映画「ア・フュー・グッドメン」はトム・クルーズ主演、ロブ・ライナー監督の1992年公開の映画です。
この映画「ア・フュー・グッドメン」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
豪華キャストが共演する法廷ドラマ「ア・フュー・グッドメン」をお楽しみください。
「ア・フュー・グッドメン」あらすじ
キューバのグァンタナモ米軍基地で海兵隊員のサンティアゴ一等兵(マイケル・デロレンツォ)が仲間の暴行によって死亡します。
被疑者は同じく海兵隊のダウニー一等兵(ジェームズ・マーシャル)とドーソン上等兵(ウォルクガング・ボディソン)。
グァンタナモ基地の司令官ネイサン・R・ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)は、将来国防委員会に入るだろと言われるほどの人物で威厳もあります。
サンティアゴが死ぬ前、ジェセップ大佐はサンティアゴが家族に向けいかに訓練が過酷で基地が今どんな状況なのかを綴った手紙を読みそれに憤怒しました。
そして、ドーソンが違法発砲したことを密告する代わりに転属願を出した事も気に入らない様子。
ジェセップ大佐はサンティアゴが所属する隊の隊長ジョナサン・ケンドリック中尉(キーファー・サザーランド)にサンティアゴを鍛え直せと指示を出しそれがサンティアゴの死に繋がったのです。
事件が報告されたワシントン法務監査本部のジョアン・ギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)は、暴行から一時間後に亡くなったサンティアゴの口に詰められていた布から毒が検出された事を受けコードR(規則違反をした兵士らに暴力などで制裁を加えるという通用語)によってサンティアゴが死亡したのではないかと訴えて自分をこの事件の担当にして欲しいと上官に掛け合います。
しかし、上官らは今回の事件に時間をかけたくないのか、司法取引で早く解決しようと、新米にもかかわらず司法取引に強い海軍法務総監部の法務官であるダニエル・キャフィ中尉(トム・クルーズ)に弁護を頼むことに。
熱血なギャロウェイとは違いキャフィは野球に夢中で、今まで事案も法廷に出る裁判ではなく取引によって事前に解決してきたため、今回も裁判に持ち込む前に済まそうとしていました。
そんなキャフィにギャロウェイは被疑者の名前を出しますが、キャフィは自分の担当事件の被疑者の名前すら憶えていませんでした。
ギャロウェイはキャフィの経歴を調べ上げ、キャフィが今までいかに怠けてきたかを訴えます。
今回の事件は敵国であるフェンス外にドーソンが誤って発砲したことを知るサンティアゴの口を封じるために起きた事件だと報告されていますが、死亡時刻や死因に不審な点が多いことを指摘したギャロウェイは立ち去り際にコードRを知っているかとキャフィに問います。
ギャロウェイの熱心な姿を面倒に感じたキャフィでしたが、ギャロウェイからコードRについて知らないなんて情けないと言われ少しずつ考えを変えていくことに。
そして・・・
「ア・フュー・グッドメン」ネタバレ
その後、キャフィは補佐官のサム・ワインバーグ中尉(ケヴィン・ポラック)と、被疑者の二人と面会をします。
キャフィがコードRについて問うと、規律を乱す落ちこぼれの隊員を鍛え直すためのものだと答えるドーソン。
この答えからも、コードRによってサンティアゴが死亡したことが分かりましたが、キャフィは国にも規律にも従っている君たちは国から殺人犯として訴えられようとしていると話し、サンティアゴの口に詰められた布に毒がしみこませてあったことも追求しますが、ドーソンは隊の規律に従ったのだと答えるのです。
ジェセップ大佐と話をする為キューバに向かおうとしていたキャフィは検察のジャック・ロス大尉(ケヴィン・ベーコン)から刑期をどうするかという取引の話を持ち掛けられた際、ケンドリック中尉は部下たちにサンティアゴに手を出すなと指示を出していたという情報を得ます。
キャフィは補佐のワインバーグと、自分も行くと言って勝手についてきたギャロウェイと共にキューバにある米軍基地へと向かい、ジェセップ大佐と会うことに。
その場にいたのはマシュー・アンドリュー・マーキンソン中佐(J・Ｔ・ウォルシュ)とケンドリック中尉。
