映画「ファインディング・ニモ」は、アンドリュー・スタントンリー・アンクリッチ監督の2003年のディズニー&ピクサー製作のフル3DCGアニメ映画です。
この映画「ファインディング・ニモ」のネタバレ、あらすじや最後ラストの結末、見所について紹介します。
人間に捕らわれたわが子を探せ!「ファインディング・ニモ」をお楽しみください。
第76回アカデミー賞で長編アニメ賞を受賞しています。
■ スタッフ
監督: アンドリュー・スタントン、リー・アンクリッチ
製作: グラハム・ウォルターズ
製作総指揮:ジョン・ラセター
脚本: アンドリュー・スタントン、ボブ・ピーターソン、デヴィッド・レイノルズ
撮影: トーマス・ニューマン、ロビー・ウィリアムズ■ 主要キャスト
マーリン(カクレクマノミの父)
ドリー(ナンヨウハギ)
ニモ(カクレクマノミの子)
ギル(ツノダシ)
ガーグル(ロイヤル・グランマ)
ブロート(ハリセンボン)
ピーチ(ヒトデ)
「ファインディング・ニモ」あらすじ
物語の舞台はオーストラリアのバリアリーフ。
色とりどりの美しい生き物たちが息づく大海原で、小さなクマノミの夫婦が赤ちゃんの孵化を今か今かと待っていました。
ところが!突然襲ってきたオニカマスにより、赤ちゃんたちと妻・コーラルを失ってしまうマーリン。
気絶から意識を取り戻した彼にはもう、たった1粒の卵しか残されていません。
やがて時が過ぎ…。
コーラルの忘れ形見であるニモも小学校へ通う年頃になりました。
しかし息子のことが心配で仕方がないマーリンはかなり過保護な様子。
そんな父親に少々うんざり気味のニモは、初登校の日、無茶をして人間のボートに近付き、マーリンの目の前で捕らえられてしまいました。
このお話は、離れたことでより強く家族の絆を繋ぎ、新しい世界で得た友人たちとの友情を大切にする、そんな冒険譚です。
「ファインディング・ニモ」ネタバレ
ニモを探して急スピードで泳ぎ続けるマーリンがぶつかったのはナンヨウハギのドリーでした。
明るく親しみやすい性格をしながらもどこか変な彼女…。
さっき言ったことを二度も三度も繰り返すのです。
彼女が見たと言うボートを追って泳ぎ続けていましたが、あんまりな彼女の態度に激怒するマーリン。
しかし怒ったところですぐに忘れてしまう彼女にとって痛くも痒くもありません。
彼女に見切りをつけたマーリンが泳ぎだそうとした時でした。
目の前に大きなサメが現れたのです。
パーティがあるんだ、とマーリンたちを誘うこのサメは爆弾が乱立する海を抜けて、廃船となっている軍艦に到着しました。
魚を食べないという誓を立てているこのサメ・ブルースは、今日のパーティに魚の友達を連れてくる、というのがミッションだったようです。
パーティのスピーチの場に出されたマーリンはそこで、あの歯科医が嵌めていた水中メガネを見つけたのです。
幸いなことに、そこには持ち主の名前が記されていました。
ひょんなことからドリーとその水中メガネを奪い合うことになったマーリンですが、いざこざの最中に彼女がほんの少し出血してしまいました。
本当に微々たる量の血液でしたが、しかし三週間魚を食べていないというブルースにとってそれは本能を覚醒させるに足る量…。
豹変したブルースに追い掛け回されるも、なんとか危機一髪難を逃れた彼らは、海中に沈められた大量の爆薬によって助かったのです。
その頃のニモは、歯医者の水槽にいました。
周りは初めて見るものばかり。
戸惑いビビリまくっているニモの前に、水槽の仲魚たちが姿を現しました。
とても個性的な仲間たち。
そこへペリカンのナイジェルがやってきました。
新人として紹介されるニモですが、彼は歯科医の姪っ子、ダーラに金曜日に貰われていく予定のようです。
とても乱暴に魚を扱うダーラには魚たちも怯えきっています。
水槽の中でニモと同じく海から来たのはツノダシのギルしかいません。
強く優しい彼は何かを企んでいるようでした。
一方のマーリンは、爆破の衝撃から気絶していましたが、やっと目を覚まし、あの水中メガネの文字をドリーに読んでもらおうとします。
ところがたったそれだけのことに四苦八苦。
やっとのことでドリーが読んでくれた住所はシドニーでした。途中で出会ったイワシの群れからシドニーの場所を聞き出してくるドリー。
しかし、最後にイワシが言い残した、海溝は上じゃなくてあいだを泳げ、というメッセージをうまく伝えられない彼女の言葉を素直に聞かないマーリンのせいで、彼らはクラゲの群れに取り込まれてしまいました。
イワシたちの忠告はこれを危惧していたのです。
クラゲに刺されて傷だらけになるドリー。
マーリンは彼女を支えながら必死にクラゲの群れを抜け出たのでした。
ニモは、歯医者の隙をついて作戦実行です。
小石を濾過槽に挟み込んで回転を止めるのが彼の役割です。
なんとかやり遂げたニモがチューブをとって戻ろうとしている時でした。
