映画「毎日かあさん」は小泉今日子主演、小林聖太郎監督の2011年公開の映画です。
この映画「毎日かあさん」のネタバレ、あらすじや最後のラスト結末、見どころについて紹介します。
主演の夫婦を演じたのは小泉今日子さんと永瀬正敏さんの元夫婦。
作者西原理恵子さんの壮絶な実体験を漫画化、それをさらに実写化した「毎日かあさん」をお楽しみください。
「毎日かあさん」あらすじ
サイバラリエコ(小泉今日子)は元戦場カメラマンの夫カモシダユタカ(永瀬正敏)との間に、6歳のブンジ(矢部光祐)と4歳のフミ(小西舞優)のふたりの子供がいる売れっ子漫画家。
作家を目指すというユタカですが、戦場カメラマンとして戦地に赴いた時のトラウマでアルコール依存症となり入退院を繰り返す日々。
そんなリエコを母、トシエ(正司照枝)が子育てを手伝ってくれています。
母親としてだけでなく、父親代わりとなっていたリエコでしたがついにユタカに離婚届を渡します。
離婚してもユタカの面倒を見るリエコ、その支えのおかげでユタカはついに依存症を克服します。
しかし、そんなユタカを今度は癌が襲います。
「毎日かあさん」ネタバレ
サイバラリエコは夫とふたりの子供、そして母親と共に暮らす売れっ子の漫画家。
エッセイ漫画『毎日かあさん』を連載中です。
4月、ブンジは小学校に入学しました。
ビデオカメラに入学式を収め、病院へ向かうリエコと子供達。
そこにいたのは夫のカモシダユタカです。
撮ってきてもらったビデオに手振れがひどい、もっと魂込めろというユタカ。
実はユタカは元プロのカメラマン、戦場を撮影する戦場カメラマンだったのです。
その時の壮絶な経験のせいでユタカはアルコール依存症になっています。
点滴されているユタカにリエコは「その点滴は誰が金を出してると思ってんだよ」と激怒、ユタカに嚙みつきます。
ユタカも点滴を引き抜いて応戦し、看護婦に怒られます。
ユタカは入退院を繰り返し、リエコは同居する母やアシスタントの協力を得ながら子育てと仕事をこなしています。
友人のゴンゾ(古田新太)の紹介でユタカと出会い結婚したリエコ。
一緒にいて楽しい相手ではありましたが、暴れ入退院を繰り返すユタカについに愛想をつかしていました。
病院から逃亡するかのように退院し、家に戻ったユタカ。
ブンジとフミは喜びますが、トシエは「あの男の飯は作らんぞね」と冷たく言います。
自分の部屋を片付けたユタカは小説家になると宣言します。
そして出会いのきっかけになった編集者のゴンゾにリエコはユタカを家に置く条件として酒をやめる事を伝えます。
リエコと学校に通うブンジ。
その日はユタカに連れられて登校したブンジでしたが、ユタカはひとりで行けないなら行かなくてもいい、勉強より大事なものがあると言います。
そして川に飛び込み釣りをして過ごします。
学校に来ないブンジノ知らせは当然リエコの下へ。
しかも戻ってきたユタカとブンジはびしょぬれで怒り心頭のリエコ。
リエコはどこかに行くならメモを残せとりつけます。
叱られてもユタカと遊んだことが楽しかったブンジはそれを絵にかきます。
その絵を喜ぶユタカ、フミも一緒となって壁や床まで絵をかきます。
リエコが戻った時には部屋はめちゃくちゃ、しかも汚した本人たちはそのまま寝ておねしょまでしています。
リエコに叱られたユタカはブンジとフミと共に焼き鳥を作ることに。
調味料を探したユタカはみりんを見つけます。
リビングにやってきたリエコは、ひとりでいたフミからユタカがみりんを飲み干して出かけたことことを聞きます。
アルコール80%のみりんにしくった…というリエコ。
その夜、泥酔したユタカが帰ってきました。
お土産は子犬、お寿司と間違えたと言います。
その翌朝、ユタカに朝ご飯はありません。
その時テレビでは肉特集が。
それを見てユタカは日本がどんなに裕福なのか、海外はその日の食事にも困るとドッグフードを口にします。
そしてリエコにも勧めます。