ケンドリックから聞いた話はやはりロス大尉から聞いた話と同じで、誤って発砲したドーソンのことを密告してきたサンティアゴを恨んで手を出したりしないように部下たちに指示したという物でした。
案内されたサンティアゴの部屋は事件当時のまま保管されていて、枕やシーツ、床などに血が広がっています。
大して調べもせずに部屋を出ようとするキャフィにギャロウェイは不満を漏らしますが、キャフィはその後のジェセップとの食事の席で、事件があった朝ドーソンの違法発砲についてサンティアゴから転属を条件に名前を言うと報告があったことを知っているかと尋ねます。
ジェセップ大佐は知っていたと頷き、マーキンソン中佐とケンドリック中尉を呼び転属させることに同意し朝一番六時の本国行きの飛行機で送り出すはずだったと答えるのです。
聞きたいことは全て聞いたとして席を立とうとしたキャフィでしたが、ギャロウェイはジェセップ大佐に軍では禁止されているコードRを知っているか、そしてここにはコードRが存在しているのかを問います。
ジェセップはわざと女性を卑下するような物言いをしてギャロウェイを馬鹿にしたあと、表向きには禁止しているが、訓練には必要だと実際にはコードRがあるということを認めるのでした。
ワシントンに戻ったキャフィたち。
その直後、キャフィはギャロウェイからマーキンソン中佐が姿を消したことを聞かされます。
再びドーソンとダウニーとの面談に向かうと、ケンドリックからコードRの指示があったことを告白する二人。
なぜ前回の面談でそれを黙っていたのかと問われ、「聞かれれば答えた。」というドーソンに腹を立てるキャフィ。
ケンドリック中尉がサンティアゴに手を出すなと言ったのも本当の話で、隊員たちが部屋に戻った後再びやって来たケンドリック中尉がコードRの指示を出したのだとドーソンが答えるのです。
キャフィとギャロウェイはロス大尉にこの事を問い詰めに行きますが、ロス大尉はコードRが出されていたことも知っていたのに黙っていました。
詰め寄るキャフィに、コードRが出されたことを証明する者はいないから司法取引に応じた方が彼らのためだと諭されてしまいます。
キャフィはドーソンとダウニーに勝ち目のない裁判をせず司法取引に応じれば半年で家に帰れると提案しますが、命令に従っただけで自分たちは悪くないと取引することを拒むドーソン。
ダウニーまで巻き込んで一生刑務所で暮らすつもりか？と問うキャフィに、ドーソンは規律を守るために海兵隊に入り、その規律を守ったと主張し、法廷が刑を下すならそれを受け入れると食って掛かります。
軽蔑のまなざしを向けられたキャフィは、やるだけの事はやったからこれから先の事は責任を持たないと言って部屋を出ようとしますが、ドーソンは上官であるキャフィに敬礼もせずその場に残るのでした。
腹を立てたキャフィはこの件から降りるとギャロウェイとサムに言いますが、ギャロウェイの熱心さに負け法廷に立つことに。
法廷で被告人の無罪を主張したキャフィ。
今まで法廷には立たず取引で全てを終わらせてきたキャフィにとって初めての闘いです。
とにかく命令に従った彼らの証言を証明するためその情報収集に奔走するキャフィたち。
ギャロウェイとは今まで意見が食い違っていましたが、お互いに尊重し力を合わせようと気持ちを一つにして裁判に挑みます。
迎えた裁判の日。
検察側は口封じのためにドーソンらがサンティアゴを殺害したと主張します。
それを受け、キャフィはドーソンらが命令を受けサンティアゴの暴行に及んだと陪審員らに主張するのです。
私たちにとって命令など何でもないことでも、彼らがいる海軍では命令に従わなければそこに居ることが出来ない、だからただ命令通りに任務を遂行しただけなのだと。
その後、証人として呼ばれた検査局の人間はドーソンの違法発砲について証拠不十分で起訴には至らなかったと証言。
軍医の毒による酸血症だと証言しましたが、検診でサンティアゴが、毒が無くても口を長い時間塞がれたことで酸血症になる、胸の痛み、息切れなどを相談していたことが判明します。
しかし、軍医は自分でそのカルテにサインしているにも関わらず検診に間違いはなくサンティアゴは健康体だったと主張するのです。
中々勝訴への糸口が見えなかったキャフィたちでしたが、姿を消していたマーキンソン中佐がキャフィの前に姿を現します。
マーキンソン中佐は全てを知っていると言い、転属願も最初はジェセップにより却下されサンティアゴが死亡した五日後にマーキンソン中尉がサインしたと言うのです。