嵌まりの甘かった小石が外れ、作戦は失敗に終わってしまいました。
クラゲの毒にしびれたマーリンが目を覚ましたのは大きなウミガメ・クラッシュの甲羅の上でした。
クラゲの群れを必死で抜けるマーリンたちを見た彼らが保護してくれていたのです。
その上彼らが乗っている海流こそ、マーリンが目指すシドニーへと誘ってくれる海流。
クラッシュの背中に乗って移動している最中、ニモとはぐれてしまった経緯を話すマーリンの話は、伝言ゲームのようにしてたくさんの生き物を経由し、ついにあのペリカン・ナイジェルの耳に届きました。
そこでナイジェルは水槽にいるニモに知らせに飛ぶのでした。
ついに明日は金曜日。
ダーラがニモを迎えに来る日です。
そこへ飛んできたナイジェルがマーリンのことを知らせます。
マーリンの冒険に聞き入るニモの目は輝いています。
それを聞いて、一度は失敗した脱出作戦に再び挑戦するニモ。
ろ過装置に小石をはさんで水を濁らせ、水槽を藻で覆って水槽を清掃させる、その隙に逃げるというこの方法が今度こそ成功しました。
マーリンたちはクラッシュと別れ、海流を離れました。このまままっすぐに進むんだ…そういって泳ぎ続けたマーリンが出会ったのは、マッコウクジラです。
ものすごく大きな鯨はいつの間にか二匹の後ろに周り、大きな口を開けて餌のオキアミとともに食べられてしまいました。
しかしこの鯨もまた、彼らの協力者だったようです。
吹き上げる潮に混じって戻った海はもう、シドニーでした。
マーリンたちが到着したのは金曜日の朝。
しかしそんなこととは知らないニモが目を覚ますと、昨日作戦を施行させたはずなのに水槽がいつの間にか綺麗になっていました。
夜のうちに最新式のろ過装置が取り付けられていたようです。
そしてついに袋に移されるニモ。
その最悪のタイミングでダーラがやってきました。
このままではニモノイ日が危ない!そんな危機をニモは機点を効かせて死んだふりで脱しようとしていました。
歯医者が勘違いしたままトイレに流してくれることを祈ったのです。
ところが彼が向かったのは室内の普通のゴミ箱でした。
「ファインディング・ニモ」最後のラスト結末
そこに捨てられてしまっては本当に死んでしまう!そのタイミングで飛び込んできたのがナイジェルでした。
バタバタと暴れるナイジェルに歯医者の意識が向かっている隙に、仲間の力で水槽を飛び出したギルは口をすすぐ機械からニモを流すことに成功します。
こうしてニモは海へと還ることができたのでした。
そんなこととは知らず落ち込んで立ち去ろうとするマーリンの前に現れたニモ!この再会にもドリーの助力がありました。
再会を喜ぶ親子ですが、今度はドリーが漁獲網に捕まってしまいました。
ドリーを助けに行こうとするニモ。
体の小さなニモは網目をくぐりドリーを助けに向かいます。
二度と息子を離したくなかったマーリンですが、僕はできる!と強く宣言するニモを信じ、大量にかかっている他の魚たちにも下に向けて泳ぎ続けろと声をかけ続けます。
魚たちの力により、ついに網を引き上げていたロープが切れたのでした。
家に帰り、日常が戻ってきました。
いつもの風景、いつもの仲良し親子。
違ったのは、ニモに自由を与えたマーリンの姿でした。
忘れん坊のドリーも一緒にいます。
彼らの毎日が平和でありますように…。
そうそう、歯医者の水槽に残されていたギルたちですが…彼らもまた脱走を成功させていました。
これで物語はハッピーエンドです。
THE END
「ファインディング・ニモ」見所ポイント!
魚の世界をここまで魅力的に見せてくれるのがまず凄いですね。
人間を主役にするのではなく、魚を軸にしてそこに命を吹き込む脚本が素晴らしいです。
たったひとりの息子を想う親の気持ちに、人間だとか魚だとかいう違いは瑣末なことなのだな、と感じました。
劇中、いくつも印象的なセリフがあったのですが、特に胸に響いたのがドリーの言葉でした。
「子供に 何も起きないようにしたら 子供は何もできないわ。」
ついつい過保護になりがちだったり、世間の目を気にして子供から自由を奪いがちな子育てが少なくない昨今、とてもとても印象深かったです。
たとえその言動の根源が心配から来ているのだとしても、子供から自由を奪うことは彼らの可能性を潰す行為に他ならないんだな、と考えさせられました。
これが13年も前の作品か、ということにも改めて驚きます。
CG技術は年々進化しているため、今年の最新作美しさも楽しみですが、この一作目もちゃんと目を楽しませてくれました。
色とりどりの海の生き物を始め、ニモ達にうっすら見えるウロコであったり、グレートバリアリーフとシドニーの海の違いとか、本当に細やかに考え尽くされていて楽しかったです。
何度見ても面白い今作は、お子さんとだけではなく、夫婦で見たり両親と見たり、また友人たちと見てもいろんな感想が得られて楽しいと思いますよ。
続編となる「ファインディング・ドリー」も合わせてご鑑賞ください。