意外とおいしい、とふたりはドッグフードを食べます。
執筆がはかどらず、酒に手を伸ばすユタカ。
酒が入ったまま風呂場に行くと、そこでカンボジアの風景が広がります。
内戦が起き独裁者ポル・ポトが支配するカンボジア。
残虐な戦場に、フミとブンジの姿が見えます。
フミとブンジに似た子はユタカに石を投げつけます。
暴れ出すユタカ・・・そして血を吐いて倒れてしまうのでした。
暴れて家中をめちゃくちゃにするユタカの子供への影響を考え、ついに離婚を決意したリエコ。
ユタカは旅に出ました。
時折手紙が届きます。
リエコも時々ブンジとフミの写真を送ってやります。
リエコに退院してチャンスがあればまた一緒に暮らしたいというユタカ。
子供たちは父親が大好きで、リエコはユタカの世話を焼きます。
ユタカはリエコとの生活を取り戻すため、アルコール依存症更生施設に入ります。
そして酒を断とうとしますが、簡単には簡単にはいきません。
夏休み、リエコの実家高知にやってきました。
今は廃墟となっている実家。
リエコは父の顔も知りません。
幼いことにアルコール依存症の父と母がわかれていたからです。
そして東京に戻ったリエコ達。
またユタカから手紙とプレゼントが届きました。
一緒に暮らしたいという希望が書かれていました。
しかし、リエコはユタカが居酒屋にいるところを目撃します。
ユタカにどうしても会いたいブンジとフミ。
ユタカのはいる療養所が海のそばと知って、リエコがいない間に会いに行こうとします。
「お父さんに会いたい」という子供たちの気持ちを考え、関係を築き直す決意をしたリエコ。
穏やかになったユタカ。
しかし退院したもののやつれたユタカに医者は余命半年を伝えます。
ユタカはがんを患っていたのです。
「毎日かあさん」最後のラストの結末は?
癌を知ったユタカはカメラを手に、家族としての最後の時間を過ごすことを選択しました。
何気ない日常をカメラに収めるユタカ。
そして家の前で「大爆笑」と家族写真を撮ります。
そしてユタカは『酔いがさめたら、うちに帰ろう』という小説を書きあげます。
ユタカはリエコに「君とあえて俺は幸せだった」と言います。
そして「君のおかげで子供たちを傷つけずに済んだ」と言って亡くなりました。
息を引き取ったユタカを前に涙を流すリエコ。
リエコに変顔を見せて励ます子供達。
ユタカが亡くなって数日。
ブンジはお父さんが会いに来た、と言います。
ブンジの前にやってきたユタカは「お母さんとお前たちのことが心配で来た」と言ったそうです。
リエコはブンジにあんまり飲みすぎないよう伝えてと頼みます。
ユタカがいない日常を送るリエコ達。
リエコは漫画に「家族のことを思って働いて、日々を過ごす。世界の女がみんなやっていること。でもそれは結構幸せなこと。」と書いて原稿を提出する準備をします。
完。
「毎日かあさん」見どころ
壮絶な体験を笑いに変えた「毎日かあさん」。
原作者は西原理恵子さんです。
2002年から20日年にかけて毎日新聞朝刊に週一回連載されていました。
テレビアニメにもなっている人気作品ですが、フミのモデルである西原さんの長女が高校2年生となったところで母親を卒業として連載を終了しました。
リエコとユタカを演じた小泉今日子さんと永瀬 正敏さんは元夫婦という間がだがらです。
元夫婦だからこそ自然な演技ができたのでしょうね。
戦場カメラマンのトラウマから壊れていくユタカ(永瀬正敏)
大きな目線で見守っていくリエコ(小泉今日子)
なんだかんだ言っても二人が好きなブンジ(矢部光祐)とフミ(小西舞優)
ユタカが亡くなって悲しむリエコを変顔で笑わせようとするシーンにはジーンときました。
大らかな、すごく大らかで繊細な家族のお話しです。
この作品とは真逆な男を演じた永瀬正敏さんの感動作「あん」もおすすめです。
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