朝一番の飛行時間もジェセップ大佐は嘘の時間をキャフィに教えていました。
マーキンソン中佐に法廷で証言してもらうため護衛をつけモーテルで保護した後、そのことをロス大尉に報告することに。
まずはケンドリック中尉を尋問するというキャフィにロス大尉は、証拠もなしに責めるとキャフィの将来はないと忠告をします。
後日ケンドリック中尉の尋問では、中々核心をつけず手を焼くキャフィ。
コードRの存在を知っていたと証言してもコードRを指示したことについては証言が得られませんでした。
飛行時間の資料もジェセップ大佐に記録を改ざんされていて手も足も出ません。
その夜マーキンソン中佐の元を訪ねたキャフィ。
記録改ざんについて尋ねたキャフィに、マーキンソンはジェセップ大佐が全て改ざんしたのだから基地にある資料も既に改ざんされているだろうと話します。
最後の手段はマーキンソン中佐が証言台に立つこと。
キャフィは次の法廷でマーキンソン中佐に証言台に立つよう頼み部屋を後にします。
しかし重要な証言をしてくれるはずのマーキンソン中佐は礼服用の軍服に着替え銃で自殺を図ってしまうのでした。
「ア・フュー・グッドメン」最後ラストの結末
この件を終わらせるにはジェセップ大佐を証人として法廷に呼ぶしかありません。
軍事会議にかけられるかもしれないというリスクを冒しても挑戦することに決めたキャフィ。
そしてジェセップ大佐を証人に立てる裁判が始まります。
キャフィはまず、ここまで飛行機でやってきたジェセップ大佐に洗面用具や下着など荷物を持ってやって来たかを訪ね、用意してきたというジェセップ大佐にサンティアゴが転属命令を受けていたのにもかかわらずに荷造りしていなかったのはおかしいと主張しました。
そして何通も家族に手紙を送りそのどれも転属したいと訴えていたのに、通話記録から家族に連絡している記録が残されていないのはおかしいと主張したのです。
基地の中でジェセップ大佐の命令が絶対のはずであれば、誰もサンティアゴに手を出すはずもなく転属の必要もなかったのではないかと揺さぶり始めるキャフィ。
ジェセップ大佐はサンティアゴが落ちこぼれ兵だったから転属させたと言い始めますが、最初に危険がおよぶから転属させたとキャフィに話していました。
キャフィにその点を突かれイライラし始めるジェセップ大佐。
キャフィは続けて、コードRを出して若い兵をいけにえにしたと激しく責め立て、管制記録の改ざんや偽の転属命令書、そして軍医の偽の証言などについても尋問します。
プライドを傷つけられたジェセップは検察や裁判官が止めるのも聞かず、怒りに任せコードRを命令した事を証言するのです。
陪審員はドーソンとダウニーに対して、殺人と殺人共謀に関しては無罪、そして合衆国海兵隊の軍規倫理違反に関しては有罪と評決しドーソンとダウニーは不名誉除隊の処分を言い渡されます。
ダウニーは自分が置かれた状況を理解できず大佐の命令でやったことで自分たちは悪くないとキャフィたちに訴えますがドーソンは、自分たちは弱者のために戦わなければならなかったと今回の処分を受け入れました。
そんなドーソンにキャフィは、君は誇りある人間だと声をかけるのでした。
THE END
「ア・フュー・グッドメン」みどころ
法廷ものの作品ですが、軍事法廷という設定がかなり面白い作品でした。
錚々たる顔ぶれがそろっているのも凄い！
トム・クルーズ、デミ・ムーア、ジャック・ニコルソン、キーファー・サザーランド、ケヴィン・ベーコン、これだけの俳優が揃って出演しているのはめちゃくちゃ豪華ですよね。
特にジャック・ニコルソンの存在感が半端じゃありません！
出演シーンは前半少しと後半の法廷シーンというわずかな時間ですが、誰も口を出すことが出来ないような絶対的なキャラクターを威圧感たっぷりに演じていて圧倒されました。
最後の法廷シーンでのキャフィとジェセップの闘いはかなり見ごたえがあります。
余裕綽々だったジェセップが知らぬ間にキャフィの作戦に嵌って行く所は手に汗握り、ジェセップが思わず罪を告白してしまうシーンはすっきり爽快な気分でした！
国を支えているという気持ちが大きくなりすぎてモンスターのようになってしまったジェセップと、そのジェセップを絶対だと信じて任務に就く隊員たちの関係が切なく、キャフィの言葉とドーソンの敬礼に胸が熱くなるラストです！
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