映画「アリスのままで」はジュリアン・ムーア主演、リチャード・グラツァー、ウォッシュ・ウエストモアランド監督の2015年公開の映画です。
この映画「アリスのままで」のネタバレやあらすじ、最後ラストの結末、見どころを紹介します。
若年性アルツハイマー病により自分を失っていく恐怖とそれに立ち向かう姿を描いた「アリスのままで」をお楽しみください。
「アリスのままで」あらすじ
50歳の誕生日を迎えたアリス(ジェリアン・ムーア)。
コロンビア大学で言語学教授を勤めながら、3人の子どもを育てた母親でもあります。
次女のリディア(クリステン・スチュワート)とはあまりうまくいっていませんが、長女アナ(ケイト・ボスワース)や長男のトム(ハンター・パリッシュ)とはいい関係でいます。
しかし、そんなアリスにまさかの宣告が言い渡されます。
若年性アルツハイマー病と宣告されたのです。
彼女は物忘れが頻繁に起こるようになり、夫であるジョン(アレック・ボールドウィン)との話を忘れたり、キャンパスで迷子になっていたりしていました。
さらに診断の結果、家族性であることが分かり、彼女もそのことを息子と娘たちに話しました。
そして・・・
「アリスのままで」ネタバレ
3人のうちジョンは陰性、アナは陽性、リディアは検査をしませんでした。
アナの陽性を聞いたアリスは彼女に謝ります。
彼女の記憶障害は、日常生活にも大学の講義にも徐々に影響を及ぼしていました。
大学の講義では学生から不満が続出し、物忘れが悪化していきます。
この状況にアリスは「いっそ癌ならよかった」と嘆いてしまいます。
自分でも状況の悪化を認識した彼女は今後の自分に向けて動画を残します。
それは自分の誕生日や住所を問う内容で、1つでも答えられなくなったら、大量の錠剤を呑んで横になる、つまり死ぬことを指示していました。
ある日認知症介護の会に出席し、スピーチを行います。
彼女は事前に原稿をプリントアウトし、読んだ箇所にマーカーを引きながら話していきます。
そうしなければ、同じところを何度も読み続けてしまうかもしれないからです。
自身の体験を踏まえ、これまで記憶で満ち溢れていた人生を失うことを「地獄」と言い表します。
また苦しんでいるのではなく病気と闘っているのだと。
するとアリスのスピーチに皆が拍手し、無事終えることができました。
症状はさらに悪化していきます。
家には介護士が付きっきりで世話をしており、そうしなければ生活できない状態でした。
「アリスのままで」最後ラストの結末は?
数か月後、彼女は自身に向けた動画を見つけます。
自分の誕生日などの質問に答えられなくなったら、錠剤を飲むという内容です・・・
その内容を確認したアリスは何度も動画を見直しながら薬を探し出し、飲もうとしました。
しかしちょうど介護士が帰宅しビックリしたアリス。
ハッと我に返りますが、今何をしようとしていたのかも忘れ、薬を飲むことはありませんでした・・・
夫のジョンは仕事の関係上引っ越さなくてはならず、娘の1人であるリディア(クリステン・スチュアート)が家に付きっきりでアリスの介護をすることになりました。
リディアはアリスに戯曲を読み聞かせをしています。
聞いているのか上の空のような状態のアリス・・・
読み終えたリディアはアリスに「何のお話だった?」と聞きます。
するとアリスは「愛についての話」と答えました。
リディアは「そうよママ。愛について」と答えるのでした。
THE END
「アリスのままで」見どころ
誰にでも起こり得るアルツハイマー病に50歳という若さでかかってしまった主人公の日々がつづられた作品。
一度アルツハイマーの症状が出てしまったら自分ではどうにもできないもどかしさを感じました。
自分が若年性アルツハイマー病になったと分かり家族に話す場面。
記憶がなくなり自分が自分でいられなくなることを恐れたアリスが、自分自身に向けて「アリスがアリスのままで」いられるために動画を残している場面。
どちらも心にくるものがありました。
映画の中にあった「いっそ癌ならよかった」というセリフが印象的でした。
仕事で大きな業績を残し、3人の子どもも育てた素晴らしいキャリアを持つアリスにとって、知識とともに記憶がなくなっていくのは耐えられなかったのだと思います。
そしてラストの娘のリディアがアリスに読み聞かせをする場面。
失われていく記憶と戦ったアリスが示す、知識や名誉よりも大切なものは何なのか?
「愛」こそがこの作品が伝えたかったテーマではないでしょうか。
同じく若年性アルツハイマーがテーマの「私の頭の中の消しゴム」も感動作です。
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