い」フランクの言葉を聞き、メイズナー看守長はゆっくりと口の端を持ち上げて笑いました。

そして、フランクを送り出した後、「ロックアップ!」と言って門を閉じさせました。

門の外にはメリッサが待っており、二人は固く抱き合ったのでした。

THE END

 

「ロックアップ」見どころ

囚人でありながら、仲間や恋人を何よりも大切にし、時には法を越えても守ろうとする男 フランクと、サディスティックな刑務所長や看守との戦いを描いた作品です。

チンクの様に所長の息のかかった囚人や、囚人達を見下した看守の嫌がらせに耐えるばかりでなく、刑務所内で出会った仲間と、アメフトの試合でトライを決めたり、困難と思われたクラッシックカーの修理を成し遂げたりする場面では、青春映画のような清々しさを感じました。

そして、苦労の末に修理した車がファーストの、(文字通り)暴走によって壊されてしまう事や、罠に嵌められたファーストの死やダラスの裏切りは、どんなに頑張っても「囚人」と言う重い枷は付いて回るんだと思い知らされ、人並みの自由や喜びも許されない切なさを覚えました。

 
よく見ると、囚人を思いやる事もある良い看守は黒人で、囚人を人間とすら思っていないような悪い看守は白人と言う分け方や、証拠を突きつけられたわけでもないのに、少し脅されただけで自分の罪をベラベラ喋ってしまったドラグムール所長の情けなさは、少し安直すぎる気もしました。

しかし、耐えに耐えたフランクの怒りが爆発し、嫌がらせを続けてきたドラグムール所長を締め上げるシーンや、見て見ぬふりをせずにメイズナー看守長が所長を糾弾するシーンは実に爽快で、見た後で気持ちがスッキリする作品でした。

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